DHA・EPAを摂るなら生魚を食べるのが一番?



DHAやEPAは、脳を活性化させたり血液のめぐりをよくしたりして、健康に役立ちさまざまな疾患のリスクを抑えるために重要な栄養素になりますが、これを摂取するためには、体内で合成できない「必須脂肪酸」ということもあり、食べ物などがら経口摂取しなければなりません。

いちばん多く含まれるのは青魚(といいますかそれ以外にはほとんど含まれません)で、特に熱を加えるとEPAなどはその成分が崩壊しやすくなってしまうため、できるだけ生魚で食べることが必要だといわれています。

ここでは、そのような青魚の生食がどこまで十分にできるものなのか考えていきたいと思います。


魚に含まれるDHA、EPAの量について

一言で「青魚にDHA、EPAが多い」といっても、魚によって含まれる量は違いますし、むやみに食べたからといって必要な量を摂取出来るとは限りません。多く含まれるものを効果的に食べることが必要になります。

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可食部100gあたりのDHA、EPAの含有量

青魚を無尽蔵に食べられるのであれば、いくらでもDHAやEPAを摂取することはできるのかもしれません。しかし、実際は1食あるいは1日で食べることができる魚の量は限られています。野菜や肉も当然食べなければ健康は維持できないので、魚だけ食べるわけにはいかないのです。

それを踏まえて、だいたい1回の食事で食べるであろう魚の量、100gあたりに含まれるDHA、EPAの含有量について書いていきます。


はじめに確認しますが、1日に必要なDHA、EPAの摂取量は1g以上(~1.5g)といわれています。1g=1000mgです。せいぜい摂取して2gまで、これ以上だと過剰摂取となり副作用の恐れもありますので注意してください。

それを確認したところで、魚ごとの含有量について見ていきます。

100gあたりのDHA含有量

主な魚の100gあたりのDHA含有量は下記のとおりです。

  • 本まぐろ(トロ) 2,877mg
  • まだい(養殖) 1,830mg
  • ぶり(天然) 1,785mg
  • さば 1,781mg
  • さんま 1,398mg
  • まいわし 1,136mg
  • さけ 820mg
  • あじ 748mg
  • かつお 310mg
  • かれい 202mg
  • ひらめ 176mg
  • 本まぐろ(赤身) 115mg
  • ふぐ 10mg

やはりマグロのトロはすごいですね。ただ、実際に大トロを100g食べる機会なんてほとんどないでしょうから現実的ではありません。やはりぶり~あじくらいの魚を意識して食べたいと感じる指標です。

意外なのは同じマグロでも赤身にはDHAは非常に少ないこと。白身魚も真鯛を除くと全然ですね。やはり青魚を食べることが必要だとわかります。

100gあたりのEPA含有量

続いてEPAの主な魚100gに含まれる含有量を示します。

  • まいわし 1,381mg
  • 本まぐろ(トロ) 1,288mg
  • さば 1,214mg
  • まだい(養殖) 1,085mg
  • ぶり(天然) 899mg
  • さんま 844mg
  • さけ 492mg
  • あじ 408mg
  • かれい 210mg
  • ひらめ 108mg
  • かつお 78mg
  • 本まぐろ(赤身) 27mg
  • ふぐ 4mg

傾向としてはDHAと似ていますが、一部順位が入れ替わっています。トロはEPAに関しては圧倒的な数字ではないことがわかります。また、含有量の絶対値としてはEPAはDHAよりも少ないこともわかりますね。これは、EPAのほうがより貴重な成分であることを示しています。

目安としては焼き魚として食べた場合は、サンマなら半尾、イワシなら2尾、サバも半尾くらいで十分ですね。1回の料理で食べる魚はこれくらいですから、無理なく食べられそう。

刺身などで生食した場合は、トロは4~5切れ、ブリだと6~分切れ分と考えていてください。これも可能な量ですが、少々高そうですね。


例としてサンマを半尾食べた場合:上記をもとに計算

(DHA)約1400mg÷2=700mg
(EPA)約840mg÷2=420mg
 700mg+420mg=1120mg(1.12g)>1g

ということで非常に理想的です!

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DHA・EPAを損なわない魚の料理法



DHAやEPAは加熱してしまうとその成分が壊れてしまったり、外へ逃げてしまいます。これは、DHA、EPAが「オメガ3系―脂肪酸」と1種であることからわかるように「脂肪酸」=「油」なんです。従って、温めると脂が溶け出して外へ逃げてしまいます。トロがDHAやEPAが非常に多いのは、あの脂身に多く含まれているからなのです。

生魚を食べることが勧められるのは、このような脂肪酸を逃がさず、壊さず摂取できるからにほかなりません。しかし、刺身ばかりが続くと、飽きてしまいますし(食事は人間の楽しみであり、義務的に栄養を取るだけのものであってはいけないといわれています)、そもそも生魚が嫌いな人もいます。

刺身などで生食するのがいちばんだということを確認したうえで、そうではない料理法について考えます。

焼き魚

なるべく脂が逃げないようにしましょう。具体的には魚の表面に衣があるような焼き方、「ムニエル」や照り焼きなどがおすすめです。魚のうまみとともにDHAやEPAを衣に閉じ込めることができます。

