ある日突然、愛猫に「ハゲ」があるのに気が付きました。

治るの?治らないの?

病院に行くべき?自宅でケアできる?

そんな疑問にお答えします!

猫のはげ、大切な家族だからこそ知っておいて欲しい、原因と症状、今すぐできる対処法を紹介します!

猫にはげを発見!あわてないで!まず原因を探りましょう

どうして今まで気づいてやれなかったの?と自分を責める必要はありません。猫は自分の弱みはなかなか見せてくれませんし、ストレス起因では突然ハゲることもあります。それよりも、まずはハゲを治してあげることを考えましょう。

ハゲを治すには人間と同じ、すぐに病院に行くのが一番です。ですが、猫にとって病院はストレスそのもの。ハゲの原因がストレスだった場合、悪化させることになりかねません。

まずはじっくり観察し、本当に病院が必要か否かをあなたの目で確かめましょう。

ケガ?病気?心当たりは?

皮膚が見えるほどのハゲの原因は大きく分けて3種類。

  • ケガ
  • 病気
  • ストレス

直前、昨日、最近と順に思い返してみましょう。よその猫と接触した、かゆがる様子があった、家族が留守にしていた‥ハゲと関係があるような出来事はありませんでしたか?

「皮膚は見えていないが薄くなったと感じる」、「抜け毛の量からハゲになりつつあるのか心配」という程度なら、元気と食欲があれば心配はいりません。

猫の毛の生え変わりは春と言われていますが、それは外猫の場合。猫は温度を身体で感じ取って体毛の調節をします。家の中でいつも快適に過ごせる子の体毛は一年を通して常に生え変わっていて、例えば真冬の寒い時期でもこたつの中で「暑い!」と感じた時には大量に毛が抜けたりします。掻いたときに毛束がまとまって落ちただけの可能性があります。

また、猫の目の上から耳にかけての薄毛、いったん気になると見るたびにハゲていっているように感じますが、ここの毛は音を聞きやすくするためもともと薄くなっています。こちらも心配いりません。

チェックすべきポイント

それでは実際にチェックしていきましょう。

  • ケガの有無‥切り傷、擦り傷、ひっかき傷はありませんか?
  • 脱毛箇所‥ハゲている場所はどこですか?
  • かゆみ‥痒がっている様子はありますか?
  • 皮膚の状態‥発疹や赤みはみられますか?膿んではいませんか?
  • 体調‥ぐったりしている、元気がない、いつもと様子が違いませんか?
  • 食欲‥食欲はありますか?普段の量と比べ減りましたか?

【傷がある場合】

出血がなければ自宅静養し、傷の治りを待ちましょう。傷口を消毒し、なめたり掻いたりしないよう気をつけてあげます。この時エリザベスカラーを用いるのも有効ですが、猫にはかなりのストレスがかかるので気をつけてあげてください。傷が治ったあとは2~3ヶ月で自然と元通りになります。

傷が出来てからのハゲと、ハゲができてからの傷(痒くて掻いてできた傷)の見分けがつかない時は、他の場所で同じ症状がみられないか確認しましょう。あちこちに爪でひっかいた傷があるようならば痒みを生じている証拠。病気やストレスの可能性があります。

【傷がない場合】

ハゲの状態によっては病気の可能性があります。次の章で一つづつ詳しくみていきますので、場所と状態を照らし合わせてみてください。そこで当てはまらなければ原因はストレスと考えられます。

ハゲは免疫力低下のサイン

原因はそれぞれ分かれますが、ハゲは体の免疫力が落ちているサインの一つです。免疫力とは病原菌と戦い、身体を修復する力。子猫が病気にかかりやすいのは、十分な免疫力がまだ備わっていないからです。

ケガ、病気、ストレスで心身に負担がかかると、もともともっている自分で治す力「免疫力」が下がります。そんな状態では、抑えこんでいた病原菌も活発に活動を始めますし、簡単に感染を許してしまう状態になっています。

免疫力をつけるには普段の食事が肝心です。特に外にお散歩に出かける子はいつどこで病気をもらってくるかわかりません。食事には人一倍気を遣ってあげましょう。

考えられる猫の皮膚の病気

病気からくるハゲには病院での治療が必要になってきます。

猫に多くみられる皮膚病は「皮膚糸状菌」「猫疥癬」「アレルギー性皮膚炎」「日光皮膚炎」の4つ。

感染するタイプでは多頭飼いの方は要注意です。一匹が感染すると間違いなく他の子もみな発症します。治療する際には全員いっせいに始めましょう。

それぞれ症状と治療法を、詳しく紹介していきます。

皮膚糸状菌

いわゆる「水虫」です。

原因‥皮膚糸状菌(白癬)という名前のカビに感染している

特徴‥ほぼ円形に近い脱毛、カサブタができる、痒みは強くない

場所‥顔、耳、四肢に多い

感染‥接触感染 人からももらい、人にも伝染る

治療‥病院での治療が必要 抗真菌薬を外用と内服の両面から投与

自宅でのケア‥保菌者と接触させないようにします。猫の使うものはこまめに洗濯し、室内を清潔に保ちましょう。飼い主が水虫の場合は猫が触らないよう気をつけましょう。

猫疥癬(かいせん)

