美容・デトックス野菜っぽいセロリ、実際はどうなのかを考える

「タマネギ=血液サラサラ」みたいな何にか良さそうって印象はあまりないのに、何となく美容野菜って感じのあるイメージ重視の野菜。某美人女優を見ながら「何食べたらああなるんだろう」って呟いたら、友人が「主食セロリじゃね?」って返してきたこともあったので…個人的なイメージというわけでもないと思うのです^^;

 

野菜としてサラダなどに使うのはもちろんのこと、最近はグリーンスムージーレシピなんかでもひっきりなしに登場するセロリ。一時期(※私の周りでは)大ブームを起こしていた“デトックススープ”なるものを使ったダイエット法、このレシピにも玉ねぎやトマトと共にセロリが使われていました。デトックススープに使われていたくらいだし、スジスジしているから食物繊維もありそうだけど…結構イメージとか食感って裏切らるのよね?

 

セロリについてざっくり紹介

昭和中期~後期くらいまでは嫌われ者の印象が強かったそうですが、今や日本の食事の中にもすっかり定着したセロリ。呼び名ももうセロリで良い気もしますが、正式和名はオランダミツバ(和蘭三葉)と言うようで、そのほか“塘蒿”と漢字で書かれていたりもするようです。この塘蒿って漢字どちらも見かけない漢字だったので調べてみたのですが、塘=土手・溜池、蒿=ヨモギの意味があるそう。ミツバなのか、ヨモギなのか。

 

植物分類ではセリ科オランダゼリ属となっているため、同じセリ科のミツバの方が近いのではないかと思います。ただしミツバはミツバ属という別属なので…ものすごく近いという程でも無いそう。その他に加藤清正が朝鮮出兵時に人参の種と間違えて(騙されて?)持ち帰ったという伝説があるそうで“清正人参”とも呼ばれていますが、ニンジンもセリ科の別属なんだから大差ないんじゃないかと思ったり。多分時代的にウコギ科の方の高麗人参と間違えたから、後々まで言われることになっちゃったのかしら><

 

セロリって戦後とかわりと新しい時代に入ってきた野菜というイメージがあったのですが、加藤清正説(16世紀)の信憑性はさておき、持ち込まれていたとしても土地的に今のセロリというよりも芹菜に近いものだったと考えられます。馴染みのあるセロリは1800年頃、オランダ商船によって持ち込まれたものが始まりという説が主流のようです。江戸時代が1868年までだから中後期くらい、外来野菜としては結構古い方に入るんじゃないかと思います。

が,

江戸~大正にかけては独特の臭気が嫌われ、普及はしなかったそう。戦後、食の洋食科に伴って普及していったと言われていますが、スーパーなどもにあって家庭で普通に使う野菜になったのは、アメリカから香りのあまり強くない品種が輸入された昭和50年代位からなのだそう。

 

…ところで、セロリをお料理に使う際は茎だけを使うことが多いのではないかと思います。が、しかしセロリは茎だけじゃなく葉・種子・根などほぼ丸ごと食べられる食材なのだとか。種子と根はついた状態で売られていませんが、葉付きのものは結構ありますよね。私はセロリの香りが平気なので、スープを作る時などに市販のコンソメにセロリの葉を入れちゃってます。葉野菜って言うよりはハーブっぽいw

余談ですが、私の大好きな洋風万能調味料(?)『クレイジーソルト』にもセロリが入っています。原材料のところには“セロリー”とだけ書かれているのですが、これはセロリのどの部位なのか気になるところ。セロリの種も香辛料として使われていて、塩と混ぜたセロリソルトもあります。もしかして種の方なのかな? セロリシードからは精油(エッセンシャルオイル)もつくされているのとか。セロリアロマ…試してみたいような怖いような(苦笑)

 

セロリの香りが良いらしい

実(種)ほどではありませんが、私達が普段食べているセロリの茎部分にも香りがありますよね。食感はシャキシャキ系だし味もそこまで強くない(と思う)ので、セロリが嫌いと言う方はこの臭いが嫌って方も多いのではないでしょうか。

 

が、しかし。

セロリに期待される健康メリットは、ビタミン・ミネラル類などの働きだけではなく“香り成分”によるものが結構多いのです。セロリの香りが嫌いじゃない、むしろ好きって方はラッキーなのかも。セロリの香り成分は40種類以上もあり、その一つ一つの働き・副次的なものを含めると期待できる働きもかなり色々と言われています。微妙なものも多いので今回は直接的なもの・信憑性が高そうなものを3つご紹介します。

 

①精神安定

複雑かつ独特の臭気を持つセロリですが、その香りには神経系興奮を鎮めることでリラックスを促したり、精神状態を安定させる働きが期待されています。古代ギリシアでセロリは精神安定やリラックスハーブとして使われていたと言われていますし、現代でも不眠解消の民間療法では“セロリを酒に漬け込んだものを寝酒に飲むと良い”というものがあります。が、精神的なものに関しては「この香りが嫌いじゃない」ことが第一ではないかと。

 

