| 塩は新陳代謝の基本機能を受け持つ 一倉仮説(2) 正食と血液は切っても切れない関係にあります。食物は血液に変わり、血液が生命維持のあらゆる機能を直接・間接に行っているからです。 新陳代謝とは、生物体に見られる“物質交換”のことであり、必要なものを取り入れ、不必要なものを対外に出すという生命維持の基本中の基本の機能であります。これが保証されなければ生物として生きては行けません。 これには二種類あり、第一は食物で消化器⇒循環器⇒泌尿器(+汗)と、もう一つは酸素で、肺臓で行われます。 ナトリウムポンプ 細胞は一つ一つ半透過性の細胞膜に囲まれた組織で、内部にはカリウムやマグネシウムを含んだ内液があり、これが細胞外液の中に浮いたようになっています。外液の成分は血液やリンパ液で、リンパ液は血液と相互交換できる物質でナトリウムやカルシウムを含んでいます。 神経の命令によりこの細胞の中に外液を入れると筋肉が縮小し、それを外液の中に出せば筋肉が緩む。こうして筋肉を動かすことにより動物は動くことが出来るのです。 同様にナトリウムとカリウムのナトリウムポンプの原理でナトリウムを多く含んだ外液で、養分を含んだリンパ液は動こう(縮もう)とするときは神経の命令で細胞膜を超えてはいり、細胞内液を外液に排出するときには老廃物も一緒に出してしまう。 塩(ナトリウム)は新陳代謝の基本機能を果たす成分であるからこそ、塩不足は新陳代謝障害をおこし、全身の全ての細胞に栄養失調を起こす。そのために全身の生理機能が低下するという事態が起こるのです。そして人体のもっとも弱い部分に病気とか症状とかになって現れるのです。 我々の健康維持に必要な第一条件は、塩分を必要量十分にとることであり、そして前述のとおり自然治癒力がある限り、その防衛機能により塩分取りすぎることは起こらないのです。 栄養失調は塩不足から(実は体内塩分濃度不足) ○水のみ健康法の誤り 水を大量に飲めば、体内の血液濃度を薄めてたちまち新陳代謝に支障を来たし、細胞は飢餓状態になってしまう。 ○熱帯人の動作はなぜのろいのか。真夏の時の動作はなぜのろいのか 人間の体温は36度~37度が正常、それより高くても低くても体調が崩れる。 酷暑のためにどうしても体温が高くなりすぎる。そこで発熱体である塩と水分を汗として体外に出す。汗で不足した水分は水を飲んで補う。それは体内の塩分を薄くすることになる。結果、新陳代謝は衰え細胞の力は弱くなり動作がのろくなる。 ○高血圧も低血圧原因はともに塩不足 高血圧の原因は肉食型、精白米食による血液の酸性化である。 人間の血液は、酸性になると暗褐色の粘っこい状態となり、毛細血管の中に流れ込みにくくなる。そのために心臓の圧力を高めて毛細血管の中に血液を送り込んでいる状態が高血圧となる。 毛細血管に血が送り込めなければ、その周辺の細胞は弱ったり、死んでしまう。血は毛細血管を通じて栄養素、酸素を供給されているので、心臓に無理でも供給しようとすることになる。すなわち圧力を高くすることになる。 酸性の血液をアルカリ性(PH7.4)にするには塩を取ればよい。アルカリ性の血はサラサラで毛細血管に血液を送るのに高血圧は必要ない。 さらに、血液が酸性になると、自然治癒力はアルカリ性にしようとする。本来必須である血液中のコレステロールや中性脂肪は酸性であるため、とりあえず、これらを取り除こうとする。 どのように取り除くかというと血液壁に付着させて取り除くのである。これが血管の内壁に取り付いて血管の内径を小さくするだけでなく、血管の弾力性を奪ってしまう。これが血管の老化現象といわれ、酸性血液の正常化の代償である。 塩をとり、アルカリ性にするとこの血液は血管内壁にへばりついているコレステロールや中性脂肪という酸性物質を中和し、血管内部を掃除し、結果血管の弾力性を回復する。 さらには、自然塩を適切に摂取すれば高血圧を下げるだけでなく、低血圧を上げて正常血圧になる。低血圧の原因は、水、果物、甘いもの、生野菜の取りすぎから起こる。水は血液中の塩分濃度をさげる。果物はカリウム、クエン酸、果糖、ビタミンCが豊富に含まれており、甘いものには蔗糖、生野菜にはカリウム、ビタミンCなどが含まれ、これらは全て筋肉の力を弱めるという特色がある。 (塩兵衛補足:筋肉の力を弱めるというのは悪ではない。筋肉を収縮させたり、弛緩させたりして始めて動くことが出来る。自動車でアクセルとブレーキがあって初めて速度を制御で入るのであって、アクセルだけでは自動車とはなりえない) これらの物質が正常の状態より筋肉の力を弱くするので低血圧となる。 低血圧は心臓の血液圧送力をも弱めて全身の血行不良を起こし、必要な血液を全身に送れなくなる。自然治癒力は圧力でなく量で補おうとして、心臓を大きくする。