写真同封で、「涙やけ」の相談させていただきます。マルチーズ、メス、4歳、「チーズ」の事で相談させていただきます。「突然涙やけ」と、「口の周りの赤い痕」が、出はじめました。
あもともとは、ドライアイの診断を受け、半年ほどヒヤレイン点眼を1日4回していましたが、特に涙やけなどはありませんでした。5/23までは1枚目の写真の様でしたが、5月末から急に口の周りと眼の下に2枚目のような痕がつくようになりました。
あすみませんが相談にのってもらえませんか?
大阪のアツカマシクナイおばちゃん&チーズ
ア! アレだね。今年になって4件ほど同じような患者さんが当院にも来ています。人用目薬の「誤使用」で、発生します。「黒茶色に縁どられた、ピンク色の涙やけができました」どうしたんでしょう。他院受信しましたが、「よくわからない」様です。ピンク色の涙って普通じゃないですよね~。と言う来院理由が共通しています。
あなたの質問は、簡単すぎて推定しずらいです。もっと詳しい説明が必要ですが、最近増えている来院理由なので、「適当に解釈して」何とか回答させていただきます。
[質問の要約 と 私の判断基準]
- ドライアイ(乾性角膜炎)で、ヒヤレイン(人用;ヒヤルロン酸主成分)点眼薬を1日4回点眼していた。
いつ頃から、なぜどういう事情で「ドライアイと診断」を受けたのか?
その時の症状?
いつからか? いつまでか? どのくらいの期間ヒヤレイン点眼液を使用しているのか?
使用目薬は、それだけか? - 5月末ごろから、目の下と口の周りに赤い汚れ跡(涙やけ;流涙症)が出てきた。
今まで無かったのでどうしてか?
本当に、今までなかったのか? 目の周辺以外にも「黒茶色い毛の変色部分」があるのではないか?
目の下の汚れと口の周りの汚れ痕は、「関係ある場合」と、「関係ない場合」がある。
[ 解説内容とその項目 ]
- 「アレルギー・免疫異常・ドライアイ・乾性角膜炎・涙やけ・流涙症」その意味の説明。
- 「涙の役割と排泄・鼻涙管・流涙症・涙やけができる」と言う事。
- 涙の出る量は一定か? ドライアイ(乾性角膜炎)と、涙やけ(流涙症)は正反対の病気。
- の他の、ドライアイになるケース。
- なぜ、ドライアイ(乾性角膜炎)のワンちゃんに、人用ヒヤルロン酸含有目薬を使うと、涙やけ(流涙症)を引き起こすのか?その証拠は?
- なぜ、「人は」人用のヒヤルロン酸主成分目薬を使用しても、犬のような「涙やけ(流涙症)にならない」のか?
- 犬のドライアイに使ってはいけない、人用ヒヤルロン酸主成分目薬一覧表。
1.「アレルギー・免疫異常・ドライアイ・乾性角膜炎・涙やけ・流涙症」その意味の説明。
チーズは4歳ぐらいで、一般的に本格的ドライアイ(乾性角膜炎)の起こる年代ではない。 一時的な、アレルギー的な要素(免疫異常を含む)が、あった可能性がある。まだ軽いレベルのドライアイと言えます。その場合、ある程度の改善があったら、いったん止めても良い。
2.「涙の役割と排泄・鼻涙管・流涙症・涙やけができる」と言う事。
目の結膜(涙腺)から分泌された「涙の役割」は、
- まぶた(瞼)の動きを滑らかにするため。
- ほこりやごみを洗い流すため。
- 角膜(目玉の表面の膜)に栄養分や清潔を維持する物質を補給するために、目の表面を絶えず濡らしています。
