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ケンシロウはどうして人の顔を見間違うのか
ケンシロウはどうして人の顔を見間違うのか
◆北斗マニアにとっては大変ポピュラーな疑問の一つに、「ケンシロウはどうして人の顔を見間違うのか」というものがあります。
愛するユリアと人形の区別も付かないというのは、人としてどうなんでしょう。
ド変態のシンが作ったユリア人形がいかに精巧を極めていたとしても、所詮は無機物です。生き物であるかどうか位は感じとれないものなのか。
←このコマの可笑しさは一生忘れない
尊敬するトキと極悪偽医者をも間違えました。
トキとは修行時代に共に暮らしていましたから、容貌は知り抜いているはずです。美形だった兄さんが骨格が違うほどの奥目になってしまったことを、何故に疑わないか。
←レイ、珍しくケンシロウに完勝。
かつて命を救ってくれた恩人シュウのこともサッパリと忘れていました。
あの個性的な傷跡を見てもピンと来ないなんて異常。両目に10本の傷ですよ。胸に七つの傷よりもあり得ないシチュエーションです。
しかも、その傷はケンシロウを救うために負った傷じゃあないですか。いくら幼かったとはいえ、そんなこともあったっけ?などとは言わせません。
←そんなことに感心する前に恩人に気付け。
◆管理人は考えました。ケンシロウは案外、視力が低いのかも知れないと。
こんな時には頼りになるアイツ、「ケンシロウデータバンク(週刊少年ジャンプ特別編集『北斗の拳 SPECIAL』)に聞いてみましょう。
なになに、ケンシロウの視力は「暗闇でも生物のオーラを察知して光の中にいるのと同じように見える」とな。動体視力は「放たれた矢も止まって見える」と。
すげえええ!でも、これだけでは近視かどうかは分からないですねえ。
原作をひもといてみましょう。
ケンシロウは、マミヤに初めて会った時は、少し離れた場所からユリアに似ていることを確認しています。そびえ立つ聖帝十字稜の頂上で聖碑を支えるシュウの顔も分かりました。槍投げ的なザコとの遊びでも常に好成績をおさめています。
視力は人並みか、一般人よりやや上と言ったところでしょうか。
だとすると、ケンシロウが悪いのは頭?
いいえ、人相学的には別人と言えるほどのイケメンに成長したバットのことも認識できました。ユリアと暮らせる場所を提供してくれた恩人ショウキのことも思い出せました。バットにドリル拷問した小悪党ボルゲのことは、一度軽く戦っただけなのに名前まで覚えていました。
恐らく、記憶力も悪くないはずです。
↑皆さんは、この二人を覚えてますか?ショウキ(左)、ボルゲ(右)
◆どうやらケンシロウが人の顔を見忘れる時には一定の条件があるようです。
物語中でケンシロウが見間違った人物は、ユリア・トキ・シュウの3人でしたね。
これは、それぞれ、ユリア=シン戦の直前・トキ=アミバ戦の直前・シュウ=シュウ戦の前後、における出来事です。
そうです。ケンシロウは強大な敵を前にし、その敵の攻撃範囲にいる時にだけ、人の顔が分からなくなるのです(アミバは小物ですが、ケンシロウはトキだと思っているので強大な敵と認定したのですね)。
どうしてそういうご都合主義的なことが起きるのでしょうか。管理人は、これと関係がありそうな興味深いネタを手に入れました。
◆唐突ですが、皆さんは周辺視という言葉を知っていますか?周辺視とは、視界全体をボオッと見ることによって、視野の周辺まで広く把握するモノの見方です。
何かを凝視するのを避けることによって、動きに関する情報を即座に捕らえることが出来ます。
例えば、車の運転。前方だけを見つめていては、脇道から飛び出す子供に気付きません。道路全体に目を配り、急な動きをするモノをいち早く感知するのが周辺視です。
スポーツマンや武道の達人の中には、この周辺視の達人が多いそうです。
以下は武道経験者の話です。「組手において視点を一点にとどめることは非常に危険です。相手のパンチだけに集中すると視野外からくる攻撃に対処出来なくなります。周辺視を使うと、相手全体を把握でき、不思議なことにフェイントをかけて攻撃してきても二の手が読めるようになります。」だって。
◆管理人が言いたいことはもうお分かりですね。
ケンシロウは、この周辺視の達人なのです。年端もいかぬ頃から、超人大集合!な兄貴たちと闘い続けたために、生き残るための技術が骨身に染み付いてしまったのでしょう。強大な敵を前にすると、自然に周辺視をするように体がプログラムされてしまっているのです。
ケンシロウが、恋人・兄・命の恩人という大事な人々の顔を認識できなかったのもムリはありません。顔を見間違えたのではないのです。闘いに勝つためにはのんびり人の顔など見てはおれなかったのです。
ようやく会えた生き別れの恋人の顔を見つめることさえできないなんて、拳の世界は誠に非情です。
◆勿論、ケンシロウとて「あそこに見えるのはユリアかもなあ」なんて曖昧な認識を元に、再会の涙まで流すような愚か者ではありません。顔がハッキリ見えなかったとしても、個人を特定する方法はあるのです。
ケンシロウは目以外に、もう一つの優れた感覚器を持っていました。天性の鼻です。
