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結果が出ない人の「勘違いダイエット」行動

多くの人が陥るダイエットの勘違いとは?(写真 : HiroS_photo / PIXTA)
はやりのダイエットをやってみるが長く続かないし、いつもリバウンド……。これは多くの人が経験していることではないでしょうか。「そういった失敗の原因は、甘えや根性不足より“間違った方向への努力”だから」と語るのは『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』の著者Testosterone氏。筋トレをライフワークとし、『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』の著者であるTestosterone氏に多くの人が陥るダイエットの勘違いについて語ってもらった。

多くの人が陥るダイエットの勘違いとは?

私の名前はTestosterone。現在はアジアの大都市で社長を務める傍ら、2016年に「日本に正しい筋トレと栄養学の知識を普及させる」という目的を元に立ち上げた完全無料のダイエット・筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」の代表も務めている。

「筋トレオタクとダイエットに何の関係があるの?」と思った方も多いのではないだろうか。特に日本では「筋トレ=体を大きくする、ダイエット=やせる」というイメージが強く、筋トレオタクがダイエットのプロフェッショナルであるという事実はあまり知られていない。

断言しよう、この世にダイエットのプロフェッショナルがいるとすればそれは筋トレオタクだ。体重80kgオーバー、体脂肪1ケタを目指し試行錯誤している彼らにしてみたら、一般人の体重や体脂肪コントロールなんて朝飯前なのである。筋肉を残して体脂肪を減らすというのがダイエットの究極の形だが、筋トレオタク達はそれに命を懸けているのである。彼らほどストイックにやる必要はないが、一般人が取り入れられるダイエットのテクニックは多々ある。

私自身、もともとは110kgの肥満児だったが、筋トレのおかげで40kgのダイエットに成功したことで今がある。

早速だが、今回は多くの人がダイエットをするときに陥りやすい5つの勘違いをピックアップした。

ダメ行動(1)ダイエットを決意後の「とりあえずランニング」

ダイエットの大原則は「摂取カロリー<消費カロリー」である。摂取した以上のカロリー消費をすればやせるので、とりあえずランニングを始めてみる人が多い。このランニング、初心者でも始めやすいエクササイズであるが、“コスパ”で見るとあまり良くない。

ランニングの消費カロリーはおおよそ「体重×距離(km)」である。たとえば、60kgの人が10km走ったら消費カロリーは600kcal。10kmのランニングはだいぶしんどいが、消費カロリーはたったこれだけなのだ。一方で、体脂肪を1kg落とすのに必要な消費カロリーは約7200kcal。つまり、体重60kgの人が体脂肪を1kg落とすには単純計算で120km走らないといけない。フルマラソンを約3回分である。ランニングはカロリーを消費するエクササイズであるが、ランニングのみのアプローチでは効率が悪いと言えるのだ。

では、何が効率的かというと、筋トレである。筋トレ単体の消費カロリーは大したことないが、筋トレ「後」にもカロリーを消費してくれる。気になる方は、「EPOC」で調べてみてほしい。さらに、筋肉がつくと「活動代謝」が上がるため、筋肉量が少ない人に比べて一日の消費カロリーが大きくなる。毎日コツコツ無意識下でも差がついていくのである。

そもそも多くの方のダイエットの目的は、ただ体重を減らすことではなく、良いカラダになることではないだろうか。埋もれた筋肉が表面に出てくるから良いカラダになるのであり、それには筋トレが必須となる。筋肉を無視して食べる量を減らし、ランニングをして体重だけ落としても、細いのにプヨッとしただらしない体型になるだけ。これを「スキニーファット」というがこのような状態は、宝の埋まってない場所で穴を掘り続けるようなものなのである。

「はるさめ」ばかり食べていても健康的にはやせない

ダメ行動(2)「カロリー制限」がすべて

日本では、ダイエットをするとなるとカロリーだけを気にする人が非常に多い。特に、普段の食事を春雨スープやサラダなどに置き換えるパターンが多く見受けられる。この方法、ダイエットの大原則である「摂取カロリー<消費カロリー」の状態が続くので、確かにやせてはいく。事実、体脂肪も多少減るだろう。

だが、単純なカロリー制限だけをしていると確実に栄養バランスが悪くなってしまう。ただでさえ摂取できるカロリーが限られるダイエット期間中だからこそ、栄養価の高い食品を効率的に食べることが重要であり、逆にそれを怠れば確実に栄養バランスが崩れてしまうのだ。

たとえば、タンパク質が不足すれば筋肉が減ってしまう。ダイエット中に筋肉を維持するには十分なタンパク質(体重の1.5~2倍、60kgの人の場合90~120g)が不可欠となる。タンパク質不足で筋肉が減ってしまえば「太りやすく、やせにくい体」のできあがりである。そして、カロリー制限の食事はなかなかキツいので、長くは続かないものだ。太りやすくやせにくい体になってから、ダイエットをやめ以前の食事に戻したらダイエット開始前よりもだらしない体にリバウンドしてしまうのである。

