愛犬の毛がごっそり抜けてびっくりしたり、部屋のあちらこちらに毛が舞っていて困ったりすることはありませんか。
犬は毛の生え変わる時期にはたくさんの毛が抜けます。でも生え変わりでない時期はそれほどひどく抜けることはありません。もしかしたら病気の可能性も考えられます。抜け毛が自然のものなのか、病気によるものなのかは皮膚の状態をチェックすることでわかります。
抜けている場所や抜け方などをチェックしてみてください
・体のどこの毛が抜けているか
・かゆみはあるか
・皮膚が赤く腫れていないか
病気による抜け毛
病気による抜け毛の場合、下記のような症状が出ます。当てはまるものがあったら要注意です。
顔、足、わき、背中の脱毛
アレルギー性皮膚炎が疑われます。ホコリや花粉、ノミなどが原因でアレルギー反応が出ます。
強いかゆみがあるため、ひっかいたりなめたりして皮膚が傷つくことも。まずは原因物質を取り除くことをしましょう。病院では炎症をおさえる薬やかゆみどめを処方してくれます。
円形の脱毛
皮膚真菌症の可能性が疑われます。
目や耳のまわり、頭、つま先などから抜けていき、やがて全身へ広がっていきます。真菌とはカビの一種で抗真菌剤の服用で治療できます。かゆみはあまりないですが、脱毛部分にフケのようなものがついています。
全身の脱毛
膿皮症が疑われます。細菌が原因です。
ひどいかゆみがあるため、犬がボリボリひっかいたり噛んだりして広い範囲の毛が抜けます。抗生物質で治療したり、薬用シャンプーで定期的に洗うことで改善します。
頭と足以外の脱毛
副腎皮質機能亢進症が疑われます。
毛は左右対称に抜けます。副腎皮質機能亢進症は副腎皮質ホルモンの分泌量が異常に多くなる病気。ホルモンの働きをおさえる薬で治療します。
また腫瘍や薬が原因になっている場合があります。手術で腫瘍を取り除いたり、薬をやめて治療します。おなかが膨れたり、たくさんの水を飲んだり、おしっこの量が増えたりする症状も。
足を中心に脱毛
左右対称に抜けていたら甲状腺機能低下症が疑われます。ホルモンの分泌量が減ってしまう病気です。甲状腺ホルモンを投与して治療します。
首、わき、背中、おなかの脱毛
足の脱毛はなく、背中やおなかなどに左右対称の脱毛があれば甲状腺機能症が疑われます。
目や口のまわりの脱毛
ニキビダニ症が疑われます。ひどくなると全身に広がり、かゆみも出てきます。ダニを殺す注射や内服薬で治療します。ブラッシングやシャンプーで体を清潔に保つことも大切です。
お尻のまわりや陰部の脱毛
性ホルモンバランスの異常が疑われます。
体を噛んだりなめたりして脱毛
ストレスが疑われます。運動不足や環境の変化、さびしさ、ケガや病気、暑さ、寒さなど当てはまるようなことはないですか?
耳のまわりの脱毛
耳の中の病気が疑われます。中耳炎や外耳炎、またはダニの寄生による病気かもしれません。耳が臭くなります。
自然の抜け毛
春と秋に大量の毛が抜け替わる換毛期があります。換毛期は日照時間と気温が関係しています。
毛の抜ける量は犬種や固体差があります。ほとんど気にならない犬やごっそり抜ける犬などさまざま。ただ現在は室内で飼われている犬が多いので、生え変わりの時期がはっきりしないです。エアコンで一年中同じような環境にいることが原因でしょう。
犬の毛は下毛(アンダーコート)と上毛(オーバーコート)の2重構造になっています。春になって暖かくなると下毛が抜け落ちます。そして秋になるとまた下毛が新しく生えてきて、夏の古い毛は抜け落ちます。このようにして気温の変化に対応しているのですね。
犬種によって下毛と上毛があるダブルコートと下毛だけのシングルコートの犬に分かれます。
一般的にダブルコートの犬は毛がごっそり抜けて、シングルコートの犬は抜けにくいとされています。
でもシングルコートでもまったく抜けないかと言ったらそうでもないようです。またシングルコートは毛が伸びる犬種が多いため、定期的にカットする必要があります。
毛の抜けにくい犬種について
犬種によっても毛が抜けにくい、抜けやすいがあります。
- プードル
- ミニチュアシュナウザー
- ポーチュギースウォータードッグ
などです。
これらの犬種も毛が抜けないわけではありません。抜けても毛に絡まっているため下に落ちないのです。そのためブラッシングをこまめにしないと毛玉ができてしまいますし、皮膚にも悪影響です。
またプロのトリマーさんによるトリミング(カットやシャンプーなどをしてもらうこと)が必要です。これらの犬種を飼う場合はそのための費用も頭に入れておいてくださいね。
プードルの場合は、月に1回のトリミングが必要です。料金は6,000~10,000円ほど。
お金はかかってしまいますが、抜け毛に悩まされることはないはず。アレルギーや喘息などを持っている方にはとくにおすすめですね。
反対に毛が抜けやすい犬種があります。
自分のライフスタイルなどにあわせて犬種を選んでみてもいいかもしれませんね。
家中に大量の毛が!生え変わりの時期をどう乗り切る?
