下肢静脈瘤センター 症例紹介 【9】60代男性、ここまで太くなる!?下肢静脈瘤

60代前半の男性の患者さんです。

これまで数千例の静脈瘤治療に携わってきましたが、そのなかでもトップクラス?の立派な?静脈瘤です。

これほど膨らんだ静脈瘤ですが、湿疹や皮膚の潰瘍は合併していません。ご本人も、見かけがひどいだけで辛くなく、それほど気にしていなかったとのことです。。重い腰をあげて受診して頂き手術を行うことになりましたが、今回受診しなければあと数年放置していたとのこと。

男性はだるさやむくみを訴える方が女性よりも少なく、皮膚の症状が出なければなかなか受診されないことが多いです。

写真参照・術前1, 2, 3, 4



右足の付け根には、鶏卵大ほどの大きさにふくれています。太ももでは太く蛇行しています。

この症例は、レーザー治療では十分に治療することは不可能と判断し、ストリッピング手術と小切開静脈瘤切除術を選択しました。通常より時間をかけて、丁寧に壊れてふくれた静脈瘤を取り除きました。

治療は一泊二日の入院治療で施行させて頂きました。

写真は手術後2ヶ月の最終診察時の写真です。ご本人は見た目をそれほど気にされる方ではなかったのですが、かなり喜んで頂きました。

写真参照・術後1,2

下肢静脈瘤センター 症例紹介 【8】30代の男性

30代の男性です。職業は美容師さんとのことでした。30代で静脈瘤になる男性は、圧倒的に立ち仕事(美容師さん、製 造業、販売業)の方が多い印象があります。>

男性は、多少あしに静脈瘤がボコボコしていても、女性のようにだるい・むくむといった症状がでることが少なく(原因は分かっていませんが、女性の方が症状がより強く出る傾向にあると思います)、かなりひどい状態で受診される方がほとんどです。この患者さんは、最近になり急速にボコボコがひどくなってきたのと、仕事の後のこむら返りがつらいとのことで受診されました。写真1は受診されたときのものです。この方の太ももと膝下の静脈瘤は、それぞれ別々の静脈から発生した特殊なタイプでした。そのため壊れた二本別々の静脈をそれぞれレーザーで焼灼し、ボコボコは小切開静脈瘤切除で取り除きました。

写真2は手術後1週間、写真3は手術後1ヶ月です。若干の膨らみと色素沈着(皮膚の黒ずみ)が残っていますが、症状は改善しまずまず満足して頂きました。


下肢静脈瘤センター 症例紹介 【7】心臓の弁膜症 70代の女性

心臓の弁膜症に対して人工弁と取り替える手術を受けられたことのある70代の女性です。両足のむくみとだるさで受診されました。

写真1は、受診されたときの状態です。左足に中等度、右足に軽度の静脈瘤を認め、足首にはむくみのため靴下の痕がくっきりついています。超音波検査では、両側の大伏在静脈の弁が壊れて強い逆流が起こっており、この逆流が原因でむくみやだるさを生じていることが分かりました。


この方の心臓には機械の人工弁が植え込まれており、ワーファリンという血液をさらさらにするお薬を内服されていました。通常の手術ではワーファリンを内服していると出血の危険が高いため手術が困難ですが、レーザー治療ではお薬を中止することなく手術が可能です。

この方の手術は、小切開静脈瘤切除術は行わずレーザー治療のみを行いました。
写真2は手術後1週間、写真3は手術後1ヶ月目の状態です。1週間目では静脈瘤はまだ目立ちますが、1ヶ月目の写真ではかなりへこんで目立たなくなっています。


ボコボコが目立つ方には、レーザー治療に加えて小切開静脈瘤切除術によりボコボコを直接取り除くことがありますが、レーザー治療のみでもこれくらいきれいに治る方もいらっしゃいます。ワーファリン内服などの出血のリスクのある方やボコボコがそれほどひどくない方は、レーザー治療のみで治療させて頂いています。

