診療だより

しみ(フォトRF)の記事一覧

  •  光治療はフォトフェイシャルという名称で美容皮膚科を中心に広まっています。

     私もとてもよい治療だと思います。

     患者さんの反応は分かれます。
     「6回コースを受けたが変化がなかった」
     「10回の治療受けたが、先生と話たのは最初の1回だけ」

     フォトフェイシャルをコースで提供されるクリニックが多いようです。
     1回では効果がなく、だんだんよくなるから・・・。

     本当でしょうか?

     私の経験ではシミに対して光治療が効果を発揮するのは最初の1~2回です。
     3回してとれないシミはQスイッチレーザーに切り替えたほうがよいでしょう。

     ブログに協力して頂いた患者さんに感謝します。

     35歳の患者さんです。右頬です。

     

     左頬です。

     

     美容皮膚科の先生がた、診断わかりますか?

     雀卵斑(ソバカス)に肝斑を併発しています。

     30歳代後半以降の色素斑で、一つだけの疾患は少ないです。

     老人性色素斑と肝斑の併発、雀卵斑と老人性色素斑の併発などなど。

     この患者さんの治療は?

     まず、スキンケア指導、トラネキサム酸内服で肝斑を改善させます。
     ある程度肝斑が落ち着いた段階で雀卵斑の治療を行います。

     肝斑にも光治療が効くとの報告もありますが、私は懐疑的です。
     肝斑に伴った老人性色素斑が改善することで肝斑が薄くなったように見えるのでしょう。

     ソバカスに光治療はとても効果的です。

     当院ではe-lightを使用しています。

     

     フォトRF照射直後の状態です。

     

     光治療は出力設定に最大のコツがあります。

     シミがある程度濃くなるように照射します。
     照射して時間を経過してから濃くなるケースも多いのがやっかいです。

     スタッフにおまかせ照射では10回施行しても効果はでないでしょう。
     多くの美容皮膚科がそうです。

     時間差でより濃くなった状態です。

     

     やりすぎもよくありません。
     このさじ加減にドクターの腕がでます。

     治療前です。

     

     1回のみ光治療しました。1ヵ月後です。

     

     ソバカスは1回でもこのくらいよくなることが多いです。
     このかたは肝斑が少し濃くなってしまいました。反省点です。

     シミ治療は診断、根拠のある治療、患者さんのケアなど、
     この三拍子がそろうと無敵です。

     がんばってシミを退治しましょう!

  • 色素斑(シミ)の治療は、ほんとうに奥が深いです。

    ときどき、気が遠くなることもあります(笑)。

    当院のブログに協力くださり、誠にありがとうございます。

    76歳の女性の方です。

    当院を受診される5ヶ月前より、両頬に色素斑が出現。

    某市民病院皮膚科で生検を受け、色素沈着と診断。

    某美容皮膚科クリニックでビタミンC導入などを受けるが、変化ないため
    当院を受診されました。

    美容皮膚科で毎回、化粧品を勧められ、その金額が1回で3万円くらい
    するのに嫌気が差したのが、本当のところのようです。

    初診時の写真です。右頬。

     

    左頬。濃淡のある褐色色素沈着がまだらに広がっています。

     

    正面の写真はお出しできませんが、前額、口唇周囲にも色素沈着が目立ちます。

    診断はなにか? そして最適な治療法は?

