健康に良い油とは?オメガ3とオメガ6のバランスが重要!



油というと、高カロリーで中性脂肪やコレステロールの増加、脳梗塞などの血栓系の生活習慣病や高血圧、なにより太るというマイナスイメージばかりが先行しています。

しかし、実際のところは油によって体に「良い」「悪い」があり、健康の維持のためには必要な油もあるのです。


良い油、悪い油を見分けて、取捨選択していくことが健康な生活を維持していくためには不可欠になります。ここでは、「オメガ3」と「オメガ6」という油の対比を中心に、体にとって必要な油が何かについて考えていきたいと思います。


油(脂質)には実はこんな役割が!



1.細胞膜の形成、情報の伝達

まず、油は人間の細胞膜を形成する材料になります。これが不足すると、新陳代謝が悪くなるだけでなく、老廃物の排出や細菌、ウイルスからの防御機能など健康を維持していくための働きが失われてしまいます。

また、細胞間の情報伝達やホルモンの分泌を促します。油が不足すると、頭が冴えないばかりか、心身のバランスがおかしくなり、精神疾患や認知症にかかりやすくなってしまうのです。

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2.エネルギー源

油(脂質)は人間の体のエネルギー源となります。すぐにエネルギーになるのは糖分などの炭水化物ですが、それがなくなると脂肪を消費してエネルギーに変えます。遭難した人で女性や太った人が助かりやすいのは、脂肪をエネルギーに変えて生き延びることができるからなのです。

そのほか、脂溶性といわれるビタミンAやビタミンEなどの吸収を助けます。これらの栄養素は油にしか溶けないので、脂質がないとそもそも体が受け付けないのです。適度な脂質は健康を維持するためにも必要なものだとわかります。

油(脂質)の種類



人間が摂取する油には大きく分けて2種類あり、バランスよく摂取することが必要です。

1.飽和脂肪酸

いわゆる動物性脂肪だと考えてください。ラードやヘッドなど料理に使う揚げ油や、肉の脂身を想像していただくとわかりやすいです。常温では白く固まっています。

少量であればエネルギーやビタミンの吸収を助けますが、基本的に動物性脂質なので、摂取しすぎはよくありません。人間も動物ですので、この飽和脂肪酸については体内で合成することができます。極端なことをいうと、まったく摂取しなくても問題はありません。

2.不飽和脂肪酸

ここが重要で、この脂肪は常温でも固まらない油で、しかも体内で合成することができません。そうしたことから「必須脂肪酸」と呼ばれて、基本的に食べ物などから体内に摂り入れなければならないものです。

不飽和脂肪酸はさらに、

①オメガ3:DHA、EPA、α-リノレン酸

②オメガ6:リノール酸

③オメガ9:オレイン酸


に分かれて、特に「オメガ3」と「オメガ6」の摂取およびその割合が大切になります。詳しくは次項で述べます。どちらも人間が生きていくために必要な「ブレーキ」と「アクセル」の役割をしますが、アクセルだけあっても事故になってしまいますので、その加減がポイントになります。

オメガ3とオメガ6は酸化しやすい油で空気に長時間ふれているとその効果を失ってしまいます。オメガ9は比較的酸化しにくく、悪玉コレステロールなどを減らす役割をします。


食べない方が良い?体に悪い油はこれ



飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸とも人間の体にとっては良い面、悪い面双方ありますが、「トランス脂肪酸」に代表される油は身体にとって悪いことしかないので、摂取する必要はありません。

トランス脂肪酸といってもわかりにくいと思いますので具体的にいうと、マーガリン(バターは違います)やショートニングです。安いお菓子や食べ物に使われていて、摂取すると悪玉コレステロールが増加したり、発がん性が高まります。分解するのにも多くのエネルギーと栄養を消費するので、まったくいいところがありません。


化学的に作られて安いので、ジャンクフードなどに使用されますが、まさにジャンキーで健康に悪い油ですので注意しましょう。

そのほか、長い間放置した酸化してしまった油なども健康にとっては有害なので注意しましょう。古い油は捨てることです(そのまま流さないように!)。

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オメガ3とオメガ6のバランスが大切!



不飽和脂肪酸の中でも中心となるのがオメガ3とオメガ6と呼ばれる油です。オメガ3はDHAやEPAに代表される、「体に良い油」です。なかなか摂取することは難しく、意識して摂取しないと必要量を満たすのは難しいです。

オメガ3の1日の必要量は1g~1.5gといわれていますが、それでも食べ物だけから摂取するのは大変で、そもそもほとんどが青魚の脂身や目玉にしかないので、よほど高い意識が必要になります。

オメガ3の役割は?

オメガ3は、脳の神経を活発にしたり、血管を柔らかくしたりして健康的な体を作ります。アレルギーや炎症も抑制し、血管が詰まるのを防ぐため、脳梗塞や心筋梗塞などの突発的な病気を防ぎ、生活習慣病を予防したり、認知症になるリスクを下げたりします。

良いことばかりですが、摂取するのが難しい不飽和脂肪酸ですので、そこがネックになっています。

オメガ6の役割は?