下肢静脈瘤センター 症例紹介 【6】「20年来の両足のむくみ」」60代男性

写真1は、60歳代の男性で、慢性腎臓病のため20年来の血液透析治療を受けていらっしゃる方です。

生花業を生業とされていて、毎日6-7時間の立ち仕事に従事されているそうです。以前より両足に強いむくみを自覚されていたそうですが、腎臓病や立ち仕事が原因と思いあきらめていたとのことです。右足のすねには、以前の潰瘍の痕や黒ずんだ色素沈着を伴っています。むくみと厚く肥厚した皮膚のために、静脈瘤のボコボコはあまり目立ちません。

超音波検査では、両下肢の表在静脈の弁不全により強いうっ滞を認めたため、レーザー治療をおすすめさせて頂きました。通常当院では、両側の静脈瘤は同時に施行していますが、この患者様は透析治療を受けており、一度に多くの麻酔を使えないため、片足ずつの治療を行いました。

まず右足のレーザー治療を行いました。約15分でレーザー治療を行いました。小切開静脈瘤切除は行っていません。写真2は右足治療後2週間の写真です。20年来のむくみが改善され大変驚かれていました。左足の違いがお分かり頂けると思います。写真3では、ふくらはぎの静脈瘤が目立たなくなっています。

約1ヶ月の間を空けて、左足のレーザー治療を行いました。写真4は、治療後1ヶ月後の写真です。写真1に比べてすっかりむくみが改善しています。

足のむくみの原因は様々な要因がありますので、レーザー治療によりすべてのむくみが治るわけではありませんが、静脈瘤が原因のむくみの場合は、この患者さんのようにレーザー治療で簡単に治すことが出来ます。

下肢静脈瘤センター 症例紹介 【5】「娘さんに促されて来院」50代女性

50代の女性の患者さんです。
足のだるさやむくみは自覚されていましたが、静脈瘤は裏側に発達していたために、ご自分では静脈瘤が原因であることを疑っていなかったそうです。。。
娘さんから受診を促されてお見えになりました。写真(1)は、ご自宅で撮影頂いた写真を提供して頂きました。

ご自分ではそれほど気にされていなくても、ご家族が気にされていらっしゃるケースも多く見受けられます。
太ももの裏から膝にかけて発達した静脈瘤ですが、超音波検査で調べてみると、両側の太もも内側の大伏在静脈が壊れて、裏側に枝分かれした静脈瘤が発達していることが分かりました。

治療方法ですが、太もものレーザー治療のみではこのボコボコはきれいならないことが予想されましたので、レーザー治療と同時に小切開静脈瘤切除術も施行する方針としました。写真(2)は取り除く静脈瘤に印をつけたものです。

治療は、まずこの両側太ももの大伏在静脈を30分ほどかけてレーザーで治療しました。次に、うつぶせになって頂き、できるだけ丁寧に小さなキズから静脈瘤を取り除きました。切除にも30分ほどかかりましたので、両側で約1時間の手術となりました。写真(3)は手術後1ヶ月目に来院して頂いたときの写真です。左のふくらはぎあたりにまだ少し静脈瘤が残っていますが、手術前に比べると随分きれいになったと喜んで頂きました。

こんなにきれいになるならもっと早く受診していればよかった、、ともおっしゃっていました。
写真提供頂いたNさん有り難うございました。

下肢静脈瘤センター 症例紹介【4】「だるさやむくみが悩み」の40代女性

40歳代、女性の患者さんです。すねの周囲に静脈瘤が目立ちます(初診時)。だるさやむくみの訴えがありました。

このすねの静脈瘤は、赤い線でなぞっているように(写真1)、右足の付け根からふとももの内側にある大伏在静脈(だいふくざいじょうみゃく)の血液の逆流により生じています。手術では、この大伏在静脈のレーザー焼灼術のみを行い、全く切らない治療を行いました。

写真2は手術後1週間目の写真です。膝の内側と太ももの内側にレーザー後の内出血が見られます。痛みはありません。すねの静脈瘤はだいぶんへこみましたが、まだ少し膨らみが見られます。

写真3は手術後1か月目の写真です。内出血は自然にきれいに吸収されて治っています。すねの静脈瘤もすっかり目立たなくなっています。




下肢静脈瘤センター 症例紹介 【3】 「強い痒みと血管のふくらみが悩み」50代製造業の男性

50代男性の患者さんです。 立ち仕事(製造業)に就労されている方で、右あしのむくみ、足首周囲の湿疹とかゆみ、膝付近の血管のふくらみを悩まれて受診されました。(初診時)

