多汗症ボトックスの保険適応とは?実際に受けた効果と副作用について
多汗症の治療として人気が増えつつあるのが「ボトックス注射」です。
特に2012年に重度の多汗症に対してボトックス注射の治療が保険適応されたことで以前より安く治療を受けれるようになったことが大きなきっかけかと思います。
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私自身もボトックス注射に出会うまでは脇汗に悩んでいた一人でしたが、ボトックス注射の治療を受けてからは脇汗を気にしない快適な生活を送ることがでるようになりました。
とはいえ美容クリニックに勤めていたため、スタッフ価格として通常より安くボトックス注射を受けることができたので受けれましたが、自由診療の通常の価格ではなかなか気軽には受けることができない高価な治療です。
しかし、多汗症ボトックスの脇汗を止める効果は抜群ですので多汗症で悩んでいる方にはぜひおすすめしたい脇汗対策の一つです。
多汗症ボトックスを安く受ける方法としては保険適応が必須となりますが、脇汗で悩んでいる全ての方が保険適応になるわけではありません。
また、多汗症ボトックスは安ければ良いというものでもありません。
自由診療でおこなう多汗症ボトックスにも自由診療なりのメリットがあります。
今回の記事では
・多汗症ボトックスの保険適応の診断方法と
・保険適応と自由診療の多汗症ボトックスは何が違うのか?
について実際に私が働いていたクリニックでおこなっていた治療の流れとともにご紹介したいと思います。
多汗症ボトックスが保険適応になる診断とは?
多汗症ボトックスが保険適応になるにはどういった場合なのかについてですが、これは医師が「特別な原因がないのに日常生活に支障がでるほど多くの脇汗がでる病気」と診断した場合になります。
保険適応となる脇汗の正式名称は「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」といい脇の下に必要以上の発汗を生じる疾患となっています。
例えば、脇から腕へ汗が垂れたり服の両脇にシミができるほどの汗をかく状態をいいます。
なんらかの病気や服用中の薬が原因で一時的に脇汗が増えている場合は、元となる病気を先に直す必要があるため多汗症ボトックスの保険適応にはなりません。
具体的には以下の項目が当てはまる場合に保険適応になります。
原因不明の過剰な脇汗が半年以上前から続いている
さらに以下の6項目のうち2項目以上に当てはまる
- 両方の脇で同じくらい多くの汗をかく
- 脇の汗が多いため、日常生活に支障が生じている
- 週に1回以上、脇に多くの汗をかくことがある
- このような症状は25歳より以前にはじまった
- 同じような症状の家族・親戚がいる
- 睡眠中は脇汗がひどくない
グラクソ・スミスクラインライン株式会社
この原発性腋窩多汗症の患者さんは厚生労働省の調査では国内に約720万人いることがわかっています。
多汗症ボトックスを保険適応にした目的というのは、ひどい脇汗による生活の質(QOL)の低下を防ぐためです。
例えば、
・脇汗が気になって人前にでられない
・脇汗や臭いで周囲に不快感を与えているのでは?と思い人間関係がうまくいかない
・脇汗が気になって集中ができず、仕事や学業に支障がでる
・服に汗染みができて人の目が気になる
・1日に何度も制汗剤を塗ったり着替えをする必要がある
などがそうです。
こういった脇汗によるストレスを多汗症ボトックスで改善することができるのです。
少しでも当てはまるものがあると思う方は医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。
多汗症ボトックスが健康保険で受けることができるかもしれません。
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多汗症ボトックスを実際に受けたときの流れ
私が勤めていたクリニックでの流れとなります。
クリニックによって変わってきますので参考までに読んで下さい。
カウンセリング
まずはカウンセリングにより患者さんの状態や治療の希望を把握します。
患者さんが最初から脇汗ボトックスの注射を希望であれば患者さんの症状をきいて脇汗ボトックスの詳細について説明します。
しかし、脇汗がメインの悩みであれば手術などのその他の脇汗治療の提案・説明をします。
このときに患者さんが多汗症ボトックスの保険診療を希望した場合は、先ほど説明した原発性腋窩多汗症なのか診断するために問診をします。
ちなみこの多汗症ボトックスの保険診療をおこなっている美容外科・形成外科は限られていますので、保険で治療を受けたい場合は先にそのクリニックがおこなっているのか問い合わせて調べておく必要があります。
麻酔クリーム
カウンセリング後ボトックス注射の同意書やお会計を済ませ治療開始となります。
私が勤めていたクリニックでは注射の痛みを和らげるために最初に麻酔クリームを塗っていました。
これはクリニックによって変わってきますが、保険診療の場合はありません。
自由診療では麻酔クリーム・麻酔シール・局所麻酔などを使っているクリニックが多いです。
勤めていたクリニックでは麻酔クリームと局所麻酔のダブル使いだったので、ボトックス注射の痛みはほとんどありませんでした。(局所麻酔の痛みは多少ありますが)
患者さんにはよく痛みについて聞かれましたがボトックス注射ははっきり言って痛いです。
スタッフが治療を受ける場合は休憩時間などを利用して注射をしてもらっていたのですが、時間に余裕がないため麻酔をつかわずに脇を氷で冷やしただけで注射をしたこともありました。
かなり痛かった覚えがあります。
また、麻酔クリームだけ塗ってやったこともありますが、それでも多少どーんとした痛みが残りました。
痛みは個人差があるので何とも言えませんが、私は脇へのボトックス注射は痛いなと思っています。
でもその痛みを我慢してでもボトックス注射を受けたいと思えるくらい、脇汗を止める効果があります。
