帝王切開で出産することになった!緊急帝王切開をして出産した!そんなみなさんがやっぱり気になる、帝王切開の傷跡のケアについてまとめました。
2011年の統計では、日本で出産した妊婦さんの約5人に1人が帝王切開により出産しているそうです。
赤ちゃんの安全を重視する様になったことや、医療技術の進歩によって手術の安全性が高まったことなどが理由で帝王切開による出産が増えていると考えられています。
母として何よりも大切なのは赤ちゃんの無事ですよね。
しかし、母親になっても女性です。いつまでもきれいな体でいたいというのも本音です。
帝王切開によってできる傷跡、どんなものなの?消えるの?とやはり気になるのではないでしょうか。
まずは帝王切開によってできる傷跡がどんなものなのか、みていきましょう。
帝王切開の2つの切開方法
帝王切開には、『横切開』と『縦切開』の2つの方法があります。
『横切開』はアンダーヘアのすぐ上のあたりを横に切ります。
下着や水着に隠れてしまうので美容的に気になる方のために行う病院も増えているようです。
『縦切開』はおへその下から恥骨に向かってお腹の中心を縦に切ります。
出血も少なく、手術にかかる時間もこちらの方が短いようです。
緊急の場合には、赤ちゃんを早く取り出せるこちらの縦切開が選択されます。
どちらも切開するのは10~12㎝ほどですが、産後お腹が妊娠前の大きさに戻ると傷口も小さくなるようです。
切開方法について選択したいという方は、事前に病院の方に相談してみてください。
対応できるかどうかは病院や医師の方針や、帝王切開の理由、緊急度によっても変わってきます。
帝王切開の傷跡は消えるのか!?
私たちの体は皮膚に傷がついたとき、『繊維組織』というものができて治っていきます。
繊維組織とは、物と物をくっつける時に使用するボンドのようなものです。
この繊維組織の部分が『瘢痕』(はんこん)と呼ばれます。この瘢痕が一般に“傷跡”と呼ばれる部分です。
どんな傷でも、あとに必ず瘢痕は残ると言われています。
残念ながら、いったん傷がつけば完全に傷跡をなくすことはできないようです。
なので、傷跡をなるべく目立たないように治すためのケアが重要になってきそうです。
心配なのはケロイド!
傷跡でやはり気になるのは“ケロイド”ではないでしょうか。
術後1~2か月たって、傷跡が赤く盛り上がって“ミミズ腫れ”の様になってしまうことがあります。
上記で傷が治るのには“繊維組織”という皮膚のボンドが必要だと説明しましたが、これはその繊維組織が余分に造られて皮膚の表面に出てきてしまっている状態だそうです。ボンドがちょっと多くて、少しはみ出しちゃったという感じです。
『肥厚性瘢痕』と呼ばれ、まだケロイドではありません。この場合、傷跡が落ち着くと言われる半年から1年で自然と白く平らになっていきます。
しかし、いつまでたってもミミズ腫れの状態が続いたり、むしろ広がっていくようなことがあれば、それは『ケロイド』と呼ばれるそうです。
人によってできやすい人と、そうでない人がいるようです。もし、ケロイドになりやすい体質だと自覚のある方は、担当の先生に先に相談しておくといいかもしれませんね。
ケロイドは小さいうちの方が治療は効果的と言われています。
ステロイドの注射や塗り薬、内服薬、放射線、手術、レーザーなど様々な治療法があるようです。
治療によって痒みや痛みも軽減できるとみられています。
『肥厚性瘢痕』と『ケロイド』の区別は医者でも難しいと言われているらしいので、自己判断せずに傷の痒みや赤みが出ている場合は早めに形成外科を受診してください。
帝王切開の傷跡を残さないためのケア方法
帝王切開の傷跡を目立たせないようにするためには、次のようなケア方法が必要だと言われています。
傷口を刺激しない!
帝王切開後、大体の方は1週間ほどで抜糸します(抜糸不要の場合もあります)が、その後も傷跡の変化は続きます。
手術後3ヶ月間は傷の中の細胞は活発に活動し、傷の内側をもっとしっかりくっつけるために頑張ります。
この時傷跡は段々赤くなりますが、その後少しずつ落ち着き、赤い色も薄くなっていきます。
後に傷跡が目立つものになるかならないかは、この時のケアにかかっていると言えるでしょう。
この傷の修復活動が活発な時期に、皮膚が引っ張られたり、紫外線を浴びたり、乾燥するなどの刺激が加わると、傷の中の細胞が過剰反応を起してしまい、傷跡が太くなったり、赤く盛り上がったり、色素沈着したりしてしまうそうです。
そうならないためにも、傷を刺激から守るために『テーピング』が必要だと考えられています。
テーピングを欠かさない!
では重要なテーピングの方法です。
長さ3cm程度にテープを切って、傷の方向と直角に貼っていきます。
縦切開の方は横に、横切開の方は縦に貼ります。
2~3mmほど重ねながら貼っていきます。
ただ貼るだけでなく、傷跡が広がらないように傷を少し寄せながら貼ることが重要です。
テープは貼ったまま入浴できるので、2~3日おき(テープの端が捲れて気になったら)交換するくらいで大丈夫です。
あまり頻回に張り替えると、皮膚の負担になりかぶれの原因になるそうです。
それでもかゆみがでたり、かぶれたりする場合は中止してください。
上記で説明した傷の修復活動が活発な3か月までは続けた方がいいようです。
しかし、傷跡が安定するには6か月~1年ほどかかるといわれているので、念のためそれまで続けてみてもいいのかもしれません。
できてしまった傷跡のケア方法
頑張ってテーピングしたけどやっぱり傷跡が気になる… そんな方にできてしまった傷跡のケア方法をご紹介します。
傷跡にはアットノン!
