減量期のアスリートの食事

アスリートが減量期に食事メニュー・食べ物を選ぶ際の8つのコツ

こんにちは。スポーツ栄養士の盛岡です。

減量期間中は摂取カロリーを抑えないといけないからといって、食事量を減らしてばかりいませんか?

アスリートのダイエットについては以前に「アスリートが筋肉を落とさずに2kg減量する食事方法」の記事で、たんぱく質の摂取量を十分に確保しつつ、脂肪と糖質(炭水化物)を減らして1日200~500kcal程度のカロリーカットをすることがベストとお伝えいたしました。

食事制限を継続するためには、できるだけ自分にとってストレスのない形でカロリーカットしたいものです。

そこで今回は食事メニュー・献立を考える際に、この脂肪と糖質のカロリーを減らすための食べ物の選び方についてご説明いたします。全て実施する必要はありませんので、取り組みやすいと思うものからチャレンジしてみましょう。

なお以前の記事でお伝えしましたように、お酒を飲んでいる方は体づくりの観点から、飲む頻度を減らすかノンアルコールに替えるかして、まずアルコールの制限を優先して下さい。

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脂質制限のための食事メニューの選び方

揚げ物・炒め物を控える

☆カロリーカット量:1品あたり40~150kcal

上の写真は大さじ1杯分のオリーブオイルです。この量(12g)でカロリーはどれくらいあると思いますか?

オリーブオイルというとヘルシーなイメージがありますが、この量で111kcalあり、ごはんでいうとお茶碗半分弱くらいのカロリーになります。

このように油は少量でも非常に高カロリーなので、料理をするときや外食を選ぶときには、揚げ物・炒め物の料理は控えめにし、煮る・焼く・蒸すといった形で調理されたものにすることが大切です。

例えば魚のアジの開きは衣をつけてフライにすると1枚あたり約280kcalですが、塩焼きにすれば約80kcalまでカロリーカットできます(衣が約60kcal、吸い込む油が約140kcalほどあります)。

また炒め物の料理には1人分あたりおよそ小さじ1~2の油が使われますので、同じ食材でも煮物やお浸しにすれば料理のボリュームを減らさずに1品で40~80kcalのカロリーカットが可能です。

洋食や中華料理はメイン・サラダ・スープのどれでも油を多用しますが、和食中心のメニューにすれば自然と油の使用量は少なくなります。

もし料理で油を使うとしても、調味量を入れる前に炒めたときの油を拭き取る、油揚げや厚揚げは調理前に油抜きをするなどの工夫も大切です。また野菜やじゃがいもは、炒める前に下茹でしておくと油を多く使わなくてすみます。

ちなみにオリーブオイルは血中コレステロールなどにいい影響はありますが、カロリーはサラダ油やごま油と同じだけあります。スポーツクラブでも勘違いされているお客様が多いのですが、オリーブオイルも摂りすぎれば体脂肪にかわりますので注意が必要です。

肉や魚は脂肪分の少ないものにする

☆カロリーカット量:100~300kcal

筋肉量は維持するために十分なたんぱく質をとることは大切ですが、できるだけ脂肪分の少ない食材を選びましょう。

牛肉・豚肉の選び方

牛肉・豚肉は部位によってカロリーが異なり、バラ肉>ロース>ひき肉>モモ肉>ヒレの順番にカロリーが高いです。ヒレはあまり美味しくない上に値段も高いですが、モモ肉やひき肉は比較的低カロリーなのでおすすめです。

参考として下記の表に豚肉のカロリーを記載いたします。同じ部位であれば牛肉もほぼ同じくらいのカロリーがあります。

<100gあたりのカロリー>

食品カロリー
豚バラ434kcal
ベーコン405kcal
ウインナー321kcal
豚ロース291kcal
コマ切れ肉250~350kcal
ひき肉236kcal
豚モモ225kcal
豚ヒレ130kcal

鶏肉の選び方

鶏肉のカロリーは部位というよりも、皮があるかどうかでかわります。モモ肉やムネ肉でも、皮を取り除くとささみと同じくらいのカロリーになります。

<100gあたりのカロリー>

 食品カロリー
モモ肉(皮つき)253kcal
ムネ肉(皮つき)244kcal
手羽先195kcal
ひき肉186kcal
モモ肉(皮なし)138kcal
ムネ肉(皮なし)121kcal
ささみ114kcal
鶏卵151kcal

