【医師監修】出産前に戻したい! 産後ダイエット成功に導く3つの方法

出産後はおなかの周りがたるみ、どうしても「早く痩せなきゃ!」と、焦ります。しかし、産後のダイエットは気を付けないと、赤ちゃんとママの健康にかかわってきます。産後独特の体や骨盤の変化と、適切なダイエットのタイミング、成功率を高める3つのアプローチ方法についてご説明していきます。


この記事の監修ドクター
女性医療クリニック・LUNAグループ 槍澤ゆかり先生
日本産婦人科学会専門医 横浜元町女性医療クリニックLUNA院長。小さなこと、聞きにくいことでも遠慮せずにきける身近な外来をめざしています。毎月くる生理とうまく付き合って生活の質をあげましょう
http://www.luna-clinic.jp/

出産したら自然に体重が戻ると思ってた!

陣痛の痛みを切り抜けてようやく生まれたベビー! 「ママは赤ちゃんのお世話で忙しいから何もしなくても体重はすぐにもどるよ」そんな言葉を信じて、家事をこなし、授乳に励み、寝不足に耐えてみたけど……。「体重が戻らない!!」なんてならないようにしたいですね。女性の体は産前産後で大きく変化します。適切な時期に、適切な管理をすることで比較的楽に体型を戻すことができます。

今回は産後ダイエットの方法をご紹介します。さあ! 産後のママの体の特徴を理解して自分に合ったダイエット法で出産前のスタイルに戻しましょう。

産後ダイエットはどんな場合に必要?

出産後、ママの生活は激変します。慣れない赤ちゃんのお世話、授乳、家事であっという間に一日は終わり、夜中も数時間おきに授乳が待っています。自分の体のお手入れまではとても余裕がない、という気持ちはわかりますが、適切な体重管理はこれからのママの健康のためにも大切なことです。
産後のママはやせればOK! というわけにはいきません。過激なダイエットは、ママと赤ちゃん両方の健康に危険なので控え、必要なダイエットを行いましょう。

すべてのママにやってほしい骨盤矯正!!

産後太りの原因の1つは骨盤の緩みです。出産前には、赤ちゃんを産道からおしやすくするため骨盤、関節を緩めるホルモンが大量に分泌されます。ママの体中の関節が少し緩くなるのですが、中でも骨盤は直接赤ちゃんが通って出てきますので、開いた状態になります。骨盤が開いていると内蔵や自律神経にも負担がかかり、太りやすくなります。
骨盤を産前の位置に戻すには体操の他に、ベルトや矯正用の下着で物理的に戻ることをサポートすることもできます。こういったグッズをうまく利用ながら骨盤矯正をしていくのがおすすめです。

妊娠中10kg以上体重が増えたママ!!

妊娠中は赤ちゃんの成長に必要な栄養、産後のための蓄えなどのために主にホルモンの働きで、体が脂肪を蓄積しやすくなります。食欲も増しますから、つい食べ過ぎてしまいます。体重が必要以上に増えると産後にそれだけダイエットが必要になります。

妊娠中の理想的な体重増加量は、赤ちゃんの体重分と、出産・産後の必要なエネルギー量になります。具体的には子宮・羊水・乳房を大きくするなど必要な脂肪、妊娠によって血流が増える分の血液、赤ちゃんの体重を合わせておよそ8kgです。個人差もありますが、10kg以上の体重増加がある女性は産後のダイエットが必要です。

いつから産後ダイエットを始めれば良いの??

産後ダイエットは体力が回復してから!

産後はかなり体力が落ちています。産後の早い時期がやせやすいとはいっても、体のダメージが戻る前にダイエットを開始するのは、ママにも赤ちゃんにもいい結果にはなりません!産後の体力の回復を十分にしてから取り組むようにしましょう。

母乳を出すホルモンはダイエット効果も

出産後の母乳育児のための女性の体内では、オキシトシン、プロラクチンというホルモンが出ています。プロラクチンには子宮を収縮し産後の子宮を回復させる作用、オキシトシンには脂肪燃焼作用があります。このように、産後のライフスタイルによってもダイエットの必要性が変わってくるのです。

産後ダイエット成功率を高める3つのアプローチ方法!!

