◆はじめに
現在の日本では女性4人に1人が貧血(2人に1人が貧血予備軍)だと言われています。
貧血は女性が起こしやすいという認識根強いですが、近年男性の鉄分不足も目立ち始めており、鉄分不足が原因で重い病気を発症するケースも多く報告されています。
しかし、自身が貧血・鉄分不足だと認識している人はかなり少ないです。
それは、少しずつ進行する貧血に身体が慣れてしまい、自信が『貧血』状態にある状況に気づかない事が多いです。
【身体が慣れていたとしても、危険な状態には変わりません。】
このノートでは鉄分不足によって発生する症状と対策について説明し、自分が貧血だと気付いていない人、貧血に悩む方々の改善のきっかけになればと思い、記します。
◆1日に必要な鉄分量
下記は平成22年厚生労働省で調査した年齢別の鉄分補給率の一覧です。
一番、鉄分を必要とするのは12~14歳(女性)の1日14mgです。
鉄分は人の成長にとても重要な栄養素で、鉄分が不足する事で発育不足の原因になったりします。
身体の大きな変化が起こる際はどうしても鉄分が必要になります。
この時期に鉄分が不足する時期が長くなってしまうと、人より生理が来るのが遅い、生理不順や妊娠しにくい(しない)状態になってしてしまいます。
この表では表記されておりませんが、食事が離乳食へと移る、赤ちゃんの時期も鉄分を多く必要とします。
この時期に鉄分が不足しますと、脳や筋肉の発育が通常と比べ低下してしまいます。
言葉を発する時期が遅れている、ハイハイする時期が他の子より遅いなどの症状がある際は、鉄分不足になっている可能性があるので注意が必要です。
例えば、この量を豚レバー、ほうれん草で摂取しようとした場合、どれくらいの量を食べると補えると思いますか?
豚レバー100gから摂取できる鉄分は約3.25mgです。
つまり、摂取推奨量の鉄分を補給するためには豚肉だと・・・
・男性の場合、約250g~350g
・女性の場合、約350g~450g
が1日で必要になります。
因みにほうれん草だと、
※非ヘム鉄ですので摂取した非ヘム鉄を体内でヘム鉄に変えて取り込むという作業を行わなければならない為、ヘム鉄に比べて、摂取量に対しての吸収量が減ってしまいます。
・男性の場合、300gの束を約36束
・女性の場合、300gの束を約50束
が『1日で必要』になります。
この推奨量を毎日食べるのはかなり難しいと思います・・・。
ですので、鉄分に関してはサプリメントなどで摂取する事が一番効率がいいとされているわけです。
もちろん、食事により補給出来ればそれが一番いい事だと思いますけどね。
◆鉄分不足によって起こる症状
身体の鉄分が減ってくると、いろんな症状が発生します。
その症状の中で、鉄分不足特有の行動パターンや思想が発見されています。
下記の内容に当てはまる場合は、鉄分不足の可能性が高いです。
内容に当てはまる症状に心当たりがある人は、鉄分を多めにとるように心がける事たり、重度の場合は病院で適切な処置を行う事をお勧めします。
鉄分不足 : 軽度
1.氷が食べたくなる
ジュースに入っている、ちょっと味のついた氷が好き等とは違い、味も何もない、特に味は関係なく氷が無性に食べたくなるような症状です。
鉄分が不足する事で、脳への酸素供給が少なくなり、自律神経に狂いが発生する事でこのような症状に陥ると考えられています。
特に夏は暑さや汗をかいた水分補給として、身体が水分を求めていると思いがちですが、鉄分不足からくる症状かもしれませんので要注意。
特に、成長期に部活・スポーツをやっている人は運動をする事で鉄分を消費してしまい、身体の成長に必要な鉄分が不足してしまっている場合がありますので、十分に摂取して体調管理をする事が必要です。
2.冷え性・疲労がとれない
鉄分が不足すると、体内で酸素を運んでいるヘモグロビンが不足してきます。