魚介類の選び方

魚介類はサンマやサバはやや脂身が多いですが、その他は全般的に低カロリーです。

また魚に含まれている油はDHAやEPAという血液をサラサラにする効果がある「オメガ3」という脂肪酸がふくまれていますので、健康のためも積極的にとりましょう。

<100gあたりのカロリー>

食品カロリー
サンマ297kcal
サバ247kcal
イワシ169kcal
サケ138kcal
アジ126kcal
カレイ95kcal
エビ87kcal
イカ83kcal
タラ77kcal
タコ76kcal
アサリ30kcal

大豆製品の選び方

大豆や豆腐は低脂肪・高タンパクでダイエット向きの食材です。ただ油揚げや厚揚げは油を吸っている分だけカロリーがありますので、みそ汁の具などはお豆腐を使うとよいでしょう。

<100gあたりのカロリー>

食品カロリー
油揚げ410kcal
大豆176kcal
厚揚げ150kcal
豆腐72kcal

調味量の油を減らす

☆カロリーカット量:30~80kcal

普段使っている調味量の油のカロリーもあなどれません。

例えばパンに塗っているバターであれば40kcal分の脂質が含まれていますし、油の入っているドレッシングやマヨネーズは大さじ1杯で50~80kcalもあります。

ノンオイルのドレッシングなら同じ大さじ1杯でも5~10kcalに抑えられます。ノンオイルでサラダを食べるのが苦手ならお浸しや具だくさんスープなどのメニューで野菜を食べましょう。

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間食はお菓子を控え、ヘルシーなものに

☆カロリーカット量:100~300kcal

スポーツ選手にとっての間食とは3食で取り切れない栄養を補助するための「補食」でもあるため、間食をとること自体は悪いことではありません。

しかし、チョコやケーキ等のお菓子類は脂質も糖質も多く含まれていて高カロリーで、しかもその糖質は体脂肪に変わりやすい砂糖が中心です。これらは体づくりの観点で普段から控えめにするべきです。

スポーツ選手の間食には脂肪や砂糖を含まないおにぎりやパン、果物類がおすすめです。果物にも糖質は含まれていますが、消化がよくビタミン補給もできますのでよいでしょう。

また、「ソイジョイ」のような大豆バーおからクッキーは良質なたんぱく質を含んでいて栄養価が高く、かつ脂肪分は比較的少ないためおすすめです。

<お菓子と果物のカロリー>

食品分量カロリー
ポテトチップス1袋500kcal
板チョコ1枚350kcal
アイスクリーム1本200kcal
クッキー5枚180kcal
柿の種1袋150kcal
まんじゅう1個200kcal
ようかん1切れ170kcal
シャーベット
アイス
1本70kcal
バナナ1本100kcal
りんご1/4個35kcal
みかん1個35kcal

牛乳は低脂肪乳・無脂肪乳にする

☆カロリーカット量:コップ1杯あたり40~60kcal

乳製品は良質なたんぱく質とカルシウムの両方がとれる良い食品ですが、脂肪分もやや多いのがネックです。これを低脂肪牛乳や無脂肪牛乳に替えれば、コップ1杯で40~60kcalのカロリーカットができます。

スポーツ選手なら身長を伸ばしたいという目的で毎日1Lの牛乳を飲んでいる方もいると思いますが、1Lの量なら200~300kcalのカロリーカットができることになります。

<200mLあたりのカロリー>

種類カロリー
普通牛乳130kcal
低脂肪牛乳90kcal
無脂肪牛乳70kcal

糖質制限のための食事メニューの選び方

糖分のある飲み物を控える

☆カロリーカット量:50~200kcal

お菓子と同じくジュースやココアなどの嗜好飲料も、砂糖が多く使われていますので避けるようにしましょう。

アスリートはビタミン補給のために100%のフルーツジュースを飲むことが多いかと思いますが、ジュースよりは果物をそのまま食べる方が噛むことで満腹感が得られるのでいいです。

注意点として、暑い季節で汗を多くかくときにはスポーツドリンクを薄めたりしないで下さい。これはスポーツドリンクを薄めてしまうと、糖質だけでなくナトリウムなどのミネラルも薄まってしまい、熱中症対策の観点からマイナスだからです。

