大手会社の化粧品開発に勤務していましたが、好きな化粧品を好きなだけ追求するため円満退職。無事にノラ犬となりましたw
ノラ犬となった化粧品犬が、新しい化粧品を開発する過程で得られた面白い情報を発信していくブログです。

化粧品犬です。

8/6にリニューアルされた、エッセンシャルの新シャンプー、コンディショナーの解析も今回で7回目。
今回と次回の ふんわりうるツヤ髪 シリーズで、シャンプー・コンディショナーは終了です。
それが終わったら、各シリーズのキューティクルエッセンスを取り上げたいのですが、ネットで頼んだらなぜかまだ来ない(^_^;)
今回は、キューティクルエッセンスがシリーズのキモだと思うので、マズいです。

このままだと、間に別の製品解析を挟むかもしれません。
まあ、やむなしですね(^_^;)

花王エッセンシャル(2016) の過去のエントリーは、こちらを見てください。
今日は製品解析はお休みです。エッセンシャルシャンプーがリニューアルとのことです。
花王エッセンシャル(2016) の解析 しっとりツヤ髪シャンプー/コンディショナー1 サンプル編
花王エッセンシャル(2016) の解析2 しっとりツヤ髪 シャンプー処方解析編
花王エッセンシャル(2016) の解析3 しっとりツヤ髪コンディショナー処方解析編
花王エッセンシャル(2016) の解析4 (今さらですが)製品概要編
花王エッセンシャル(2016) の解析5 さらさらスムース髪シャンプー処方解析編
花王エッセンシャル(2016) の解析6 さらさらスムース髪コンディショナー処方解析編

でまあ、今回取り上げる、ふんわりうるツヤ髪シャンプーなんですが。
(正式名称は、エッセンシャル キューティクルシャンプー ふんわりうるツヤ髪)という、長いものです)

正直・・・かなり今一つな、ガッカリ感の高いシャンプーですね(^_^;)
はっきり言って、普段の化粧品犬ブログだと取り上げないかなー。
最初のアイテム(しっとりツヤ髪シャンプー)は良かったんですけどね。
というわけで、ちゃっちゃっと(^_^;)、行きますよ〜。

いつもの様に、裏面の処方を整理します。
今回は、旧製品(2014年年度処方)の裏面表示も整理し、新製品と併記してみます。
原料の配合順は裏面のまま変えずに、機能毎にパート分けし、共通の成分についてはできる限り近づけて書いていますが、場合によって近くに書けない場合もあります。
こんな感じになりました。


リニューアルしても、あまり変わってないですよね。
というか、リニューアルによって、コンディショニング剤のパートにあった、大事なリンス基剤であるカチン界面活性剤(ステアロキシプロピルジメチルアミン)が無くなっていますね。
リニューアル前後で製品の名前は変わりましたが製品コンセプトに変更は無いのですが、なぜかこの仕様です。
前回取り上げた、エッセンシャルさらさらスムース髪シャンプーも同じような変更をされていましたが、何かを引き算したら何かを加えて製品を作っていただかないと、困ります。しかしリニューアルされた処方には特にそういう成分が見当たらないです。

ここで、ふんわりうるツヤ髪シャンプーのポジションを確認するため、今回のリニューアル後の3つのシャンプー処方を並べてみましょう。
こんな感じになります。


この3製品とも似すぎですよね。左端にあるオレンジ色のしっとりツヤ髪シャンプーは、まだカチン活性剤やステアリルアルコールなどのワックス成分が配合されていて、正にリンスインシャンプー的になってるので良いでしょうが。

緑のさらさらスムース髪シャンプーや、ピンクのふんわりウルつや髪シャンプーなどはそれも無いし、それぞれの特徴を作るための成分も見あたらない・・・
というか、この緑のさらさらスムース髪シャンプーと、ピンクのふんわりウルつや髪シャンプーって、まったく同じ処方じゃないですかー。
配合順番に差が出ない程度の、微量な変更はあるかも?ですが、これで、「さらさらスムース髪」と「ふんわりウルつや髪」の差が出るのかと、花王さんに聞いてみたいです。

ちなみにコンディショナーまで使ってみた使用感は、前回取り上げたさらさらスムース髪シャンプーから、更にすべり感を除いた様な感じです。
乾燥後、髪がバサバサしてしまうシャンプーだなあ、と言う感じを受けました。

たとえばパンテーンなんか、同じように低価格帯で3種類をラインナップしていても、それぞれに工夫がしてあってこんな投げやりな感じは無いわけですよ。
価格帯はちょっと高いけど、資生堂のTSUBAKIも、それぞれの製品毎にキャラを立ててるわけで。
花王さんにはもっと、ガンバっていただきたいです。

