激しい運動は出来ない、食事制限もしたくない、出来る限り少ない負担でダイエットしたい、そう考えている人には食後の運動ダイエットはオススメかもしれません。
食後に運動するなんてちょっとと思うかもしれませんが、その効果の高さ、メリットの多さはまさに折り紙付き。痩せたい人なら見逃せないものばかりなのです。
気になるお腹への負担も、実はありませんしね。うまく使えば大変なダイエットも楽に出来ちゃうくらいのポテンシャルを秘めているのですよ。
一体その効果とは何なのか、それでは今回はそんな気になる「食後の運動ダイエット」についてご紹介していきましょう。
ダイエット効果1.血糖値の上昇を抑えられる
私たちはなぜ太るのか、その答えは単に摂取カロリーの問題だけではありませんよね。脂肪をため込む働きを呼び起こす”血糖値の上昇”もまた、今時のダイエッターにとっては無視できない問題となっているのですから。
血糖値を上げない糖質制限ダイエットが流行っている事からも、これは確認できること。血糖値を上げないことこそが、近年のダイエットのある種のトレンドになっているのです。
では、血糖値を上げないためにはどんな方法があるのでしょうか。それはただ糖質を食べないだけではありませんでした。
食後にほんの少し運動することでも、血糖値の上昇は抑えることが出来るのです。
ジェイムス・A・レヴィンの著書「GET UP!座りっぱなしが死を招く」には、この点に関してアメリカ最大規模の総合病院メイヨークリニックで行われた研究結果の話が↓のように書かれています。
食後に座ったままでいた場合、血糖値は高山型を描いて急上昇し、ピークが2時間にわたって持続する。
しかし食後に15分間、時速約1.6kmの速度で歩くだけで、上昇カーブは高山型から穏やかで安全な丘陵型に変わる。ピーク時の血糖値が半減するのだ。
血糖値の上昇が半減するということは、血糖値の上昇が引き起こすインスリンの分泌”脂肪をため込む働き”もまた半減することを意味します。食後に運動することは、体の太るメカニズムを抑制することが出来るというワケなのです。
ダイエット効果2.体内の糖質を即消費
糖質をとると太る、そう考えている人はたくさんいると思います。糖質は血糖値を高めて脂肪を蓄積しやすくすることに加え、糖質自体もまた脂肪へと変化するという話は今や有名ですからね。
しかし、「糖質=太る」という認識は必ずしも正しいものとは言えません。
なぜなら体脂肪になってしまう糖質は、体内に入ったうちの一部だけエネルギーとして使いきれなかった分だけだからです。例えたくさんの糖質をとってしまったとしても、その糖質をエネルギーとして消費し切ることが出来れば、糖質が脂肪になることはあり得ないということなのです。
この点は、食後の運動が持つダイエット効果を一段と高めることにもなりますね。食後に運動を行えば、「血糖値の上昇を抑える」効果で脂肪の蓄積を抑えることが出来ますし、運動によるカロリー消費のおかげで脂肪に変化する糖質自体もしっかり消費することが出来るのですから。ダブルの効果で糖質対策を実現できるのです。
この糖質対策の成功は、もちろんダイエットの本題”脂肪燃焼”にもつながります。なぜなら、この食後の運動ダイエットは体から脂肪の補給を断つ”兵糧攻め”的なダイエット法。それまで消費と蓄積が同時並行だったダイエットから、蓄積を無くし体の脂肪燃焼を”今ある体脂肪”に集中させることが出来るからです。
体を太りにくくすると同時に今まで以上によりスムーズに体脂肪を落とせるようにする、つまり食後の運動を行うことは”太りにくく痩せやすい体”を作るのにも役立つと言えるわけですね。
やり方.食後の運動はお散歩レベルでOK?
食後の運動がダイエットに役立つとしても、実際に動くのは気が進まないという方も多いでしょう。食後すぐの運動は、消化に悪く、気分を悪くする恐れが残りますからね。
しかしここでもう一度、「血糖値の上昇を抑える」項目でご紹介した「GET UP!座りっぱなしが死を招く」の一節を思い出してみましょう。
食後に15分間、時速約1.6kmの速度で歩くだけで、上昇カーブは高山型から穏やかで安全な丘陵型に変わる。
つまり食後にするべき運動というのは、気持ち悪くなるような激しい動きも汗をかくこと当然ない、のんびりとしたお散歩というわけです。一般的な徒歩の速度は時速4.8kmと言われていますから、この1.6kmというのはものすごくゆっくりなのが分かりますね。この程度なら食後の腹ごなしにはむしろ物足りないくらい、気になる負担は極めて少ないと言えるでしょう。たとえ運動嫌いの人やお年寄りの方であっても、これくらいなら気軽に出来ますしね。
食後の運動の消費カロリーは?
