肌の油のもと、皮脂の分泌が過剰になる原因とは。

肌に合わないスキンケアをしている

スキンケア方法は年代によって違いますが、間違ったスキンケアを続けていると皮脂の分泌は過剰になります。皮脂は皮脂腺から分泌されており、皮脂腺は思春期になると性ホルモンに刺激されて活発となり、皮脂の分泌も盛んになります。

20~30歳代では皮脂の分泌は一定ですが、更年期を迎えるころには皮脂の分泌は減ってきます。皮膚の表面には薄い膜の表皮があり、外に触れる部分は角質です。皮膚は新陳代謝を繰り返して、新しい表皮を作っては皮膚の内側から表面に押し上げて角質として完成させます。

古い角質は垢となり剥がれ落ちることで健康で美しい肌を維持しており、この表皮の働きをターンオーバーといいます。ターンオーバーの標準は28日周期ですが、加齢によりターンオーバーの周期は長くなる傾向にあります。

皮脂の分泌が最も多い思春期は、20日ほどでターンオーバーがされ皮膚の回復も早いですが、30~40歳代のターンオーバーは、およそ45日程度です。

年代によって違うターンオーバーのサイクルを知らずに、若い年代と同じオイリー肌のスキンケアを行っていると、肌はダメージを受けてしまい、肌を回復しようと皮脂の分泌を増やしてしまいます。

皮脂の分泌を促す食生活をしている


皮脂の分泌を引きおこす食品を多く食べているとオイリー肌になります。皮脂には、皮脂腺が血液の糖分から作りだす皮脂と、血液に含まれる中性脂肪を材料に作りだされる皮脂があります。

中性脂肪を含む食品を多く食べることは、皮脂の分泌は盛んにする原因です。中性脂肪になりやすい食品には、卵、バター、生クリーム、チーズ、脂の多い肉類、アルコール、砂糖などがあります。

また、血液に含まれるブドウ糖の濃度を示す血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を促します。

お米や小麦粉などの炭水化物や砂糖を含む食品、ジャガイモなどの糖質を含む食品の摂り過ぎは、皮脂の分泌を促すため注意が必要です

ビタミンが不足して皮脂のコントロールができない


食事から摂取するビタミンが不足すると、皮脂の分泌量がうまく調整できずに肌質はオイリー肌になります。皮脂の分泌に関係する栄養とはビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCです。

ビタミンB2 とビタミンB6は肌の健康に欠かせないビタミンであり、互いに協力し合って皮脂の分泌が正しく行えるように調整する効果があります。

ビタミンCは皮脂の過剰な分泌を抑えるとともに、体の細胞や血管を傷つける酸化をくい止める抗酸化作用があり、酸化によるシミや肌荒れ、乾燥肌などのダメージから肌を守ります。食事はバランスよく食べることが大切ですね。

ホルモンバランスの乱れで皮脂の分泌が増える

ホルモンバランスの乱れは皮脂の分泌を促進させます。日ごろは顔の皮脂が気にならなくても、生理前になると顔に油がのりやすく、吹き出物などの肌トラブルを経験したことがある人も多いのではないでしょうか?

それは生理開始日前の約2週間あたりから、排卵をきっかけに女性ホルモンの一つであるプロゲステロン(黄体ホルモン)が活発になるためです。
プロゲステロンには皮脂の分泌を増やす働きがあり、生理前は肌トラブルが見られます。

また、女性の体でも男性ホルモンの作用から、皮脂の分泌が増えることがあります。女性の体で男性ホルモンの作用というと驚かれるかもしれませんが、男性ホルモンは女性でも誰もが微量ながら体にもっているものです。

ストレスなどが原因で、ホルモンのバランスが乱れて男性ホルモンの量が増えると、オイリー肌になります。

オイリー肌と思っていたら隠れ乾燥肌だった!?肌に油がのりやすい2つの肌タイプ


肌のタイプは水分と皮脂の量によって4つのタイプに分類されます。

皮脂の量が多いオイリー肌(脂性肌)

