うちの考え方・栽培方法・自然農法とは
昔は、ごく普通に農薬、化学合成肥料を使っていました。しかし使えば使うほどに良いものができなくなりました。
自然農法の講習会などで勉強させていただきました。本を読み、実践し、失敗し、改良し、また実践し、を日々繰り返しています。
1989年(平成元年)より梅を自然農法(無農薬・無化学肥料)による栽培に切り替え、野菜もその後、自然農法(無農薬・無化学肥料)に切り替えました。
梅は、2011年(平成23年)より、半分を無肥料に切り替え、2015年(平成27年)1月の施肥を最後に、すべての梅を無農薬・無肥料に切り替えました。
自然農法とは
農薬や化学肥料を使わない、自然に則した農業です。自然農法の団体や考えはいくつかあり、うちではMOA(エム・オー・エー)自然農法に基づいた自然農法をしています(MOA自然農法文化事業団より認定を受け、毎年畑のチェックを受けています。)。
自然農法のなかには、畑の外から肥料分を持ち込まない方法や、土を耕やさず草も取らないという農法もありますが、うちでは今のところ、耕して畝(うね)を作っています。うちでも、たいてい野菜と草が共生していますが、必要な時は草を刈ったり、時には取ったりしています。
梅は無肥料に切り替えましたが、野菜は、まだ無肥料ではありません。
刈り取った草、自分たちの田んぼのわら、籾殻、米ぬかなどを肥料・土づくりとして使いますが、田畑以外から持ち込む肥料としては、土づくりとして、鶏糞(和歌山県内の養鶏をされている農場<飼料以外に青草を餌とする、平飼い、遺伝子組み換えの飼料は使わない、抗生剤は使わないという養鶏を行っていらっしゃるところです。一般に市販されている鶏糞とはかなり違います。>からいただき、きちんと発酵させたものを使います。鶏舎に使われる籾殻も含まれます。)と苦土石灰(苦土石灰は、自然界に存在するドロマイト原石を粉砕したものです。)を必要分使っています。農薬や化学肥料を使ったものとは明らかに生命力が違います。
鶏糞などの動物性肥料は使わない方が良いという考え方もありますが、刈り草や落ち葉などだけでは収穫量が落ちると思います。
売られている、菜種粕などの植物性の肥料を使って栽培することも確かに可能です。しかし、植物性のものだからといって安全だとはいえません。どのような原料を使い、どのような過程で製造されたものなのかきちんと確かめる必要があります。
菜種粕を使うとなると、遺伝子組み換えでない菜種を、薬品による抽出法ではなく、圧搾した菜種粕を使う必要が出てきます。そのような菜種粕は、かなり高価です。(それだけ栽培や製造に手間がかかった菜種粕なので、適正な価格だと思います。)
そのような菜種粕を買って使うとなると、かなりのコストがかかり、野菜の価格をかなり高くしないといけなくなります。子育て中の若いお父さんやお母さんに買っていただけない価格になってしまいます。
「より自然のものを」と考えていますので、きのこの廃菌床も不使用です。
現段階の自分達には、信頼できる鶏糞をきちんと発酵させたものを、必要分のみ、土づくりに使う方法がベストだと考えています。
人は昔から鶏を飼い、鶏糞は畑に使ってきました。必要分だけの鶏糞の使用は自然なことだと考えます。また、それが「循環」ということだと考えています。
<年々、畑に入れる肥料分の量が少なくてすむようになってきていますので、将来もっと年月が経ち、もっと土づくりがすすめば、ほぼ無肥料で、収量をあげられるかもしれないという感覚はあります。
ただ、無肥料の栽培には、長い年月をかけた土づくりのほかに、ミネラル分など土質に恵まれているということも条件だと思います。また、野菜ごとの性質も異なりますので、完全に無肥料は難しいかもしれません。>
※2015年より、無肥料でいけると判断できた畑から、無肥料に切り替え、徐々にその面積を増やしています。
梅(無農薬・無肥料)の栽培方法については、梅のページにも書いています。
(日本における自然農法の流れ、それぞれの考え方・特徴については、『現代農業』<農文協>2010年8月号の特集が、客観的でわかりやすいと思います。)
農薬を使わないと虫食いだらけでは?