よって、酸素が体中にうまく運ばれず、寒さを感じたり、手足だけが冷えたりという症状がでてきます。
それと同時に、体中の細胞が軽い酸欠状態になり、筋肉の疲労回復の低下、寝て起きると疲れている等の症状が現れます。
朝が辛い、たくさん寝たのに昼間眠たい、よく寝坊するといった症状がある人は要注意です。
(2013.8.28追加)
因みに、なのですが私はこの症状がたまに現れます。
特に足に冷えを感じ、酷い時は靴下をはいて寝ています。
私の場合は軽度の症状でしたので、鉄分を意識して補給するようになって3ヶ月程度で症状は改善されました。
しかし、油断しているとやはりたまに症状が出ることがあります。
この症状を身体からの信号と考え、今でも症状が出たしたら、気を付けて補給するようにしています。
鉄分不足 : 中度
3.すぐに体調を崩す、皮膚にカビが生えやすくなる
鉄分が不足する事で、体内での白血球の生成が鈍くなります。
白血球が少なくなる事で、身体の免疫力が下がり病気にかかりやすくなります。
そして、人間の体にはカビが日常的に付着しており、白血球が増えすぎないように抑制をしているのですが、白血球が減少する事でバランスが崩れ、カビが繁殖してしまい皮膚にカビが生えてしまう事があります。
水虫等の外部からのカビの繁殖にも通常より免疫力が低下している事でかかりやすくなってしまいます。
4.妊娠しにくくなる
鉄分が不足することで、黄体ホルモンの動きが鈍化してしまいます。
黄体ホルモンには子宮を妊娠しやすい状態に持っていく働きや、妊娠を維持させる働きがあり、それらの働きが低下してしまい、最終的には妊娠できないという状態になってしまう事があります。
特に、食事の過剰制限のダイエットを行った女性が陥りやすい症状です。
鉄分不足の状態が長く続くと、妊娠が出来なくなってしまいます。
生理不順、たちくらみなどをよく起こす方は注意が必要です。
若い女性の場合は、鉄分不足が原因で生理不順に陥る事が多く、鉄分を補給することで改善されるケースが多いようです。
鉄分不足 : 重度
5.手足に虫が這っているような感覚がある
鉄分が長期に渡り不足する事で、神経伝達信号を正確にやり取りする事ができなくなり、虫が手足を這う感覚(ムカデが這う感覚が多い)や、触れられていないのに誰かに触られていると感じてしまうことがあります。
この症状は夜中に起こることが多く、睡眠障害に繋がり、うつ病を発症するケースまであるようです。
特に妊娠中の女性や、中学生で受験勉強等で寝不足になった若い女性等が発症しやすいと言われています。
鉄分は成長にとても重要な栄養素の一つです。
お腹の赤ちゃんが発育するのに必要なので、鉄分を多く吸収しようとするため母体が重度の鉄分不足に陥るケースが多いようです。
また中学生の時期は男女ともに、大きく身体の変化が起こる時期ですので、多くの鉄分を必要とします。
それに加え、寝不足や重圧、ストレスを感じる事で自律神経に大きな負荷がかかり、発生するケースも多いようです。
6.土を食べたくなってしまう
鉄分不足が脳に酷く影響した場合に発生する症状です。
急に味に対する好みが変わったり、歯切れの良いもの(ピーナッツやアーモンド等)を好んで食べる人に起こりやすいと言われています。
脳への酸素供給がうまくいっていない状態ですので、非常に危険です。
記憶力の低下や記憶障害を招く恐れもあります。
『妊婦が土壁を削って食べた』という話を聞いた事がある方も多いかもしれませんね。
完全に鉄分不足です。
母体が鉄分不足だと、生まれてくる子も鉄分不足の状態で生まれてきます。
この場合、身体や脳の発育の遅れに繋がります。
(他の子よりしゃべるのが遅かった、ハイハイするのが遅かったという場合、鉄分不足の症状である可能性も高いです。)
鉄分不足が原因となる6ケースをご紹介させていただきましたが、身に覚えのあるケースはありませんでしたでしょうか?
