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タイトル:特許公報(B2)_イソプロピルメチルフェノール配糖体
出願番号:2003313974
年次:2010
IPC分類:C07H 15/203,A61K 31/7034,A61P 17/00,A61P 17/02,A61P 17/04,A61P 17/10,A61P 17/18,A61K 8/60,A61Q 5/00,A61Q 11/00


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水島 洋泉上野 克弥 JP 4568488 特許公報(B2) 20100813 2003313974 20030905 イソプロピルメチルフェノール配糖体 花王株式会社 000000918 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 有賀 三幸 100068700 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 的場 ひろみ 100101317 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 水島 洋泉 上野 克弥 20101027 C07H 15/203 20060101AFI20101007BHJP A61K 31/7034 20060101ALI20101007BHJP A61P 17/00 20060101ALI20101007BHJP A61P 17/02 20060101ALI20101007BHJP A61P 17/04 20060101ALI20101007BHJP A61P 17/10 20060101ALI20101007BHJP A61P 17/18 20060101ALI20101007BHJP A61K 8/60 20060101ALI20101007BHJP A61Q 5/00 20060101ALI20101007BHJP A61Q 11/00 20060101ALI20101007BHJP JPC07H15/203A61K31/7034A61P17/00A61P17/02A61P17/04A61P17/10A61P17/18A61K8/60A61Q5/00A61Q11/00 C07H 15/203 A61K 31/7034 A61K 8/60 CA/REGISTRY(STN) 特開2002−241279(JP,A) 特開2001−172159(JP,A) 特開平11−269042(JP,A) 特開平07−157415(JP,A) 特開2001−206820(JP,A) 特開2002−138033(JP,A) 特開平11−240816(JP,A) 特開2000−044422(JP,A) 特開昭60−056994(JP,A) 特開平10−025244(JP,A) 米国特許第04457918(US,A) 特開平05−032690(JP,A) 特開平07−118287(JP,A) 国際公開第01/074834(WO,A1) 特開2003−160465(JP,A) 生化学辞典(第3版),株式会社東京化学同人,2002年 7月 1日,p.1128,「皮膚」の項目 化学大辞典1(縮刷版),共立出版株式会社,1987年 2月15日,p.97,「あせ」の項目 4 2005082506 20050331 8 20060413 三木 寛 本発明は、新規なイソプロピルメチルフェノール配糖体、並びにイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有してなる、抗菌作用、抗酸化作用、抗フケ作用、ニキビ症状改善作用に優れ、さらにその持続性、水溶性、安全性に優れた皮膚外用剤及び毛髪化粧料に関する。 イソプロピルメチルフェノールについては、抗菌作用(特許文献1参照)、抗酸化作用、頭皮のふけ、かゆみ防止作用(特許文献2参照)、にきび症状改善作用(特許文献3及び特許文献4参照)、虫歯、歯周病予防作用(特許文献5参照)などがすでに知られている。しかしながらイソプロピルメチルフェノールは水に難溶性(25℃での水への飽和溶解度は0.015%)であるため、イソプロピルメチルフェノールを配合した製剤は、その剤型が限定され、その結果、イソプロピルメチルフェノール自体の利用範囲が制限されていた。特開2001-172159特開平11-269042特開2001-206820特開2002-138033特開平11-240816 本発明の課題は、上記のような問題点を解決し、優れた抗菌作用、抗酸化作用、頭皮のふけ、かゆみ防止作用、にきび症状改善作用、及び虫歯、歯周病予防作用を発揮することができるイソプロピルメチルフェノール誘導体、ならびにそれらを含有する皮膚外用剤及び毛髪化粧料を提供することにある。 