「農薬を使わないで虫はつかないの?」と思われるかもしれません。化学肥料を使わないこと、きちんとした土作りから始めることで、虫に負けない野菜になると考えていただくとわかりやすいと思います。
(虫は子孫を残すために、化学肥料等で栄養過多になった野菜に集まるという考えもあります。)
また種をまく時期を調整することでも、虫に食べられにくくすることができます。
ただ、畑は、微生物を含む、たくさんの生き物・虫がいる世界ですので、時期や、野菜の種類によっては少し虫に食べられます。
(天候不順で野菜が弱った時は、虫食いが多くなります。また、種まき後の野菜が小さな時期と、虫の多くなるタイミングが合ってしまった時も。)
種について
「野菜を育てるときに農薬を使わなかったら無農薬じゃないの?」と思われるかもしれません。一度、ホームセンターなどで野菜の種の袋を手にとって、裏をご覧になってみてください。種の段階で農薬の処理をしているものがかなりあります。ですから、育てる段階で農薬を使わないことを無農薬というのか、種段階でも農薬の処理がなされていないものを無農薬というのか、はっきりしないところがあります。外国産の種がかなりあることにも驚かれるかもしれません。
自然農法では、野菜をその土地に合ったものにしていくために、自家採種(自分で種採りすること)が良いとされます。うちでも、種をとれる野菜は種をとって翌年使っていますが、気候や場所の面で、まだ種採りが難しい野菜もあり、種を買う野菜もあります。
種を購入する場合は、種子消毒(農薬処理)されていないものを探しており、やむなく種子消毒されたものを使った場合は、その野菜を把握しています。
「F1種(交配種)は良くない。」という考え方があります。
(※F1種と、遺伝子組み換え種は、まったく異なるものです。)
F1種(交配種)が本当に良くないのかまだわからないのですが、種を購入する場合には、固定種を探すようにしています。
ただ、野菜の種類によっては、F1種(交配種)しか入手できない、または存在しないものもあり、やむなくF1種(交配種)を使った場合には、その野菜を把握しています。
種子消毒や、F1種(交配種)について必要な場合はお聞きください。
山あいの地域の利点
MAPで航空写真を見ていただくとおわかりになると思いますが、印南町西神ノ川地区は、まちなかから離れた山あいにあります。畑のまわりには耕作されなくなった土地が多くなってきています。そのため、まわりに気がねなく無農薬の農業ができます(まちなかでは、「無農薬の畑では虫が発生するのでは?」とまわりの畑の人から心配されることもあります。)。水は、切目川の支流にあたる小川、西神ノ川からの水です。
心身を健康に
病気になると、病院に行き薬をもらうということが行われています。でもそれで本当に病気が治ったのでしょうか?