オメガ6はリノール酸と呼ばれ、サラダ油やごま油、マヨネーズなどが該当します。普通にイメージする植物性油はほぼ、このオメガ6だと考えてよいでしょう。食事の欧米化にともない、オメガ6の摂取は年々増え続けています。

意識しなくてもほとんどの人は過剰摂取している状況なので、むしろ減らす努力をすることが必要です。摂取しすぎると、オメガ3とは逆の効果、つまり、血管が詰まり、血圧が上がり、アレルギーになりやすく、炎症も広がり、生活習慣病にもなりやすく・・・、とまるで良いことがなさそうですが、まったく摂取しなくてもいいというわけでもありません。

オメガ3とオメガ6の理想的なバランスは?

オメガ6も「必須脂肪酸」であり、細胞膜を作ったり、ビタミンの吸収やいざとなった時のエネルギー源として人間には不可欠な栄養素なのです(「必須」脂肪酸ですので)。オメガ3とオメガ6はブレーキとアクセルとして両方必要で、その摂取バランスは

「オメガ3:オメガ6=1:4」 が理想であるといわれています。

オメガ6は意識しなくても過剰摂取している状況ですので、オメガ3の摂取を増やす取り組みが大切になります。なお、繰り返しになりますが、マーガリンなどのトランス脂肪酸は全くいいところがないので摂取する必要はありません。


健康に良い油の摂り方はこれ!



油は欧米的、現代的な食事では、意識せずとも大量に摂取してしまい、その多くが飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸のオメガ6です。これらを抑えつつ、健康に必要なオメガ3を摂取するための方法について考えていきます。

油を使う料理を工夫する

揚げ物や炒め物ばかりでは飽和脂肪酸やオメガ6が多くなってしまいます。油を使用する料理は毎食1品にするなどなるべく控えめにすることが必要です。サラダにかけるドレッシングも、ノンオイルのものを使うなどしてオメガ6を減らしましょう。

バランスのよい食事にする

肉に偏ったメニューはいけません。魚料理を増やすことで、オメガ3を意識的に増やすことができます。もちろん、野菜も摂取しましょう。

野菜に含まれる脂溶性ビタミンを吸収するために油を使うことで、「媒介、つなぎ」としてその消費にもつながり、無駄に体内に脂肪が蓄積することを防いでくれます。

魚はなるべく生で新鮮なうちに

オメガ3は加熱するとその成分が減少してしまうとともに、時間が経過すると酸化してしまい、効果が薄れます。傷んだ魚は食中毒などの恐れもありますので、新鮮なうちに食べましょう。

また加熱して溶け出したオメガ3も摂取できるよう、煮汁を煮詰めるなど工夫してください。

サプリメントの併用

オメガ3のDHAやEPAには、それだけを抽出したサプリメントが販売されています。これだけで1日に必要なオメガ3を補うことも可能です。

商品によってDHAが多いもの、EPAが多いもの、同じくらいのものなどさまざまありますので、オメガ3のうちご自身に何が特に必要なのかを認識していただいたうえで、購入してください。重篤な副作用はあまりないようです。

トランス脂肪酸を避ける

マーガリンやショートニングは百害あって一利なしのトランス脂肪酸です。パンに塗るのであっても、トランス脂肪酸のマーガリンよりも、飽和脂肪酸のバターのほうが全然ましです。どちらか選べるのであれば、トランス脂肪酸でないほうを必ず選ぶようにしましょう。

選べない時は・・・、なるべくなら食べないようにしたいものです。

オメガ9の活用

不飽和脂肪酸のところで軽く触れましたが、「オメガ9」という油(オレイン酸)もあります。オリーブオイルや紅花油が該当します。オメガ6に比べて、デメリットも少なく、悪玉コレステロールを減らしたり、動脈硬化を防止したりします。

もし、サラダ油を使うくらいなら、こちらを使っていただくのもオメガ3とオメガ6の摂取バランスの改善につながります。


健康のために、食用油は選び方に注意です!

同じ油なら少しでも健康にリスクがなく良いものを選びたいものです。DHAやEPAはそれを炒め物に使うことは難しいのですが、同じオメガ3の「えごま油」や「あにま油」ならば炒め物や揚げ物にも使うことができます。

値段のこともありますが、使用するのであれば食物油の優先順位としては

①オメガ3(是非とも摂取したい)・・・DHA・EPA、シソ油、亜麻仁油
②オメガ9(適度に摂取したい)・・・オレイン酸
③オメガ6(摂りすぎに注意したい)・・・ボラージオイル、月見草油、ベニバナ油、ゴマ油
④飽和脂肪酸(できれば控えたい)
⑤トランス脂肪酸(摂ってはいけない)

になります。健康へのリスクも少ない順にこうなりますが、オメガ3は必要量を積極的に摂取すべき油ですので、工夫をする必要があります。

食物油だけではオメガ3を補うことはなかなか難しいので、場合によってはサプリ等で補給してあげることが必要になります。サプリを意図的に飲み過ぎなければオメガ3の過剰摂取に陥ることはまずありません。

健康への選択肢として、オメガ3をどう摂取していけばよいのか、是非考えてみてください。

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