軽度、中度の方は食事や健康サプリ等で不足している鉄分を補給して体質改善を目指しましょう。
重度の症状が発生している方は医療機関で検査していただく事をお勧めします。
また、5、6ケースを発症している方は、その他の症状も一緒に発生している事が多いのですが、徐々に鉄分不足になった為に体が慣れてしまい気が付いていないという事もありますので注意が必要です。
※補足
鉄分が不足すると、酸素不足による臓器の機能低下により新陳代謝の効果が弱くなり、結果的に痩せにくい身体へと変化してしまいます。
逆に、鉄分を豊富に摂取する事で、新陳代謝は高まり、運動によるダイエット効果が増します。(痩せやすい身体へと変化させる)
よくダイエット目的の食事制限を行っている方などが陥りやすい悪循環です。
食事制限をしたことで、痩せにくくなってしまえば本末転倒ですよね。w
これから夏に向けてのダイエットを目指す方がいらっしゃれば、是非鉄分を補給して効率のいいダイエットを目指してみてはいかがでしょうか?
(2013.8.28追加)
アドバイスより頂いた方の体験によると、重度(5,6)のケースでモノを食べたときの感覚について
『土を食べたいというより、私の場合はガムと科学調味料でした』との体験をお話しいただきました。
確かに味や感覚に関しては、個人差がありますし、症状もそれぞれだと思います。
貴重なご意見ありがとうございました!
◆対策として
対策としては、やはり鉄分を補給する事しかありません。
鉄分と相性のいいビタミンやタンパク質と一緒に摂取する事で、身体への吸収率を向上させることもできます。
なかなか、食事のみで推奨摂取量を得るのは難しいですが少し気を付けるだけでも大きく体調は変化すると考えられます。
鉄分の過剰摂取について
- 鉄分や、めまい、貧血についてお調べになったことにある方は過剰摂取という言葉を聞いた事があるかと思います。
- 言葉の通り、鉄分を必要以上に身体に摂取しすぎると、鉄分が身体に大量に蓄積することで、胃腸障害を引き起こす事があります。
- その場合、吐き気や嘔吐、下痢等の症状が現れます。
次に、過剰摂取された鉄分が体内のあらゆる臓器に蓄積されますので、皮膚の色が悪くなる色素沈着を引き起こします。
その状態が長く続くと、血管の劣化で切れたり、破壊されやすくなり、肝硬変や糖尿病のリスクも高くなります。
過剰摂取になり得るケース
- 上記で鉄分の摂取推奨量についてご説明させていただきました通り、食品(食事)から摂取する場合は大量の鉄分豊富な食材を大量に摂取しなければならない為、過剰摂取になる可能性は極めて低く、一般的な食事では到底、過剰摂取量にたどり着くことはありません。
- 過剰摂取となるケースで多いのは、健康サプリの過剰摂取、錆びた蛇口から出る水を日常的に飲んでいる等のケースが多く報告されています。
- 健康サプリの場合、特にヘム鉄で作成されたサプリを用法を守らずに摂取すると、かなりの高確率で体内蓄積が発生します。
体内に蓄積しない鉄分『リモナイト』という鉄分もあるのですが、採取できる量が決まっており、価格が下がりにくいため現在はヘム鉄のサプリが主流となっています。 - 健康サプリでの、鉄分補給を行っている方は利用しているサプリメントにどんな鉄分が利用されているのかをチェックしておきましょう。
◆まとめ
現在、日本人が不足しがちな栄養素として多いのは鉄分、カルシウム、マグネシウム、ビタミン等です。
今回は鉄分について、紹介させていただきました。
次回機会があれば、別の栄養素に関してもご紹介できればと思います。