病気になるということには原因があります。薬の入っていない生命力のある食物を食べ、生活習慣を変え、心身を根本から健康にしていくことが大切だと考えます。
ニンニクは臭くない・化学肥料の影響は大きいです
「ニンニク=臭い」とたいていの方は思っていらっしゃると思います。でも、ニンニクの臭いのほとんどは化学肥料の臭いだと思います。農薬も化学肥料も使わないニンニクはほとんど臭くありません。
実際に自然農法の野菜を食べていただければ、農薬や化学肥料を使った野菜との味の違いがはっきりわかると思います。農薬や化学肥料を使わない自然農法の野菜では、子供の野菜嫌いはないと思います。
野菜の苦味と思っているものが、化学肥料(農薬も?)の味かもしれません。
農薬に気をつけている人は多いと思いますが、化学肥料を使うかどうかで、植物は大きく違ってきます。
化学肥料には、野菜を大きく成長させるのに必要な成分が含まれています。しかし、野菜の成長には、それ以外の様々な成分・要素が必要なのではと感じています。
たぶん全部規格外です
うちの野菜や梅を大きな流通ルートで出荷しようとしたら、規程より小さかったり、大きかったり、曲がっていたり、・・・、ほとんど出荷できないと思います。たとえば、大根は決められた箱に入る大きさで収穫しないといけません。
言われたとおりに農薬を使い、化学肥料を使っていれば、ある程度の収入は保証されます。でも、・・・。
農産物の本当のおいしさは、お店での評価と異なることがよくあります。うちではみかんを作っていませんがみかんを例にとると・・・。小さいみかんは、お店では評価が低かったりしますが、小さい中にみかん1つ分のおいしさが凝縮されていて、大きいものよりおいしい場合がよくあります。
姿勢
(背景を見ずに)安いものを求める状況、外国から多くの農産物が入ってくる今の状況では、日本に(安全な)食べ物がなくなるのではないかと思い、身近な人のために安全な食べ物を確保したいと野菜を作っています。そういう考えを理解してくださる方(+もし野菜に虫がついていても理解してくださる方)に野菜を買っていただきたいと思います。だから、お送りする野菜(梅も)は、自宅で食べているものと同じです。
有機栽培ではないの?
「有機JAS」の認証を受けるには、機関の人にチェックに来てもらわないといけないため、年間かなりの手数料が必要です。個人の農家には負担が大きく、その分、野菜などの価格に上乗せしなければいけないことになります。そのため「有機JAS」の認証は受けていません。
(MOA自然農法文化事業団より認定を受け、毎年畑のチェックを受けています。)
うちでは、「有機JAS」で使用が認められている農薬や化学肥料も一切使用していません。
イメージではなく
野菜など農産物の表示のことを、どれくらいご存知ですか?たとえば、「有機栽培」という表示の野菜と、「特別栽培」という表示の野菜があった場合、「特別のほうが、有機栽培以上に無農薬が徹底してるのでは!」とイメージしたりしていませんか?
「特別栽培」は、農薬や化学肥料を通常の半分以下にした栽培法です。「有機栽培」は原則、無農薬・無化学肥料ですが、使用が認められている農薬や化学肥料も複数あります。
「有機肥料を使っています!」という表現なら、「化学肥料にプラスして有機肥料も使っています。」という場合もあるかもしれません。
また、「有機栽培」・「オーガニック」という言葉の使用が規程されているのに対し、「自然農・自然農法」を名乗ることは規定されていないのが今の状況です。
農産物に限りませんが、自分の口に入れるものについて、もっと自分で調べた方がよいかもしれません。子供、孫、ずっと先のことを考えると。
野菜を「作って」いません
自分達は種をまきます。でも、野菜を作っているのではありません。
野菜は、太陽の力、空気の力、土の力、水の力、無数の生き物の力、そして野菜自身の力によって育ちます。人にできることはなにもありません。
自分達は、そう考えています。
すべてオープンにします
すべての情報をオープンにして、その上で判断していただこうと考えています。
うちでは、野菜、梅、米などの他に、切花用に、千両(センリョウ)、ナルコユリ、しきみ(しきび)を栽培しています。切花用には最少限の農薬(除草剤を含め)、化学肥料を用いているものもありますが、切花用は、野菜、梅、米、ゆず、びわの畑とは遠く離れた場所で栽培しています。
(千両・しきびは、無農薬・無化学肥料栽培に切り替えました。)
野菜、梅、その他のものの栽培法などについてご質問がありましたら、お答えしますので、お気軽にお問い合わせください。
また、農家民泊におこしいただき、畑をご覧いただければと思います。
畑の様子を知っていただくために、Facebookページを作りました。