本発明者は、下記式(1)で表される新規なイソプロピルメチルフェノール配糖体がイソプロピルメチルフェノールに比べて水溶性に優れ、皮膚外用剤や毛髪化粧料などに剤型に制約を受けることなく容易に配合できること、ヒトの皮膚や、皮膚常在菌中に存在するグルコシダーゼなどの糖分解酵素により徐々に分解されて、分解生成物のイソプロピルメチルフェノールが継続的に生成し、イソプロピルメチルフェノールの機能を長時間に渡って発揮できること、さらにその結果、皮膚などへの刺激性が低く、安全に使用できることなどを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は、下記式(1)(式中、Rはグルコース、キシロース、及びマルトースからなる群から選ばれる糖の残基を示す)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体を提供するものである。 また本発明は、式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する皮膚外用剤を提供するものである。 更に本発明は、式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する毛髪化粧料を提供するものである。 本発明の新規なイソプロピルメチルフェノール配糖体は、水溶性が高く、皮膚外用剤及び毛髪化粧料に容易に配合でき、製剤中ではイソプロピルメチルフェノールは配糖体として安定に存在し、グルコシダーゼなどの糖分解酵素を作用させるか、あるいは皮膚上の皮膚常在菌、皮膚角質中のグルコシダーゼなどの糖分解酵素の作用により、イソプロピルメチルフェノールを徐々に遊離し、抗菌作用、抗酸化作用、抗フケ作用、及びニキビ症状改善作用を持続的に発揮することができる。 本発明に係わる式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体は新規な化合物である。 式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体は、公知の方法に従って製造することができる。例えば、イソプロピルメチルフェノールと所望の過アセチル化糖をジクロルメタンなどの適当な溶媒中、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化スズ等のルイス酸触媒存在下、室温下に約30分〜24時間反応させることにより、Rがアセチル化糖残基の式(1)の化合物の製造中間体であるアセチル化誘導体が得られる。出発物質として用いられる過アセチル化糖は公知であるが、所望の糖を公知のアセチル化法によってアセチル化して製造することができる。かくして得られたアセチル化誘導体を常法に従って、例えば無水メタノール中、ナトリウムメトキシドの存在下に脱アセチル化し、次いで酸性型イオン交換樹脂で処理することにより、式(1)の化合物が得られる。更に必要で有れば、再結晶等の常法によって精製することができる。 このようにして得られた式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体としては、イソプロピルメチルフェニルグルコシド、イソプロピルメチルフェニルキシロシド、イソプロピルメチルフェニルマルトシドなどが挙げられる。 本発明の皮膚外用剤及び毛髪化粧料中の式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体は、頭皮、腋下、手足などの人体皮膚角質中に存在するグルコシダーゼなどの糖分解酵素(フレグランスジャーナル、2002-5巻, 39ページ、2002年)や皮膚表面に一般的に存在するとされている皮膚常在菌、例えば表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌、ピチロスポムなど、によって分解され、イソプロピルメチルフェノールが徐々に生成するものと推定される(特開平10−25244)。 本発明のイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する皮膚外用剤及び毛髪化粧料の適用範囲は、イソプロピルメチルフェノールの有する抗菌作用、抗酸化作用、頭皮のふけ、かゆみ防止作用、にきび症状改善作用、虫歯、歯周病予防作用を発現させる目的で使用されるものであれば特に限定されるものではない。皮膚外用剤としては、例えば、傷治療薬の軟膏、しもやけ予防剤などの医薬品、スキンクリーム、ハンドクリーム、リップクリーム、乳液などのスキンケア製品、ベビーパウダー、ボディ用消臭スプレーなどを挙げることができる。毛髪化粧料としては、ヘアリキッド、ヘアトニック、ヘアムース、ポマード、養毛料などを挙げることができる。 本発明のイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する皮膚外用剤及び毛髪化粧料における式(1)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体の配合濃度は、対象となる皮膚外用剤及び毛髪化粧料、あるいはイソプロピルメチルフェノールの生理活性の顕著性など様々な条件によって変化し、一概には規定できないが、一般的には、皮膚外用剤又は毛髪化粧料中にイソプロピルメチルフェノール配糖体濃度として約0.0001〜約10重量%、好ましくは0.01〜約10重量%程度の濃度で使用される。また本発明の皮膚外用剤及び毛髪用化粧料は、通常の製剤化技術に従って、式(1)の化合物を皮膚外用剤又は毛髪化粧料上許容される担体、例えば、賦形剤、結合剤、溶剤、乳化剤、懸濁剤、安定化剤と合わせて、皮膚外用剤又は毛髪化粧料の剤型、例えば、軟膏、クリーム、乳液、アルコール水溶液などとすることができる。 