DHA・EPA、1日に必要な摂取量は?
DHA・EPAは人間の体にとって必要なものだとよくいわれますが、具体的にどんな効果があり、いったいどのくらい必要なのか意外と知られていません。
ここでは、そんなDHA・EPAについて、摂取量という面から考えていきたいと思います。
多く摂取すればよいのか、あまり摂取しすぎてもダメなのか、そんな塩梅についてご理解いただければと思います。
DHA・EPAについて
まず、DHA、EPAについて簡単に解説します。
この2つは同時に語られることが多い栄養素ですが、機能は似ていますが違うものです。これが大前提。
しかし、両方とも「オメガ3系脂肪酸」と呼ばれるものの1つで、体の中で合成することができない「必須脂肪酸」です。体の中で合成することができないので、食べ物などから摂取しなければならないというわけです。
両者とも青魚などに多く含まれているのが特徴で、これらを食べないとなかなか摂取できません。
「脂肪」とつくので、体内で固まってしまうのではないかとうイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、DHA、EPAともに「不飽和脂肪酸」と呼ばれる固まりにくいいものです。常温だと液体状といいますか、固形ではない状態になります。
この必須脂肪酸は必須といわれていますが、酸素のようにすぐに命に関わるわけではありません。しかし、これらは人間の脳や血液が正常に働くために不可欠な成分ですので、足りなくなるとそれらの器官から病気などのリスクが高まってしまいます。
DHAは主に脳の働きや脳細胞を活性化させ、EPAは血管を柔らかくして血液のめぐりをよくすることで体の状態を改善する効果があります。
DHA・EPAの1日に必要な摂取量と実際のところ
DHA、EPAは青魚に多く含まれているものですが、現在はよくいわれているように、食生活の欧米化によって肉を食べることが多くなり、魚を食べる機会も減っています。当然、DHA、EPAの摂取量も減少傾向にあると考えるべきです。
かつては日本人が1年間に食べる魚の量は35kgを超えていましたが、現在は30kg未満。トータルでこれですので、若い世代はもっと少ないと考えられます。
オメガ3系脂肪酸と、DHA、EPAの目標摂取量
DHA、EPAを含む不飽和脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸の1日の目標摂取量は、年齢や性別によって若干前後しますが、成人でだいたい1日に2g程度だといわれています。
これは厚生労働省の指針でも定められていて、特にオメガ3系脂肪酸の逆の効果のある「オメガ6系脂肪酸」(肉類などに多い)の摂取が増えているため、その悪影響を打ち消すためにもオメガ3系脂肪酸の摂取が求められているのです。
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特にその中でもDHA、EPAについては1日に1gの摂取が必要だといわれていますが、現状では全年齢層で足りていません。例えば、30代~40代では1日に0.3g前後であり、まったく必要される量に達していないことがわかっています。
1日当たりのDHA、EPA摂取の現状
厚生労働省の2010年の統計資料によると、各年代において、1日に必要とされるDHA、EPAの基準値1gの摂取ができていない状態にあります。
●30歳から49歳
男性 0.33g
女性 0.23g
●50歳から69歳
男性 0.73g
女性 0.59g
●70歳以上
男性 0.78g
女性 0.60g
若い世代ほど摂取量が少ないのはいうまでもなく、魚を食べないからで、肉食中心の食生活の影響が如実に表れています。年齢が上がるごとに摂取量は増えていますが、これはだんだんと魚などの和食中心の食生活になっているからなのですが、それでも足りていません。
男性のほうが女性よりも摂取量が多いのは、体のメカニズムというよりも、食べる絶対量が多いからであり、そのあたりを踏まえると、女性はより積極的にDHA、EPAを摂取できるような注意を払わなければならなくなるのがわかるかと思います。
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DHA・EPAを含む食品について
DHAやEPAを含む食品は何といっても青魚です。サバやサンマ、アジ、マグロなど要は白身魚ではない魚を意識的に食べる必要があります。
しかし、同じ青魚でも含有量には差があり、マグロの刺身だけで補おうとすると約400g必要です。これは無理ですよね。一方で、イワシだと1尾で可能です。かといって毎日イワシを食べるのも飽きてしまいます。
また、DHA、EPA、特にEPAは火に弱い性質があり、加熱するとそれが壊れて減少してしまいます。焼き魚や煮魚だとより多くの魚を食べなければならなくなります。かといって、毎日刺身というのも難しいでしょうし、生魚は食中毒などのデメリットもあります。悩ましいところです。
そのほか注目されているのが、よくCMなどで見かける魚の目玉です。目玉周辺のゼラチン質に豊富にDHAやEPAが含まれます。ただ、目玉の入手は簡単ではないですし、あのプルプルした食感は好き嫌い別れるところです。無理はできないですね。
DHA・EPAの合成をサポートするα-リノレン酸
そのほか、「α-リノレン酸」という必須脂肪酸が体内に入ると、1割程度がDHAやEPAに変わるということもわかっています。あれ、DHAやEPAは体内で合成できないのでは?と疑問が思い浮かぶかと思います。この記事でも先頭に書きましたよね。こう考えてください。
実はこの説には両論ありまして、実際α-リノレン酸で合成できそうなDHA、EPAの量はごくわずかです。ほかの成分からDHA、EPAが作られるというよりも、α-リノレン酸のごく一部がDHA、EPAに「変換」されるとイメージしてください。
α-リノレン酸が含まれる食べ物は「えごま油」やマーガリンなどの油やくるみなどです。従って、これらの体内での変換を期待しても、どれも非常に高カロリーなものばかりなので、多く摂取することは決して勧められません。
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野菜や肉にもDHAやEPAは全く含まれていないわけではありませんが、その量は非常に微々たるものです。これで補うことは難しく、大量に食べることはほかの面で健康を害してしまいかねません。あくまで青魚から摂取するものだと意識してください。
食べ物だけで補うことは難しい?