痛みにとても弱いという方は自由診療の方がそういったケアに重点をおいていますのでおすすめです。
ボトックス注射
麻酔クリームの場合は効果が効いてくるのに時間がかかるため少し時間を置いてから注射を開始します。
ベッドの上に仰向けになって腕を上げて脇がみえる体勢で治療をしていきます。
注射を打つ前にどの範囲に注射を打つのか脇にペンでデザインをします。
そして実際に脇にチクチクと注射を打っていきます。
ボトックス注射は片脇に約50カ所ほど注射を打つので片脇5分程で終ります。(ドクターによって打ち方が違うためもっと少ない場合もあります)
この間ドクターはおしゃべりをして気を紛らせてくれたりしますが、患者さんは必死です。
私も毎回気合いを入れて治療を受けていました。
ボトックス注射を打ち終わったら終了です。
打ち終わった後はまだ麻酔が効いているので脇はぼわんとした感じで感覚はありません。
薬液が入っているので腫れぼったかったり注射の跡で赤かったり内出血していたりします。
人によっては内出血で脇が痛々しい状態になることもありますのでノースリーブの服でいくのはあまりおすすめしません。
しかし、これで3〜4日くらいすると徐々に脇に汗をかくことが少なくなってくるため気分良く帰られる患者さんが多かったです。
多汗症ボトックスの効果と副作用
多汗症ボトックスの汗を止める効果は本当に抜群だと思います。
私自身も長年お世話になっていましたし効果を十分に実感しています。
しかし、そんな脇汗ボトックスにもデメリットがあってそれは「脇汗を止める効果は一生ものではない」ということです。
脇汗を止める手術は1度手術をすれば効果はずっと続きますが、脇汗ボトックスの場合は効果が切れたらまた注射をしなければならないという繰り返しの治療となります。
脇汗ボトックスの効果がどのくらいの期間続くかといいますと約6ヶ月(といっているクリニックが多い)となります。
ですので一年中脇汗を止めたい方の場合は年に2回打つ必要があります。
汗の量が増える夏の間だけ脇汗を止めたい人の場合は4月〜5月くらいを目安に打つ方が多いです。
個人差がありますが9月〜10月頃まで効果がもちます。
さらに効果についてもっと詳しく解説しますと、今日脇汗ボトックスを注射したとして、それが6ヶ月後に急に効果が切れるというものではありません。
脇汗ボトックスを注射して効果を感じ始めるのがだいたい2〜3日後で、そこから徐々に効果が高まっていきます。
私の感覚ですと、注射を打って4ヶ月くらいまでがしっかり脇汗が止まっていて、5ヶ月くらいから少し汗ばむのを感じます。
効果は急に切れるわけではなくてピークを過ぎると徐々に効果が薄れていくといった感じです。
そして7〜8ヶ月くらいしますと完全にもとの脇汗の状態に戻ります。
ただ汗腺の発達には個人差があるのと、クリニックによってボトックスの打つ量が変わってきたりしますので、脇汗のボトックスが効く期間は人によって多少変わってきます。
副作用
基本的に脇にボトックスを注射しての副作用はあまりないようです。
注射の針を刺すことによる内出血や皮膚が赤くなったり腫れたりする場合はありますが、これは時間とともに治りますので安心してもらって大丈夫です。
あとは脇汗を止めることによって一時的に他の部位の汗が増えることがあります。
基本的には尿として排出されるのですが、患者さんの中には背中や胸の下の汗が増えたという方がいました。
しかし、これは一時的なことと脇から汗がでることに比べれば構わないという患者さんが多かったです。
私もそうですが脇から汗がでないというだけで本当に快適なのでちょっとしたことなら我慢しても良いと思えるくらいです。
ただ妊娠・授乳中はボトックスが使えませんので注意して下さい。
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保険と自由診療の違い
まずは費用が変わってきます。
自由診療では両脇8〜10万円というクリニック多いですが、保険が利くと3割負担で両脇3万〜という保険診療のクリニックが多いです。
(多汗症の保険診療が増えてからは、自由診療のクリニックも値下げしているところが増えましたが。)
保険がきいて3万〜というのも高めの設定かと思いますが、薬剤が高価なため仕方がないようです。
とはいえ以前に比べれば安く治療を受けれるようになったのは確かです。
それなら保険で脇汗ボトックスの治療を受けた方が良いと思うかもしれませんが、自由診療には自由診療なりのメリットがあります。
保険の場合、脇汗ボトックスに使える量は100単位と決まっていますので、体の小さい女性でも体の大きい男性でもボトックスの打つ量が同じになってしまいます。
そして効果がなくても保証はありません。
その変わり自由診療の場合は患者さんの体の大きさや汗の量によって、ボトックスの量を増やすことができます。(料金も変わって来るかもしれませんが)
そしてちゃんとしたクリニックでしたら、数週間たっても効果が感じれない場合の対処法が整っています。
私が勤めていたクリニックでは2週間しても効果が感じられない・少ない場合は無料でボトックスを追加するようにしていました。
ですので脇汗のボトックスの保険は同じ治療が安く受けられるといったら、そうとも限らないということです。
先ほどご説明した麻酔クリームの件でもそうですが、自由診療には自由診療なりのサービスがあるということです。
多汗症ボトックスの保険診療と自由診療のメリット・デメリットを正しく理解して自分にあった方法を選ぶのが一番かと思います。
自由診療と保険診療の両方のクリニックのカウンセリングを受けてから良いと思った方で治療をおこなうというのもありです。
多汗症は人には相談しにくいデリケートな悩みかと思いますが、症状は改善できるので自分一人で悩み続けるのではなく医療機関に相談し適切な治療を受けて、快適な生活を送ってもらいたいと思います。
ボトックス注射はちょっとという方には医療機関でも取り扱いのある制汗剤がおすすめです。
詳細記事はこちら↓
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