タイプ別水虫の具体的な治療方法を解説
水虫のタイプ別の治療方法について見て行きましょう。ここまで読んでいただいたあなたは、すでに皮膚科医のいる皮膚科を受診し治療に取り組んでいるかもしれません。
もし水虫と診断され治療を開始している場合でも必ず読んでください。 今あなたが行っている治療がどのような経緯をたどるのかが分かります。
つまり治療のゴールが見えます。 ゴールがどのようなものか分かって初めて治療に対する気持ちが変わってくるものだと思います。
完治させるための方法を学んで実践し、今の悩みや、かゆみといった症状と戦い完治させましょう!
小水疱型足白癬の治療方法
小水疱型足白癬の場合は基本的に塗り薬で治します。1日1回~2回、朝と晩にクリーム剤の薬を塗るのですがここで注意することは必ず毎日続けることです。
まずは夜塗るタイミングですが、これはお風呂に入って出てきて体を乾かしてからすぐに塗ります。 お風呂上がりは足の皮が軟らかくなっているため薬が角質層に浸透しやすいのです。
次に朝に薬を塗るタイミングです。 これは朝起きて出かける前の靴下を履く直前に塗ることです。
まずは2週間続けましょう!
2週間続けてみて症状が改善するようでしたらこのまま3か月続けましょう。 症状が改善しているということは角質層内部で白癬菌の動きが抑えられている状態になります。
まずは菌の活動が抑えられて次に菌が死んでいきます。
菌が一気に全滅することはありませんが?しずつ死んで行きますので皮膚のターンオーバーを待ちながら薬を塗り続けます。 死んだ菌が徐々に皮膚の外に押し出され垢と一緒に剥がれ落ちて行きます。
この段階まで約3か月かかります。
そして3か月後の皮膚科にて検査を行い足に白癬菌がいないことが分かったら、治療は終了です。
しかし検査は足の裏全体に対して行うわけではありませんので白癬菌がもしかしたらまだ残っている可能性があります。
完全に再発を防止する意味でも後3か月は薬を塗ることをおすすめします。
この治療方法でも治らない場合はかなり重症ですので内服薬で治療することになります。
イトラコナゾールだと1日2カプセル、テルビナフィンなら1日1錠を1週間飲んで様子を見ます。 これらの薬は飲み終えても2~3週間は殺菌力が残りますので1週間しか飲んでいなくても十分に効きます。
小水疱型足白癬はかゆみが強いという特徴があります。 かゆみから逃れたいからといって刺激の強い薬を塗ったり、アルコール系の消毒液を皮膚に塗ったりすることは厳禁です。
どうしても病院に行けない場合は薬局で薬を選ぶ場合はできるだけ刺激の少ない薬を薬剤師に聞いて購入してください。
最後に水疱が出来た場合の処置についてです。
基本的に水疱は無理につぶさないことです。 水疱をつぶした時にそこから細菌が侵入し症状がひどくなることがあります。
水疱が大豆くらいに大きくなってしまった場合はつぶす必要があります。手順を以下に記載しますのでこのように行ってください。
① 足を石鹸で十分に洗い清潔にします。
② 次に針を消毒します。
③ 消毒した針で1か所だけ水泡に大きく穴を空けます。
④ 穴を空けて水を抜いたら消毒作用のある軟膏を塗ります。
⑤ 最後にガーゼにも軟膏を塗って貼っておきます。
⑥ ガーゼは1日1回取り換えましょう。
⑦ 1週間続けると水疱がかさぶたになっていきます。
⑧ かさぶたになったら水泡の処置は終了です。
