お腹の周りにチャンピオンベルトのような脂肪がどっかり巻き付いていて、周りの目が気になってデートや旅行を100%楽しめない・・・。
気付いたら引きこもりがちになり、唯一の楽しみは大盛の食事だけ、という悪循環脂肪蓄積ライフを送っている人に是非ともオススメしたいのが漢方ダイエット。
漢方は自分の体(病気の原因)にあったものを選ぶことが重要で、太っている原因別に適切な処方が大切です。漢方は、日本漢方と中医学にの2種類がありますが、ここでは中医学の漢方の考え方を元にお伝えします。
漢方では、不調の原因は気・血・水のバランスの崩れと考える
漢方では人間の体は気・血・水の3つの成分でできていると考え、このうちどれかかが増えすぎたり減ってしまったりしてバランスの崩れで引き起こると考えます。
- 気とは生命活動を支える目に見えないエネルギー源、気持ちという言葉もあるように精神と深くかかわりがある。
- 血とは体に栄養を与える物質、すなわち血液。気によって運ばれ、気と血はお互いに大きく影響しあう。
- 水とは体内の水分(胃液、唾液、リンパ液など)を指します。
これら一つのバランスが崩れることで、他の二つにも影響してしまうことから、漢方では複合的に対処していくように薬が調合されています。
同じ病気(症状)でも、気・血・水のどれが大きく乱れて起こっているのかで治し方が異なるので「同病異治(どうびょういじ)」と言われます。
漢方では、肥満の原因を
- ストレスにより気(き)が乱れから起こる「気滞(きたい)」太り
- 血液の循環が悪くなりの血(けつ)が乱れた「瘀血(おけつ)」太り
- 排泄や臓器の不調で水(すい)のめぐりが滞ったものを「痰湿(たんしつ)」太り
と分けて考え、「気+水」「血+水」など複合的な乱れからくる複合太りの4種別に対処していくことで、脂肪を撃退しダイエットしていくことを目指します。
ストレスが原因の”気滞(きたい)太り”
ストレスが原因で、エネルギーの代謝が滞ってしまい、余分な脂肪がたまりやすくなっているのが「気滞」太り。
ストレスには、心が感じるもの以外にも体が感じ取る無意識のストレスがあります。
仕事に没頭しすぎる人や、緊張感と高揚感を同時に感じる職業(クリエイターさんや役者さんなど)の方、子育てに無理をしてしまう親御さんなどはなかなか身体のストレスを感じにくいのです。
そんなにストレスないけどなぁ、と思っていても体は正直にあなたにシグナルを送っています。
気滞太りの人はこんな特徴があります。
気滞で太っている人の特徴
- お腹を中心に太っている
- お腹が張る
- 生活が不規則
- 食欲(食べる量)にムラがある
- 食事が不規則
- イライラする(怒りっぽい)
- 情緒不安定
気滞太りのおすすめダイエット
気滞の方がダイエットをするときは、気の巡りをよくすること、つまり、「リラックス」「リフレッシュ」を意識しましょう。
気滞の方は運動をしてダイエットすることがとても大切。
多くの人は楽に痩せたいから、体に悪いとわかってても食事を食事を食べない食べないダイエットや、同じものしか食べない食事制限ダイエットをしようとします。しかし、気滞の方がこのダイエット方法をすると、我慢を強いるので余計ストレスがたまので気の巡りがわるくなり逆効果。
食事の量は変えずに、食べる食材の種類を増やすようにしてみましょう。バジルなどの香草野菜は気の巡りを良くし気持ちをリラックスさせてくれます。
また甘酸っぱいフルーツも気の巡りを良くしてくれるので毎日の食事に取り入れてみてはいかかでしょうか。
汗をかくことや深い呼吸はストレスを和らげてくれるので、長めのジョギングやお風呂で半身浴をしながら長時間の読書などしてリラックスとリフレッシュを習慣に取り入れることが大切です。
気滞の方は激しい運動をしてでも汗を大量にかき、湯船に使って、深い眠りをとる生活習慣が大切です。
長めのジョギングは、好きな音楽を聴きながら、景色を楽しむ余裕を持って、風を感じながら気持ちのいい意識をして行うとより効果的。