皮脂が分泌する量には個人差があり、何らかの原因で皮脂の量が多い人の肌質はオイリー肌になります。皮脂と汗は同じように思われることもありますが、それぞれ別の部分から分泌されており、皮脂は皮脂腺、汗は汗腺から24時間休むことなく作り出されている状態です。

皮脂と汗には重要な役割があり、皮脂膜となって肌表面を覆う角質がはがれることを防いでいます。皮脂膜が肌表面の角質をつなぎとめることで、体の内側の水分が蒸発し過ぎないように予防し、体の外から受ける皮膚への刺激から守っています。

顔の皮脂腺は中心部のTゾーンが最も多く、油がのりやすい部分です。

乾燥が原因で肌に油がのるインナードライ肌(乾燥型脂性肌)

顔に油がのるけれど、皮膚は乾燥している状態をインナードライ肌といいます。インナードライ肌は多くの女性に見られるもので珍しくありません。

肌のタイプを詳しく知るには皮膚科で調べてもらう必要がありますが、洗顔をした後に肌がテカリやすく、ビニールのようなツヤとつっぱりを感じる場合は、インナードライ肌の可能性は高いです。

インナードライ肌の原因は、次のようなものがあります。

  • 紫外線によるダメージ
  • 冷房や暖房などからくる空気の乾燥
  • 肌に合わないスキンケア
  • ストレス
  • 生活習慣
  • 偏った食生活

インナードライ肌は毛穴の奥が乾燥している

毛穴は皮脂が肌の外へ出ていくための通り道ですが、インナードライ肌は毛穴の奥が乾燥している状態です。毛穴の奥が乾燥しているインナードライ肌は、スムーズに皮脂を排出できず毛穴に皮脂と汚れが残ることが多いです。

毛穴に残った皮脂は、やがてメイクの油で酸化して角栓を作り、角栓にアクネ菌が繁殖するとニキビ肌になります。

さらに、インナードライ肌は毛穴に詰まった角栓で肌表面は油っぽくなるのに、肌の内側からの保湿が行えず、紫外線や乾燥など外からの刺激を受けやすい敏感肌となり肌トラブルが増えます。アゴのUゾーンは毛穴が小さく皮脂が詰まりやすいため、大人のニキビが発生しやすい部分です。

肌の油を減らす洗顔方法とは。

洗顔料は添加物の少ない固形石鹸を選ぶ

オイリー肌の洗顔には香料や着色料などの添加物が少なく、皮脂を取り過ぎないマイルドタイプの固形石鹸を使用します。

オイリー肌だからといって洗浄力の強い洗顔料を使うと、肌を保護する役割の皮脂まで取り除いてしまい、肌は慌てて皮脂を分泌させて、ますますオイリー肌になってしまいます。

一般的な洗顔フォームには、化粧品に含まれる成分の水と油を安定させるために、石油系界面活性剤を使用されているものがあります。石油系界面活性剤は洗浄力が強く、皮脂を取り過ぎてしまいますので、オイリー肌には不向きです。

皮脂の量が特に多い肌は2種類の洗顔料を使う

皮脂の分泌が特に多い肌で、マイルドタイプの固形石鹸では洗浄が十分できないと感じる場合は、洗浄力のある洗顔料と2種類を使い分けて洗います。

皮脂腺が多い顔の中心部にあたるTゾーンにだけ、洗浄力のある洗顔料を使用して、その他の部分はマイルドタイプの固形石鹸で洗顔するようにします。

泡洗顔で皮脂のバランスを整える


洗顔料は泡状にして使うと、必要な皮脂まで奪うことなく優しく洗浄できます。洗顔の目的は、余分な皮脂や化粧品の油、汗の塩分、ほこりなどを取り除くことです。

泡の表面には油を吸着させる効果があり、ゴシゴシこすらなくても顔を洗浄できます。

洗いすぎは皮脂の量を増やしてしまう

肌の皮脂をしっかり洗い流すためにゴシゴシと強い力で洗顔すると、肌の表面にある角質が傷つき必要以上にはがれ落ちてしまいます。洗いすぎは、さらに肌の保護をする役割がある皮脂まで奪い、肌の潤いである保湿力も低下します。