趾間びらん型足白癬の治療方法
次に趾間びらん型足白癬の治療についてお話していきましょう。特徴は足の指と指の間の皮が剥ける症状が出ることです。
原因は指が比較的太いため足の指と指がくっつきやすく蒸れやすいことが考えられます。 また女性はハイヒールなどで指先がぴったりとくっついた状態を長時間続けると指が太い人と同じ状態になります。
治療にあたってはこうした靴を履かないようにし風通しの良い履物を出来る限り履くようにしましょう。
どうしてもサンダルでの仕事が出来ない方には良いグッズを紹介しますのでそちらも参考にしてください。
治療は軽症の場合、イミダゾール系やアリルアミン系のクリーム剤を1日1~2回朝と晩に塗ります。
これを2週間ほど続けると症状が改善しますので改善してからも3~6ヶ月塗り続けましょう。
重症の場合はクリーム剤か軟膏剤を塗りますがかゆみが激しくて仕事に支障がでたり、眠れなかったりする時は薬を塗った後に亜鉛華軟膏を塗ったガーゼを患部に貼っておくとかゆみが和らぎます。
足と足の間に出来るタイプですのできちんと治療していても治らないこともあります。
その場合はイトラコナゾールやテルビナフィンの内服薬で治療することも検討しましょう。 薬を塗る前は足の指を石鹸で丁寧に洗ってから乾燥させてから塗ると薬が効果的に効きますのでぜひ実践してみてください。
また入浴時と就寝前に足の指を開いたり閉じたりする運動をしましょう。 この運動を毎日行うことで悪化することをある程度防ぐことができます。
角質増殖型足白癬の治療方法
角質増殖型は足の裏でも最も皮の厚い場所に症状がでるので治療は難しいと言えるでしょう。しかし適切に治療すれば必ず完治しますので諦めずに治療に専念しましょう。
角質の役割は外部からの細菌やウイルスの侵入を防ぐ役割があります。特に足の裏や手のひらは他の皮膚よりも厚く保護作用が強くなっています。
そのため薬を塗っても角質層内にいる白癬菌に薬の有効成分が届きにくいといった特徴があります。
つまり薬を塗り始めても効果がなかなか出ないことが多いのです。
他のタイプであれば2週間程度で症状が改善されますが角質増殖型は最低でも1ヶ月はかかります。
軽症の場合は塗り薬で約1~2か月で症状は良くなってきます。
最も効果的な治療方法は内服薬のイトラコナゾールやテルビナフィンを服用しながら外用薬でイミダゾール系やアリルアミン系のものを補助的に塗ることです。
この治療方法により軽症の方で1~2か月。重症の方でも3~4か月で症状が改善します。
そして症状改善から半年後には足の裏や手のひらはきれいになり1年後には完治しているでしょう。
ただし内服薬の服用方法には医師の指示に必ず従い適切な服用を行ってください。
爪白癬の治療方法
いよいよ水虫の中でも最も厄介な爪白癬の治療方法についてお話していきます。爪白癬は最近TVCMなどで良く知られるようになってきましたが具体的な治療方法についてはあまり知られていません。
爪白癬はある意味、水虫の行きつく最終地点です。 そのため治療にはある程度の覚悟をして取り組んでいただきたいと思います。
では具体的にどのように治療し、どの程度時間がかかるのかを見て行きましょう。 爪白癬も他のタイプと同じように皮膚のターンオーバーと爪の生え変わりを利用して治療を行います。
皮膚のターンオーバーは約3か月でしたが爪は生え変わるのにどのくらいかかるのでしょうか?