    これは難しいです。

    患者さんのお話によると、日常でかなり強く顔を擦っていると。
    肝斑に類似した疾患を考えます。

    色素斑のダーモスコピー所見です。色素が網目状の分布を呈しています。

     

    色素斑の経過、患者さんのスキンケア習慣、臨床・ダーモスコピー所見などから、
    葛西健一郎先生が提唱される「肝斑類縁疾患・頬外側型色素沈着」と考えました。

    商売上手なJMEC社と組んで、Qスイッチヤグレーザーを購入して、レーザートーニングで
    一儲けしようと思ったこともあります。臨床医としてのプライドが許せませんでした。

    治療はスキンケア指導につきます。

    絶対に擦らせない。
    不適切な化粧品、摩擦などの炎症が関与していることが多いようです。

    慢性炎症が関与しているので、弱いステロイド軟膏の外用が有効なことがあります。

    <この症例への私の治療>
    徹底したスキンケア指導、トラネキサム酸500mg内服、ロコイド軟膏とプロペトの1:1混合
    外用。

    1ヶ月毎に、外来を受診してもらい、厳しく肌をチェックします。

    治療して1年が経過しました。

    治療前の写真。

     

    左頬です。

    もう一度、治療前の左頬。

     

    まだ治療の途中ですが、患者さんの表情に笑顔が見られるようになってきました。

    肝斑治療の目安が1年~1年半。
    このタイプの頬外側型色素沈着は、肝斑の倍の2年~3年を目安にしています。

    もちろん、高額なお化粧品を売りつけたりしません(笑)。

    ハイドロキノン軟膏を処方したことがありますが、刺激が強く使用できませんでした。
    この症例は、いたずらに外用剤を処方しないほうが無難なようです。

    患者さんは生きた教科書であり、患者さんから医師は臨床を学びます。

    今回のような患者さんが、名古屋で竹の子のように増えた美容皮膚科を受診すれば、
    どんな治療を受けることでしょう?

    診断をつけてもらうことはないでしょう。
    「シミですね。はい、とりあえずなんかレーザーしましょう。セットがお得です。
    バリューセットがあります(マックかよ?)。ついでにお化粧品もどうですか。」

    こんなノリでしょう。

    Gentle LASEによるレーザーフェイシャル、Med Light C6によるレーザートーニング
    いつまでも、こんなことをしていて、よいのでしょうか?

    トーニングが本当に意味をなすのか、私には分かりません。

    患者さんにとってbetter な治療を、患者さんといっしょに考えていきたいですね。

    最後に。
    この症例の治療について、多くのアドバイスを頂いた葛西形成外科 葛西健一郎先生に
    深謝いたします。

  • フォトRFの最もよい適応が雀卵斑(そばかす)だと思います。
     
    35歳の男性です。知人に肝斑と言われて来院されました。
     
    米粒大の色素斑が鼻から頬部に対称性に広がっています。
    典型的な雀卵斑(じゃくらんはん)の所見です。

     
    フォトRF治療の最もよい適応は雀卵斑です。
    1~2回目が最も効果が高いです。1回のみフォトRF治療を行いました。
     
    1年後に再診されました。これなら上出来ですね。

     
    雀卵斑は病態の本質が色素異常です。フォトRF治療しても1年もすれば色素斑が濃くなってきます。1年たってこの状態ならばよいほうでしょう。
     
    両頬部やや下方の大きな色素斑は雀卵斑ではなく老人性色素斑です。
    この部分のみはQスイッチルビーレーザーで照射してもよいでしょう。
     
    雀卵斑は頑張って続けて何回も治療しない。
    2~3回できっちりと結果を出して、その後は年に1~2回フォローアップ照射をする。
     
    これでいいのです。

  • そばかすは正式には雀卵斑と呼ばれます。
    学童期に発症し、数ミリ大の褐色斑が両頬・下眼瞼~鼻根部に散在します。
     
    フォトRF治療の最もよい適応は、そばかすであると私は思っています。
     
    もちろんQ-スイッチルビーレーザーで色素斑をひとつずつ照射する方法もありますが、
    ちょっと大変です。
     
    フォトRF治療によるそばかすの治療について思うところを述べます。
     
    56歳の女性です。学童期から出現したそばかすです。
    このような大型のそばかすもあります。

     
    フォトRF治療でSRハンドピースを使用することはまれです。照射時間が長すぎるからです。
    より照射時間が短いSRAハンドピースを用いて照射します。
     
    照射直後の状態です。
    そばかすの周囲にこの程度の紅斑が出現するように出力を調整します。

     
    照射9日後です。1回の照射でこのくらいまでは薄くなります。

     
    なぜか、鼻と下眼瞼は反応がよくないのです。理由はわかりません。
    どなたか教えて下さい。
     
    フォトRFでそばかすに効果が出やすいのは色が濃い1~2回目くらいです。
    色が薄くなるにつれて効果は急速に低くなります。光治療はメラニンに反応するわけですから当然です。
     