かくして本発明の新規なイソプロピルメチルフェノール配糖体は、水溶性が高く、皮膚外用剤及び毛髪化粧料に容易に配合でき、製剤中ではイソプロピルメチルフェノールは配糖体として安定に存在し、グルコシダーゼなどの糖分解酵素を作用させるか、あるいは皮膚上の皮膚常在菌、皮膚角質中のグルコシダーゼなどの糖分解酵素の作用により、イソプロピルメチルフェノールを徐々に遊離し、抗菌作用、抗酸化作用、抗フケ作用、ニキビ症状改善作用を持続的に発揮することができる。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例1:イソプロピルメチルフェニルグルコシドの合成 100mLのフラスコにペンタアセチルグルコース3.9g(10mmol)、イソプロピルメチルフェノール3.8g(25mmol)、及びジクロルメタン50mlを加え、室温、窒素雰囲気下で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル5.7g(40ml)を滴下して、室温で3時間攪拌した。反応混合物(ジクロルメタン溶液)を、飽和NaHCO3水溶液200mLで2回洗浄し、ジクロルメタン層を無水Na2SO4で乾燥した後、減圧下で溶媒のジクロルメタンを留去した。得られた粗生成物8.0gを、シリカゲルクロマトグラフィー(80g、n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1〜1/1)により精製し、無色透明の粘性の高い液体2.2g(収率88.8%)を得た。この物質1.0g(2.1mmol)を脱水メタノール20mL/無水THF2mLの混合溶媒中に加え、室温で超音波照射して溶解させた後、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液1.6g(8.3mmol)を加えて室温、窒素雰囲気下に3時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を強酸性イオン交換樹脂(ダウエックス50WX2-100、21mL)を充填したカラムに充填し、無水メタノール200mLで溶出した。回収したメタノール溶液を減圧下で蒸発させ、白色粉末0.65g(収率100%)を得た。生成物は1H-及び13C-NMRを用いて同定した。1H-NMR(400MHz, DIMSO-D6)δ: 1.14(d, J=7.2Hz, 6H), 2.25(s, 3H), 3.02(m, 1H), 3.1-3.3(overlapped, 4H), 3.43(dd, J=6Hz, 12Hz, 1H), 3.67(dd, J=2, 12Hz, 1H), 4.77(d, J=8Hz, 1H), 6.79(d, J=3Hz, 1H), 6.82(dd, J=3, 8Hz, 1H), 7.11 ppm(d, J=8Hz, 1H)13C-NMR(400MHz, DIMSO-D6)δ: 19.7, 23.96, 28.75, 61.27, 70.30, 73.77, 77.04, 77.52, 101.26, 114.50, 118.67, 126.04, 136.37, 140.53, 155.72ppm試験例1 実施例1で合成したイソプロピルメチルフェニルグルコシドの25℃における水への溶解度を測定したところ0.1%以上であり、イソプロピルメチルフェノール(25℃での水への飽和溶解度は0.015%)より水溶性が向上していることが分かった。試験例2 実施例1で合成したイソプロピルメチルフェニルグルコシド1.9mg(6μmol)をpH6.4のリン酸緩衝液1.0mLに溶解し、37℃でアーモンド由来β−グルコシダーゼ1.0Uを添加して、生成するイソプロピルメチルフェノールをHPLCにより定量した。イソプロピルメチルフェノール生成率(仕込みのイソプロピルメチルフェニルグルコシドに対するモル比)を表1に示す。 β−グルコシダーゼにより、イソプロピルメチルフェノールが徐々に遊離されることが明らかになった。実施例2 実施例1で得られたイソプロピルメチルフェニルグルコシドを添加して、表2に示す成分からなる軟膏を得た。実施例3 実施例1で得られたイソプロピルメチルフェニルグルコシドを添加して、表3に示す成分からなるイソプロピルメチルフェニルグルコシドが溶解したハンドクリームを得た。実施例4 実施例1で得られたイソプロピルメチルフェニルグルコシドを添加して、表4に示す成分からなるイソプロピルメチルフェニルグルコシドが溶解したヘアートニックを得た。実施例5 実施例1で得られたイソプロピルメチルフェニルグルコシドを添加して、表5に示す成分からなるイソプロピルメチルフェニルグルコシドが溶解したシャンプーを得た。 下記式(1)(式中、Rはグルコース、キシロース、及びマルトースからなる群から選ばれる糖の残基を示す)で表されるイソプロピルメチルフェノール配糖体。上記式(1)においてRがグルコース残基であるイソプロピルメチルフェノール配糖体。請求項1記載のイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する皮膚外用剤。請求項1記載のイソプロピルメチルフェノール配糖体を含有する毛髪化粧料。