「低血圧」と言っても低血圧に種類があることをご存知でしょうか。低血圧の種類ごとに特徴と原因にそれぞれ違いがあるのです。身体の不調の原因が低血圧かもしれないという人は、自分の低血圧の種類とその改善策を確認してみましょう。
低血圧の種類とその6大原因とは?改善方法を解説
1)血圧の数値とは
一般的に正常値とは、年齢別に関係なく130/85mmHg未満を正常値と定めています。しかし血圧は年齢とともに共に上がるので、年齢別の血圧の兵検地を知っておく必要はあると思います。
20歳代
男性 118/75mmHg 女性 113/76mmHg
30歳代
男性 125/79mmHg 女性 115/71mmHg
40歳代
男性 131/84mmHg 女性 125/77mmHg
50歳代
男性 138/85mmHg 女性 133/81mmHg
60歳代
男性 143/84mmHg 女性 141/81mmHg
70歳代
男性 147/80mmHg 女性 146/78mmHg
血圧は絶えず変化するものです。一般的に、一日の中でも朝起床前からその日の活動に備えるように上がり始め、日中活動している時間帯では高くなります。夕方から夜に活動しなくなると下がり、睡眠中はさらに低くなります。活動中でも運動やストレスによって変化します。
2)低血圧の8つの症状
低血圧の症状は、春~夏の季節や、朝~昼に症状が強く現れる傾向があり、昼~夜にかけて症状が軽くなるため元気になる人が多いようです。
(1)倦怠感、疲れやすさ
疲れやすく、慢性的に症状がある人が多いようです。
(2)めまい・立ちくらみ
急に立ち上がった時などに起こりやすい。
(3)頭痛・腰痛・肩こり
慢性的に症状がある人が多いようです。
(4)不眠・朝起きられない
朝が弱くなかなか起きられない人が多いようです。
(5)動悸・息切れ
血行不良のため重要な臓器に血液が行き渡らず動悸、息切れを起こします。
(6)吐き気・胸やけ・胃もたれ
血液が行き届かないため、消化や吸収の機能が衰えて起こります。
(7)手足の冷え
血行不良のため、手足の指先まで血液が行き届かずに起こります。
(8)足のむくみ
重力によって下半身に血液が溜まるために起こります。
3)低血圧の5つの種類と特徴
(1)起立性低血圧
急に椅子から立ち上がった時、寝起きにベッドから立ち上がろうとした時に血圧が下がる低血圧です。立ち上がってから3分以内に一時的な血圧低下がみられるかどうかが診断基準のひとつとなります。最大血圧が20mmHg以上下がるのが特徴です。立ち上がり時のふらつき以外にも疲労感、動悸、失神といった症状を伴います。失神などの症状がでた場合は、病院で治療をする必要があります。
(2)本能性低血圧症
昔から低血圧の状態があり、原因不明の低血圧症を言います。本能性低血圧症の場合、本人が気づいてない事も多く、血圧測定で初めて、自分が本能性低血圧であることに気が付く人も少なくないです。
慢性的な冷えが起こっていたり、自律神経の働きがうまくいかないなどで低血圧の状態が続いていきます。自覚症状がない人の場合、特に予防や治療の必要はないと言われます。倦怠感やふらつきなど生活がままならなくなるような症状が出る人は病院で治療を受けた方が良いです。
(3)二次性低血圧
心臓病をはじめとする他の病気の症状として起こる低血圧、または薬の副作用による低血圧のことを言います。二次性低血圧の予防、改善法は、症状の元となる病気の治療を受けることです。薬の副作用が原因の場合はドクターに相談して薬を変えてもらいましょう。
(4)食後低血圧
その名の通り、食後に血圧が急激に下がる病気です。食後低血圧は、失神や脳卒中の引き金にもなりえます。炭水化物を多くとることで発症リスクが上がると言われていますので、うどん、ご飯、パンなどの炭水化物を摂りすぎないようにしましょう。