    また、フォトRF治療で薄くなったそばかすは早晩必ず色が濃くなってきます。
    そばかす(雀卵斑)の本質が色素異常なのですからこれも当然です。
     
    老人性色素斑と違いそばかすの根治治療はまだありません。
    (Qスイッチルビーレーザー治療では数年治療効果が続きます)
     
    そばかすはフォトRF治療を続けて2~3回くらい行い、年に1~2回のメンテナンス照射を行う。なぜか鼻と下眼瞼の反応が良くないことが多いので鼻と下眼瞼はルビーレーザーを後から併用する。
     
    葛西先生の言葉をお借りするなら「がんばって治療を重ねて完全に治そうなどとは考えずに、ほどほどでやめておき、また目立ってきたら治療しましょう」です。
     
    これこそ理にかなった施術法と思いませんか。
     
     
    参考文献
    シミの治療 葛西健一郎 文光堂

  • 彼女のしみの診断は?
     

     
    鼻にも色素斑があることより、主体は肝斑よりは雀卵斑と日光黒子(老人性色素斑)が
    混在したものでしょう。鼻に病変があるかどうかは診断にとても大切なポイントです。
     
    右外眼角部の外側には大きな日光黒子もあります。頬部には毛細血管拡張も見られます。

     
    実は数ヶ月前にQスイッチルビーレーザーを照射しているのです。取り残しです。
    カルテを見ると4J での照射となっています。照射パワーが低すぎましたね。
     
    日ごろブログで大きなことを言っている割にはお粗末です。反省しています。
     
    炎症後色素沈着はいづれ消退するのですから気にすることはない。
    むしろ照射パワーが低すぎることに気をつけないとダメですね。学びました。
     
    話を変えます。
    この方の頬部全体にシミにはフォトRF治療がいいと思います。
    色白な方です。いきなりSRA で照射してもよいでしょう。
     
    SRA 照射終了時の写真です。
    シミの周囲が赤くなっているのが分かりますか? この紅斑反応がすごく大切なのです。
    白く囲んである部分は肝斑を疑った部分です。さすがにこの部分には照射を控えます。

     
    フォトRF治療はダウンタイムが少ない治療とされています。
    結論から言えばダウンタイムがゼロで効果がでるシミ治療は存在しません。
     
    フォトRF治療でもシミを薄くするにはmicro crust と呼ばれる微小な痂皮を生じさせることが必要です。micro crust を生じるかどうかは照射後の紅斑反応の有無と相関しています。
     
    私はこの紅斑反応を目安に照射モードを設定します。
    SRAのいやらしい点はこの紅斑反応が照射して数分経過してから出現するところです。
    レーザーマニュアルには記載されていません。すべて臨床実地より学びました。
     
    私はシミに一発照射して数分待ちます。とても大切なポイントです。
     
    SRA照射1週間後です。micro crust がかなり取れてきました。
    ほどよく照射すれば1回の照射でもこのくらいまでシミは薄くなります。

     
    フォトRF治療は最適な照射条件の選択が大切です。それが医師の仕事です。

診療時間

当医院は『予約制』です
AM 10:00 - PM 1:00
PM 2:00 - PM 4:30
PM 5:00 - PM 6:30

○…通常診療
☆…手術/レーザー治療(フォトRFなど)/ヒアルロン酸/ボトックス治療など

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名古屋市中区千代田3-14-14 パルティール鶴舞2F

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