医薬品情報
添付文書情報
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| Zoladex 1.8mg depot | アストラゼネカ | 2499406G2021 | 27295円/筒 | 劇薬 , 処方箋医薬品 |
禁忌
次の患者には投与しないこと
診断のつかない異常性器出血の患者[異常性器出血の原因疾患を悪化させる可能性がある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
授乳中の婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
本剤の成分又はLH-RH作動薬に対して過敏症の既往歴のある患者
効能・効果及び用法・用量
効能効果
子宮内膜症
用法用量
通常、成人には本剤1筒(ゴセレリンとして1.8mg含有)を前腹部に4週(28日)ごとに1回皮下投与する。なお、初回投与は必ず月経中に行うこと。
用法用量に関連する使用上の注意
治療に際しては妊娠していないことを確認し、初回投与は必ず月経中に行うこと。また、治療期間中はホルモン剤以外の避妊法で避妊させること。
本剤の6ヵ月投与により、エストロゲン低下作用による骨塩量の低下がみられている。本剤は6ヵ月を超える使用経験及び治療再開に伴う再投与の使用経験がないため、本剤の長期投与又は再投与を行う場合は、本剤投与の有益性が骨塩量の低下の危険性を上回ると主治医が判断した場合に限ること。また、その際には骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。
使用上の注意
慎重投与
代謝性骨疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
重要な基本的注意
投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍など)の鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。
本剤の6ヵ月投与により、エストロゲン低下作用による骨塩量の低下がみられている。本剤は6ヵ月を超える使用経験及び治療再開に伴う再投与の使用経験がないため、本剤の長期投与又は再投与を行う場合は、本剤投与の有益性が骨塩量の低下の危険性を上回ると主治医が判断した場合に限ること。また、その際には骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。
初回投与初期に、下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲンの一過性の上昇に伴い、臨床症状の一過性の悪化が認められることがあるが、通常、治療を継続することにより消失する。
本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により血清エストロゲン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、4週に1回の用法を遵守すること。
本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、以下の点に注意すること。
血管を損傷する可能性の少ない部位を選択すること。
易出血状態の患者(抗凝固剤を投与している患者等)については、本剤投与の可否を慎重に判断すること。
副作用
副作用発現状況の概要
総計268例中201例(75.0%)に臨床検査値の異常を含む副作用が438件認められた。主な副作用は、のぼせ・ほてり(67.5%)、肩こり(26.5%)、頭痛(16.4%)等であった。これらの症状は更年期に頻発する症状であり、本薬の卵巣機能抑制作用に起因すると考えられる。(承認時)
使用成績調査での副作用発現率は安全性解析対象症例3,220例中814例(25.3%)であった。主な副作用は、ほてり(16.1%)、頭痛(3.6%)、筋骨格硬直(肩こり)(3.5%)、性器出血(3.4%)等であった。(再審査終了時)
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
アナフィラキシー(0.1%未満)
アナフィラキシー等の過敏症状があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(0.1%未満)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓塞栓症(0.1%未満)
心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
| 5%以上 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
| 内分泌 | ほてり | 性器出血 | 乳房緊満感、腟乾燥感、性欲減退 |
| 肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇 | ||
| 皮膚 | 発疹、蕁麻疹 | 皮膚乾燥、ざ瘡、脱毛 | |
| 精神神経系 | 頭痛、めまい、不眠、しびれ感、いらいら感、不安、抑うつ | 幻覚、妄想 | |
| 循環器 | 心悸亢進、冷感 | 高血圧、低血圧などの血圧の変動注1) | |
| 消化器 | 嘔気、嘔吐 | ||
| 筋・骨格系 | 肩こり、関節痛、腰痛 | 骨塩量の低下、血清カルシウム値上昇、血清リン上昇 | |
| 血液 | 血小板減少 | ||
| 注射部位 | 出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等の注射部位反応 | ||
| その他 | けん怠感、浮腫、トリグリセライド上昇、コレステロール上昇、発汗、更年期様症状 | 活性化部分トロンボプラスチン時間延長、卵巣嚢胞、下垂体卒中、下垂体腺腫、体重増加 |
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。治療に際して妊娠していないことを確認すること。また、治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いること。[動物実験で流産もしくは分娩障害が認められており、また他のLH-RH作動薬による流産の報告がある。]
授乳中の婦人には投与しないこと。[動物実験で乳汁移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
必要に応じて投与部位にあらかじめ局所麻酔を施行する。
皮下投与にあたっては次の点に注意する。
血管を損傷する可能性の少ない投与部位を慎重に選択すること。
投与部位は毎回変更し、同一部位への反復投与は行わないこと。
その他の注意