DHAやEPAを摂取するには青魚が不可欠だとここまで書いてきましたが、実際のところこれだけで補おうとすると、大量の青魚や目玉を食べる必要が出てきます。
特に加熱で崩壊しやすいとなると、刺身などの生食でまかなわなければなりませんが、これは非常に大変ですし、生魚が苦手な人がいます。
また、青魚にはアレルギー反応を持つ人もいます。このような人が青魚を食べればDHA、EPAの摂取どころか命に関わってしまいます。
では、このような人も含めて物理的に1日に1gのDHAやEPAを継続して摂取し続けることは難しいのでしょうか。実は解決策があります。
足りないDHA・EPAはサプリメントで補う!
それが、DHAやEPAのサプリメントです。サプリには1日に数錠で1gのDHAやEPAを補えるように工夫がされています。そのほかのビタミン類など健康に良い成分も配合されている場合が多く、トータルで健康維持に役立てることができます。
サプリでのDHAやEPAは、青魚アレルギーの人でも大丈夫です。青魚から抽出したDHAやEPAに由来する成分ですが、アレルギーの元となるアレルゲンはその段階で排除されています。とはいうものの、心配な方は事前に医師に相談するなどしてください。
また、今ではそれほど気にする必要はないのですが、魚の場合、有害物質の蓄積というデメリットがあります。「公害病」なので知られているように、有害な物質(水銀など)は、プランクトン→小魚→大きな魚という食物連鎖の中でより濃度が濃くなり凝縮し、最終消費者である人間に蓄積してしまいます。
今は環境基準も整っているので昔のような危険性は減ってはいますが、それでも妊婦さんなどには魚を食べることについて厚生労働省が注意を喚起しています。お腹の赤ちゃんに影響が出かねないというわけです。
しかし、サプリの場合はそういう心配もいりません。純粋にDHA、EPAだけを摂取することができます。その意味でも、サプリを飲むことは重要なことになります。ただし、魚を食べることはそのほかの健康面でも必要なので意識してくださいね。
DHA・EPAを過剰摂取するとどうなる?
青魚だけで1日1gのDHAやEPAを摂取することは、非常に難しいということを上で書きました。過剰摂取の心配は、それをはるかに超える量を食べなければいけないわけですので、現実的には食べ物でDHAやEPAを摂取している限りは、ほとんど心配しなくてもよさそうです。
しかし、サプリを飲んでいると、過剰摂取は数錠多めに飲んでしまえばすぐにできてしまうことなので注意しなければなりません。そもそも、過剰摂取するとどうなるのでしょうか。
DHAを過剰摂取すると・・・
まずDHAについて。DHAは血圧を下げる効果があります。つまり摂取しすぎると血圧が下がりすぎてしまう恐れがあるということです。
もともと低血圧の人はもちろん、高血圧で降圧剤を処方されている人などは、タイミングが悪いと一気に血圧が下がってしまう恐れがあります。血圧が下がりすぎるとふらつき、倒れてしまいますので、そのような危険性を減らすためにも注意してください。
EPAを過剰摂取すると・・・
次にEPAについて。EPAは血液のめぐりをよくして血をサラサラにします。血がサラサラになるということは、出血した場合傷口が固まりにくくなるということでもあります。従って万が一大けがをした場合は出血多量になる恐れがあります。そのようなリスクもあるということを意識してください。
過剰摂取の目安はDHA、EPA合わせて1日3g以上といわれています。血圧についても、血のめぐりについても、必要量の1日1gを多少超える程度では問題ありませんが、目安として1日2g以内に抑えておくとよいでしょう。
サプリは1錠あたりのDHA、EPAの量がはっきりとわかっていますので、調整することは簡単です。それがサプリの魅力でもあります。
DHA、EPAの摂取については、是非サプリメントの併用をお勧めいたします。