はい、ここでもう一度、「ケンシロウデータバンク」に御登場願いましょう。コレによると、ケンシロウの嗅覚は「猟犬並み」だそうです。猟犬並みの嗅覚をもってすれば、匂いによって知人を認識することなど造作もないはずです。
(『蒼天の拳』ではケンシロウの伯父、霞拳志郎が匂いで人を特定する妙技を何度も見せてくれます。血筋でしょうか。)
強敵に相対した時、己の視覚全てを闘いに捧げてしまうケンシロウは、補助的な感覚器として嗅覚をフル活用していたとしたらどうでしょう。
とすれば、上記の3つのケースの場合、ケンシロウは「人の顔を見間違えた」のではなく、「人の匂いを嗅ぎ間違えた」と考えられます。
◆ここでシン戦の状況を思い出してみましょう。
ケンシロウは階段の下からユリアらしき人物を発見します。しかし、どう攻撃して来るかわからないシンを思うと、いくら愛しいユリアでも、顔をマジマジと注視してはいられません。
そこで、ケンシロウは胸一杯に深呼吸する訳です。ああ、これは懐かしいユリアの匂い…。そこまで感じて初めて、ケンシロウは涙するのです。
え?人形からユリア臭が漂ったのはどうしてかって?。それは勿論、こと人形においては妥協を許さない完全主義者のシンが、人形にユリアの使用済み下着を着せていたからですね。
←嘘です。こんなセリフはありません
◆では、アミバ戦の状況はどうでしょう。
ケンシロウはアミバをトキと思い込んでいますから、その実力を警戒しながら部屋に侵入します。当然、相手の顔をジックリ見てはいられません。
故に、部屋の中にいたトキらしき人物に向かって一嗅ぎ。やっぱり、この匂いはトキ兄さん…人格は変わっても匂いは変わらない…。
そうです。この村はもともとトキの村。診療所も診察機器も診察椅子までもトキの物ですから、部屋中にトキの匂いが残っていたはずです。
アミバ自身も、身も心もトキになり切るため、トキの残した服を愛用していたに違いありません。アミバは服の洗濯のような瑣末な家事などに気が回らないでしょうから、その服からは、時間の経過によって凝縮された濃厚なトキ臭が漂っていたのです。
そのきっついトキの残り香に惑わされて、ケンシロウはアミバをトキと信じてしまったのでしょう。
◆最後にシュウ戦。これには管理人も首をひねりました。
ケンシロウとシュウは触れ合うほどの接近戦を繰り広げています。匂いが分からないはずがない。
ケンシロウよ、幼き日に戦った恩人の匂いを忘れてしまったのか?情けないぞ!知能は幼児並みの某・竜球漫画の主人公だって「オラア、一度闘った相手の気は絶対忘れない」って断言してるのに。
管理人は、われらが北斗の主人公が、せめてゴ○ウ君よりは賢いことを証明しようと躍起になり、原作を何度も読み返しました。
そして、気付いてしまったのです。シュウが若き日と決定的に変わってしまっている点に。
髪の生え際が上がり、頬には笑い皺。体型も何となくモッサリし、ファッションはフンドシ(?)で股間を隠すチキンぶり。
そうです、シュウは…。ええい、思い切って言ってしまえ!シュウはおっさんになっていたのです。
ケンシロウがシュウの匂いを恩人のものと気付かなかったのは、その加齢臭のせい。決してケンシロウがゴ○ウ君より阿呆だったからではないのです。
↑若シュウ(左)、おじシュウ(右)。時の流れって残酷ですね。
ぎゃはははははーーーーーーーーっ!!
ダメだ、林蔵さま、これおもしろすぎ!!使用済み下着、それに加齢臭!
あああ、でもおもしろいけど、深いなぁ~。なるほど!と膝たたきつつ、
ストンと腑に落ちちゃう考察です。さぞかし検証にお時間がかかったことと
感嘆するばかりです。
今日これから一日、ニヤニヤして過ごしちゃいそうですよ~。どうやって
子供の相手すればいいんでしょう…なんて罪作りな!
楽しませていただきました。ありがとうございました~。
by アヒル(2009-04-13 12:31)
アヒルさま、笑って頂けて嬉しいです。
<さぞかし検証にお時間がかかったことと
そうですねえ。ケンシロウのボケに疑問を抱いてから、20年経ってますから(笑)。(別に20年間ずっと考え続けて来た訳ではないですが)
使用済み下着の件は前々から思っていたのです。ユリアは自分で洗濯なんかしないだろうと。多分、洗濯物はユリア→侍女→シンというルートをたどるに違いないとも。
ユリアがサザンクロスを去ってからは、その下着類がシンの手元に残された唯一のお宝になるのです。気を利かせて洗濯しちゃったモヒカンは粛清間違いなしです。
お子様、4月中は、すぐ帰ってくるんですよね。それでも新しい環境は疲れるようですから、どうぞ、ゆっくり休ませてあげてくださいね。
ニヤニヤは、何とか暖かい母の笑顔に変換して。「今日のママ、何か楽しそう」なんて言ってもらえたら、私も嬉しいです。
では、また。色々と忙しいでしょうが、頑張ってくださいね。
コメントありがとうございました。
by 林蔵(2009-04-14 00:32)
トキ臭がするは笑うしかないwwwwwwというかアミバ様にそないに固執して頂けるなんてトキ羨ましいですねー
アミバ様自体の体臭はそこまでではないんでしょうね
幼児並の知能を持つ竜球漫画…ドラゴ◯ボールかな?(すっとぼけ)
年月が経ち、シュウ様も遂にオヤジ臭が…(泣)
面白い考察でした…
by ぼんこびびん(2016-12-16 02:27)