産後ダイエットでやみくもに食事療法や運動をすることは危険です。ママの体重が落ちても、その分赤ちゃんに栄養がいかなくなってしまったら大変です。ママの体の目に見えない部分、骨にカルシウムが十分に行き渡らないと、今は元気でも将来的に骨粗しょう症につながりかねません。
産後独特の体の特徴を理解し、栄養面にも十分配慮しながらダイエットをするようにしましょう。食事、運動、考え方・・・の3つの面からアプローチすると、スムーズに体重を落とすことができます。

1. 産後ダイエットに適した食事は??(栄養面のアプローチ)

母乳育児をする人は1日約600kcalを母乳によって消費します。普段よりも積極的に摂取したほうがいいのは、カルシウム、たんぱく質の高い食事です。これに加えて水分の補給も必要です。

たんぱく質が不足すると肌も髪もパサパサになり、筋力も衰えて血の巡りが悪くなります。冷えを招きやすくなり代謝が落ちるため、太りやすく痩せにくい恐怖の体質になりかねません。理想的な食事のひとつが和食です。たんぱく質はお魚、根菜類には栄養価、食物繊維も十分で、お味噌汁など汁物を添える一汁三菜にすれば自然とダイエット効果のある赤ちゃんにも優しい食事になります。忙しくてちゃんとした食事が摂れない時は、1日、4.5回に分けて少量ずつ食べるなど、たんぱく質全体でバランスよく栄養をとれるようにしましょう。

2. どんな運動が産後ダイエット向き??(運動・体力面のアプローチ

産後すぐに始められるのは「産褥体操(さんじょくたいそう)」と呼ばれるものです。手や足の軽いストレッチから始めます。主な効果は出産で蓄積してしまった疲労の回復、血行が良くなり、静脈瘤の改善や血栓予防、子宮収縮、悪露の排泄です。そして、運動習慣が付くとその後ストレスなくダイエットに取り組めます。

出産直後の筋トレはNG??

また、おなか周りのたるみを気にする女性は多いのですが、これは妊娠によって腹筋が伸びてしまうことも原因の一つです。産後3ヶ月頃までは腹筋は弱く柔らかくなっています。しかし、産後すぐに腹筋運動をすると、関節や筋肉を痛めてしまいますのであまり早期から腹筋をするのは危険です。腹筋は普通の生活をしているだけでもある程度回復はしますので、それから徐々に運動を取り入れるようにします。

ウォーキングはいつから??

体力が回復して赤ちゃんも順調に成長すれば、産後一か月くらいから短時間の外出も可能です。赤ちゃんを抱っこやベビーカーでお散歩したりすれば、気分転換とダイエット両方の効果が得られます。

3. 産後ダイエットはポジティブに行うのが成功の秘訣(心理面のアプローチ)

赤ちゃんとの暮らしは楽しい反面、慣れないことだらけ。睡眠不足も手伝いストレスが増えます。「ダイエットをしなきゃ!」なんて義務感で始めたら、これもストレスにつながります。ストレスが溜まると、暴飲暴食をしてしまい、脂肪がついてしまうなんてパターンに陥りやすいのでご注意下さい。できるだけ意識的にストレスを解消するように心がけましょう。

レコーディングダイエットも効果的!!

ストレスを減らしながら、ダイエットに取り組む方法として体重管理、食事管理の記録を日記にしてみるのも一つの方法です。いわゆるレコーディングダイエットです。つらいことも書けばそこで吐き出すことができます。また客観的な記録は無意識のうちに、生活習慣の改善につながります。

ママ専用の教室もおすすめ!!

また、産後体操は産婦人科やヨガ教室でベビーと一緒に行えるコースもあります。ほかのママとの交流、赤ちゃんと一緒に体操するのもポジティブになれますのでおすすめです。

つらくなったらダイエットはお休みしてOK!!

産後は妊娠中のホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」が激減し、乳汁分泌ホルモンである「プロラクチン」が急増することで、ホルモンバランスが大きく変動します。また、出産・育児による生活の激変、赤ちゃんと二人きりなど、外出や人と話すチャンスも減るため、ママは心も疲れてくることもあります。

一番大切なのは、ママと赤ちゃんが元気に一緒に成長することです。体だけでなく心が疲れた時はダイエットよりもストレス発散が大切ですよ! 

まとめ

いかがでしたか? 産後、ママの骨盤は歪み、太りやすくなるので体重のことも頭に入れておいて下さい。妊娠中10キロ以上太ってしまったママも健康のためにダイエットに取り組みましょう。もちろん、出産後はまず赤ちゃんとママの健康が一番です。産後ダイエットは、出産後の生活に慣れて落ち着いてから始めるようにしましょう。また、出産後にダイエットを考えるのではなく、妊娠中から体重をコントロールすることが重要なことも忘れないでくださいね。

産後のママの体には目に見えない変化があります。急激に体重を落とすことだけを考えず、美しく健康的に痩せることを目的に頑張ってください。

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