顔の保湿アイテムの選び方と使い方
たくさんの種類がある基礎化粧品には目移りしてしまいそうですが、顔の保湿を第一に考えるなら選び方や使い方にはコツがあります。
保湿化粧水の効果を知るためには、実際に試してみるのが一番。
乾燥肌に悩んでいる私が「これは!」と思った保湿化粧水を実際に試して、浸透力や潤いの持続力、使用感や香り、コスパなどを比較しています。
まずは基本から!保湿のメカニズムとは?
そもそも、なぜ保湿が必要なの?
保湿をしなければ、肌は乾燥します。乾燥すれば大事なバリア機能が低下して、肌には様々な問題が生じます。
肌荒れやシワ、シミ、たるみなど、美容上の問題が第一です。多くの人は、この美容上の問題を解決するために保湿をしています。
一方、保湿には、美容上の役割だけではなく、アレルギー反応から肌を守る役割もあります。バリア機能が低下するとアレルギー反応が出やすくなり、各種の皮膚疾患を招く恐れがあるからです。医学会では、こちらの目的で盛んに保湿の研究が行われています。
肌は、表面から奥へかけて、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっています。表皮の中もまたいくつかの層に分かれていて、もっとも外側で外界と接している薄皮を「角質層」と言います。角質層は、厚さ0.02mm。この薄皮一枚が、肌の保湿状態を左右しています。
具体的には、角質層に存在する「皮脂」「天然保湿因子」「細胞間脂質」の3要素。これらの要素のうち、どれかのバランスが崩れてしまうと乾燥を招きます。美容目的のため、そして皮膚疾患予防のため、これらをバランスよく補給することが大切なのです。
緊急警報!こんな肌には保湿が急務!
角質層に存在する「皮脂」「天然保湿因子」「細胞間脂質」は、主に加齢を原因として、徐々にバランスが崩れてきます。バランスが崩れてしまうと、角質層の水分量は減ります。水分量が減った状態で放置しては、上で説明したような肌の問題を生じてしまいますので、適切な保湿対策が必要です。
具体的に、次のような肌を自覚したときは、十分な保湿が急務と考えましょう。
乾燥肌、敏感肌、脂性肌、アトピー肌、しわ・たるみ、しみ・くすみ、ニキビ、毛穴 の拡大。
もちろん乾燥が主たる原因ではない場合もありますが、多かれ少なかれ、これらは角質層の水分量が減ってきていることが要因ではあります。
どうすれば保湿ができるの?
保湿のために意識したいのは、第一に洗顔方法です。洗いすぎは、かえって皮脂を落としすぎて乾燥を招きます。また、クレンジングの際には、肌をこするような洗い方ではなく、キメの細かい泡で化粧品を乳化させることが基本です。
また、保湿のためには、化粧水や美容液などのスキンケア製品の使用も大事。皮膚学会で次のような論文が発表されたことがあるので紹介します。
「医薬外用剤として用いられている皮膚保湿剤には尿素やヘパリノイド製剤(ヒルドイド)があるが,その保湿効果がビアルロン酸や水溶性コラーゲンを含む化粧品製剤より劣ることを見出した。化粧品製剤は(中略),皮膚保湿剤として効能の明らかな市販医薬外用剤よりも優れた保湿能を有することはかくれもない事実である」
つまり、治療用として一般に用いられている保湿外用薬よりも、化粧品に配合されているヒアルロン酸や水溶性コラーゲンのほうが、保湿効果が高いということです。電気伝導度の計測実験を通じて、医師が処方する一般的な保湿外用薬に比べ、ヒアルロン酸・コラーゲンのほうが、5倍以上の保湿効果を持つことが実証されたのです。
クレンジングや洗顔の際には「やり過ぎ」は禁物。そのうえで、保湿に有効な成分を肌に浸透させること。これが保湿のための基本動作です。
※参考文献:大阪回生病院皮膚科部長・須貝哲郎氏の研究論文「皮膚の保湿-序論」より引用
保湿のキホン大辞典!
