脳及び神経細胞に良いとされる栄養物質
コリン( Choline)
摂取量:男性550mg 女性425mg 上限値:3,500mg
コリンは、体内でも合成される水溶性ビタミンの一種で、細胞膜を構成するレシチンや神経伝達物質アセチルコリンの前駆体物質です。コリンは、アセチルコリンの合成を促進し、脳を活性化するため記憶力や集中力の向上効果があります。コリンは、脳障壁を通り抜けることのできる数少ない物質で、影響を受けないよう脳を保護しています。
セリン (serine)
摂取量: 100-300mg上限値:特になし
ホスファチジルセリンは、非必須アミノ酸の一種であるセリンとリン酸、グリセロール、脂肪酸が結合したリン脂質の一種で、脳内では加齢と共に減少していきます。脳には大量の脂肪組織やリン脂質が含まれており、フリーラジカルからの攻撃を非常に受けやすくなっています。しかし、リン脂質を補充すれば脳機能は強化する事が出来ます。リン脂質は細胞を結合させるだけでなく、細胞に出入りする物質を調節します。また、脳の重要な機能である、細胞同士の情報伝達にも関与しています。このリン脂質の一種であるホスファチジルセリンは、脳神経細胞で情報伝達の効率化・高速化に機能しています。脳の活動(情報伝達=電気信号の伝達)において、情報を損失なく、速やかに送るために欠かせない絶縁体として機能し、情報の損失を防いだり、神経細胞への電気信号の出入り口で、信号(ナトリウム・イオンやカリウム・イオン)の出入りを管理し、情報の速やかな伝達に寄与しています。また、脳は体重の 3%にも満たない器官ですが、エネルギー源としてブドウ糖を全身の約 20%も消費します。ホスファチジルセリンは、その脳神経細胞へのブドウ糖の取り込みを促進し、脳細胞の働きを活発にします。そして、情報が神経細胞から次の神経細胞へ伝達される時、電気信号は神経伝達物質に変換され伝達されますが、アルツハイマー病やパーキンソン病患者ではこれらの神経伝達物質が非常に少なくなり、スムーズな情報伝達がなされません。しかし、ホスファチジルセリンは神経伝達物質の生成を促進して、情報伝達を活発にします。ホスファチジルセリンの効果は、主に欧米で研究されており、ホスファチジルセリンは様々な効果を発揮することが確認されています。また、副作用も厳しくチェックされましたが、副作用は認められませんでした。例えば、アルツハイマー病及び、老人性痴呆症の患者で、ホスファチジルセリン 200~300mgを 60日~ 6ヶ月間の摂取により、認識力、記憶力減退の不満、集中力、記憶力、注意力・機敏性、睡眠障害等の諸症状の改善が確認されています。また、若齢者では過酷なストレスによる認知力低下の改善が確認されています。過酷で持続的なストレスは、脳機能を低下させますが、ホスファチジルセリン摂取により、過酷な運動と精神的ストレスに起因する重圧感、認識力低下、筋肉痛を回避できることが確認されています。脳波に関する研究では、脳の状態が穏やかであることを示す α波の発生を促進する事が明らかになっています。ホスファチジルセリンは、ストレスホルモンのコルチゾールが生産を阻害します。コルチゾールが多いと憂鬱感がでたり、コルチゾールが多いと海馬が死んで物覚えが悪くなったりしますが、コルチゾール濃度を下げて脳の血流を回復させ、思考をすっきりさせるとともに脳細胞を死滅から守ります。
DHA
摂取量: 1,000-1,500mg上限値: 4,000mg
DHAは魚に多く含まれる脂肪酸で我々の体に必要不可欠な必須脂肪酸です。人間全ての細胞に存在し、特に目、脳、心筋、胎盤の順に多く含まれています。脳のたんぱく質と網膜に集中しており、脳内の信号伝達に重要な脳細胞膜の機能に必要な成分です。脳細胞においては、記憶学習機能を司る海馬と呼ばれる部分に多く含まれ、ここで神経細胞の情報伝達をスムーズにします。スウェーデンで行われた研究によりますと、高齢のアルツハイマー病患者は、健康な高齢者よりも血中の DHA量が低い事が分かっています。また、日本の研究では、 DHAサプリメントを与えたところ、痴呆症状が 65%も回復した事がわかっております。
シンベリアンジンセン( Siberian ginseng)
摂取量:不明上限値:特になし
