ブルーサンダー (映画)

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州当局の意向で運用試験のパイロットに選ばれたベトナム帰りの警察航空隊員フランク・マーフィーは、コンビを組む航空観測員リチャード・ライマングッドを伴ったブルーサンダーのテスト飛行中に、連邦地方庁舎の一室で行なわれていた州政府関係者の密議を盗聴、録画してしまう。それは、ブルーサンダーの能力をアピールするためのヒスパニック地区での暴動煽動、また反対派を暗殺する「ソア(THOR= Tactical Helicopter Offensive Response 戦術ヘリ攻撃対応)計画:騒乱鎮圧への軍用ヘリ活用」に関するものだった。しかも、ベトナム時代の上官でブルーサンダーの開発にも携わる陸軍大佐・コクランが陰謀に一枚噛んでおり、直前に起きていた市議会委員長殺害事件に絡む謎の言葉“THOR”はこの陰謀の事だった。

コクランらは証拠隠滅のためにライマングッドを殺害、マーフィーにその容疑がかけられる。マーフィーはブルーサンダーを強奪して逃走すると、別居中の妻ケイトにライマングッドが死の直前に隠した密議の録画ビデオをテレビ局の報道キャスター・ヒューイットに渡すよう託し、自らはロサンゼルス上空で権力と、そしてコクランの乗る軍用ヘリとの孤独な闘いを繰り広げる。

  • ソフト版:BD&アルティメット・コレクションDVDのみ収録
翻訳:余語健、演出:二瓶紀六、製作:東北新社
翻訳:宇津木道子、演出:小林守夫、効果:遠藤尭雄、配給:日本国際エンタープライズ、製作:フジテレビ/東北新社
翻訳:宇津木道子、演出:水本完、制作:ザック・プロモーション
※テレビ朝日ではシネマエクスプレス枠で2007年に上記の放送マザーから映像のみ転用した字幕版が放送された。本編尺は88分。
  • テレビ朝日吹替補完版:2014年4月25日(土)WOWOW「土曜吹替劇場」
    •  上記テレビ朝日版でカットされた場面に同キャスト、一部代役を起用して追加収録したもの。また一部台詞が録り直されている。

※コクラン大佐は吹き替え版では「コクレーン」と発音する場合もある。

機体としてのブルーサンダー

全長12.0m、全高3.16m、3ローター・ブレードの全幅は10.5m。最大速度は時速320km、巡航速度は時速220km。航続距離は800kmで滞空時間は3時間、最大高度は18,500フィート。

機体前部の左右に備えられた3000万カンデラサーチライト拡声器のほか、機体左側面に赤外線暗視装置、機体右側面には室内の人物をカーテン越しに撮影可能なサーモグラフカメラ、コクピット上部に高感度パイレート・マイクロフォンを装備。カメラとマイクで捉えた内容は、機体後部に搭載されたUマチックビデオデッキで記録できる。ビデオカセットは特殊なジャケットに収納されており、司令部からコマンドを送信することで内容の遠隔消去が可能である。

武装は、機首下部の20mm6銃身ガトリング砲1門(ストーリー中では「エレクトリック・キャノン」と表現されている)。毎分4000発を発射可能で、有効射程は1㎞にも及ぶ。照準はAH-64 アパッチに搭載されているような、パイロットの視線に連動して砲塔が追尾するディレクターサイト方式となっている。機体は厚さ2.5センチのセラミック製装甲で防弾仕様。チャフフレアなどは搭載されていない。

操縦席前部のパイロット席前面には赤外線式照準装置と映像表示パネル、フライト計器が配されたコンソールがあり、席の左側には航空無線連結コンソールが置かれている。操縦席の後方にある航空観測員席には人工衛星による位置確認装置(21世紀でいうGPSのナビゲーションモニター)、1台のサーモグラフモニターの上に四分の一インチモニター4台が設置されたコンソールパネル、政府機関のデータバンクとリンクしているコンピュータ端末を搭載。航空観測員席はこれらの機器のため斜め前向きに設置されており、操縦席は広く見えるが実際は2人乗りである。

これらの機能は荒唐無稽なものではなく、1990年代に実現されているであろうレベルを意識しており、そのほとんどは現在までに軍用ヘリなどで実用化されている。最後まで実現されていなかった、ローター音の消音はユーロコプターから「ブルーエッジ」という騒音低減技術が発表されたため、現在ではほぼ同性能の機体が製造可能となっている。

ディズニー・ハリウッド・スタジオにある実機

母体となった機体はアエロスパシアル(現・ユーロコプター)製SA341である。風防部分はベース機を直接採寸の上で美術スタッフの手で設計された。監督であるバダムが戦闘ヘリらしい印象を求めたのに加え、美術スタッフが撮影時の光の反射を考慮した事で直線的なデザインが採用され、ダイヤモンドカットの様な多面形の風防となっている。