役目を終えた涙は、瞼の内側部(ハナ側)に排水孔があって、鼻の中ほどまでのパイプ孔に排水され流れ出て行くもので、一般的にその孔(鼻涙管)に詰りや、腫れ、眼瞼内反(下の瞼が少し内側へ反っている)があって、鼻涙管が狭窄(狭くなる事)や閉塞(詰る事)していると、涙が目の外へ溢れてくる(流涙症と言う)。目の周りに毛があって濡れると、そこにゴミ、汚れ、雑菌がついて黒茶色く変色する。その部分を指して「涙やけ」と言います。
3.涙の出る量は一定か? ドライアイ(乾性角膜炎)と、涙やけ(流涙症)は正反対の病気。
涙もまたその分泌量も、いつも一定と言う訳ではなく、アレルギー的な反応で、増量されたり、減ったりすることもある。
* 「ドライアイ(乾性角膜炎)」とは、涙の分泌量が無くなって起こる、「角膜と結膜が乾燥」してくる病気。
* 「涙やけ(流涙症)」とは、涙が目から溢れてきて「目の周りの毛が汚れて、毛が黒茶色く汚れてくる」病気。 4.涙は三層構造、「涙が出なくなる」ドライアイ(乾性角膜炎)とは、どんな症状になるのか? 5.その他の、ドライアイになるケース。 6.なぜ、ドライアイ(乾性角膜炎)のワンちゃんに、人用ヒヤルロン酸含有目薬を使うと、涙やけ(流涙症)を引き起こすのか? 7.なぜ、「人は」人用のヒヤルロン酸主成分目薬を使用しても、犬のような「涙やけ(流涙症)にならない」のか? 「涙やけ」は、目の周囲の皮膚表面が、不潔になっている証拠です。 8、犬のドライアイに使って、誤使用により「涙やけを発生しやすい」、人用ヒヤルロン酸主成分目薬一覧表。 [ 質問者の現状評価判断 ] 5、「目下の涙やけ」以外に、肛門・陰部・手足の先や裏がすでに汚れていて、それを舐めりによって雑菌が口の周りに移った。 [ 対策回答;きれいにするには? ] 以上、こんな所です。疲れておりません。ウルトラマンに変身しております。
この二つは、正反対の病気です。
「涙は三層構造」で、第1層は粘液層;一番下の角膜と接触する部分は、ちゃんと角膜にくっついていれるように粘液(ムチン)層、第2層は水層;真ん中を目の角膜にうるおいを与え、乾燥させないようにする水(いわゆる涙)層、第3層は油膜層;一番上に水か蒸発しにくいように薄い油幕層で構成されている。
乾燥目(乾性角膜炎;ドライアイ)とは、その涙の本体、真ん中の「水分層の分泌量が、アレルギー(免疫異常)反応によって、少なくなっているか、または出なくなっている状態」を言います。しかし、水分が少なくても「涙底部の粘調度物質;ムチンと外側成分の油」は分泌されているので、その時の病的症状は、「どろどろとした目ヤニが出ていて、汚くなっている」として、飼い主さんに判断される事が多い。
涙の主体部分である水分は、「涙腺と第三眼瞼」と言う所から多く分泌されますが、子供のころに「チェリーアイ;第三眼瞼の脱出」と言う病気の処置(外科手術)で、脱出した「それを切り取ってしまう子犬」がいます。後日、大人になって涙の分泌が少なくなって「乾性角膜炎;ドライアイ」になってしまう症例があります。この場合、 その外科的処置が、その子犬がペットショップに並ぶ前に実施された場合には、飼い主は生涯その事を気づきません。
ピンク色の涙が、その証拠です。
犬用の一般的に目のうるおい・洗浄用に使う目薬「ワンクリーン(千寿製薬)」の「ヒヤルロン酸濃度は、0,02%ですが、あなたの使っていた人用のヒヤレイン点眼液のヒヤルロン酸濃度は、0,3%です。ほぼ10倍濃い濃度です。一方、ヒヤルロン酸の濃度の濃い人用の目薬(粘調度の高い)を長期間使用し続けると、その粘調度が残り、積り重なって鼻涙管の詰りを発生させる原因にもなる。「水分量を保持するために使用する粘調剤(ヒアルロン酸)」が残って、さらなる粘調度アップにつなげてしまうのです。おまけに「目薬を差す時に、間違えて目の外に点眼する」事もある。目の角にこぼれ、毛に残ったりしてホコリや汚れが付きやすくなる。また常に湿っている所に、涙の成分のムチンや油成分で雑菌類が繁殖しやすい。