シベリアンジンセンは、シベリアを原産とするウコギ科の植物で、朝鮮人参の仲間。シベリアンジンセンには抗酸化性の強いフラボノイドや、亜鉛、銅、鉄、マンガンが含まれているので、活性酸素を除去する役目の SOD酵素を活性化する働きがあります。これにより免疫系が強化され、自律神経症、更年期障害、不眠症、低血圧、狭心症、高脂血症など、幅広い効果が認められている。
イチョウ葉 (Ginkgo biloba)
摂取量: 120mg-240mg/日上限値: 600mg
イチョウ葉エキスは、特に脳血液循環を改善するなどの効果が認められ、ドイツやフランスなどでは規格化され医薬品として利用されています。イチョウ葉エキスは、脳への血流を促進し、抗酸化作用によって有害分子から脳細胞を守る効果があります。更に、ストレスホルモンの分泌を穏やかにし、ストレスによる悪影響から神経組織を保護します。医療分野では、物忘れの治療に効果を発揮するという結果も出ており、記憶機能の改善に効果的といわれています。テルペン類は樹木の香りや樹液の成分となっている物質で、いわゆる森林浴が心身の疲れを癒す効果があるのは、このテルペン類の働きによるものと考えられています。また、フラボノイドには、毛細血管を拡張し、血行を促進させる機能のほか、脳動脈、心臓の血流を増加させ、また血管自体の硬化を防ぐ機能が発見されています。つまり血糖値を正常化し、活性酸素を除去する作用と、身体の血管を丈夫にする作用があります。イチョウ葉エキスに含まれる、テルペンラクトには、血小板凝集の阻害、血栓形成の阻害、 PAFによる気管支収縮作用の阻害や炎症性疾患等に効果があることが発見されました。鬱病では、脳の血行が落ちて慢性的な貧血・立ちくらみに似た状態であるため、イチョウ葉で脳の血行を良くします。
フェルラ酸(Ferulic Acid)
摂取量:未定上限値:未定
フェルラ酸は、植物に含まれるポリフェノール類の一種です。ポリフェノールは、 OH基を多く持つことから強い抗酸化作用を有し、遊離して存在するフェルラ酸は、植物に含まれる他のポリフェノールと比べて、体内への吸収率や利用率が極めて高いという報告があります。また活性酸素の消去作用は、活性酸素の毒性から生体を防護する酵素として知られるスーパーオキシドジスムターゼと同等であることが報告されています。 2001年、韓国の斡林大学生薬研究所は、マウスの脳内に βアミロイドペプチドを投与し、学習力や記憶が低下させた状態で、フェルラ酸を与えたマウスは、与えたフェルラ酸の量が多い程、また与えた期間が長い程、 βアミロイドペプチドによる記憶や学習力の低下を抑制できるという研究成果を報告し、フェルラ酸がアルツハイマー病の予防・治療効果の可能性を示唆する結果の論文を、イギリスの薬学雑誌に掲載されました。また、 2005年、 2006年と、 βアミロイドペプチドが脳内で酸化ストレスを誘発し炎症を引き起こすのに対し、フェルラ酸が保護作用を示すことが、世界中から報告されました。さらに 2008年には、血管性認知症動物モデルである脳虚血再かん流ラットにおいて、フェルラ酸はミクログリアの細胞間接着分子 (ICAM-1)の mRNAレベルを減少させ、酸化ストレス関連アポトーシスに対する脳神経保護作用を示すことが報告されました。近年、金沢大学大学院医学系研究科の山田正仁教授らの研究グループは、 2010年7月17日までの研究において、アルツハイマー病患者の脳脊髄液中で、認知症の原因とされる異常タンパクが、健康な人と比べて有毒な形で固まりやすい状態になっていることを確認した。アルツハイマー病発症につながる脳脊髄液内の環境が明らかになったことで、発症の仕組み解明や治療法の開発につながると期待されています。アルツハイマー病は認知症患者の半数以上を占める疾患で、これまでの研究では、 βアミロイドペプチドが脳に蓄積し、凝集して「オリゴマー」と呼ばれる形になると毒性が飛躍的に増加し、脳の神経細胞に障害を与えることが分かっていました。今回の実験では、健康な人とアルツハイマー病患者のそれぞれ 33人から脳脊髄液を採取し、試験管内で脳脊髄液に人工的に βアミロイドペプチドを凝集させたところ、アルツハイマー病患者の脳脊髄液の方が凝集を抑制する効果が弱く、オリゴマー状態になりやすかったことが判明しました。同実験には、カリフォルニア大ロサンゼルス校神経学教室のデビッド・テプロー教授が協力し、これまで βアミロイドペプチドを人工的に凝集させ安定した、オリゴマー状態にすることは困難とされてきましたが、特殊な技術で脳脊髄液の影響を調べることに成功しました。この論文は、米国のアルツハイマー病専門医学誌「ジャーナル・オブ・アルツハイマー・ディズィーズ」の8月号に掲載されています。