ジョギングや散歩などの適度な運動は意外なことに「肉体の疲労の回復が早い*」といわれているので、運動を習慣にすることで心身共に健やかになるはずです。
豊富な食材を食べ、休日は適度な運動をして、あったかいお風呂で体を休めてみましょう。
気滞を改善する漢方薬・健康食品
- 逍遥丸(せいかしょうようがん)・・・広く使われている漢方薬である加味逍遙散はこのお薬の類似処方です。「気滞」に対する最も一般的なお薬です。
- 開気丸(かいきがん)・・・主に腹部の気滞症状を取るためのお薬です。腹部膨満感がある時などに用います。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・・・ノドから胃までの胸部につまり感がある時に使われます。
- シベリア人参・・・精神的に不安定で、特に寝つきが悪かったり睡眠の質が悪い場合に使われる健康食品です。
どろどろ血液が原因の”瘀血(おけつ)太り”
血液の循環が悪くなる事で代謝が落ち老廃物がたまり太ってしまう「瘀血」太りは女性に多いと言われます。
冷え性の人がなりやすいといわれるこの状態は、体が冷えることで血行が悪くなり、血行不良から体が冷えて代謝が落ちるという悪循環が起きている可能性が高いです。
血の巡りが悪いと、体内のあらゆる器官の機能が低下するので、新陳代謝が落ち血が汚れてしまいます。血液の汚れは冷え性や肩こり、情緒不安定、顔がどす黒くなるなどの症状を起こします。
血中脂肪が多くなりやすい瘀血太りの方は、内臓脂肪や皮下脂肪がたまりやすい瘀血太りのひとはこんな特徴があるようです。
瘀血で太っている人の特徴
- 下腹がポッコリ太っている(内臓脂肪が多い)
- 体重、体脂肪が多い
- 腕・背中など上半身を中心に太っている
- よく食べる
- 目の周りにクマがある(顔色がわるい)
- 肩こり
- 頭痛
- 月経不順
瘀血の人のおすすめダイエット
瘀血太りのダイエットは、体を温める食生活と代謝を上げる適度な運動が大切です。
瘀血太りの人は、食事によって血液をキレイにすることを意識して、まずは脂質・コレステロールが多いものや、糖分、アルコールを摂りすぎないこと。そして野菜中心の食生活でダイエットをしてみましょう。
生野菜や冷たい飲料は体を冷やすので、野菜は火を通して温かくして食べることが大切です。しょうが、ねぎ、ニンニク、唐辛子は体を温める作用があるので冷え性対策にもおすすめです。
さらに、赤・黒・オレンジの色彩の食べ物は体を温める効果があるといわれています。ゴボウ・ニンジン・レンコン・ねぎ等の根菜、赤みの肉、卵、魚介類などの動物食品、リンゴ・サクランボなどの北方産の果物などこれらはは体を温めてくれます。
また、お酢には血液さらさら効果があるといわれます。
血行を促進させる運動はジョギングだけではありません。筋肉を大きく動かすストレッチや、ヨガなどは身体のコリをほぐし血行をよくしてくれるので、体を大きく動かす運動を取り入れてみましょう。
また、漢方では、血は気が動かしていると考える為、血液循環ケアだけではなくストレスのない生活習慣も大切です。
瘀血を改善する漢方薬・健康食品
丹参(たんじん)
「お血」の改善にもっとも有効な生薬の一つに「丹参」があります。日本ではあまりなじみのない生薬ですが、中国では古くから使われ、古典書では「上品」にランクされています。現代科学での研究も進み、血流の改善効果に対する画期的な報告も相次いでいます。日本では「丹参」を中心とした製剤として「冠元顆粒」などが商品として販売されています。
水の巡りがうまくいかない”痰湿(たんしつ)太り”
体内に入れた水分の排出がうまく機能せず、余分な水分(老廃物)が体内にたまってしまうのが原因の痰湿太り。
体の約60%は水分でできているのはご存知の通り。この水の巡りが悪くなると、水が身体の中で悪さをする毒に変わってしまいます。
水はけの悪い沼地をイメージしてみてください。ドロドロのヘドロやカビや菌類が繁殖し悪臭が立ち込めとても健康的な環境と言えないですよね。
