ポメラニアンがかかりやすい病気やケガ、予防法
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気。ポメラニアンは正常でも副腎皮質ホルモンが高く、老犬になるとさらに高くなる傾向にあるため、クッシング症候群も起きやすくなると言われている。
症状
抜け毛や皮膚の色素沈着など皮膚病の症状に似ているが、かゆみが無く、胴体を中心に左右対称に脱毛するのが特徴。その他、脱毛した皮膚が乾燥したり水の多飲、多尿、過食などが見られることもある。
予防
具体的に予防の難しい病気の一つ。早期発見・治療に努めること。
甲状腺機能低下症
甲状腺の機能が低下して甲状腺ホルモンが十分に分泌されず、代謝が低下して様々な症状が生じる。原因のほとんどが遺伝性と考えられている。
症状
- なんとなく元気が無い、だるそう、疲れやすい、歩き方がぎこちない、寝てばかりいるなど、急に老け込んだ印象に。
- 食欲は変わらないのに太ってきた。
- 寒い時期ではないのに寒がる、震える。
- 胴体の部分が左右対称に脱毛したり脱毛部分の皮膚の色素沈着など。
予防
これといった予防法はないが、定期的なホルモン検査で早期発見・治療が可能。
アロペシアエックス
特にポメラニアンに多く見られる病気。アロペシアとは脱毛症のことで、『エックス』=『謎』として、原因がよく分らないことからこの名前がつきました。
症状
胴体としっぽの毛が徐々に、そしてごっそり脱毛する。かゆみはなく、パサパサした毛の質感になる。
予防
原因がはっきりしないため予防は難しいが、サマーカットが引き金になることもあると言われている。心配な場合は部分カットに留めて全身を短くするカットは避けたほうが安全。薬での治療が可能なので、早期発見が大切。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
後肢の膝のお皿(膝蓋骨)が正しい位置からずれてしまう病気。お皿がはまるべき溝が、生まれつき浅いことで発症しやすい、遺伝的素因による先天性と、肥満や、転んだり滑ったりしてなる後天性とがあるが、9割ほどが先天性と言われている。
膝のお皿が外れても、自分で後肢をウ~ンとノビをするように伸ばして治す子を見かけますが、これを繰り返しているとじん帯が伸びてお皿が戻らなくなり、普通に歩くことが困難になる。
状態によって分けられたグレードごとに手術の要不要も異なり、獣医さんの判断基準によってバラつきがある。
膝蓋骨脱臼のランク
『グレードⅠ』時々脱臼。膝蓋骨を押すと脱臼するが指を離すと戻る。
『グレードⅡ』関節を曲げると脱臼するが伸ばせば戻る。脱臼すると跛行するが自分で足を伸ばして整復できる段階。
『グレードⅢ』日常的にほぼ脱臼状態、戻してあげても直ぐにまた外れ歩行も困難。
『グレードⅣ』常に脱臼しており、手で押しても戻らない。足を曲げてうずくまるような姿勢で歩く。
予防
- 太り気味ならダイエットなど体重管理
- まだ発症していないか、ごく軽度なら適度な運動でふとももにしっかり筋肉をつける
- 発症後は、獣医と相談しながら運動量や運動方法を決める
- フローリングで滑らないよう絨毯やクッション性のある敷物を敷く
- 足裏の毛をカットして滑り防止
- ジャンプや飛び降り、階段の上り下りなどを防止
気管虚脱
呼吸する時に気管がつぶれて空気の通りが阻害され、咳や呼吸困難を起こします。小型犬に多い病気で、気管の筋肉が硬化してくる中高年期や、呼吸器に負担がかかりやすい夏場に発症しやすくなります。
遺伝的素因、または肥満(脂肪が気管を圧迫するため)、その他では心臓疾患や慢性気管支炎などによって咳や過呼吸が原因となることもありますが、ポメラニアンは心臓病から発症することが多いと言われています。
症状
ガーガーというガチョウの鳴くような空咳が特徴。
予防
- 肥満気味ならダイエット
- 激しい運動や過度のストレスが咳を誘発することもあるので、軽度の場合は栄養面や運動、生活環境や関わり方の見直しなどをしましょう。
- 首輪は喉を圧迫しがちなので、散歩の時はハーネスを用いる
- 老化による場合は予防は難しいので、咳を誘発する心臓疾患や気管支炎などの予防に努める。夏場はクーラーをかけるなど心臓と呼吸の負担を減らすなど。
レッグペルテス
大腿骨頭壊死ともいい、大腿骨頭の血流が阻害されることで、骨が壊死したり関節の軟骨が破壊されて生じる病気で、成長期に多く見られる。原因は不明だが遺伝による可能性もあると言われている。徐々に悪化、または急に発症することもある。
症状
- 跛行(足を引きずる、力が入らない様子)する。
- 股関節周囲を触ると嫌がったり痛がったりする
- 食欲が低下する
予防
予防が難しい病気のため、日頃から歩く様子をよく観察し、上記のような症状が見られたらすぐ獣医さんへ。
水頭症
