Gilles Théophile氏とのコラボレーション
このチュートリアルでは高感度ISOで撮影された画像のデジタルノイズを効果的に除去する方法をご紹介いたします。DxO Optics Pro 8には強力なノイズ除去機能が搭載されています。〔DxO新デフォルト〕プリセットを使って自動で補正したり、〔ディテール〕パレット内にある様々なスライダを使って手動で補正することも可能です。手動補正のパラメータをプリセットに保存して別の画像に使用することもできます。
このチュートリアルを利用するには以下のものが必要です。
• DxO Optics Pro スタンダード版/エリート版(RAW 形式の場合、使っているカメラがサポートされている必要あり)
• 画像1枚(RAW 形式を奨励)
• サンプル画像を ここから ダウンロードしていただけます。
「デジタルノイズ」とは何か?
デジタル写真におけるノイズという現象は、特に高感度ISOで撮影した場合に発生します。感度が高くなるにつれてノイズも発生し、画質の低下を招きます。デジタルノイズには2種類あります。
輝度ノイズ:このタイプのノイズは、銀塩フィルムの粒子と似たような構造をしており、カメラ機種によってサイズや形などにバラツキがあります。このノイズは画像のディテールに関与しているため、補正しようとすると質感が失われてしまうため非常にデリケートです。
カラーノイズ:このタイプのノイズは画像の暗い部分に多く発生し、一般的に緑とマゼンタの色をしたピクセルの塊として現れます。このノイズは画像のディテールには関与していないため補正自体は簡単です。
何故RAW画像を補正するのか。
補正効果を最大限引き出すためにもJPEG画像ではなくRAW画像の使用をお勧めします。カメラで撮影されたJPEG画像は既にカメラ内でノイズ除去処理されています。JPEG画像を処理することはノイズ除去処理を2度適用することになり、処理の度合いが強いと画像のディテールが失われてしまうこともあります。
DxO Optics Pro内でノイズ除去をプレビューする
DxO Optics Proで適用したノイズ除去の結果をプレビューするためには、ズーム率を最低100%に設定することをお勧めします。75%以下でもノイズを確認するためには、プリファレンス内で〔ズーム率75%未満でのノイズ除去プレビューを非アクティブにする〕のオプションをアンチェックしてください。
デジタルノイズを自動的に補正する
2.1 - 〔DxO新デフォルト〕プリセットを適用する
DxO Optics Pro内で画像を開くと自動的に〔DxO新デフォルト〕プリセットが適用されます。
このプリセットは、トーンとカラー以外にも、カメラ機種とISO感度に応じてノイズ除去の補正が適用されます。
2.2 - 補正結果をプレビューする
画像のノイズ除去補正の結果を確認するために、ツールバーの〔ズーム率100%〕 アイコンをクリックしてください。このズーム率の表示では、画像の1ピクセルと画面の1ピクセルが一致します。これでノイズ除去の効果を確認できます。
同じくツールバー上の〔補正前画像と補正のプレビュー画像を並べて表示〕 アイコンをクリックすれば、補正前と補正後の画像を比較することができます。
補正結果に満足できない場合、当然、手動補正に切り換えることも可能です(3章で詳しく解説)。
手動でノイズ除去をする
撮影に使われたカメラとレンズの組み合わせがサポートされている場合、DxO Optics Pro は画像上のノイズを自動的に除去します。サポートされていない組み合わせで撮影した場合や、自動補正を更に洗練したい場合、ノイズを手動で補正することが可能です。JPEGやTIFF形式の画像の場合も手動補正が有効です。
デフォルトでは〔ノイズ〕パレットには〔輝度ノイズ - ディテール〕〔輝度ノイズ – コントラスト〕〔カラーノイズ〕の3つのスライダがあります。オプションを表示させると、〔グレーEQ〕〔デッドピクセル(5章:を参照)〕の2つのスライダが追加されます。
手動でノイズ除去をどうやって効果的に適用するか説明します。
3.1 - 画像を解析し補正の必要性を決定する
以下の画像はCanon 5D を使いISO 3200 で撮影されています。輝度ノイズ(粒子)とカラーノイズ(色つきピクセル)を確認できます。
より確実に目視するためにはズーム率を100%に設定するか〔ズーム率100%〕 アイコンをクリックしてください。スライダの値を0にすると必要な補正の度合いを見ることができます。
3.2 - 輝度ノイズの除去
緑とマゼンタのピクセルが見えなくなるまで〔カラーノイズ〕スライダのカーソルを少しずつ右に移動します。〔ハンド〕 ツールを使って画像内を移動し、画像全体でノイズ除去が行われたかどうかを確認します。特にシャドウ部は注意してみてください。この画像では〔カラーノイズ〕スライダを50に設定すると、特に顔の部分にある色つきピクセルが完全に除去されます。
3.3 - 画像のディテールからカラーノイズを除去
カラーノイズの除去ができたら、輝度ノイズを除去し画像内のざらざらした質感を取り除きます。ざらざら感が無くなるところまで〔輝度ノイズ - ディテール〕スライダのカーソルを少しずつ右に移動します。補正の設定値が大きくなるにつれて画像がのっぺりしてしまうので、補正のレベルをあまり上げないように注意してください。
3.4 - 輝度ノイズをコントラストのレベルで除去する
