B-YNプラスター
ラスアンドプラスター工法
JIS A 6904「せっこうプラスター」現場調合・内装・下塗用
昔ながらの”土壁”には、和風建築への愛着に加えて防
火、遮音性能など、古来独特のメリットが認められますが
その反面、省力化とスピードを求める現代の建築工法にマ
ッチしない面も否めぬところです。
そこで、この塗壁の良さを受け継ぎ、現代にも通用する塗
壁工法として、吉野石膏で開発されたのがラスアンドプラス
ター工法です。
この工法は、”壁の革命”と称されるほど、今日にいたる
まで過去30数年間、在来の土壁に替わって自然志向の呼
吸する健康壁として急速に普及してきました。
1.安定した壁を造る工法
塗壁を造る基本であるアバレのない下地としてのせっこう
ラスボードに、収縮亀裂のないせっこうプラスターが完全
に接着し、亀裂の出ない強固なせっこう壁ができあがりま
す。
2.省力化と工期の短縮
ニューラスボード張りの簡便さと、B-YNプラスターの塗り
易さが省力化を図り、さらに、完成するまで約一週間と工
期の短縮を実現します。
3.塗り壁としての優れた性能
建築基準に基づく不燃材料および耐火構造、遮音構造の壁
と認定されています。
4.好みの仕上げが選べる
B-YNプラスターは中性ですから、仕上げとしてはタイガー
ケンコート、繊維壁、京壁、漆喰壁など、お好みに応じた
仕上が選択できます。
B-YNプラスター(JIS A 6904せっこうプラスター)
■性 状
凝固時間 始 1時間以上 終 16時間以内
粉末度% 850μm残量 10以下
106μm残量※ 70以下
曲げ強さ N/m㎡{kgf/m㎡} 1.0{0.10}以上
圧縮強さ N/m㎡{kgf/m㎡} 3.0{0.31}以上
硬 度 N/m㎡{kgf/m㎡} ‐
化合水の含有量 % 4.0以上
※850μmのふるいを通過し、106μmのふるい上に残ったもの
■施 工
下 地
◆木造軸組
1.間 柱
間隔は約450㎜とします。これに胴線(大貫2ツ割)を約
450㎜間隔に吹き込みツラいちに取付けます。
2.ニューラスボード張り
突き付け張りとします。
3.釘打ち
釘は平頭亜鉛メッキ(JIS A 5552)またはユニクロームメ
ッキ鉄釘を使います。釘の長さはボードの厚さの約3倍程
度のものを用い、釘頭がニューラスボードの表面と平らに
なるまで確実に打留めます。この際、釘頭が表面紙を破り
中までめり込まないように注意します。
釘留め位置はボード縁より、10㎜内側とし、釘間隔はボー
ド周辺部では100㎜程度とし、その他の中間部では約150㎜
間隔とします。
不完全な軸組、不完全な釘止めはB-YNプラスター施工後、
膨れ、反りなどの故障の原因となります。
◆鋼製下地軸組
1.軸組構造、取付け
各鋼製下地メーカーによって仕様が異なりますので、各々
の仕様に従ってください。
2.ニューラスボード張り
各メーカーの仕様による金具や亜鉛メッキのドリリングタ
ッピンねじ(長さ22㎜)を用います。タッピンねじ留めは、
ねじ頭が表面と平らになるまで確実にしめつけます。
ねじ留め位置はボードの縁より10㎜内側とし、間隔はボー
ド周辺部では150㎜以内、中央では200㎜以内とします。
練 り 方
◆手練り(練舟)
1.配合量のB-YNプラスターと砂を舟の中でよく混合し、直
ちに水を加えてよく練り合わせます。
2.砂は湿っている場合が多いので、”カラ合わせ”してか
ら放置しないでください。
◆機械練り(ミキサー)
1.ミキサーに所要量の砂とB-YNプラスターを入れ、適量の
水を加えながら練ります。
2.一般にミキサーの場合は練り過ぎがちとなり、硬化時間
が短くなりますので、混練時間は3分以内とします。
<注 意>
*他種のプラスターやセメントなどを混ぜないでください。
*練り残しの硬化を始めたB-YNプラスターや使い残しのプラ
スターを練り返して使用しないでください。
*用具は良く洗った清潔なものを用い、また、こね場でのセ
メント粉末、モルタルの混入のないように注意してくださ
い。
*砂の配合過多は硬化時間に変動をきたし、硬化不良事故の
原因となりますから厳重に注意してください。
*上記の注意を怠った場合は、いずれも硬化時間に変動をき
たし、硬化不良事故の原因となりますから、注意事項は厳
重に守ってください。
配合 と 塗り方
◆1.(塗厚10㎜内外の壁面)
配合率(容積比) :B-YN ・1.0
配合率(容積比) :砂 ・1.0~1.5
塗 厚 :約8㎜
㎡当たりの使用量 :B-YN ・約3.7kg
㎡当たりの使用量 :砂 ・約5.2L