手の爪で約6ヶ月、足の爪は12~18か月かかります。また爪の成長は個人差もあり加齢により遅くなりますので爪が完全に生え変わるまでに相当な時間がかかる場合があることを覚えておきましょう。
これだけ長い期間治療するにはとても根気が必要ですよね。
でも安心してください。
今は内服薬によって短期間で治療が可能になっています。
内服薬の服用方法には2種類ありますので1つずつ見て行きましょう。 まずはイトラコナゾールによる「パルス療法」です。
上の図を見てください。薬を飲む期間は全部で21日間です。
服用方法はイトラコナゾール400㎜gを1日2回に分けて1週間飲みます。その後3週間服用を止めます。このサイクルを3回行うのです。
飲み始めから3~4か月するときれいな爪が根元から生えてきて白癬菌に侵されている爪は3~5㎜移動します。こうなると治療の効果が分かり 完治へ向けての期待が持てると思います。
ただし通院回数は少ないのですが通院の時には血液検査を行い、肝機能の検査を受ける必要があります。
そのため薬の服用を1週間行った後に必ず病院へ行き薬の副作用が出ていないか血液検査を受けましょう。
3サイクルが完了すると最低3ヵ月は経過観察を行いますのでこの3か月の間に1ヶ月に1回は病院へ行きましょう。
その後はさらに半年後に病院へ行き経過を見てもらい完治したかどうかの判定を受けます。 ここで菌の存在が確認されなければ完治となります。
1回の検査に必要な費用は保険適用で\10,000~\15,000です。
病院によっては金額がことなりますので参考にしてください。
次にテルビナフィンによる短期療法です。 この療法はパルス療法と違って毎日4~6ヶ月間125㎎のテルビナフィンを服用する治療法です。
ただしこの治療法も1ヶ月に1回の血液検査が必要です。
そして3ヵ月後の経過観察、半年後の完治の判定を行い治療完了となります。 金額は1回の診療で約\6,000ですが受診回数は4~6回になります。
イトラコナゾールのパルス療法、テルビナフィンの短期療法のメリットは以下の通りです。
① 薬をまとめて飲むことで体への負担を軽くする
② 患部へ届く薬の濃度を上げることができる
③ 長期間、薬を飲み続ける期間を短くすることで精神的負担が減る
④ 治療のゴールが分かりやすく治療意欲が高まる。
⑤ 短期間で治療が完了できるので費用負担が少なくて済む。
爪白癬は基本的に内服薬の服用で完治します。
しかし爪に市販薬を塗り続けている人もたくさんいるのが現状です。
皮膚科医の適切な診断と指導のもとできちんとした治療により短期間で完治させることは不可能ではありません。 金額は少し高いと思うかもしれませんが長年、悩んで民間療法や市販薬を買い続けることを考えるとむしろ安いはずです。
皮膚科を受診しこれらの治療法を進められた場合は迷わずにどちらかを選んで治療を開始してください。
体部白癬・股部白癬の治療方法
実は体部白癬や股部白癬が水虫の仲間であることはあまり知られていません。しかし大部白癬や股部白癬の方はほぼ100%足にも白癬菌がいて何らかのタイプの水虫になっています。
治療は足の水虫といっしょに行います。
基本は外用薬を患部に塗って治療します。
足の水虫治療に使用している薬と同じものを使います。 そして塗り方は体部白癬や股部白癬の患部に1日1~2回塗ります。
範囲は患部より5~6㎝広めに塗りましょう。 症状は薬の塗り始めから2週間程度で改善してきますが足の水虫と同じように皮膚のターンオーバーを利用して治療しますので1~2か月は必ず塗ってください。
これを怠ると来年の夏には100%再発します。
ただし以下の場合は治りにくいので内服薬を1週間ほど服用することがあります。
① 病変が沢山あり広範囲に発症している場合
② 背中など薬が塗りにくい箇所に症状が出ている場合
③ 免疫機能不全を伴う合併症がある場合
体部白癬は他の皮膚病と誤診されていたり、かぶれと勘違いしていたりして患部に塗る薬を誤って症状が悪化することがよくありますので必ず治療前に水虫検査を受けてください。
頭部白癬の治療方法
頭部白癬の治療法は内服薬を中心に行います。このタイプは髪の毛を少し引っ張るだけで毛がすぐに抜けてしまうため髪の毛を洗わなくなる人もいるのですが原因が白癬菌である以上は清潔にするためにも頭は洗いましょう。
患部を清潔に保つことは完治への早道になりますので必ず頭部を清潔にしておきましょう。
洗髪した時に抜けてしまった髪の毛は元通りに生えてきますので心配はいりません。
治療は必ず内服薬で行いますので外用薬は塗らないようにしましょう。