なお、サンマなどの場合はもともとの含有量が多いので(上記参照)、1尾そのまま食べるような場合であれば、多少脂が落ちてしまっても十分にカバーできます。

煮魚

サバなどは味噌煮にしますよね。煮魚の場合、煮汁にDHAやEPAが溶け出してしまいます。煮汁も合わせて飲んでくださいといいたいところですが、通常の味付けだと塩分過剰にもなりかねません。

煮汁を煮詰める、味付けを薄くするなどすれば、煮汁ごと摂取することも可能です。これはどちらかというと、料理が上手な人向けのテクニックですね。

フライ

これがDHA、EPAにとっては一番よくない料理法だといわれています。揚げ油にDHA、EPAが溶け出してしまいます。

まさか油ごと飲めとはいえるはずもないですので、この場合はそれでも全部なくなったわけではありませんので、多少は摂取できていると考え、残りについてはサプリメントなどで補うようにしましょう。たまにはフライも食べたくなりますしね。

缶詰

サバの缶詰やイワシの缶詰など青魚の缶詰はそれ1缶で1日に必要なDHA、EPAをほとんどまかなえるといわれています。そのまま食べることもできますし、少しアレンジしてもおいしいです。重要なのは、水煮の「水」もそのまま摂取することです。

缶詰の汁にはDHA、EPAがたくさん含まれていますので、これを逃す手はありません。これだけ取っておいて、別の料理に使うのもありです。

生魚の工夫

生魚の食べ方は刺身だけではありません。醤油を付けるだけでは飽きてしまいますし、塩分も心配です。例えば「カルパッチョ」のようにオリーブオイルとビネガーでさっぱりと味付けすれば、野菜と一緒に食欲がないときなども食べられます。

酢でしめてお寿司のネタにすることも可能ですし、味噌と混ぜて叩けば「アジのなめろう」なんてものもできます。工夫次第で生魚でも飽きずに食べることが可能です。


生魚以外でDHA、EPAを摂取する方法



DHA、EPAはほとんど青魚以外で摂取するしかないということはお分かりいただけたかと思います。ということは、これを摂取するには

「青魚を食べられる」⇒「生で食べられる」

というハードルを超えないといけません。加熱しても大丈夫ですが、どうしても量は減ってしまいます。また、青魚にはアレルギーがあります。サバアレルギーなど聞いたことがある人もいるかと思います。そうした人は青魚を食べるとショック症状で大変なことになります。

魚以外で摂取する方法はあるのでしょうか。

魚以外の食べ物

魚と比較するためにほかの食べ物の100gあたりのDHAの含有量を見てみましょう。

傾向からしてEPAはそれよりも低い値になります。

  • 卵黄:380mg
  • 豚肉(脂身付き):9~12mg
  • 鶏肉(皮付き):5~7mg

    卵黄がいいじゃないかと思いますが、卵黄100gとは卵5個分です。そんなに食べたらほかの健康面での値が問題です。1個当たり80mg弱なので、通常の食事に目玉焼きを添えるとか、朝食は卵かけごはんにするとか、そういうことはありだと思いますが、あくまで「オプション」の域は出ませんね。

    また、これでいくと肉類はほとんど意味がないのがわかります。

    オメガ―3系脂肪酸

    DHA、EPAは「オメガ―3系脂肪酸」の一種で、そのほかにも脂肪酸は存在しています。くるみや栗などに多く含まれていて、似たような働きをしますが必ずしもイコールではありません。くるみをたくさん食べると鼻血が出るなどといわれているように、あまり食べ過ぎてもよくないです。あくまで不足を選択肢の1つと考えてください。

    そのほか、「えごま油」や「亜麻仁油」に含まれる「α-リノレン酸」というものが体内で1割ほどDHA、EPAに変換される(「合成」ではありません)といわれています。

    しかし、油を多く摂ることは健康面でよいわけもなく、これもあくまで選択肢の1つ、油を使う料理の際はラードなどではなく、こちらを使用するという程度の認識でいたほうがいいと思います。

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    最後はDHA、EPAサプリ!



    結局、青魚以外でのDHA、EPAの摂取は難しく、魚から摂取する場合も本人の体質や料理法など注意点も多く、厄介です。そこで最後におススメしたいのがサプリです。

    DHA、EPAサプリには、青魚などから抽出した天然のDHAやEPAがそのままカプセル状などの状態で凝縮されています。1粒あたりの量も明示されているため、必要な量だけ飲むことができます。継続して飲んでいくことが必要ですが、トロを食べた日などは避けることもできますので過剰摂取にもなりません。


    また、青魚のアレルゲンも取り除いているため、アレルギーの人でもアレルギー反応が出る可能性は低いといわれています。しかし、「万が一」ということもありますので、青魚アレルギーの人は、事前に皮膚科などの医師に相談してください。

    アレルギーによって食べ物から摂るのが難しい場合は、DHA、EPAを摂れるサプリがいちばん有効な方法になりますので、健康への重要なアイテムになります。ともかく、何かあってはいけませんので、医師の指示のもとでサプリを試していってください。

    DHAやEPAの摂取方法を色々と比較してきましたが、やはりサプリで摂るのが一番効率がよいようです。誰でも簡単に補うことができますからね。もし手軽にDHAやEPAを摂りたいなら、サプリの利用を検討してみてください。

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