頭の中に脳脊髄液という水が溜まってしまう病気。水が溜まり続けると脳内が圧迫されて神経に障害が起きる。水頭症には先天性なものと後天性なものがあり、前者の場合は遺伝によるもの、もしくは出生前のウィルス感染によるものなどが上げられる。後者の場合は、外傷によるウィルス感染、または脳腫瘍や脳炎などの要因が上げられる。
症状
初期の特徴は、物覚えが極端に悪い、その場で旋回し続ける、呆けている時間が長い、突然攻撃的になる、などの症状がみられる。重度の場合、真っ直ぐに歩くことが出来ない、目の焦点があっていない、呼んでも反応が悪い、などの症状がみられる。
予防
緊急性が高く、予防が極めて難しい病気。早期発見と早めの治療が必要。少しでも疑われる行動を見かけたら至急病院へ。
骨折
ポメラニアンは活発ないっぽうで骨が細いため、平地でのジャンプや段差の飛び降りなどによる骨折が多い。飛びつきを防止したり、段差からの飛び降りはさせないなど、日頃から気をつけることが必要。
流涙症
目と鼻を結ぶ涙管が細かったり詰まっていたりすることで起こる症状。遺伝的素因の他、結膜炎や鼻炎も原因となる。また、フードが原因の時もあり、その場合はフードを変える事で改善することがある。
涙がうまく鼻のほうへ流れないので、常に涙を流している状態になる。長期化すると涙焼けが生じる。
程度がひどい場合は、涙管を通す治療が行われるが、小型犬の場合は治療してもすぐにまた詰まってしまいがちなため、主に目の周りを清潔に保ったり涙焼けのケアがメインとなる。
白内障
人間の白内障と同様、シニアになると水晶体が濁って目が白く見えるようになるが、ポメラニアンの場合は、先天的な場合が多く、進行性網膜萎縮による白内障もみられる。ポメラニアンは9才くらいからシニアとされているが、まだ若い時期に目が濁ったように見えたら、受診を。
ポメラニアンがかかりやすい病気
肥満に要注意!
ポメラニアンは『小型犬』=『室内犬』の例にもれず、ついお散歩をさぼったりおやつをあげ過ぎたりして肥満になりがちなわんこです。
でも、もともとは、それほど多食でなく肥満しやすい犬種ではないので、ポメラニアンの太り過ぎは飼い主さんの責任によるところが大きくなります。
人間と同様、肥満は万病のもと。
特に、ポメラニアンに多く見られる膝蓋骨脱臼や骨折など関節の病気やケガ、気管虚脱や心臓病など、呼吸器系、循環器系の病気は、肥満が引き金になることも少なくないため、病気の予防には普段からの体重管理がとても大切になります。
適正体重を把握しよう
一般的なポメラニアンの適正体重は2、3キロ程度ですが、5キロ以上の子もいるなど、生まれ持った体格によって幅があります。獣医さんに相談しながら、その子なりの適正体重を決め、それに見合った食事量と運動量を把握しましょう。
まとめ
ポメラニアンのかかりやすい病気をいくつか挙げてきましたが、特に膝蓋骨脱臼や気管虚脱は気をつけたい病気の代表格です。
また、原因ははっきりしないが遺伝が疑われるホルモン系の病気による脱毛症などもポメラニアン特有の病気として見逃せません。
これらは初期段階でも症状を確認しやすいので、気になった時にはすぐ獣医さんに相談しましょう。
ケガとしては骨折がとても多いのですが、これは膝蓋骨脱臼の予防と同様、肥満予防に努め、床や段差を少なくして室内環境を整えたり、階段を勢い良く上ったり下りたりさせない、ジャンプさせないなど、日常的に気をつけることが大切です。
室内犬ゆえに運動不足になりやすく、また毛量が多く体形が見えづらいためにいつのまにか太り過ぎていたというケースも多いようですが、肥満はポメラニアンにとっても万病のもと。
ポメラニアンの平均寿命は15才前後と言われていますが、18才以上も長生きする子もいます。日常的な食事管理や適切な運動を心がけ、小さな変化も見逃さないことが、長生きのポイントと言えそうです。
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20代 女性 すず
聞いたことがない病気だったのでとても興味がありよく読んでみましたがとてもこわい病気なんですね。。。
私はポメラニアンは飼っていませんが、周りに飼っている人が何人かいるので教えてあげようと思います。
50代以上 女性 さきこ
背の高い飼い主さんは常にワンちゃんから目を離さずに走っていますので、きっと色々な変化を見逃さないようにしているのだと思います。活発な反面、骨が弱かったり、先天性疾患因子を持っていたり、デリケートなので注意は必要なのでしょうが、そのワンちゃんはいつも元気いっぱいなので、飼い主さんが良くケアされている賜でしょう。幸せなワンちゃんです。
20代 女性 小夏
病気は怖いので早期に見つけたいのと、予防対策もしたいです。
気管虚脱はとくに肥満も原因になったりしますので、体型維持は飼い主さんの責任になりますので注意したいです。