葉酸 (Folic Acid)
摂取量: 240μg上限値: 1,000μg(栄養機能食品として、上限 200μg、下限 60μg)
脳内で信号伝達を司るリン脂質が活性酸素の影響で破壊されてしまうことがあり、そのままであると信号伝達に不十分となり、痴呆症やうつ病になる場合があります。葉酸はビタミン B12と協力することにより働きを高め、それにより破壊されたリン脂質を新たに生成する事が出来ます。さらに葉酸はリン脂質の修復、神経伝達障害の防止等に効果があります。
GABA正式名称: γ-アミノ酪酸
摂取量: 30mg以上上限値:特になし
GABAは動植物界に広く分布するアミノ酸の一種で、哺乳類の大脳皮質や小脳、海馬、脳幹部にある抑制性の神経伝達物質であり、不安やけいれんと関係があると考えられています。睡眠中、グルタミン酸から体内にて合成されますが、加齢に伴いその合成量は減少します。また水溶性なので、多量に摂取しても尿から排出される為、過剰摂取の問題の無い成分です。医薬品としても、脳の血流を改善し酸素供給量を増加させ、脳代謝を活性化する働きがあることから、頭痛や耳鳴り・睡眠障害・意欲低下、精神安定などに効能のある医療用医薬品として用いられてきました。不安を鎮める、睡眠、けいれんを鎮める、筋肉の緊張を解く、などの働きがあり、高血圧症、脳血流の改善による不眠、鬱などの予防・改善、 PMS改善、更年期障害改善にも期待されている物質です。また、 GABA摂取後、 α波の出現量が増加したという報告もあります。
テアニン(L-Theanine)
摂取量: 200mg上限値:特になし
テアニンとは、緑茶に含まれている旨み成分グルタミン酸に似た構造をするアミノ酸の一種です。リラックスの指標となる α波を増加させ、心身をリラックスさせる作用があることが確認されています。メカニズムは、体内に入ったテアニンは腸管から吸収され、血液や肝臓に取り込まれます。その後、血液脳関門を通過して脳内に移行し、脳内でリラックス効果のある神経伝達物質のドーパミンやセトロニンを増やし、脳波では α波を増やします。 α波は、興奮を抑えリラックス効果を与え、集中力の向上、睡眠効率など睡眠の質を改善することができることが確認されています。また、脳の神経細胞を保護する働きをもつことも報告されています。その他、女性特有の悩みである PMS(月経前症候群)を緩和に働きかけるといわれています。月経前の怒りっぽくなる、疲れやすい、むくむ、仕事がいやになるといった辛い症状を改善し、更年期障害のほてり、動悸、イライラ、不安感、といった症状も軽減すると言われています。その他の作用として、カフェイン拮抗作用、血圧低下作用、記憶学習能力の向上、制癌剤の増強効果、脳血管障害に対する結果などが報告されています。
イノシトール (inositol)
摂取量:未定上限値:未定
イノシトールは、 1850年にドイツで発見された水溶性ビタミン Bの一種で抗脂肪肝ビタミンです。細胞膜を構成するリン脂質の重要な成分で、特に神経細胞の膜に多く含まれています。このリン脂質は脳細胞に栄養を供給したり、神経の働きを正常に保つ働きがあります。イノシトールは、肝臓に脂肪が沈着することを予防、脂肪とコレステロールの代謝、脳細胞に栄養を与えるなどの大切な役割を果たしています。イノシトールが不足すると、高コレステロール値、脱毛症、便秘、皮膚の炎症を引き起こしたりすることがあります。そのため、イノシトールをとることで、健康な毛髪を維持したり、湿疹を防ぐことができるといわれています。また、イノシトールはコリンと結合し、細胞を構成するレシチンの材料となります
ビタミン B1(チアミン)
摂取量:成人男子 1.1mg/成人女子 0.8mg上限値:特になし(栄養機能表示として、上限: 25mg、下限 0.3mg)