健康的なダイエットをするなら栄養バランスをつねに気にする必要がある。具体的には「1日の総カロリー」ではなく「1日の総カロリー+3大栄養素のバランス」に気を使うべきなのだ。1日の総カロリー数だけ気にしていては、絶対にダイエットは成功しない。

アメリカにこんな格言がある。”You can’t out train a bad diet.(どれだけいい運動も、悪い食習慣は倒せない)”。食事の知識はビジネスパーソンの最強の教養となることを、ぜひ意識してほしい。

プロテインにまつわる迷惑な幻想

ダメ行動(3)「プロテイン=太る」

「プロテイン」に対してどんなイメージを持っているだろうか。「運動をせずにプロテインを飲んだら太る」と思っている人もいるのではないか。勘違いしてほしくないが、プロテイン=タンパク質であり、プロテインから摂取するタンパク質も、肉や魚から摂取するタンパク質も本質的には同じである。

ではなぜ、プロテインが筋トレオタクたちから好まれるかというと、ごくシンプルにとても便利だからである。本来は肉や魚からタンパク質を摂取することが理想だが、まとまった量が食べられなかったり、調理の手間がかかることもある。一方で、プロテインパウダーならシェーカーに入れておけば持ち運びが楽だし、水を入れればいつでもタンパク質を補給できる。消化が早い為、トレーニング後の速やかなタンパク質補給にも重宝される。

タンパク質にも1g=4kcalというカロリーがある。だから取りすぎたら太るが、それは「運動をせずにプロテインを飲んだら太る」のではなく「一日の総摂取カロリーが消費カロリーを上回ったから太る」が正しい。

そして、ダイエットをするうえではタンパク質の存在はとても重要だ。それは何度も言うように筋肉にとって欠かせないからである。そして、筋肉をいかに保つかがダイエット成功のカギである。繰り返しになるが、目安としては体重の1.5~2倍、たとえば60kgの人なら90~120g取るようにしてほしい。これをすべて食事からまかなおうとすると結構な量になるので、プロテインをうまく使いながら摂取すると良いだろう。

ダメ行動(4)短期集中でいっきにやせる!

「1カ月で10kg」など、短期間で大幅な減量を目指す人がいる。特にこの夏の季節には、過激なダイエットに取り組む人もいると思うが、ダイエットは短期間で行うものではない。主な理由は2つ。

まずは、1カ月での体重の増減は「自分の体重の±5%」に留めるべきだから。たとえば体重60kgの人なら、3kgが目安。これを超えると体に大きな負担がかかってしまい、健康的なダイエットとは言えない。

2つ目が、短期間での急激なダイエットは、どうしても筋肉が減りやすくなってしまうため。それは先述した活動代謝とスキニーファットの話でお伝えしたとおり。ダイエットの本来の目的は、単純な体重減少ではなく、「美しい体」を手に入れること。本末転倒にならないように注意しよう。

急激に減らした体重は、急激に戻る。継続できないダイエットには意味がない。歯をきれいで健康に保つ為に2週間だけ歯を磨いてやめないように、健康的で引き締まった体を手に入れ保ちたければ長期的な目で見る必要があるのだ。

「野菜」も摂り方によっては全然健康的じゃない

ダメ行動(5)アサイーボウルや野菜ジュースは健康

ダイエット・食生活で気をつけるべき知識、一生モノとして使える最強の食事法「マクロ管理法」をまとめた1冊。『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「血糖値の乱高下を防いで体によさそう」という理由で多くの人が取っている野菜。サラダで食べるときに使われるドレッシングだが、大量の砂糖や油が使われている商品も多く存在している。シーザーやゴマドレッシング等のクリーミーな商品は特に注意が必要だ。健康のためを思って食べたサラダが、実はドレッシングによって数百kcalを余計に摂取しているということは珍しくない。

野菜といえば、野菜ジュースも要注意。野菜ジュースの中には「野菜エキスのちょっと入った砂糖水」みたいな商品もあり、こういった商品の場合、「野菜不足解消」の気休めにもならないのだ。若い女性に大人気のグラノーラやアサイーボウルなども同じ部類だ。健康的な朝食というイメージかもしれないが、栄養素だけ見ると糖質たっぷりのデザートみたいなもの。むしろ、血糖値の乱高下によって体のダルさや空腹を助長する可能性が極めて高い。下手に野菜ジュースやグラノーラ、アサイーボウルを食べるよりも、三大栄養素のバランスを気にしつつマルチビタミン&ミネラルのサプリメントを摂取したほうが得策だ。健康を意識して取っている食品が意外と落とし穴というパターンは珍しくないのだ。

ダイエットに関する間違った知識は、おカネや時間を無駄にするだけではない。インチキダイエット情報は健康と時間を奪う立派な詐欺だ。健康と時間は時としておカネより貴重だ。しっかりとした知識を身に付け、だまされないようにしてほしい。正しい知識を持って、正しくダイエットに取り組もう。