顔の保湿アイテムの選び方と使い方
クレンジング・洗顔
クレンジングも洗顔も、肌に負担を与えないことがポイント。とくにクレンジングは強い洗浄力を持っているので、手早く済ませましょう。キメの細かい泡を作って、なるべく肌に触れないようにクレンジングと洗顔を行います。あとは、ぬるま湯で優しく洗い流しましょう。
化粧水
自分の肌質にあった化粧水を選びましょう。肌質は大きく分けると、敏感肌、乾燥肌、脂性肌の3つ。敏感肌の人は、アルコールなど刺激成分の少ないものを。乾燥肌の人は、ヒアルロン酸やコラーゲンが配合されたものを、脂性肌の人は、TゾーンとUゾーンで化粧水の使い分けを。
乳液・クリーム
乳液・クリームも、自分の肌と相談して決めるのが大事。合うか合わないかは、人によって異なります。敏感肌には、無香料・無着色・パラペンフリーの乳液などを。乾燥肌には、水分と油分のバランスが良いものを。試供品をもらって試してみることをお勧めします。
美容液
美容液は、商品ごとに配合成分が大きく異なります。自分の肌に合ったものを選びましょう。乾燥肌の人は、セラミド・コラーゲン・ヒアルロン酸などが中心成分に含まれるものを。シミ、そばかすの気になる人は、アルブチンやビタミン誘導体などが配合されたものを。
パック
普段のスキンケアに、加えてパックを導入するのも効果的。とくに最近人気のシートパックがお勧め。シートパックは、使い終わっても美容成分が残っているため、デコルテなど体中に無駄なく塗っておきましょう。
放っておいたらNG!保湿と肌トラブルの関係
しわ・たるみ
しわ・たるみは、急に改善されることはありません。よって、毎日の保湿ケアで予防することが一番大事です。すでに、しわ・たるみに悩んでいる方は、これ以上進行しないように、十分な保湿ケアをしましょう。
ニキビ
大人ニキビの原因は、生活習慣の乱れやホルモンバランスの乱れ、ストレスの蓄積などによって生じる肌の乾燥も大きな要因と言われています。乾燥がバリア機能を低下させ、皮膚を守ろうと角質層が厚くなることが原因。ニキビ予防のためには、保湿も大事なのです。
しみ・くすみ
保湿ケアが不十分だと、ターンオーバーの乱れから、しみ・くすみが取れにくくなります。また、紫外線などの刺激も強くなり、一層しみ・くすみを悪化させます。しみ・くすみを作らないため、悪化させないためには、保湿が欠かせません。
毛穴が目立つ
乾燥肌のままでは、ハリや弾力が低下します。すると、すでにある毛穴が重力に負けて伸びてしまい、「帯状毛穴」や「たるみ毛穴」といった状態になります。保湿をすることが毛穴を広げないためのコツです。
お肌にあわせたケアを!肌質別の保湿方法
乾燥肌
乾燥肌の保湿対策でもっとも大事なのは、保湿成分がなんなのか。ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなど、有効な成分が含まれているのが大前提です。その上で、乾燥を悪化させるアルコールが含まれていないかを確認。
脂性肌
脂性肌の原因は、肌内部の乾燥であることが往々にしてあります。保湿ケアは怠らないようにしましょう。基本的にはサッパリしたテクスチャーのものを選んでください。
敏感肌
肌のバリア機能が著しく低下し、通常では反応しない程度の毛商品の低刺激にすら過剰反応してしまう状態。パラベンフリー、無添加など、極力刺激の小さい毛商品を使うのが基本。乾燥肌とケアは同じですが、よりデリケートにケアする必要があります。
アトピー肌
アトピー特有の炎症が現れている場合には、市販化粧品の使用は避け、医師の診断を受けるのが先決。医師の指示のもと、十分な保湿を行いましょう。症状が軽度の場合には、医師の管理のもとですが、夏にはサッパリ系、冬にはしっとり系の低刺激化粧品も有効です。
歳によって変わります!年代別の保湿方法
