(2010年2月20日配信)
第66回 『ニキビ肌のための賢い戦略的メイク方法』
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
私はごく最近まで、『アバター3D』を知りませんでした。お正月にシネコンで『宇宙戦艦ヤマト 復活編』を見た時に、常に満員の映画が一つあり、それが『アバター3D』でした。
何とか時間のやり繰りをして見た『アバター3D』。
『映画はここまで来たのかーーー。3Dってこんなに違和感なく見られるようになったんだーーー。すごいな~。生きてて良かったーーー(ちょっと大げさ)』
と思いました。この映画はストーリーも含めて本当にお勧めです。
私が子供の頃は、『飛び出す映画』というものがありました。『ここで専用のメガネをかけて下さい。画面が飛び出します』というアナウンスが映画の途中で流されます。
スクリーンには、二重に見える映写画像が映され、専用のセロファンを貼ったメガネをかけると、『飛び出しの甘い画像』が目に浮かぶというしかけです。
好奇心旺盛の私は、わざと専用のメガネをはずして、むしろ二重の画像の方を楽しんでいました。
今回も、専用メガネをはずして見てみました。驚いたことに何と!普通の画像!!でした。
『アバター3D』は、世界中で大ヒットし、これまでの興行収入の記録を塗り替えたそうです。これは、『3D技術』の素晴らしさもさることながら、ヒューマンなストーリーが人の心を打つからなのでしょう。
そうそう。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)の両方が大切ですね。
このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。
とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。
そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)
今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!
- (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
- (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
- (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
- (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。
これは私が皮膚科診療を19年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。
第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。
前回は、ガイドラインにおける『ニキビにおける化粧(メイクアップ)指導』について、お話しさせていただきました。
今回は、ニキビの化粧法について、もう少し考えてみたいと思います。
まず、化粧品と皮膚の関係について考えてみましょう。
人間は肺呼吸の他、皮膚や粘膜を利用して皮膚呼吸も行っています。皮膚には、皮脂腺や汗腺などの分泌腺があり、身体の恒常性維持などに利用されます。
人間の場合、汗腺から分泌される汗が体温調節をします。皮膚の上にものを塗ることは、その分泌を妨げる行為となり、ニキビやあせもなど肌や美容に関するトラブルを起こしやすくなり、体温調節もしにくくなります。
お化粧する時には、皮膚呼吸の事を忘れず、化粧後は、きちんとした肌へのケアが必要になります。
次に、ニキビがある人の化粧方法について考えましょう。
本当は、化粧はしないのが一番いいのですが、実際には無理なことも多いですね。ニキビができている時の化粧は、なるべく刺激を与えないのが基本。『ニキビ肌のための賢いメイク方法』を考えてみましょう。
これは第55回のコラムでも触れましたが、更に一歩進めて、その後に私が収集した情報を追加する形で、『ニキビ肌のための賢い戦略的メイク方法』として考えたいと思います。
ニキビの場合の化粧のポイントは大きく考えると、以下の2つです。
[1]毛孔(毛穴)を塞がないようにする。
[2]ニキビの皮疹を目立たなくする。
[1]毛孔を塞がないようにする。
イ)ファンデーションについて(一部追加あり)
毛包を閉塞しない、油分の配合が少ないパウダータイプがお勧めです。力を加えずに肌の上で軽く滑らせるか、ごく軽く押さえるように塗るのがポイントです。コンシーラーの使用は避けましょう。
(クリームタイプやリキッドタイプは、塗る際にスポンジや手指でこすってしまい、ニキビが悪化することがあります。)
ニキビでお悩みの方の場合、ニキビを隠したいという心理が働き、つい濃いめのメイクをしてしまいがちです。メイクはできるだけ薄く、洗顔料で落ちる程度に心がけましょう。
ロ)化粧用具について
ニキビのある肌で、化粧用具を使い回しすると、すぐ汚れてしまいます。肌触りの良いスポンジやパフなどを使用し、頻回に洗濯したり、定期的に新しいものと交換するのが良いでしょう。
ハ)ノンコメドジェニック化粧品について(追加分)
前回のコラムでお話しした、油分の量が控えめで、毛穴を詰まらせたり、ふさぎにくい、ノンコメドジェニック化粧品を試みるのは良い方法です。
但し、個人差がありますから、実際に自分で試してみて、問題がないことを確認する必要がありますね。
ニ)女性特有の問題について(追加分)
生理前等のホルモンバランスが崩れ易い時期は、皮脂が増加する時期となり、お肌のコンディションも微妙に変化します。
この時期は特に、オイル系の化粧品、乳液やクリームは避けましょう。
[2]ニキビの皮疹を目立たなくする。
ニキビを隠すために厚化粧するのは避けましょう。ニキビを目立たなくする、心理面も含めた、賢い戦略的な化粧法をマスターしましょう。
イ)ポイントメイク(一部追加あり)
目や鼻、口元のお化粧の色を変えたり強調して、顔の印象を変え、相対的にニキビを目立たせなくする方法です。
リップメイク(真っ赤な口紅を使う)、ほお紅、アイメイク(アイシャドウ、アイライン、アイブロウ、マスカラ)などのポイントメイクに重点を置くと、視線をニキビの皮疹から他の部位にそらす効果があります。
最近、患者さんで、大変おしゃれな方にお会いしました。めがねとスカーフをうまくコーディネイトしてポイントメイクをしていました。
おしゃれな感じのめがね、スカーフを意識的に着用してみましょう。その他、イヤリングやネックレスなどの装飾品、冬ならマフラーなども良いですね。
ロ)カラーコントロール
色の干渉を利用してニキビを目立たなくする化粧法です。
(例1)ニキビの炎症の赤みを隠す方法
肌色のファンデーションをつける前に、グリーンのファンデーションを使用すると、ニキビの炎症皮疹の赤みが相殺され、褐色調の色彩になり目立ちません。
(例2)ニキビの炎症後の色素沈着を隠す方法
黄色のファンデーションを使用すると褐色の色素沈着が目立ちません。
ハ)メイク落とし
ポイントメイクを先に落としてから、全体のメイクを落としましょう。メイク落としが終わった後は、しっかり洗顔した上で保湿して下さい。(第54回のコラムを参考にして下さい。)
ニ)『ニキビ改善の魔法の言葉』を唱える(追加分)
『人はそれほど他の人のことを見ていません。』(一般的)
→『他人は私の顔のニキビに気づきません』 (良い思い込み)
→『他人は私のお肌はきれいだと思っています』(大変良い思い込み)
→『私はニキビの鈍感力がついてきた』 (2009年コラム大賞!)