体内の水が滞りこのような沼地状態になると栄養分が滞り、各器官に悪影響を及ぼし脂肪が付きやすい体質になってしまうと考えられます。
水分が滞っているからといって利尿剤を飲んで無理やり水分を出しても痰湿の原因そのものを改善しなければ意味がありません。
利尿剤は腎機能を低下させてしまうため体にとって危険な行為ですのでおすすめできません。
痰湿太りは以下のような特徴があります。
痰湿で太っている人の特徴
- むくみやすい
- 下半身太り(洋ナシ体型)
- 肩こり
- 頭がおもい
- 吐き気
- ニキビ(吹き出物)
- 痰が出る
- なんとなくだるい
痰湿の人のおすすめダイエット
痰湿太りは、胃や腸などの消化器官が弱って起こりやすいと言われいます。
痰湿太りの人は、規則正しい生活リズムと朝ご飯をしっかり食べて、夕飯は軽めにおさえるダイエットが効果的。
食事は体を温める食べ物を意識してよく噛んで食べましょう。脂肪分やアルコールは水分代謝を狂わせるので注意が必要です。
疲れがたまりやすい体質になっているので、激しい運動をすると疲れ果てて基礎代謝が落ちてしまい逆効果になることがあります。
まずは、軽めのウォーキングから始めてゆっくりしっかりと汗をかく運動をして行きましょう。筋力が付いてきて代謝が上がってきたら徐々に運動量を増やせばよいのです。
半身浴も発汗作用を増すのでおすすめです。
暴飲暴食や冷たいものの摂りすぎで、消化器官を疲れさせないことが大切なので、腹八分目の食生活とさっぱりした味付けを心がけましょう。
瘀血を改善する漢方薬・健康食品
- 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)・・・肥満症、便秘、尿量減少、むくみ、のぼせ、肩こりなどに用います。また、そのような症状をともなう高血圧症や腎臓病、糖尿病などにも使用します。
- 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)・・・体の水分循環を改善し、疲れや痛みをやわらげます。汗かきで疲れやすく、色白で太りぎみの人に向く処方です。
- 牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)・・・体力をつけ、また、水分の循環をよくする作用があります。ことに、足腰や泌尿生殖器など下半身の衰えに最適です。
気・血・水が複合的に乱れて太っている人、それは肥満体型の人すべてに当てはまる!?
気滞太り・瘀血太り・痰湿太りと説明してきましたが、実は気・血・水の一つだけが乱れてしまっている肥満というのは考えにくいのです。
「じゃあなんで長々説明してんだよ!」と怒ってしまう読者さんもいらっしゃるでしょう。
たしかに「余計な情報をだらだら垂れ流して、この記事を読んでいた無駄な時間を返せ!」と思う気持ちはわかります。
結論から言うと、肥満は代謝機能がうまく働かないために余計な脂肪を消費できない事が原因です。
ですから、気の巡りが滞ると・・・血が滞ると・・・水が滞ると・・・などと説明し、何かしらが滞ることが肥満になるのだと知ってもらいたかったのです。
ストレスが溜まると(気が滞る)と神経の働きが衰え、内臓の機能が低下して血液が汚れてしまいドロドロになり、水分の循環がうまく行えなくなる。といった具合に体はどこかだけが悪くなのではく、一つの不調が複合的な不調を招くということなのです。
肥満の原因は余計な脂肪や老廃物をため込んでしまうこと、発汗・排便などによりそれらの毒をうまく排出して体をキレイにしてくれる漢方薬も存在します。
そして漢方だけでは、ダイエットは成功しませんし、健康的な体は手に入れられません。何よりも大切なのは、体質改善をするため正しい生活習慣を心がけ、余分な脂肪や老廃物の排出を漢方にお手伝いしてもらう意識と言えるでしょう。
良薬も使い方によっては毒になることもあります、漢方の処方は医師に相談してから行いましょう。