〔輝度ノイズ – コントラスト〕スライダは〔輝度ノイズ - ディテール〕スライダと直接連動しており、〔輝度ノイズ - ディテール〕スライダの設定値によってスポット状に発生するピクセルの集合を除去することができます。この種のスポットは人物の肌の上に確認することができます。
ピクセルの集合が消えるまで〔輝度ノイズ - コントラスト〕スライダのカーソルを少しずつ右に移動します。過度に補正をすると肌の表面がのっぺりしてしまうので気を付けてください。〔ハンド〕 ツールを使って画像内を移動し、画像全体でノイズ除去が行われたかどうかを確認します。
手動補正をするときは次のことに気を付けてください。
• まず設定値を一旦0にしてから、少しずつカーソルを移動して補正の効果を確認しながら作業してください。
• カーソルを一番右に移動して、どのような状態になるかを確認することも大切です。カーソルを前後して自分の気に入る補正値を決めてください。
• 〔自動〕 アイコン(マジックワンド)をクリックするか、カーソル上でダブルクリックすれば自動補正の設定値に戻ることが可能です。
ノイズを自動的に除去するためにプリセットを作成する
自分で行った手動補正結果に満足できたら、このノイズ除去補正をプリセットとして保存することができます。これは同じ条件(同じカメラとISO感度)で撮影された画像が多数ある場合にとても有効です。例えば、ISO 感度別に、ISO 3200や ISO 6400 で撮影した画像用のプリセットを作ることもできます。
4.1 - 画像を解析し補正の必要性を決定する
ISO感度が変われば必要なノイズ除去補正も変わってきます。自分で画像に合った補正のレベルを決めることが大切です。
4.2 - 自分でプリセットを作成する
ツールバー上の〔プリセット(適用)〕プルダウンメニューを開き〔現在の設定からプリセットを作成〕コマンドを選択すると、その時点でアクティブになっている全ての補正内容がまとめて保存されたプリセットが作成されます。このプリセットファイルは好きな場所に保存することが可能ですが、DxO Optics Proに内蔵されているデフォルトの〔Presets〕フォルダ内に入れることをお勧めします。
注意
プリセットの名称は、使用時に迷わないように具体的なものをつけることをお勧めします。例えば〔ノイズ_canon7D_ISO6400〕というように、主な補正機能名、使用カメラ機種名、撮影時のISO感度を明記します。こうすれば、このプリセットはCanon EOS 7DでISO 6400で撮影した場合に効果的であることが一目瞭然です。
画面左に表示される〔プリセットエディタ〕パレットのツールバーから〔新規プリセットファイル〕 アイコンをクリックしても同様にプリセットを作成できます。
4.3 - プリセットに保存された補正内容を変更する
新しいプリセットがプリセットのリスト内に作成されました。このプリセットに保存されている補正内容を変更することもできます。リスト内のプリセットを選択して〔編集モード〕をクリックしてください。
補正パレットの左側にチェックボックスが表示されます。チェックされている項目がプリセットに保存されます。各種スライダの補正値を変更することも当然可能です。変更された補正値がプリセットに保存されます。
補正変更作業が終了したら、〔保存〕ボタンをクリックして新しい補正値をプリセットに保存します。次に〔編集モード〕ボタンをクリックして変更作業を終了します。
プリセット保存後、変更したプリセットをリスト内から選択して他の画像に適用することが可能です。
一歩進んだ補正: レベルアップの補正
〔ノイズ〕パレットのオプションとして〔グレーEQ〕と〔デッドピクセル〕という2つのスライダがあります。〔DxO新デフォルト〕プリセットを選択すると、この2つのスライダも自動的に補正されますが、当然手動で補正をすることも可能です。
〔グレーEQ〕スライダ
カラーノイズ除去補正を適用すると、色、特にニュートラルな色相(グレー、ホワイト等)に影響があります。この影響はとても微妙ですが〔グレーEQ〕スライダを使って抑えることができます。
画像内のニュートラルな色相の部分を選びます。ズーム率100%にすることをお勧めします。〔グレーEQ〕スライダの設定値を100から0に移動してみてください。設定値が100になると花弁の極端に白い部分が軽く暖かいトーンになり、0になるとニュートラルなトーンに戻るのがわかります。
このサンプル画像の場合、自動補正で十分暖かいトーンに傾くのを抑えることができますが、手動で補正することも可能です。
〔デッドピクセル〕スライダ
ノイズにはもう一つデッドピクセルと呼ばれるものがあります。これは実はセンサーの欠陥で、光ったり色のついた点として現れます。このピクセルは特に暗いトーンの部分に多く見られます。
デッドピクセルは自動で補正処理されますが、〔デッドピクセル〕スライダを使って手動で補正しなおすこともできます。スライダの設定値を高くするにつれてデッドピクセルもより多く除去できます。
自動補正に戻るには右端の〔自動〕アイコン(マジックワンド)をクリックしてください。
写真提供: Gilles Théophile, Rodérick Vazquez, Arnaud Pincemin
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