ビタミン B1は水溶性のビタミンで、必要以外の余剰分は体内に貯蔵されず、尿に排出されます。ビタミン B1は、生体内で ATPからピロリン酸の転位を受けコカルボキシラーゼ(チアミンピロリン酸)となってピルビン酸、あるいは α-ケトグルタール酸などの脱炭酸反応の補酵素として作用します。またグルコース代謝の直接酸化路に生じるトランスメタル化反応の補酵素として働き、炭水化物の代謝に不可欠のビタミンです。ビタミン B1は、炭水化物や糖質を分解しエネルギーに変えるのを助け、乳酸などの疲労物質のエネルギー転換も行い疲労回復を早め、倦怠感を予防します。また脳のエネルギー源であるブドウ糖の精製を助け、ストレスを緩和します。ビタミン B1は、脳内の神経伝達物質を正常に保つ働きがあることから、アルツハイマー病を予防する効果があるとの報告があります。特にビタミン B1は、精神的ビタミンと言われ、神経系に良い作用があると言われています。
ビタミン B2(リボフラビン)
摂取量:男性 1.2mg、女性 1.0mg上限値:特になし( 1日 1,000mg以上摂ると、吐き気が現れることがある。)
ビタミン B2は水溶性のビタミンで別名リボフラビンと言います。主な働きには、細胞の再生やエネルギーの代謝、皮膚や爪、髪の成長促進があります。栄養素の中でも脂質は多くのエネルギーを生み出しますが、その分代謝に使われるビタミン B2も当然必要となってきますので、脂質を取りすぎるとビタミン B2が不足しがちになり、結果ビタミン B2が不足すると、口内炎や口角炎ができやすくなります。肌荒れ、髪のトラブルにもビタミン B2は深く関係しています。また、ビタミン B2には過酸化脂質ができるのを防いでくれる働きがあります。過酸化脂質は動脈硬化を進行させ、高血圧、脳卒中などの疾病の原因となる有害物質です。ビタミン B2は、全身の細胞の機能向上や不眠症に効く栄養素といわれています。
ビタミン B6(ピリドキシン)
摂取量: 1.4mg上限値: 60mg(栄養機能食品として上限: 10mg、下限 0.5mg)
ビタミン B6は、水溶性ビタミンの一つで、体内で補酵素として働き、アミノ酸とたんぱく質の代謝に関わっています。細胞を作りだす、赤血球中のヘム合成に関わる、筋肉の働きを調節する、血糖値を維持する、大脳や神経の刺激伝達物質生成、免疫力を高めるといった働きをします。またビタミン B6は神経伝達物質であるセロトニン、メラトニンが体内で作られる際に必要となります。セロトニンは、脳と睡眠とのメカニズムに深く関係しており、不足することがイライラに関係していると言われています。脳や神経の機能に影響してくるビタミン B6が不足すると、不眠症になりやすくなります。ビタミン B6は、動脈硬化の原因の一つとされるホモシステインの代謝に必要とされ、アルツハイマーを予防し、その他、 ADHD改善の重要な栄養素といわれています。脳、神経、皮膚を健康に保つほか、妊娠中毒やつわり、頭痛、月経前症候群を軽減する働きもあります。
ビタミン B12(シアノコバラミン)
摂取量:男性 2.4μg、女性 2.4μg上限値:特になし(栄養機能食品として、上限 60μg、下限 0.6μg)
ビタミン B12は、水溶性ビタミンの一つで、悪性の貧血に有効なビタミンとして知られています。ビタミン B12の根本的な作用として、体内の全てのたんぱく質を修復する働きを持っています。とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミン B12が不可欠となります。これは、脳や神経が働く際、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来しますが、 2本の神経線維で一単位となるその部分はシナプスと呼ばれています。シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きは良くなりますが、加齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々に破壊されていきます。ビタミン B12には、その壊れたシナプスを修復する作用があります。また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいとされており、ビタミン B12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることが分かっています。