②血行促進

セロリ、特に葉の部分にはにはピーマンやコヒーなどにも含まれているピラジンという香り物質が含まれています。ピラジンは鼻から嗅ぐだけでも血液凝固を抑える=血液をサラサラに保つ働きがあることが報告されています。このためセロリの香りは血行不良や血栓予防などに効果が期待できると考えられています。

 

③食欲増進

セロリに含まれている芳香成分のアビオールには、胃酸の分泌を促すことで食欲を促す働きが期待されています。煮込み料理用のミックスハーブ“ブーケガルニ”にセロリが使われているもの、香りが良いとだけではなく、食欲を促す働きが期待できるかたという説もあるようです。芳香成分とは離れますが、セロリは全体量の約95%と非常に水分が多く、また夏場に失われやすいミネラルであるカリウムも豊富に含まれているため夏バテ予防やケアにも適しています。

 

セロリは便秘に良い? 食物繊維は豊富?

成分表で見るとセロリの食物繊維量は100gあたり1.5gと、レタスやトマトよりは若干多いものの決して多くはありません。また食物繊維の比率としても不溶性食物繊維1.2g・水溶性食物繊維0.3gと不溶性食物繊維寄りで、バランスが良いとも言い難い存在。ビタミンCやマグネシウムなども含まれてはいますが、別段多いわけではないので基本的な栄養価だけで見るとそこまで便秘改善やデトックスに役立つとは思えない印象。

ただし上でも触れたようにセロリは水分量が多く、100gあたりのカロリーも15kcalと低い食材。カロリーや糖質量をあまり気にせずに取り入れやすい野菜ではありますし、水分補給にもなるので全く無意味という訳では無いかと思います。また成分表に載っていない香り成分の働きも、間接的にではありますがお腹の調子を整えるサポートをしてくれると考えられます。

 

血液サラサラ成分と言われているピラジンは血液循環をサポートすることで、むくみや血行不良による冷え性の軽減などにも効果が期待されています。この働きから腸への血流を促し、蠕動運動など腸の機能を高めることに繋がると考えられます。また腸内善玉菌もお腹がポカポカしている=ある程度の温度がある方が活動が高まると言われていますから、腸内細菌達の働きをサポートする働きも期待できるでしょう。

 

そのほかリラックス効果も自律神経の乱れを整える・副交感神経が活発になる時間を増やすことで、腸の活動を促すことに繋がると考えられます。セロリそのものは水分・不溶性食物繊維が多いためお腹が弱い方は食べ過ぎると下痢を起こす可能性もありますが、使い方次第ではストレスで下痢と便秘を繰り返すような方のサポートにも役立ってくれそうです。

 

個体差がありますが、セロリ一本は大体120gくらいかなと思います。なのでセロリで食物繊維をしっかり摂ろうと思うとかなりの量を食べなければいけない計算になるのではないでしょうか。低カロリーではありますが、ダイエットなどでセロリをメインにしてしまうと不足する栄養素が出そうなのもまた事実。

もちろん栄養や食物繊維も取れるので普通に食材として使う分には全く問題ないと思いますが、セロリ=美容野菜のイメージを過信しないほうが良いのではないかと思います。私個人的なセロリの位置付けとしては「便秘改善に役立ってくれそうではあるがメイン食材ではない」という感じです。

 

セロリはデトックスに良いのか

セロリがデトックスに良いと漠然と紹介されているものも多いですが、それじゃ信用ならんということでもう少し調べてみました。その中にアミノ酸の一種「メチオニン」を含むためというものがあります。確かにメチオニンには肝機能を高めることで老廃物や有害物質の排出を促す働きが報告されていますが、セロリのメチオニン含有量は100gあたり4mg

 

…と、いきなり書いても多いのか少ないのかさっぱりですが、調べてみたところメチオニンが豊富な食材として挙げられるカツオは種類にもよりますが赤身であれば100gあたり600mg以上、鶏胸肉は650mgとなっていました。つまりセロリに“含まれている”ことは間違いないですが、かなり少ないってことですね。セロリは全体量のうち0.4gしかタンパク質を含んでいないのですから、当然といえば当然かもしれません。

 

またミネラルが豊富だからという説もありますが、セロリはミネラルの中でカリウム含有量こそ多いものの、ミネラル類の中ではその他に“豊富”と言えるようほどのものは無いと思われます。なのでセロリがデトックスに役立つとしたら“ピラジンなどの働きで血液循環が良くなる”ことが大きいと考えられます。

 

ただしピラジンが含まれているとされている食材は他にもありますし、同じように抗血液凝固作用が期待される成分としてはクマリンなどもあります。そのほかにも血液循環をサポートする栄養素は結構たくさんありますし、シジミとか肝臓の働きを助けてくれることでデトックス効果が期待できるものもあります。…なので好きで食べるのなら良いですが、別にセロリを無理して食べなくても良いんじゃないでしょうか。デトックススープなどではセロリ(を含む規定の材料)を入れなきゃ駄目って人もいるようですが、個人的にはそこまでこだわる必要は無いと思います。

 

セロリ嫌いの人の自己弁護みたいになりましたが、私は結構セロリ好きだったりますw

塩分…と思いながら浅漬けを食べ始めると止まらない^^;

 


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