  • 2009年、日本の模型製作会社オーガニックの「ドリーム・マシン・プロジェクト」より1/32のダイキャストモデルが発売。
  • 2010年、アオシマから1/48でプラモデルが発売。
  • ロス上空でのヘリ・チェイスの撮影は、実際のロスで行われた。警察立会いの下で毎週日曜日を使用し、約2か月間かけて(8日間にわたって)撮影された。
  • ブルーサンダーが高層ビルの反射光を利用してミサイルの赤外線追尾をかわすシーンは、ミニチュアのビル(と言っても高さ20m以上)とラジコンヘリを使って撮影された。見事撮影に成功したことに気を取られていたスタッフ達がふと気付くと、ラジコンヘリはコントロールを失ったまま行方不明になっていた。大慌てで探したところ、付近の駐車場で高級車のすぐ手前に墜落しているのが見つかり、スタッフ陣は肝を冷やしたという(DVDアルティメット版の特典ディスクより)。
  • 実機とラジコンではメインローターのブレード数が異なり、それぞれ3枚と2枚である。
  • ブルーサンダーがリトル東京のレストランの煙突を利用してミサイルを避けるシーンで、爆発後に空から降り注ぐチキンには、本物のチキンが使用された。DVD収録のスタッフ・コメンタリーによると、本物のチキンは一つ2ドル50セントで用意できるが、ゴム製のダミーを用意すると一つにつき20ドル必要だったとの事である。
  • 物語の前半、自宅でヨガをする女性を警察ヘリから覗き見するシーンがあるが、この女性は劇場版オリジナル映像では全裸である。しかしテレビ放映向けに、レオタード着用ヴァージョンの映像が別に撮影された。DVD収録の映像は前者で、また2007年のテレビ放映時(テレビ朝日、深夜、字幕スーパー放映「シネマエクスプレス」枠)の際にも前者の映像が使用された。DVDアルティメット版の特典ディスクには、この辺の説明も収録されている。
  • ラストの劇中のテレビニュース内で、一連の顛末を伝えた後の次のニュースとして、東北新幹線(「日本の弾丸列車(japanese bullet train)」=新幹線の事を外国では弾丸列車(bullet train)とも呼ぶ)が取り上げられている(DVDの吹替音声ではリニアモーターカーになっている)。
  • ブラドック警部の名前はブルドッグをもじって付けられた。演じたウォーレン・オーツは本作の公開を待たずに亡くなり、遺作となった本作にはオーツへの献辞テロップが加えられてから劇場公開された。
  • 警察官達が身に着けている警察バッジは、現行のものではなく「シリーズ5」と呼ばれる、1939年まで使用されていた一つ前の世代の形式。これは当時ロサンゼルス市警察が、実際に使用されている物をドラマや映画に登場させる事を一切認めなかったため。ドラマ「パトカーアダム30」でもこの方針は貫かれた。

テレビドラマ版

映画版とストーリーの繋がりはない。テレビ版では出演者名が若干変更され、ブルーサンダーも、連邦法執行機関(APEXと称している)のロス市警内出張所に所属、さまざまな事件を解決すべく出動する設定になっている。

ブルーサンダーに燃料や武器弾薬の補給等を行える車両・ローリングサンダーを運用する地上のサポート班がおり、ブルーサンダーと緊密に連絡をとって犯人を逮捕する。

アクション面

敵は麻薬密売組織などの犯罪組織か単独の刑法犯がほとんどである。警察なので犯人に武器を捨てるように警告をする。犯人がそれに応じない時は犯人を傷つけないよう威嚇射撃をする。たいていの犯人はこれで投降するが、たまにそれにも応じない者もいるが精密な射撃で武器を破壊され逮捕される。支援車両ローリングサンダーの荷台に搭載されているピックアップトラックには天井部分にM60機関銃が搭載されていておよそ警察組織とは思えない強力な武装を施している。

映画同様アクションドラマということだがリアリティーを追求し、派手なアクションシーンは少ない。毎回見所はブルーサンダーが飛び回るシーンであるが、映画から転用されたものが多い。なおテレビ版においては最新鋭戦闘ヘリ対レシプロ戦闘機と言う現実ではあまり見かけない緊迫シーンも撮影されているために、日本のバラエティ番組の再現VTRシーンで一部のみ抜き出して使用される事も見受けられた。

米国内でのテレビ放映時の視聴率低迷のため、第1シーズン全11話で打ち切りになっている。日本でも放送後にビデオソフト化(RCAコロンビア発売)されたが、2015年時点でもDVD化はされていない(ただしDVD「ブルーサンダー アルティメット・コレクション」の特典ディスクに第1話と第2話がテレビ放送版の日本語吹替え音声も含めて収録されている)。

後年の再放送

2001年にニュープリント&デジタルニューテレシネによるニューマスター版の日本語吹替版が最初の再放送がTVKテレビ(テレビ神奈川)で行われ、その再放送以降からCS放送(旧.スーパーチャンネル)などでも同じマスターを転用したニューマスター版での再放送が行われた。

前番組番組名次番組
新着!驚異のマジック&サーカス・
全米No.1マジシャン登場
(1984.3.12 - 3.16)
ブルーサンダー(ドラマ版)
(1984.3.19 - 3.23)
テレビ東京 火曜21時枠
ブルーサンダー(ドラマ版)
(1984.7.17 - 9.25)
【当番組までドラマ枠】
火曜ゴールデンワイド
(第2期)
※20:03 - 21:51
(1984.10.2 - 1986.9.30)
各駅停車世界の旅
※21:51 - 21:54
(1984.10.2 - 1986.9.30)
【57分繰り下げて継続】