また、加齢とともに血中のビタミン B12の濃度は低下し、するとアミノ酸の代謝過程が滞り、途中でできるホモシステインの値が高まります。ホモシステインが高いと冠動脈疾患のリスクが高まるとともに、認知症のリスクも高まることが知られています。新しい研究においては、ビタミン B12が記憶喪失のリスクを低減させるのに有効であるという科学的な議論から、アルツハイマー型認知症を予防できるかもしれないという報告があり、その研究結果は、 2010年 10月 19日の米国神経学会の医学専門誌「 Neurology」で発表されました。スウェーデンのストックホルムにある、カロリンスカ研究所は、 65歳から 79歳の計 271人の認知症を患っていないフィンランド人から血液サンプルを採取し、 7年間に及ぶ研究を行いました。期間中 17人がアルツハイマー型認知症を発症。研究開始時に採った血液サンプルで、アミノ酸のホモシステインと、ホロトランスコバラミンと呼ばれるビタミン B12の活性成分の濃度を調べところ、血液中の過剰なホモシステインが、脳卒中など脳に悪影響を与えていることが判明しました。しかし、ビタミン B12の濃度が高くなれば、ホモシステインの濃度は低下することも分かりました。研究では、ホモシステインと呼ばれるアミノ酸の濃度が 1マイクロモル増加するごとに、アルツハイマー型認知症のリスクが 16%増加することが判明しております。一方、ホロトランスコバラミンと呼ばれるビタミン B12の活性成分の濃度が 1ピコモル増加するとアルツハイマー型認知症のリスクは 2%低下しました。この結果は、他の要因(年齢、性別、教育、喫煙状況、血圧、肥満度 BMI)を考慮しても変化は見られませんでした。その他、イライラや情緒が不安定になったり気力が衰えたりするのを防ぐ作用もあります。
ナイアシン (Niacin)
摂取量:男子 17mg、女子 13mg上限値: 30mg(栄養機能食品として、上限 60mg、下限 3.3mg)
1日 100mg以上の摂取で皮膚がヒリヒリしたり、かゆくなったりする可能性がある。ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、ビタミン B3とも言います。以前は、ビタミン B3と言われていましたが、私たちが身体の中でトリプトファンというアミノ酸から自分で作ることが出来るため、ビタミンという名称を使わなくなりました。水溶性ビタミンのビタミン B複合体の1つで、熱に強く、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠なものです。ナイアシンは体内でエネルギー代謝中の酸化還元酵素の補酵素として働くと言われています。糖質や脂質の代謝に作用し、血行改善や脳神経のはたらきの向上、心筋梗塞の防ぐなどの効果があるといわれていますナイアシンはセニトロン(神経伝達物質の一種で、天然の精神安定剤と呼ばれる。)のレベルを上げるので、不安や憂鬱を解決し、精神の安定に役立つと言われています。 s
パントテン酸 (pantothenic acid)
摂取量:男性 6mg、女性 5mg上限値:特になし(栄養機能食品として、上限 30mg、下限 1.65mg)
パンテトン酸は水溶性ビタミンの一種で、抗ストレスビタミンと呼ばれています。これまで、アルツハイマー発症の要因として脳内の神経伝達物質アセチルコリンの濃度が低下することが知られていましたが、パンテトン酸は、コリンはとともに脳内で神経伝達物質のアセチルコリンを生成します。また、パントテン酸はアセチルコリン合成時の他、化学療法薬やカフェイン、アルコール、安定剤、抗うつ薬などによって消費されるとされています。パントテン酸には、脳の神経細胞の活発化や脂質や糖質の代謝を助け、また、副腎皮質ホルモンの合成を助けて抗ストレスホルモンを作り、ストレスに強い体を作る効果があります。パントテン酸にはビタミン B6や葉酸と同様、免疫力強化に働くほか、善玉コレステロールを増加させる効果があり、自立神経伝達物質をつくるのに必要不可欠な栄養素の一つでもあります。パントテン酸が不足すると、抵抗力が低下し、風邪などの感染症にかかりやすくなります。パントテン酸は自律神経に関わる部分のため、パントテン酸が欠乏することにより、怒りっぽくなったり、胃弱、手足がしびれるなどの症状が報告されています。