これが心臓肥大である。 低血圧がひどくなると老廃物の除去に支障をきたす。自然治癒力は、身体に害を及ぼす危険の無い所に、この老廃物の毒(尿酸)を放出する。これが痛風という症状をおこさせるのである。 そして、高血圧や低血圧に関連して起こる病気や症状、すなわち心臓肥大、心不全、心筋梗塞、心臓弁膜症、脳梗塞、脳卒中など、これらの病気、症状は個々人の身体のもっとも弱いところから発生することになるのです。 すなわち原因は血液中のPH(7.4)が酸性化したためで、酸性化を防ぐにはアルカリ化する食物を摂ればよいということになります。 循環器系統病の共通食箋 (1)水分は極力控える(夏期を除く) 水分は血液を薄めてしまうので、水分を取りすぎてはいかなる食事もその効力の大部分を失う (2)果物、甘いもの、生野菜、酢はまったく取らないのが理想 (3)良質な自然塩をつかった卵醤、味噌汁、ごま塩(ごま8:塩2)、たくあん、梅干、味噌漬けを十分にとる。 (4)主食は精白米だけを長期にとってはいけない。精白米の30%を五分づきの押麦、粟、ひえ、きびなどの雑穀類を混ぜて食べる。(我家は精白米に玄米を混ぜたものを食しています。) (5)動物質は取らないほうが理想。少量または時々は差しつかえない。 (6)アルコールは飲まないほうが理想だが、少量なら差しつかえない。 卵醤(らんしょう):塩分の緊急補充用に使用 生卵全部に生卵の半分の分量の濃口醤油を加えて混ぜ合わして飲み込む 塩の量は大型卵で4~5g小ぶりで3g程度、何時飲んでもよい。飲みにくければ数回に分けて呑んでも可。用法は1日1個3~4日続けたら、その後一週間後位たって一日一個で2~3日続けたら中止する。 それ以後は一週間に一個程度とする。すなわち従来の塩の摂取量からさらにこれだけの自然塩を別途取ったらよいことになります。 これは本人の年齢・体質、日ごろの食生活、嗜好、運動量により個人差があるから、どの位の間隔でどれくらい飲んだらいいかは自分の自律神経に基づいて自分で見つけ出すしかない。 塩分が十分に身体にいきわたると、卵醤は飲みたくなくなるので、そのときは呑む必要がない。全て自律神経の赴くままにすればよい。 これだけで体調はまったく変わってしまい、身体はぽかぽか気持ちがよい。冷え性はなくなり、疲労感がなく、夜は寝つきがよく熟睡し、朝は五時六時に自然に目が覚め、目が覚めるたら即頭が回転する。 糖尿病 糖尿病の原因となるのは低分子の蔗糖で高分子のブドウ糖とは関係がない。 砂糖はサトウキビや砂糖大根の絞り汁に多くの化学処理を施して精製される蔗糖で、純度は99%以上である。その過程で、原料植物の90%を占める繊維質と蛋白質の全てが除去される。 白砂糖の正体は人工の精製された強い酸性の薬品であり、人工で精製された純度の高いものは自然界になく、自然界に無い食物を食べて摂取できる機能を持つ生物はいない。人も例外ではない。 この蔗糖は血液を酸性化し、塩分濃度を薄めるために新陳代謝障害と高血圧もしくは低血圧を誘う。近年、料理番組を見ても、お菓子、スナック、飲み物も砂糖が使われないものはない。その白砂糖を毎日多量に食べていると、血液は強度の糖分過多となり、これを中和するためにすい臓からインシュリンを多量に出して中和をおこなう。 血液に必要以上の糖分がふくまれるとすい臓を含めて全身がオーバーロードとなり、とどのつまりは機能低下して、そのもっとも弱い部分から次々と病気になって行く。すい臓も例外でなく、機能低下している中で、すい臓のインシュリンの分泌が最優先で能力以上に行われるゆえに、結果はオーバーヒートしてダウンすることになる。 (塩兵衛もオーバーヒートして将来すい臓がダウンしますよと医者から言われている。) ダウンしてインシュリンの分泌力が低下するのに相変わらす白砂糖を摂取し続けていると今度は本当に血中糖分が過多になり、血中糖分が体内細胞に悪影響を及ぼすとともに、血液中の塩分の働きを中和することにより塩分不足を起こし、これが強度の新陳代謝障害をおこして、全身の栄養失調をおこし、全身衰弱が進んでいく。これが糖尿病の合併症で、ついには死にいたるのです。 だから糖尿病の治療には何をおいても白砂糖を断ち、果物、甘いもの、生野菜を絶ち、塩分を多量に補給して血中塩分濃度を高め新陳代謝の機能の回復を行うことである。 さらにすい臓の機能を回復のために三種類の特効薬「小豆、かぼちゃ、昆布」を毎日三種合計でお椀に1~2杯くらいとる。味付けは塩味であることは言うまでもない。 現代社会の白砂糖の過多の摂取と塩の過少摂取が血液の正常な組成を狂わせ、新陳代謝機能を目茶滅茶にして人々を精神と肉体を病苦に苦しませ、社会生活を大きく苦しめてきているのです。 (つづく) |