みなさんCMで耳にしたことがあるのではないでしょうか??
『傷跡にはアットノン』
アットノンは小林製薬から出ている傷跡をきれいに治すための塗り薬です。
この薬の主成分であるヘパリン類似物質というものには、保湿作用や血行を良くし皮膚の新陳代謝を促す効果があります。そのため、赤みがあったり盛り上がっていたり、色素沈着がみられる傷跡に塗ると、若干はきれいに治るといわれています。
特効薬というよりも、塗らないよりは塗った方が少しマシという程度の効果だそうです。
ドラッグストアでも簡単に手に入るので、試してみる価値はあるのではないでしょうか。
ちなみに、アットノンと同じヘパリン類似物質を主成分とする『ヒルドイド』というお薬もあります。こちらは処方薬になりますので、気になる方は皮膚科で相談してみてください。
乳がん術後ケアにも使われるバイオイル
このバイオイルはピュアセリンオイルを基材に、皮膚の代謝に必要なビタミンAと、抗酸化作用に優れ血行促進作用もあるビタミンE、抗炎症作用や抗菌・血行促進などお肌にいい作用を持つ4つの植物由来成分(カレンデュラ、ラベンダー油、ローズマリー油、カモミール)でできています。
乳がん治療後のお肌に悩みを持つ患者さん達が3か月間使用した評価では、次のような高評価が得られています。
・ケロイドが目立たなくなった、赤みが取れた等の縫合創(傷跡)の改善→84%
・傷跡の乾燥の改善→94%
・色素沈着の改善→68%
・傷跡の引きつれや違和感の改善→81%
オイルというとベタベタする印象を持つかもしれませんが、こちらのバイオイルはサラサラとした使用感のオイルでしっとりとお肌を潤わせてくれます。
傷跡だけでなく、全身の保湿にも使えますし、妊娠線の改善も期待できます。
授乳中でも安心して使うことができるみたいですよ(乳頭には使用しないでくださいね)。
傷跡を修正する手術がある!
どんなケアをしても我慢できないような傷跡が残ってしまったり、傷跡の引きつれが気になって仕方ない方には傷跡を修正する手術を受けるという手段もあります。
こちらの治療は形成外科や美容外科で受けることができます。
醜い傷跡を手術によって取り去り、特殊な縫い方をすることで執刀医によっては最終的に傷跡の幅を1mm以下にすることも可能なようです。帝王切開後の様にまっすぐ傷を縫い合わせるのではなく、ジグザグ状に縫うことで目立たなくすることができると言われています。
手術の他にもレーザーでケロイドなどによる肌の凸凹を少なくする治療法もあるようです。
まだ子どもを出産する予定がある方は、ほとんどの方が次回も帝王切開になると思いますので、その時に綺麗に傷跡を切り取ってもらうという方法もあるようです。
傷跡を完全に消し去るのは無理ですが、少しでもマシにしたい!どうしても気になる!という方は相談してみてもいいかもしれませんね。
見た目だけじゃない!帝王切開の傷跡の悩み
帝王切開を受けた多くの方が次のような症状に悩まされると言われています。
傷跡が寒くなるとチクチク疼く!?
古傷が痛む・疼くとよく言いますよね。まさしくそれです。
寒くなったり、天気が悪くなると傷跡がチクチクしたりシクシク痛む人が多いようです。
帝王切開後しばらくたつのになぜまた痛くなるのかというと、血流の流れが悪くなることが関係していると考えられています。
寒くなることで筋肉が硬くなると、筋肉の間にいくつもある毛細血管が筋肉によって圧迫され血流が悪くなります。
帝王切開によってできた傷口は繊維組織によって修復されても、組織は不均衡でさらに血行が悪くなりやすくなっています。
チクチク疼き始めたら温めたりマッサージをして血行を良くしてあげると効果的なんだそうです。
傷跡が痒くてたまらない!
帝王切開後しばらくたっても傷跡の痒みに悩まされているというママさん達が多いようです。
順調に傷が治っていればだいたいは半年ほどで痒みはなくなるそうです。
しかし、アレルギー体質の人はその後もかゆみが残ってしまう場合もあるようです。
痒みがひどい場合や、良くならない場合には我慢せずに出産した病院か皮膚科を受診しましょう。
おわりに
いかかでしたでしょうか。帝王切開の傷跡は名誉の負傷です、ママと赤ちゃんが頑張った証です!でもやっぱりいつまでも綺麗なママでいたいものですよね、なるべく傷跡が目立たなくなるようにセルフケアがんばってみましょう。
出産は本当に感動的なものです。それと同時に、母としての子育て人生が始まります。子育てをしていると日々は過ぎていくのは本当にあっという間です。やっと落ち着いて気が付いたときに後悔しないためにも、テーピングだけはがんばってしてみてくださいね。