診察させて頂くと、右膝内側に膨らんだ静脈瘤を認め、足首内側にざらざらとした重度の湿疹を認めました。また、この部位に強い痒みを認めていました。(写真1)

足首の湿疹は、静脈瘤による血液のうっ滞が原因と考えられたため、静脈瘤を根本的に治す手術をおすすめしました。この患者さんは、痩せた方で、静脈瘤が皮膚の近くを走行していたため、レーザー手術ではなくストリッピング手術(小さなキズから壊れた血管を取り除く手術)を行いました。



手術は、右足の付け根から、膝下までの壊れた大伏在静脈(だいふくざいじょうみゃく)を小さなキズ二カ所から取り除くストリッピング手術を一泊二日で行いました。ストリッピング手術では小さなキズがつきますが、手術後にはキズの痛みを訴えることはなく、手術後二日目から通常の仕事を再開されました。

写真2は、手術後1か月目の写真です。膝の下に小さなキズを認めますが、このキズは半年ほどで目立たなくなります。足首の湿疹も治っているのが分かると思います(写真3)。

ただ、茶色くなった色素沈着(しきそちんちゃく)は、日焼け跡のシミと同じで、色素が染みついてしまっているので、多少は薄くなりますが、完全にはきれいにはなりません。。

患者さんは、むくみや痒みがすっかりなくなり、大変喜んで頂きました。治療も想像より簡単で、もっと早く手術を受けていれば良かったとおっしゃっていました。





下肢静脈瘤センター 症例紹介【2】 「だるさやむくみが悩み」の40代女性

40歳代、女性の患者さんです。 すねの周囲に静脈瘤が目立ちます(初診時)。だるさやむくみの訴えがありました。

このすねの静脈瘤は、赤い線でなぞっているように(写真1)、右足の付け根からふとももの内側にある大伏在静脈(だいふくざいじょうみゃく)の血液の逆流により生じています。 手術では、この大伏在静脈のレーザー焼灼術のみを行い、全く切らない治療を行いました。

写真2は手術後1週間目の写真です。膝の内側と太ももの内側にレーザー後の内出血が見られます。痛みはありません。すねの静脈瘤はだいぶんへこみましたが、まだ少し膨らみが見られます。

写真3は手術後1か月目の写真です。内出血は自然にきれいに吸収されて治っています。すねの静脈瘤もすっかり目立たなくなっています。





下肢静脈瘤センター 症例紹介【1】 一日中立ち仕事の八百屋さん

1年前から右足に潰瘍が出現し、どんどん大きくなってきたため近くのクリニックを受診されたそうですが、なかなか治らないということで紹介されました。(写真左)八百屋さんで一日中立ち仕事だそうです。

写真では静脈瘤のぼこぼこは分かりにくいですが、これは静脈瘤による最重症型の潰瘍です。

お仕事が忙しく、なかなか治療のスケジュールが取れないとのことで、まずは弾性ストッキングによる圧迫治療を開始しました。治療といっても、寝るとき以外に弾性ストッキングをはいて頂くようにしただけです。


それまでいろいろな塗り薬でも治らなかったそうですが、ストッキングの着用を開始すると、下記のように徐々に改善が見られました。

仕事が一段落した段階で、下肢静脈瘤に対してレーザー治療を行いました。レーザー治療後も仕事中にストッキングは着用して頂き、手術後2か月で潰瘍は完全に治りました。(手術後1,2か月)



1年以上治らなかった潰瘍でしたが、お仕事を続けながら外来治療で完全に治すことが出来ました。

2011年に980nm ELVeSレーザーが日本でも使用できるようになり、下肢静脈瘤治療はこれまでのストリッピング手術からレーザー治療に変わりつつあります。

さらに、2014年5月に、さら進化した1470nm ELVeSレーザーが保険で使用できるようになりました。下肢静脈瘤治療を専門としている施設では、どんどんこのレーザーを取り入れています(2014年6月現在、国内で約30施設)。

手術料金はこれまでと同じで、手術時間は速くなり、手術後の痛みや内出血が格段に起こらなくなりました。