また水分の吸収を高めるためには、ある程度のブドウ糖が含まれていることも大切です。糖質制限をしたい場合には、糖質が適度に少なめでかつミネラルは十分に含まれている「ハイポトニック飲料」を選びましょう。

ハイポトニック飲料のおすすめは大塚製薬の「イオンウォーター」です。

<飲料のカロリー>

飲み物分量カロリー
ココア150mL150kcal
コーヒー
(砂糖入り)
150mL30kcal
コーヒー
(ミルク入り)
150mL20kcal
コーヒー
(ブラック)
150mL6kcal
コーラ500mL225kcal
オレンジジュース500mL200kcal
ポカリスエット500mL125kcal
イオンウォーター500mL55kcal

主食を減らす

☆カロリーカット量:1食あたり100~400kcal

ごはんやパン・麺類・シリアルといった主食は毎回の食事でとるものですので、料理をしない方でも取り組みやすいポイントです。

ただ主食に含まれている糖質のデンプンは体のエネルギーになる栄養素であり、運動後の筋肉の分解を防ぐ上でも大切です。丸1日何も主食をとらないというのは体力の低下やリバウンドにつながりますのでしないで下さい。

まず菓子パンのような1個で300~500kcalもするものを食べている場合には、シンプルなロールパンや食パン、ごはんに切り替えましょう。

次に菓子パンをとっていない場合は量を減らすことになりますが、減らすとしても通常の2/3の量は食べることが大切です。

脂肪に変わりやすいとされる夕食のごはんだけを抜くというのも1つの手ですが、アスリートの減量においては3食(プラス間食)の主食量を少しずつ減らすのがよいでしょう。

夕食はトレーニングの疲労回復のためにある程度は糖質摂取が必要ですし、主食を抜くと次の食事で食べた際に血糖値が急激に上昇し、体脂肪として溜め込みやすくなるからです(朝ごはんを抜く人が太りやすいのと同じ原理です)。

ごはんはニ口分でおよそ60kcal。朝・昼・夕の3食でそれぞれ減らして180kcalカットになり、さらにここまででご説明しました脂質カットを組み合わせれば1日に200~300kcalのカロリー制限はすぐできます。小さな努力を組み合わせればストレスも少なくなるでしょう。

また、玄米・雑穀米や低カロリーなこんにゃく米を白米に混ぜるのもおすすめです。玄米や雑穀米には脂肪や糖質の吸収を緩やかにする食物繊維が含まれており、また疲労回復に役立つビタミンB1も白米に比べて豊富です。

<主食のカロリー>

食品分量カロリー
白米茶碗1杯250kcal
玄米茶碗1杯250kcal
菓子パン1個300~500kcal
食パン1枚180kcal
ロールパン1個95kcal
グラノーラ50g220kcal
ラーメン並盛り500~700kcal

野菜や海藻・きのこ類をしっかり食べる

カロリーカットになるわけではありませんが、玄米と同じく食物繊維がとれるという意味では野菜や海藻・きのこを使った副菜のおかずも減量に役立ちます。

特に主食を減らしている場合には、反対に副菜のおかずは1品増やしてみましょう。食事のボリュームも増しますので、満腹感につながりストレスも減ります。

また、カレーや丼もの・ラーメンなどの単品料理はどうしても糖質中心になってしまいますので、献立を立てる際にはごはん+「一汁二菜」を組み合わせたメニューにしましょう。

外食時であってもできるだけ定食メニューを選ぶようにしたり、サラダ等のサブメニューを注文する心がけも大切です。

まとめ

  • 揚げ物・炒め物の料理は控えめにし、焼く・煮る・蒸す料理を選ぶ
  • バラ肉やロースなど脂肪分の多い肉は避けて、モモ肉や低脂肪な魚・大豆を選ぶ
  • パンに塗るバターやサラダにかけるドレッシング・マヨネーズのカロリーに注意する
  • 間食では菓子類は減量時に限らず控えるべき
  • 牛乳は低脂肪乳や無脂肪乳を選ぶ
  • 糖分の多いジュース類は控える。ただし、スポーツドリンクには多少の糖分は必要
  • 主食は減らしすぎに注意し、通常の2/3は食べるようにする
  • 食事のボリュームを増やすために、野菜や海藻・きのこ類をしっかりとる
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