ニキビの皮疹を目立たなくするためには、心理面でのアプローチも欠かせません。(第55・56回のコラムを参考にして下さい。)
要は、『他人は自分のニキビに気づかない。ささいなこと』と都合良く思い込んでしまいましょうということです。
これらの『ニキビ改善の魔法の言葉』を良く胸に刻んで下さい。時々唱えたり、大声で叫ぶ(周りに人がいないことをご確認下さい)と気分が楽になりますよ。
次回は、ガイドラインを少し離れて、『ニキビと褒め言葉』について考えてみたいと思います。
今回のポイントは以下の通りです。
【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その50」
『ニキビ肌のための賢い戦略的メイク方法』 について
- •『ニキビ肌のための賢い戦略的メイク方法』を考えました。
- •化粧のポイントは大きく考えると、以下の2つです。
[1]毛孔(毛穴)を塞がないようにする。
[2]ニキビの皮疹を目立たなくする。 - •[1]毛孔を塞がないようにする。
- イ)ファンデーションについて
パウダータイプがお勧めです。コンシーラーは避けましょう。メイクはできるだけ薄く、洗顔料で落ちる程度に心がけます。 - ロ)化粧用具について
汚れやすいため、肌触りの良いスポンジやパフなどを使用し、頻回に洗濯したり、定期的に新しいものと交換しましょう。 - ハ)ノンコメドジェニック化粧品について
油分の量が控えめで、毛穴を詰まらせたり、ふさぎにくい、ノンコメドジェニック化粧品を使いましょう。
個人差がありますから、実際に自分で試してみましょう。 - ニ)女性特有の問題について
生理前等のホルモンバランスが崩れ易い時期は、皮脂が増加し、お肌のコンディションも変化します。
オイル系の化粧品、乳液やクリームは避けましょう。 - [2]ニキビの皮疹を目立たなくする。
心理面も含めた、賢い戦略的な化粧法をマスターしましょう。 - イ)ポイントメイク
目や鼻、口元のお化粧の色を変えたり強調して、顔の印象を変え、相対的にニキビを目立たせなくする方法です。
リップメイク(真っ赤な口紅を使う)、ほお紅、アイメイク(アイシャドウ、アイライン、アイブロウ、マスカラ)おしゃれな感じのめがね、スカーフ、イヤリングやネックレスなど装飾品、冬ならマフラーも使えます。 - ロ)カラーコントロール
色の干渉を利用してニキビを目立たなくする化粧法です。ニキビの炎症の赤みを隠したり、炎症後の色素沈着を隠す方法があります。 - ハ)メイク落とし
ポイントメイクを先に落として、全体のメイクを落とします。メイク落としが終わった後は、しっかり洗顔した上で保湿しましょう。 - ニ)『ニキビ改善の魔法の言葉』を唱える
『人はそれほど他の人のことを見ていません。』
→『他人は私の顔のニキビに気づきません』
→『他人は私のお肌はきれいだと思っています』
→『私はニキビの鈍感力がついてきた』
『他人は自分のニキビに気づかない。ささいなこと』と都合良く思い込んでしまいましょう。
時々唱える(できれば大声で叫ぶ)と、気分が楽になります。
世の中、3Dが話題となっています。パナソニックでは家庭用の3Dテレビを近日中に発売するとか。
手前味噌になりますが、新年早々にリニューアルした美白クリームと、3Dは関係があります。
新たな美白成分として配合されている『ギガホワイト』は、バリアー効果のある3D皮膚モデルなどを用いて計画的に開発され、その有効性がヒトを対象とした臨床試験で証明された成分です。
つまり、3Dのテストで良い美白効果が得られた
→人に試してみたらやはり有効
→製品化
→美白研究所で採用!!という訳です。
自分が大学院で実験していた時とはえらい違いですね。時代に追いつく、一歩でも前に進む姿勢が大切ですね。このクリームは、冬の乾燥対策と美白対策には最適です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)