結果、黒茶色いシミを造る。その汚れの中央は、「目薬の通り道となり薄いピンク色」を示す。それに飼い主さんが気づき「ピンク色の涙って、へんですよね~」と言う発言になるのです。 そのピンク色は、目薬の中に含まれる添加物、殺菌剤「クロロヘキシジンの赤色2号」と言う色素材の色です。その「ピック色の着色」こそが、「人用目薬の誤使用」で発生したと言う証拠です。
犬は、それを訴えられない。
犬は自分でふき取らないし、ふき取るとしたら手や足を使う。きれいに取れない。
犬は、毎朝・毎晩洗顔やお風呂に入って洗うことはない。
犬は、汚れやすい。いろいろな部分をナメル。
(誤使用を避けるために、獣医師の指示にて適切にご使用ください。下記、製品が悪いのではありません。)
ヒヤレイン点眼液(参天製薬)、アイケアー点眼液(科研製薬)、ヒヤルロン酸ナトリウム点眼液「トーワ」(東和薬品)、ヒヤルロン酸ナトリウム点眼液「ニッテン」(ニッテン)、ヒヤルロン酸ナトリウム点眼液「TS」(デンカ薬品)、ヒヤルロン酸Na点眼液「杏林」(キョウリンリメディオ)、ヒヤルロン酸Na点眼液「日新」(日新製薬)、ヒヤルロン酸Na点眼液「ファイザー」(ファイザー)、ヒヤルロン酸Na点眼液「わかもと」(わかもと製薬)、ヒヤルロン酸Na点眼液「JG」(日本ジエネリック)、ヒヤルロン酸点眼液(東亜薬品)、ヒアール点眼液(キョーリンメディオ)。
口一面に広げた。汚れ雑菌がついて汚くなった。(目と口の汚れが、関係ある場合)
(目の問題と口の周りの汚れとは別別の要件)。この場合「アトピー性皮膚炎がベースにある」場合が多い。
先に説明したように、粘調度の高い人用ヒヤルロン酸点眼薬を止める。角膜炎・結膜炎の症状のレベルで、本格的治療薬を使うべきで、初期レベルでは、まだ使用すべきではない。 一時的には、脱脂綿でぬるま湯を湯呑にとって(体温程度)、それで目の下周囲を拭うのも良い。
目薬を差したら、すぐにチズちゃんが鼻の頭をなめたら鼻涙管は開通している。
チーズちゃんドライアイは初期の段階なので、千寿製薬の「ワンクリーン」目薬に変える。
点眼回数は、一日4回以上。両目。目の周りの涙やけのあったところにも、一滴つける。本格的(重度)な、ドライアイ(乾性角膜炎)の時が来たら、「乾性角膜炎用の眼軟膏」の使用を、私は指示します。
中学生一年生の男の子の頭のように、全ての毛をバリカンで短く刈って(2mm程度の短さ)、シャンプー回数を増やして皮膚・毛を清潔に洗浄する。
使用シャンプーは、3091(皮膚病殺菌用)シャンプーを使用する。シャンプー回数は、週2回を4週間、その後8週間は週1回、それ以降は10日に1回実施する。シャンプー後に毛が乾いたら保湿剤(デイクソピペット)を塗る。目の周囲や、手足、陰部周辺のシワのある部分はシャンプーで、泡立てた後、ガーゼでしっかりシワの間も洗ってください。シャンプーの仕方はこのホームページのペット美容のコーナーを参照してください。
追伸、質問は、しっかり説明してください。5W1Hの要領でお願いいたします。回答者のかた先生も大変なんです。
経過写真は、時々(一か月おきに)送ってください。
疲れておりません。ウルトラマンに変身して書きました。大作です。