うっすら地肌が見えてしまうくらい抜ける犬もいるので、その毛の量はハンパないです。ゴールデンレトリーバーだと1回のブラッシングでチワワ一匹分くらい抜けるのだとか。
みなさん、どのような方法で乗り切っているのか調べてみました。
生え変わりの時期を乗り切る方法
とにかくブラッシング
ブラシにもいろいろあります。ゴムのブラシや金属のもの、プロも使っている本格的なブラシまで。いろいろ試してみるといいかもしれませんね。
ラバーブラシ→スリッカーブラシ→獣毛ブラシの順で使い、ブラシと手のひらで毛を挟みこむように抜いていくときれいになります。
スリッカーブラシとはピンの部分がステンレス製になっているものです。元々は羊の毛を解くものだったそう。硬いので犬の皮膚を傷つけないようにやさしく解いてください。
掃除機をこまめにかける
毛の量が多いと掃除機が壊れることもあります。日本製のよりダイソンがおすすめ。吸引力が落ちないので毛をどんどん吸ってくれます。
ルンバも便利ですね。ただ普通の掃除機よりも定期的なメンテナンスが必要だったり、毛がブラシに絡みついてエラーが出やすくなったりはします。
コロコロやガムテープ
部屋ごとにおいて気がついた時にコロコロ。100均で売られているものでもOKです。長い柄がついているのだとしゃがまなくていいので腰が楽です。洗って繰り返し使えるものは粘着力がイマイチなので、紙のほうが効率的です。
犬の行動範囲を決める
毛が抜けるのが激しい時はソファーや寝室に行かせないなどすると掃除が楽になります。リビングにはお客さんが来ますよね、犬好きな人とは限らないのでリビングには入れないように気をつけている人もいます。
キッチン用ゴム手袋でじゅうたんをこする
こするだけで毛が集められます。「一毛打尽」というスポンジもおすすめです。布製品についた毛が面白いくらいよく取れますよ^^
トリマーさんにシャンプーをお願いする
自分でシャンプーするよりもプロにやってもらったほうが抜け毛をきちんと取り除いてくれるため、家の中に落ちる毛が減ります。
掃除しやすい部屋にする
ソファーをレザー製にしたり、こたつやカーペット、マット類は置かないようにすると掃除が楽になります。ただフローリングだと毛が舞いやすいのでアレルギーのある人は気をつけてください。
衣類の素材に気を付ける
ツルツルした素材の服なら毛がつきにくいです。あるいは家にいるときは毛がついてもいい洋服で。外出する直前に着替えます。冠婚葬祭のときが困るんですよね。ブラックフォーマルに白い毛は目立つので、家の外でコロコロをかけます。
洗濯機
人間用と別の洗濯機を使う方法もあります。乾燥機付きの洗濯機で犬の毛がついたものを乾燥させるのはNG。フィルターがついていないものが多いので、排水口に犬の毛が詰まります。洗濯するとよけい毛が取れなくなるので、できるだけ洗う前にコロコロなどで取り除いておきましょう。
服を着せる
盲導犬や介助犬も抜け毛対策のために全身を覆う服を着ていることがありますよね。いっしょに寝ているのであれば着せたほうがいいかもしれません。寝ている間に飼い主さんが毛を吸い込んでしまうのも防げます。
またマンションなどの共有スペースでも服を着せたり、ケージに入れたりするなど対策をしてください。いくらペット可のマンションでもです。トラブルになるケースがけっこうあります。
サマーカットには注意
毛を短くカットしてしまえば抜け毛があまり気になりません。ただ短いと服に刺さって取りにくくなったり、吸い込んでしまうと気管に入ったりするのであまりおすすめはできません。