角質が傷つき保湿力も低下した肌は、慌てて肌を守ろうと皮脂の分泌を活性化させてしまい、皮脂を増やしてオイリー肌にさせる原因です。

泡洗顔は洗顔ネットやスポンジを使って洗顔料を泡立てます。泡の量が少ないと皮膚をこすり洗いになってしまいますので、泡洗顔にはたっぷりの泡を使いましょう。

洗顔の順番は皮脂腺の多いところから

泡立てた洗顔料は鼻、額、アゴ、頬の順番で、皮脂の量が多い部分から置いていきます。手に力を入れず、指の腹を使って優しく泡洗顔をなじませることがポイントです。

泡洗顔が顔と指の間でクッションの役割となるように、指が皮膚に触れない程度の力で、一つの場所で5回ほど指を動かせて泡をなじませます。

熱いお湯ですすぐと皮脂の分泌が増える


泡洗顔のすすぎは、30~35℃程度のぬるま湯で10~15回ほど洗い流します。高温ですすぐと肌に必要な皮脂まで奪い、肌を乾燥させて皮脂の分泌を促進させてしまいますので注意が必要です。

泡洗顔をすすぐときも肌をゴシゴシこすらないようにします。

洗顔の後は保湿で乾燥を防ぐ

洗顔後の肌は傷つきやすく水分が蒸発しやすい状態です。清潔なタオルで肌をこすらずに肌表面を優しく押さえて水分を吸収させてからスキンケアをおこないます。

水分の蒸発で肌の保湿力が低下すると皮脂の分泌が活性化しますので、必ず化粧水を塗り、保湿クリームでお手入れをします。

オイリー肌だからといって、化粧水だけで済ますことは水分の蒸発をまねき、皮脂の分泌が活発になります。水分を閉じ込める役割の保湿クリームは、オイル分の少ないタイプを選ぶとよいでしょう。

スキンケアと合わせて気をつけたい。オイリー肌を予防する生活習慣

ストレスをためないことでホルモンバランスを安定させる

人はストレスがたまるとストレスホルモンの、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールが分泌されます。アドレナリンとノルアドレナリンは皮脂の分泌を促進させ、コルチゾールは男性ホルモンに作用して皮脂の分泌を増やします。

ストレスの原因は精神的なものや肉体的なものなどさまざまですが、自分に合った気分転換を取り入れ、ストレスをためないようにすることがオイリー肌の予防につながります。

喫煙を控えて血流を改善する


喫煙には血管を萎縮させて血流を妨げる作用があります。

血流が悪くなると、血液にのせて全身に栄養分と酸素を運び、不要になった老廃物を回収する新陳代謝がスムーズに行えず、皮膚細胞が新しく作られずに皮脂の排出も不安定になります。

さらに、喫煙には自律神経の交感神経を刺激してストレスホルモンを分泌させる作用があります。ストレスホルモンの影響を受けたことで、体内の男性ホルモンの分泌量が増えてしまい、皮脂を多く作り出します。

睡眠不足を解消して自律神経を整える


睡眠不足は体にさまざまなストレスをあたえます。睡眠不足が続いたことで肌荒れを経験したことがある人も多いのではないでしょうか?眠った時間が短いと神経は活発になり、交感神経が刺激されストレスホルモンが分泌されます。

睡眠不足の肌トラブルの原因は、ストレスホルモンの作用で男性ホルモンを大量に放出させてしまい、皮脂の分泌が増加したことで吹き出物などができます。

深い眠りは、成長ホルモンを分泌させてストレスや疲労を回復させます。睡眠不足が続くと、肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーが乱れてしまい、古い角質がはがれ落ちず、皮脂が詰まってテカリや吹き出物の原因になります。

まとめ

肌の油を減らすための洗顔方法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。肌の油が多いと洗顔の洗浄力に注意を向けがちですが、洗い過ぎは禁物です。

オイリー肌は肌表面に負担をかけずに、優しく洗う洗顔こそ皮脂のバランスを整えるスキンケアの基本になります。肌は体の内側と外側の両方から影響を受けているデリケートな部分ですので、正しいスキンケアで美しい肌を作りましょう。