お茶などに含まれているカフェインは血圧が下がりすぎる事を予防する働きがあるので、取り入れて血圧が下がりすぎる事を阻止しましょう。食後低血圧は、30分~1時間程度経過すると元の血圧に戻るという特徴があるので、すぐに立ち上がろうとせず、食後しばらくテレビなどを見てゆっくり過ごした方が良いです。特に高齢者に多く、立ちくらみによる転倒で大けがをする人もいます。
(5)運動後低血圧
スポーツや激しい運動が原因で起こる低血圧です。運動をした後で頭がぼーっとした状態が抜けなかったり、集中力が続かない、動悸が気になるなどの兆候が現れます。ヘモグロビンの働きが関係していると言われています。正常な状態ならば運動をしても赤血球に含まれているヘモグロビンが酸素を運搬して身体を安定した状態にキープしています。
ヘモグロビンが不足していたり、必要なヘモグロビンが生成されない場合は酸欠状態になり運動機能が落ちたり疲れやすくなるなど症状が現れてきます。男性13~16.6g/dl女性11.4~14.6g/dlが正常なヘモグロビン数値と言われています。この数値より低い場合、スポーツの後で運動性低血圧になる可能性が高まります。
4)低血圧が起こる6つの原因
(1)急に立ち上がる
急に立ち上がることによって重力の作用で血液が足元にたまってしまうことが原因で起こります。大人で糖尿病を患っている場合、自律神経のバランスが崩れ起立性低血圧が出ることがあるようです。反射の速度が落ちている高齢者や血圧を下げる薬を服用している人にも起こることがあると言われます。年齢を重ねるにつれて発症の可能性が高くなるのも特徴です。
(2)自律神経の乱れ
食後は消化吸収を促すため、腸の周辺に血液が集まっています。通常は血液が腸の周辺にあることで心臓にかかる負担を緩和するため心拍数を上げたり血管を収縮させることでバランスを保ちます。しかし自律神経がうまく機能していなかったり高齢で反射が鈍くなっている場合は、椅子から立ち上がる際に低血圧が起こり、めまいや立ちくらみ、転倒などにつながります。
(3)低栄養状態
栄養が十分に摂れておらず、栄養失調状態になっていることが低血圧を引き起こしていることがあります。鉄分不足で貧血気味になっている可能性もあります。
(4)心臓疾患
不整脈や狭心症、心筋梗塞といった病気が根底にある場合があります。血管が狭まったり詰まってしまった結果として血液が十分に運ばれていない可能性が考えられます。
(5)血圧を下げる薬の副作用
降圧薬や抗うつ薬など、血圧を下げる作用のある薬を服用していて、副作用の一部として低血圧が起こることがあります。
(6)ヘモグロビンの異常
大けがをして大量の血液を失うなど何らかの理由でヘモグロビンが減少して、生成が追い付いていない状態が考えられます。
5)低血圧が朝に起こる人に共通する4つの生活習慣
(1)生活リズムの乱れ
夜眠る時間が遅く、朝起きられなくなる人が多いようです。
(2)食生活の乱れ
朝食をしっかりと摂らない、無理なダイエットなど規則正しい食生活ができていない人が多いようです。
(3)運動不足
軽度で良いので、毎日の運動が必要です。
(4)タバコ、アルコールの摂取
できるだけ控えるのが望ましいです。
6)低血圧を放っておく2つのリスク
(1)慢性的な体調不良
血行不良のため、脳がすぐに覚醒しない他、倦怠感、頭痛、吐き気、食欲不振、動悸、息切れなど不快な症状がついてまわります。胃や腸をはじめとした重要な臓器にも血液が行き届かなくなり、消化や吸収の機能が衰え、手足が冷えたり、めまいや立ちくらみなどの症状が出て体調が悪くなります。
体調が悪くなると、運動ができなくなり、食欲もなくなり、食事の量が減ります。すると心臓を動かしている筋肉だけでなく、体中の筋肉が弱くなります。ますます血圧が下がり体調が悪くなる悪循環になります。