昔から人を悩ましてきた強力な感染症、疥癬の猫バージョンです。

原因‥猫ヒゼンダニというダニに寄生されている

特徴‥赤い発疹、フケやカサブタ、顔や耳にシワができる 痒みが強い場合がある

場所‥初期は顔と耳、次第に全身に広がる

感染‥接触感染 衣服など人を介しても感染する 人への感染はなし

治療‥病院での治療が必要 抗生物質の投与、薬浴にてダニを駆除

自宅でのケア‥ダニが寄生している他の動物と接触しないようにします。今使っているものは消毒し室内のダニの駆除をします。外で動物を触ったその手や衣服そのままで愛猫を触ってはいけません。外飼いの子には予防薬を飲ませましょう。

ノミアレルギー性皮膚炎

ペットを飼っている方にはおなじみの憎いアイツ「ノミ」が原因の皮膚炎です。

原因‥ノミの唾液に含まれるたんぱく質に対するアレルギー反応

特徴‥赤い発疹、痒みがひどい 掻くことから脱毛へつながる

場所‥首、背中、お尻

感染‥環境による 人への感染はなし

治療‥病院での治療が必要 抗アレルギー又は合成副腎皮質ホルモンとノミの駆除の同時進行

自宅でのケア‥室内を徹底的に清掃し、ノミを駆除しましょう。成虫を退治しても卵が残っていることがあるので、しばらくの間はこまめに清掃しなくてはなりません。外飼いの子には予防薬を投与し再発を防ぎましょう。

日光皮膚炎

白毛や色素の薄い毛を持つ猫がなりやすい皮膚炎です。

原因‥日光に含まれる紫外線を繰り返し浴びることによる

特徴‥赤み 進行すると黒いかさぶたができる 強い痒みをともなう

場所‥耳の先端、鼻先 もともと毛の薄い部分

感染‥なし

治療‥病院での治療が必要 抗炎症剤の投与

自宅でのケア‥なるべく太陽の光にあてさせないよう気をつける必要があります。日中は外に出さないよう気をつけるのはもちろん、日向ぼっこが好きな子ならばUVカットのガラスの導入も検討してあげなければいけません。低刺激の日焼け止めを塗布するのも有効です。この病気は扁平上皮ガンに繋がりやすいので早めにお医者さんに診てもらうことをお勧めします。

皮膚病以外に考えられる猫のはげの原因は?

皮膚疾患以外でハゲる可能性は3つあります。

  • 内分泌疾患
  • スタッドテイル
  • ストレス

内分泌疾患

ホルモンのバランスが崩れた時に発症します。

原因‥ホルモンの過剰な分泌または不足

特徴‥左右対称

場所‥不定

感染‥なし

治療‥病院での治療が必要 ホルモンを調整する薬の投与 原因の除去(腫瘍が原因の場合は手術)

自宅でのケア‥ホルモンのバランスが崩れる原因は様々です。先天的なものもあれば、成長に伴うもの(発情期・避妊手術・腫瘍)もあり、原因がはっきりしないことも少なくありません。中には別の病気が原因の場合もあります。内分泌疾患による脱毛は左右対称に脱毛がみられるのが特徴ですので、疑いがあればすぐにお医者さんに診てもらいましょう。

スタッドテイル

去勢をしていない若いオス猫や長毛種によくみられる脱毛です。

原因‥しっぽの分泌腺からの脂で炎症が起きている

特徴‥脂でベタベタしている きつい臭いがある 毛が固まっている

場所‥尻尾の付け根

感染‥なし

治療‥必要なし

自宅でのケア‥まずは汚れを洗って落とします。皮脂は油ですので、薬用のシャンプーを使った方が良いでしょう。患部をなめすぎて傷になっている場合があるので患部をこすらないよう注意してあげましょう。シャンプーを使うときは洗い残しのないよう、よくすすいであげます。濡れたままで放置するより、嫌がってもドライヤーで乾かしてしまいましょう。

ストレス

ここまでで当てはまるものがなければ、ストレスが原因である可能性大です。

猫はデリケートな心の持ち主。ちょっとした変化も猫にとっては大きな脅威です。

  • 過剰に毛づくろいをしている
  • 物音に神経質なくらい反応する

こんな様子はみられませんか?

ストレスで脱毛といっても、不安のあまりに毛が抜け落ちるというわけではありません。

猫は不安を感じたり不満なことがあると毛づくろいをして自分の気持ちを落ち着かせようとします。ストレスを感じている時は毛づくろいの頻度も増し、さらには引きちぎるように強く毛づくろいします。また、厄介なことにデリケートな性質ゆえ、人前ではそんな姿を見せることはしません。飼い主さんはハゲが出来て初めて気づくことが多いのです。

  • 環境が変わった
  • 家族や友達が増えた/減った
  • さみしい
  • トイレが汚い
  • 近くで工事をしている
  • 運動不足、遊び足りない

などなど、思い当たる可能性はすべて洗い出し、原因を取り除いてあげてください。

ストレスの原因は猫それぞれ、猫の気持ちになって考えてあげることが大切です。

まとめ

猫のはげ、飼い主さんが正しい知識を持っていれば、心配することはありません。

まずは

  • はげの場所と症状をチェック
  • 原因の除去

そこで、自分では手に負えない時は獣医さんに相談、自宅でケアできるものであれば精一杯やってあげましょう。

治療や対策を愛情をもって行えば愛猫は必ず応えてくれます。

猫は自分の体調を話すことができません。だからこそ、病気にならないように普段の生活に気をつけてあげることが大事です。

  • 健康な身体づくりのための良い食事
  • ストレスのかからない環境作り

これは飼い主さんにしか出来ません。

猫は大事な家族、一日でも長く生きてもらえるよう、私たち飼い主ができることを今すぐはじめましょう。