運動をするならば、当然消費カロリー量は気になるところでしょうからこの点についても触れておきましょう。
体重70kgの人が15分間のウォーキングを行った場合の消費カロリー量は、その歩行速度に応じて以下の表のようになります。
| 速度 | カロリー |
|---|---|
| 時速1.6km | 36kcal |
| 時速3.2km | 51kcal |
| 時速4.0km | 55kcal |
| 時速4.8km | 64kcal |
| 時速5.6km | 79kcal |
ゆっくりとした運動のため、やはり1回あたりの消費カロリー量は少なめとなっていますね。
しかし、食後の運動はフルセットなら1日3回が原則、朝、昼、晩とやればその運動時間は合計で45分にも及びます。
1日当たりのウォーキング時間として考えると、十分な運動量とも言えますし合計なら消費カロリーもそこそこ。先ほどの2つのダイエット効果のおまけと考えれば、悪くない数字とも言えるでしょう。
もちろんこれに加えて別で運動、例えばランニングや水泳など消費カロリー量が多い運動を行えば、大幅な脂肪燃焼も見込めますよ。
メリット1.移動時間を利用できる
お散歩レベルの運動でOKということは、言い換えればただの”移動”でもOKということを意味しますよね。
徒歩や自転車などの体を動かす移動であれば、食後の運動ダイエットの効果は十分に得られるわけです。
例えば朝食の後すぐに通勤・通学に出る、お店で昼食や夕食をとった後すぐさま会計を終え歩いて出る、そんな日常にありがちな一コマでも十分な食後の運動となりうるのです。
必要になるのは、食べたらすぐ動くということだけ。
朝はもちろん、昼や夜も外食が多い人なら、わざわざ運動を意識しなくても自然とダイエットが出来てしまうのですよ。
食後の一服、まったりタイムを我慢するのはちょっと辛いかもしれませんが、楽に痩せたいならこの効果は使わなきゃ損と言えそうです。
メリット2.食事を楽しめる
食後の運動のどこが魅力的かと言えば、なんといっても「食べたいものを食べやすい」点が挙げられるでしょう。
例えば、ご飯やパンと言った炭水化物。最近は血糖値の上昇を理由に敬遠されてきましたが、食後に運動すればそんなデメリットもある程度はチャラに出来るのですからね。
糖質制限ダイエットの流行以降、何かと肩身の狭い思いをしてきた炭水化物好きな人にとっては朗報と言えるかも知れません。
またお肉好きな人にとっても、この点は大きなメリットになるでしょう。食後の運動の効果は脂肪の蓄積を防ぎふとりにくい体を作ること。
脂が滴るジューシーなカルビやとんかつも、食後の運動を行っていればそれまで以上に食べやすくなるのですよ。
メリット3.おやつも楽しめる
普段のダイエットなら絶対NGな「おやつ」だって、食後に運動するなら楽しむことが出来ちゃいます。。
カロリー消費と血糖値コントロールの効果を活かせば、おやつを食べることのデメリットを最大限減らすことが出来ますからね。
頻繁に食べるのはもちろん駄目ですが、たまのストレス解消に楽しみたい時には役立つことは間違いないでしょう。
1週間頑張った自分へのご褒美に、そんな形でちょっと奮発したスイーツなどを頂けばダイエットのモチベーション維持にもなってくれるかもしれませんよ。
メリット4.食後の眠気・集中力低下を予防する
食後の運動は、食後に起こるあの眠気、集中力の低下対策にも活躍します。
これらの現象の原因が、食後の血糖値の急上昇後に起こる”血糖値の急低下”にあるからですね。
食後の運動が血糖値の上昇を抑えることで、その後に起こるはずの血糖値の急低下を抑止、それによって集中力の低下や眠気の発生を防ぐことが出来るのです。
ランチタイム後に大事な仕事やテストの予定が入ってる人は、これからはあえて食後の運動した方がいい成果が得られるかもしれませんね。
メリット5.より質の高い運動が出来る
今回は食後”直後”の運動をメインテーマにお送りしましたが、食後からしばらく時間のたった、つまりお腹の落ち着いたころの運動が持つ効果についても軽くご紹介しておこうと思います。
実は食後の運動は、必要なエネルギーが十分に補給された状態となるため、運動自体の質を特に高めることが出来るのです。
詳しく言えば、集中力やパフォーマンスの向上などですね。
エネルギーが少ない状態に比べて力もやる気もわきやすいため、長い距離や負荷の大きい運動(ランニングや水泳)、きつめの筋トレをするにはもってこいのタイミングとなるのです。
運動中疲れやすい人なんかにもオススメになりそうですね。普段以上にしっかりと、集中して運動に取り組めることでしょう。
食後と食前ならどっちがオススメ?
食後の運動がダイエットに効果的なように、その逆である”食前”の運動もまたダイエットに役立つ効果を持っています。
その効果の内容は、食後の運動とは全く逆のものですけどね。
太りにくく痩せやすい体を作る食後の運動に対して、食前の運動はもっと直接的に脂肪をガンガン燃焼させることをサポートする効果を持っているのです。
いったいどちらの方が痩せやすいのか?というのは人それぞれでもありますが、大まかにいえば食後の運動は少ない負担で確実に痩せたい人、運動が苦手な人向け。
逆に食前の運動は、ランニングなどの有酸素運動が出来る人、ある程度きつくても頑張れるとにかく早く痩せたい人向けといえるでしょう。
食前の運動については以下の記事で詳しくご紹介しているので、気になる方はご覧になってみてくださいね。