外国において子宮筋腫の患者で、筋腫変性によると考えられる大量の子宮出血、下腹痛等の症状があらわれたとの報告がある。
薬物動態
子宮内膜症患者に本薬1.8mgを4週間隔で6回皮下投与したとき、最高血清中濃度到達時間は2週間、平均最高血清中濃度は1.0ng/mLであった。初回投与4週後から24週後までの4週毎に測定した投与前の平均血清中濃度(トラフ濃度)は0.2〜0.3ng/mLであった。本剤からのゴセレリンの放出は4週間にわたって維持されることが示された。また、4週毎の反復投与による蓄積性は認められなかった[1]。
図 子宮内膜症患者(n=12〜16)にゴセレリン1.8mg含有徐放性製剤を4週間隔で6回皮下投与したときの平均血清中ゴセレリン濃度推移(平均±SD)
臨床成績
子宮内膜症に対する臨床試験[1][2][3][4][5]において、本薬1.8mg/4週を投与した191例の総合改善率は83.8%であった。投与期間は、本薬0.9〜3.6mg/4週投与総症例265例中244例が6ヵ月投与であった。
薬効薬理
実験的ラット子宮内膜症モデルに対し、外科的卵巣摘除とほぼ同程度の効果を示した。
ゴセレリンはLH-RHアゴニストとして下垂体LH-RH受容体に作用する。投与初期には受容体を刺激するためゴナドトロピンの分泌が増加するが、継続的刺激により受容体のダウンレギュレーションを引き起こし、ゴナドトロピン分泌能を低下させる。この下垂体-性腺系機能抑制に加えて、ラットの顆粒膜細胞培養系では、ゴセレリンがエストロゲン産生を直接抑制することが示された。これらの機序により、卵巣からのエストロゲン分泌が抑制され、子宮内膜症に対して効果を示す。
子宮内膜症に本剤を皮下投与したとき、初期投与1〜2週後では血清エストラジオール値の上昇がみられたが、投与3〜4週後には閉経後レベルに達した。4週毎の反復投与により、血清エストラジオール値は閉経後レベルに維持された。なお、本剤の投与初期には期間や程度の差はあるが、性器出血がみられる場合がある。出血はおそらくエストロゲン低下による出血と考えられ、これはエストロゲンが低値で安定すれば自然に消失すると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
取扱い上の注意
本剤は無菌製剤であり、また吸湿性を有するため使用直前まで開封しないこと。
アルミパウチを開封及び取り出す際に、プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので、開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上で、プランジャーを引っ張らずに慎重に取り出すこと。
プランジャー(押棒)からクリップを外す際に、注入器本体からプランジャー(押棒)が抜けないようにすること。
本剤は針刺し事故防止機能付き専用注入器のため、使用前に末尾掲載の「投与方法」を確認すること。
プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込み、デポ剤の注入と注射針カバーを作動させること。
注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜くこと。
使用後は感染防止に留意し、安全な方法で処分すること。
包装
ゾラデックス1.8mgデポ
1筒(専用注入器付)
投与方法
ゾラデックス1.8mgデポの投与前に必ずお読みください。
投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)の存在を必ず確認ください。
アルミパウチから滅菌済みの注入器を取り出してください。
注)プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けますので、開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上で、プランジャーを引っ張らずに慎重に取り出します。(図1)
(図1)
投与する前に注入器のチャンバー(透明箇所)内にデポ剤(ゾラデックス)があることを確かめてください。(図2)
注)デポ剤はシリンジ内で移動するため、チャンバー(透明箇所)内に一部しか見えない場合があります。
(図2)
投与部位を消毒します。術創がある場合は術創とは反対側を投与部位に選んでください。
プランジャー(押棒)を固定しているクリップをはずした後に注射針キャップをはずします。(図3)
注)この時、絶対にプランジャーを押したり、引っ張って抜いたり、指ではじいたりしないように注意してください(空気抜きの必要はありません)。
(図3)
下腹部の皮下をつまみ上げ注射針の切り口を上向きにして、皮下組織にシリンジ部分が患者に触れるぐらいの深さまで注射針を30〜40度の角度で速やかに穿刺してください。投与に際しては、針先が腹筋や腹膜に到達しないよう、特に術創がある場合や皮下脂肪の少ない場合には血管損傷にご注意ください。穿刺は血管走行と同じ縦方向にすると出血が少なくてすみます。(図4)
(図4)
プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込みデポ剤を注入してください。プランジャー(押棒)の先端が注射針の針先より突出し、更に注射針カバーが作動して針刺し事故を防止します。(図5)
(図5)
投与終了後注射針を抜くと、注射針カバーが針先を覆います。(図6)
注)注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜き、安全な方法で処理してください(注射針カバーが作動しない場合でもデポ剤の注入は完了しています)。
(図6)
投与部位は止血確認後に滅菌テープなどで保護してください。なお、出血を認める場合は、適切な止血処置を確実に行ってください。(図7)
(図7)
| 杉本 修 他, 産婦人科の世界, 49 (1), 45, (1997) |
| 植村次雄 他, 薬理と治療, 20 (9), 3823, (1992) |
| 飯尾一登 他, 産婦人科の世界, 46 (9), 709, (1994) |
| 杉本 修 他, 産婦人科の世界, 47 (1), 61, (1995) |
| 水口弘司 他, 産婦人科の世界, 46 (12), 947, (1994) |
| 社内資料(実験的子宮内膜症ラットに対する効果), (2007) |
| Furr,B.J.A., R.Soc.Med.Inc.Congr.Symp.Ser., (125), 1, (1987) |
作業情報
| 改訂履歴 | 2015年1月 改訂 |
| 文献請求先 | 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 |
| お問い合わせ先 | 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 |
| 業態及び業者名等 | 販売元 製造販売元 |