20代
20代は、洗顔を見直すことが大事。肌の悩みを本気で感じてはいないせいか、過剰な洗顔をしたり、逆に洗顔を怠ったりなどする人が多いようです。そうした習慣の蓄積が、30代以降の肌に甚大な影響を及ぼします。泡タイプの洗顔料で、やさしく包み込むように洗いましょう。
30代
単なる保湿ケアだけでは、十分な潤いを得られません。保湿力を高める栄養素を浸透させる必要があります。潤い維持にもっとも効果的な栄養素は、ビタミンC。ただ、ビタミンC単体では肌への浸透力が弱いと言われます。確実な保湿を維持するためには、「ビタミンC誘導体」が配合された化粧品が有効です。
40代
30代と同様にビタミンC誘導体が有効。ただ、ビタミンC誘導体には、水溶性と脂溶性の2種類があり、前者は即効性、後者は持続的な浸透力を特長としています。市販の化粧品の多くは、水溶性を配合しています。水溶性も大事なのですが、できれば両方バランス良く配合した化粧品が理想です。
50代
50代の肌には、これまでの保湿ケアを2倍にすると考えましょう。単純に、まずは洗顔後の化粧水を二度塗りしてください。洗顔後の1度目の化粧水で肌をプルプルに柔らかくして、その状態でさらに2度目のケアを。すぐに乾いては意味がないので、やはり保湿成分の浸透力に注目しましょう。
体の保湿アイテムの選び方と使い方
クリーム
クリームには様々なタイプがあるため、試供品で自分の肌タイプに合ったものを探しましょう。どんな人にもお勧めの成分は、セラミドとレシチン。保湿力と浸透力が高いことは、医学的にも実証されています。お風呂上りの、まだ肌が潤っている間に手早く塗るのがコツです。
オイル
オイルも、乾燥には強い味方。お風呂上りにすぐにオイルを塗るのではなく、まずはボディーローションなどでしっかり肌に水分補給を済ませてから塗りましょう。リンパに沿ってオイルマッサージをするのも有効です。
入浴剤
セラミド、ホホバオイル、スクワランなどの保湿成分を配合した入浴剤がお勧めです。37°~39°のぬるめのお湯に溶かし、10分程度浸かります。長風呂は乾燥を助長するので要注意。お風呂上り10分以内には、通常の保湿ケアを。
ボディソープ
顔以外に使用する石鹸は、つい値段や香りで選びがちですが、できれば成分表で選びたいもの。「ラウリル硫酸ナトリウム」や「ラウレス硫酸ナトリウム」などが配合されていないもので、かつ、保湿力の高いアミノ酸系の成分が主成分のボディソープをお勧めします。
パック
乾燥が著しいときは、スペシャルケアとしてパックも有効。ヒジやヒザ、かかと、スネ、腕など、乾燥した部位にピンポイントでパックします。コットンに化粧水を含ませて、部位に張り、そのうえからラップで覆います。ラップで覆うことにより、浸透力が格段に上がります。
顔の潤いを低下させない保湿方法
顔は体と違って常に外気にふれており、水分の蒸発しやすい場所です。乾燥が進むことが多く、その分、外的なダメージも受けやすいので、しっかりとした保湿が必要!
スキンケアは保湿を心がけながら毎日お手入れを積み重ねることで全く潤いが違ってきます。肌の保湿はクレンジングと洗顔の段階から始まっています。
クレンジングも洗顔も、メイクや皮脂汚れだけでなく、実は肌から多量の水分と保湿成分を奪っているってご存知でしたか?
クレンジングと洗顔は、なるべく潤いを失わないような肌に優しい製品と正しいお手入れ方法を知ることが大切です。
また、そのあとに肌につける化粧水や乳液、クリームや美容液も、何でもつければいいというわけでありません。
基礎化粧品にはそれぞれ特徴があります。その特徴をきちんと把握した上で、適材適所の選び方と使い方をすることが美肌への一歩!
肌がダメージを受けてしまったときや、乾燥が酷いときに行いたいパック方法も紹介しています。