PABA
摂取量: 25-300mg上限値:特になし
PABAは水溶性のビタミン B群の仲間といわれるビタミン様物質です。 PABAは、体がタンパク質を使う際に重要な働きをします。 PABAは主に補酵素として働き、赤血球の構成およびタンパク質の分解に関っています。また腸内細菌の増殖成長に不可欠な成分で、腸内細菌は PABAにより刺激を受け、葉酸の生産を促されます。そして、 PABAはパントテン酸の吸収も促進します。
SAMe正式名称: S-アデノシル L-メチオニン
摂取量: 200-400mg(アルツハイマー性痴呆症、パーキンソン病の予防として)上限値:未定
SAMeは、体内ではアミノ酸であるメチオニンと、 ATPからつくられ、体内のほぼ全細胞に存在する物質で、さまざまな代謝に関わり、非常の多くの役割を持ちます。体内でも生成されますが、加齢とともにその生成量は減少していきます。 SAMeは 1952年にイタリアで発見され、ヨーロッパではうつ病の治療薬として使用されておりますが、その後の研究により、うつ、痴呆、肝疾患、骨関節炎などに対する有効性が判明してきました。この SAMeの効果を最大限に発揮するために、ビタミン B6、B12、葉酸、コリンと一緒に摂ることが推奨されております。 SAMeはビタミン B6と共に、ホモシスティンをシスティンへの代謝を促進します。ホモシスティンを低下させることにより、虚血性心疾患や動脈硬化を予防し、脳内血管を強くし脳細胞の老化を防ぎます。副作用としては、長期間使用および高い投薬量においても深刻な副作用は見られず、服用の習慣性および依存症の報告もないとされておりますが、稀に消化器系の異常や、頭痛といった症状の発例も確認がされております。年配者、慢性肝臓疾患を患う患者や妊婦の服用も可能です。医薬品との相互作用としては、レボドパ含有製剤(抗パーキンソン剤)、MAO-B阻害剤(抗パーキンソン剤)、 SSRI・SNRI(抗うつ剤)等があることが報告されております。
チロシン
摂取量: 500-3,000mg上限値:未定
チロシンはアミノ酸の一種で、感情や精神機能、性的衝動を脳内で司る重要な神経伝達物質の前駆物質であり、体内のホルモン生成をコントロールしている副腎や下垂体、甲状腺の機能に重要な役割を果たしています。特に、鬱の状態の時はチロシンの脳内濃度が低下していることが知られており、チロシンを摂取する事で、脳内の神経伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの濃度の増加により、神経の疲れや気分を転換させ、やる気を出させるのに役立ちます。うつ病、痴ほう症、パーキンソン病の予防と回復にも効果があるとされ、その他細胞の老化を抑える、高コレステロール改善するなどの働きも持ちます。チロシンはノルアドレナリンの量を増やしますが、ノルアドレナリンが過剰になると血圧が上がる可能性がありますので、高血圧の人は気を付ける必要があります。
L-カルニチン
摂取量: 200-500mg上限値: 1,000mg
L-カルニチンは人間の脳の中に多く含まれており、それらはアセチル Lカルニチンに変化します。このアセチル Lカルニチンが不足すると脳の細胞が壊れやすくなり、生活習慣病などになりやすくなります。 Lカルニチンが脳に十分に行き渡っていると、ニューロン(神経細胞)減少抑えられる効果があります。抗がん剤治療中やガン患者特有の倦怠感や体力低下には、体内における Lカルニチンの不足の関与が指摘されています。カルニチンの不足により、脳でのエネルギーの枯渇を引き起こし、抑うつ気分や思考力の低下の原因にもなります。実際、 L-カルニチンが抗がん剤治療中の倦怠感や抑うつ気分を改善するという臨床報告があります。例えば、イタリアの Urbino病院の研究では、抗がん剤治療を受けた後、倦怠感を訴えた 30人を対象に、 L-カルニチンを1日 4g、7日間投与したところ、 26人( 87%)の患者において倦怠感が軽減しました。抗がん剤のアドリアマイシンの心臓へのダメージを Lカルニチンが軽減したという報告もあります。 L-カルニチンは極めて安全性が高く、ヒトにおける臨床研究においても有意な副作用は報告されていません。