あとは例によって、原料毎のコメントを書いておきます。
といって、上記のように、ほぼさらさらスムース髪シャンプーと同じ内容です。

洗浄剤
・ラウレス硫酸アンモニウム:ラウレス硫酸アンモニウムは、ラウレス硫酸ナトリウムの刺激性を改善した物です。地味に珍しい原料です。また、このラウレス硫酸Naは、花王さん自身が生産した、特別に泡立ちのよい物である可能性が高いです。詳しいことはラウレス硫酸Naの項を参照してください。
・ラウレス-4カルボン酸Na:酸性石けんとも言われる刺激の低い洗浄剤。ただし、泡立ちは良く無く、しっとり系の洗い上がりになる。
・ラウリルヒドロキシスルタイン:よく使われているコカミドプロピルベタインと良く似ている、安さとそこそこの安全性が取り柄の洗浄剤ですね。
・ラウラミドプロピルベタイン:よく使われているコカミドプロピルベタインと殆ど同じ成分で、安さとそこそこの安全性が取り柄の洗浄剤です。
・コカミドMEA:シャンプーでよく使われる増粘・増泡剤
・イソデシルグリセリルエーテル:花王さんが良く使う起泡剤。花王さんの食器用洗剤のキュキュトにもアルキルグリセリルエーテルと言う似た名前の起泡剤を使っているので、同じ成分かもしれません(表記からは分かりません)。
・ラウレス硫酸Na:シャンプーでよく使われる洗浄剤。ネットでの評判は悪いが、洗浄力は強めであるものの、刺激はそれほどは高くない。そもそも、ラウリル硫酸Naという刺激の強い洗浄剤の、安全性を改良した洗浄剤。

下記エントリー参照です。
花王 メリットシャンプーの解析(前哨編2 ラウレス硫酸塩の安全性)
http://ameblo.jp/kesyouhinken/entry-12019765318.html

また、このラウレス硫酸Naは、花王さん自身が生産した、特別に泡立ちのよい物である可能性が高いです(化粧品の表記からは分かりませんが)。
メリットに使われているラウレス硫酸塩は、そうでしたね。メリットのような医薬部外品は、構造が正確に表示されるので、花王製のトイ別に泡立ちの良いラウレス硫酸塩であることが分かります。
下記エントリーにて詳細を書いていますので、興味ある方はどうぞ。

花王 メリットシャンプーの解析(本編 洗浄成分について)
http://ameblo.jp/kesyouhinken/entry-12020148517.html

コンディショニング剤、オイル類
・ヒマワリ種子油:ヒマワリ種子油はオリーブ油に似た油で保湿感が高く、トコフェロール(ビタミンE)を豊富に含むことで知られている。元々は不飽和結合が二個あるため、オリーブ油に較べて安定性の悪い油であったが、近年では品種改良が進み、オリーブ油レベルの安定性に改良された製品も出回っている。
・ラノリン脂肪酸:羊から取られるラノリンを加水分解して得られる、脂肪酸混合物。エモリエント剤として機能する。
・ミリスチルアルコール:柔らかめのワックスで、本来はコンディショナーに使われる事は多い成分。
・PPG-2ヒドロキシプロピルトリモニウムセルロース:ヒドロキシプロピルセルロースをベースにし、髪への吸着性を高めたカチオン化ポリマー。
・グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド:昔から使われているカチオン化ポリマーの1つだが、最近再度よく使われるようになっている。
・ポリクオタニウム-10:もっとも良く使われているヘアシャンプー用のコンディショニング剤。別名カチオン化セルロース。
・ポリクオタニウム-52:別名 N - ジメ チ ル アミノエ チ ル メタクリル 酸 ジ エ チ ル 硫 酸 塩・N , N - ジ メ チ ル ア ク リ ル アミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール 共重合体。花王自身も使っているが、外部に販売もしている花王の化粧品原料で、コンディショニング剤。ラウレス-16と混合された状態で販売されている。
・ビスセテアリルアモジメチコン:両末端に疎水基を持つアミノ変性シリコン。べたつきが少ない。
です。
・ジメチコン:化粧品で最もよく使われている、普通のシリコン油

防腐剤
・安息香酸Na:広く使われている、比較的低刺激な防腐剤。食品にも使われる。
・フェノキシエタノール:比較的低刺激な防腐剤。ナチュラル系の化粧品に使用される事も多い。
当ブログでは、安全性については以下のエントリーで詳しく書いた。
プロピルパラベンの安全性についての文献を紹介
http://ameblo.jp/kesyouhinken/entry-12119450565.html

増粘剤、保湿剤、香料等
・エタノール:エタノールです。過去には変性剤を加えた変性アルコールが使われていましたが(変性すると酒税が回避されて安くなった)、税制が変更されて変性アルコールが値上がりしたため、現在は変性アルコールは使われず、ただのエタノールを使うのが主流になっています。
・ジステアリン酸グリコール:シャンプーで良く使われているパール化剤。
・リンゴ酸;通常はpH調整剤として使われる。花王によると、ドライヤーの熱から髪を守り効果もあるとのこと(花王のスタイリング剤である、リーゼの説明より)。
・コハク酸2Na:化粧品犬的には強くは信じられないのですが、髪内部にたまった不要なカルシウムを洗い出す効果があるようです。
詳しくは下記エントリーで書きました。
花王 アジエンスMEGURI の解析2 コンセプト・理論編
http://ameblo.jp/kesyouhinken/entry-12087261213.html

・PPG-3カプリリルエーテル:花王さん自身の新規化粧品原料で、髪にまとまりとツヤを与え、シリコーン様の感触を実現する新規成分です。
PPG-7:ポリプロピレングリコールの1種。水を改質し若干の油性感を与える成分。
・ラウレス-4、ラウレス-16、ラウレス-23:花王のシャンプーに良く配合されているノニオンで、増泡・増粘効果を高める効果がある物です。
水酸化Na;pH調整剤。
ベンジルアルコール:若干の抗菌性を持つ成分。水と混合可能で、油溶性の成分を溶かしやすくする効果もある。
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