(2)重篤な病気の発症
若いうちに心不全、心臓発作、突発性心臓死などの心疾患や腎不全、脳卒中を起こすリスクが高くなります。
7)低血圧の改善に効果的な4つの栄養素
(1)塩分
血圧を上げる働きがあります。1日10~12g程度摂取するのが良いでしょう。
(2)タンパク質(肉類、魚類、乳製品、卵、豆類)
血液になるので体温を上げる働きがあります。特にチェダーチーズには血圧を上げてくれるチラミンという成分が含まれていておすすめです。
(3)ミネラル・ビタミン
海藻類(昆布、ひじき、ワカメ、のりなど)
緑黄色野菜(ニンジン、ニラ、春菊、小松菜、大根菜など)
根菜(レンコン、ゴボウ、ユリ根など)
全身に栄養や酸素が送りにくくなっているので、滋養のある食物を摂りましょう。
(4)お茶(コーヒー、紅茶、日本茶)
お茶に含まれるカフェインに血圧を上げる働きがあります。低血圧の人は体温が低めの人も多く冷え性だったりします。冷たい物より温かい物を摂るようにしましょう。生野菜よりもスープや茹でたものがおすすめです。低血圧の人は胃が弱くもたれやすいことがあるので、消化の良い食べ方をしましょう。ゆっくりよく噛み、飲みすぎ、食べ過ぎは避けましょう。
8)血圧を正常値に戻すのに効果的な3つの食事
(1)タンパク質
鶏レバーのから揚げ、鮭としめじのチーズリゾットなど。
(2)ミネラル・ビタミン
野菜たっぷり豚汁、豚コマ大根煮など。
(3)豆類・ナッツ類
五目あんかけ豆腐、湯豆腐など。適度にカロリーを抑えた滋養のある食事というと、やはり和食がおすすめです。ご飯も、白米より発芽玄米や五穀米、黒米が良いでしょう。
9)低血圧への7つの予防ポイント
(1)朝ご飯をしっかりと食べる
朝食を摂らずに出かける習慣ができてしまっている人も多いのではないでしょうか。低血圧の症状は全身に必要なエネルギーが届かなくなることで悪くなるので、朝食はできるだけ摂りましょう。朝起きてすぐ朝食を作る、食べるという気分でない人は温かいスープや果物だけでも食べるようにして、朝食の習慣を作りましょう。
(2)水分補給
血管中を流れる血液量が少ないと血管の圧が下がり低血圧を引き起こします。これを改善するにはこまめに水分を補給して血管内の水分量を増やすことが大切です。
(3)塩分を多めに摂る
むくみの症状がない人は塩分は1日10~12g程度摂りましょう。
(4)運動不足を避ける
軽い運動を毎日の生活に取り入れることも大切です。特に心臓の筋力をあげて血液を送る力を強化してくれる有酸素運動(ウォーキングなど)がおすすめです。
(5)温冷シャワーを浴びる
立ち上がった時にめまいや立ちくらみが起こるのは、血圧を調整する自律神経の乱れによって起こります。集めのお湯に肩まで入るだけでも血行が良くなり改善します。「温冷交代浴」がおすすめです。熱めのお湯に2分つかり、手足に冷たいシャワーを10秒ほどあてます。これを5回繰り返します。皮膚が温度変化に刺激され、血管が収縮を繰り返し、収縮力が上がり低血圧を改善します。
(6)生活リズムを作る
日中は適度に日光を浴びましょう。夜更かし、寝不足を避けましょう。夜は5分でもいいので、前日より早く寝るよう心がけましょう。
(7)タバコ・アルコールを控える
タバコは急激に血管を収縮させ血流を悪くするので控えましょう。アルコールは血管を拡張させ血圧を低下させるので控えましょう。
今回のまとめ
1)一般的に、血圧は年齢が上がるにつれ高くなっていく。
2)身体の不調は低血圧が原因かもしれない。
3)低血圧は5つの種類がある。
4)低血圧の種類によって原因も異なる。
5)不規則な生活が低血圧を引き起こす。
6)低血圧から重篤な病気を発症する可能性がある。
7)健康的な食事は低血圧を改善する。
8)少量でも良いので規則正しい食生活をしましょう。
9)規則正しい生活が低血圧を予防する。