恐るべし・円形脱毛症<前編>
かれこれ、7年くらい前、そうちゃん(長男・10歳・知的障害アリ)が2歳の時、私は、ヒョンな事から、円形脱毛症になった。
その時の話。。。
ある朝、私が寝ていると、先に起きていた、そうちゃんが、私の枕を引っこ抜いて、私のことを起こそうと必死だった。
、、、が、なにしろ、私は眠かったので、枕を引っこ抜かれても、めげずに、顔をパシパシたたかれても、めげずに、「そうちゃんー、、もうちょっと寝せて~。。」と言いながら、こちらも必死だった。
そうこうするうちに、「ギャッ!! 痛い~~!!」
私は思わず叫び、飛び起きた。
悪気はなかったのだろうが、そうちゃんが、私の髪の毛を、ものすごい勢いでひっぱったのだ。
イヤ~ 痛かった!
しばらく、頭をかかえるほど、痛かった。
私は、とっさに、髪がごっそり抜けてしまったんじゃないかと思って、パッと髪に手をやって確かめたが、幸い、10本くらいしか抜けていなかった。
ホッ。。
、、、が、数日たっても、ジンジンとした痛みは治まらず、次第に地肌が、赤くはれてきたかと思うと、あっという間にかさぶたになった。
、、、で、かさぶたになっただけでは、終わらなかったのである。
かさぶたがポロポロと乾いて、取れかかっていたので、ちょっと頭に手をやって、かさぶた部分をうかしたら、、、。
髪がっ、、、髪が、なんということもなく、スルリと、かさぶたと一緒についてくるではないか!!
そして、ついには、そう、”一円玉よりチョイ大”くらいのハゲとなってしまったのだ。
マズイ、、、。
鏡をのぞくと、横の髪でも、前の髪でも、隠しようのない場所、、、ちょうど、後頭部のてっぺんより、ちょっと下に、ハゲは、でき上がっていた。
(私は、この時、バーコードおじさんの気持ちが、痛いほどよくわかった。。)
こんなこと、さすがに初めてで、とにかく驚き、焦り、オロオロした。
、、、が、抜けてしまったものは、しょうがない、、、髪が生えてくるまでの辛抱だ。。。
そう言い聞かせながら、自分を慰めた。
しばらく、そのまま放置し、髪が生えてくるのをひたすら待ったが、いっこうに、生えてくる気配がない。
で、ある日、私は、家の近くの皮膚科へ行ってみる事にした。
その皮膚科、、、ドアを開けると、外観と同じく、中も、コンクリートうちっぱなし風となっており、なんとも殺風景な雰囲気の病院だった。
診察室に入ると、銀ぶちのメガネをかけた、これまた、これといったインパクトの薄い先生が座っていた。
「こんにちはー。」と言う私に、銀ぶち先生は、ニコリともせず、「はい、どーしましたー?」とだけ言った。
私は、ヒョイとイスを回し、後ろを向き、「あのー、ここ。」と言って、指差した。
そして、”息子にやられた”事を詳しく話そうとした矢先、、、銀ぶち先生は、「あー、円形脱毛症ですねー。」と、あっさり言った。
私は、そんな事を言われるつもりで病院へ行ったのではなかったので、一瞬、あっけにとられ、キョトンとした。
でも、しばらくして、”そうそう、、、こうなった理由をまだ説明してないんだから、まだ何も知らない先生に、早く教えてあげなければ、、、。”と、我にかえった。
円形脱毛症であるハズは、ないのだから。。
そこで、私は、「いや、違うんです。 実は、この子(ベビーカーに乗っている、そうちゃんを指差す)が、私の髪をひっぱって、、、。」と、事の一部始終を口早に説明した。
私は、銀ぶち先生は、”あー そうでしたかー。 それは大変でしたね。 そういう事なら、もう少ししたら、自然に髪が生えてくるでしょう。 もう少し、待っててください。”、、、というような事を言ってくれるだろうと思っていた。
が、先生の口からでた言葉は、意外な事だらけだった。
「えー、ですから、円形脱毛症ですねー。」
「えっ? 自然に抜けたんじゃなくって、子供からひっぱられて抜けたのに、、、、ですか?」と、私。
「だからー、どういう原因であれ、現段階では、これは、まさしく、円形脱毛症です。」
「はあー。。」と私は、気の抜けた返事をするのが精一杯で、「なにか、いい薬、、、あるんですか?」と、すがるように聞いた。
すると、先生は、「窒素、窒素。 液体窒素で頭に刺激を与えます。」と、何やら、カルテにモチャモチャと書きながら、面倒くさそうに言った。
(これは、ドライアイスみたいな、冷たいものを、サッと頭に当てる治療。)
その後、私は、単に、”いつごろ、毛が生えてくるのか”の確認のため、「こうなっちゃってから、けっこう時間たつんですけど、もうそろそろでしょうかー?」と言った。
すると、その銀ぶち先生は、チロっと私を横目で見て、「やー、それは、わからない。
生えてくるかもしれないし、もう、生えてこないかもしれないし。」と、何の感情もなく、あっさりと言ってくれた。
えっ、、、?
えーーっ!!!
「生えてこない人もいるんですか?」と私が、恐る恐る聞くと、「えー いますよ。 そういう人、たくさん、診てきていますから。」と言った。
聞けば、これからしようとしている、その、液体窒素の治療とやらも、どうやら、”しないよりした方がマシ”という域をでない程度の治療らしく、頭皮に刺激を与えて、髪の発毛を促すだけらしい。
実際、先生は、「治療したからって、髪が生えてくるわけじゃないよ。 生えてくる時は生えてくるし、こない時は、こない。」と、ダメ押しした。
その日、私は、ガックリうなだれて、病院を後にした。
ハゲ、、、ハゲ、、、ハゲ、、、私の中で、走馬灯のように、その言葉だけが、クルクルクルクル回っていた。。。
次回に続く。
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コメント
はじめまして。
ちはるさんの日記を最近知って、読ませていただいております。
障害を持つ、お子さんが、いらっしゃることって大変なことも多いかと想いますが、それを面白い日記に仕上げてらっしゃって素晴らしいですね♪
でも子供って、面白いですよね。
明らかに大人の感覚と違うから、そこがまた面白いというか、そーいう視点・考えもあるんや?ってことも多いかと想います。
もし、ちはるさんが、よろしければ私のブログから、ちはるさんのブログにリンクはらせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
ちはるさんのブログから私のブログにリンクをはっていただきたいという意味でなく、あくまで私のブログから一方的にリンクをはらせていただきたいというお願いですので・・・。
善処くださいますよう、よろしくお願い致します。
投稿: ゲンザイ | 2006年5月18日 (木) 17時55分