1.最初に下地にすり込むように充分に鏝圧をかけてすり込
みながら1回塗付け、折返し追いかけて所定の塗厚(約10
㎜)とし、定木で平らにします。
2.水加減のタイミングを見て、最終的に木鏝でなでつけム
ラを取ります。
◆2.(塗厚12㎜以上の壁面)
配合率(容積比) B-YN :1.0 ・1.0
配合率(容積比) 砂 :1.0~1.5 ・1.5~2.0
塗 厚 :約6㎜ ・約6㎜
㎡当たりの使用量 B-YN :約2.8kg ・約2.2kg
㎡当たりの使用量 砂 :約3.9L ・約4.3L
1.前項と同じ要領で最低6㎜厚に下塗をかけ、軟らかいう
ちに縦横に櫛目を入れ硬化を待ちます。
2.下塗の硬化後(施工後半日から1日後)下塗面にすり込み
ながら一度こすり付け、折返し所定の厚さまで塗付け、正
しく定木ずりを行い、木鏝でムラを取ります。
養 生
1.施工中および施工終了後、B-YNプラスターが硬化するま
では通風を避けます。硬化後は速やかに、乾燥をはかりま
す。
2.冬季、凍結するようなときは施工を避けてください。万
一、寒さのために凍る心配があるときには、暖房(ジェッ
トヒーター、電熱器など)を行い、換気装置を設けて施工
してください。
◆施工上の注意
硬化不良の原因など
<ドライアウト>
塗作業中、激しい下地の吸水や、風、直射日光などにより急
激な乾燥を受けると、硬化に達する以前に必要な水分を失い
硬化不良となり、これをドライアウトといいます。この場合
は、表面が白っぽい色となり、爪でこすると傷つく状態です
が、水を充分に墳霧して養生すれば硬化します。
塗厚が薄い場合(6㎜以下の場合)や、下こすりのまま放置し
たり、アルカリの微量混入ぬより、硬化時間が延びることな
どはドライアウトを誘発する原因となります。
<スウェットアウト>
ドライアウトと逆の現象で、硬化した後、長時間湿潤状態に
しておくと強度が低下します。
したがってプラスターの硬化後は速やかに乾燥してください
乾燥し難い地下室、結露しやすい風呂場、雨に打たれる外壁
などには使用しないでください。
<アルカリ性物質の微量混入>
わずかなセメント粉末やモルタルなどが混入したり、ドラム
缶などの溜め水で混練すると、硬化時間が極端に変化し、硬
化不良を起こす事があります。できるだけ舟、ミキサーはB-
YNプラスター専用として下さい。溜め水用のドラム缶も同様
です。
<砂の不良・過剰配合>
近年、特に良質の骨材が不足し、不純物の混入した砂が多く
なっていますので、できるだけ粒度分布の良い、きれいな砂
を使ってください。
泥気の多い砂、極端に細かい砂を用いた場合、硬化不良とな
り強度低下をまねきます。
また、砂の配合を増すと急激に強度が低下します。
<海砂の使用>
海砂中の塩分により、一般的には硬化時間が短くなります。
貝殻が混入しているとアルカリ性を呈し、硬化が遅くなり強
度低下の原因となります。
そのほか、山砂、岡砂なども硬化に変動をきたすものがあり
ますのでご注意ください。
<スラグ砂>
スラグ砂はアルカリ性が強いため硬化時間が著しく遅れ、ド
ライアウトおよび硬化不良などの原因となります。
また上塗の繊維壁、京壁に変色などの影響がありますので使
用しないでください。
<期間・保管条件>
4か月以上経過したものは経時変化によって徐々に硬化時間
が遅くなります。また保管条件が悪く雨に打たれるなど吸湿
した場合は急激に硬化することがあります。
◆サビの発生原因
B-YNプラスターは中性ですからセメントモルタルのように鉄
材のサビを抑える力はありません。
したがって、スチールサッシ、メタルラス、コンクリートの
番線、コーナービードの足などはサビ止め策を講じてくださ
い。ニューラスボードの留釘も亜鉛メッキ鉄釘を使います。
◆白華の発生原因
B-YNプラスターの硬化終了後、壁体の乾燥が遅れ、長時間湿
潤状態が続いたり、温度、湿度が大きく変化し、結露(吸湿)
と感動を繰り返すような場合、白華現象が発生します。
また入居後、特に冬期間における部屋の使い方によって壁体
に結露の発生と乾燥を繰り返すような場合、白華を発生する
場合がありますので室内の換気には、充分ご注意ください。
<避けなければならない施工>
*せっこう建材は雨・水漏れ・湿気厳禁の材料です。
水や湿気に触れ易い部位への施工は避けてください。
したがって、乾燥し難い地下室、結露しやすい浴室や外壁に
は使用しないでください。
*せっこうプラスターの天井施工は禁止します。重荷が垂直
にかかりちょっとした悪条件で剥落事故の原因となります。
階段裏も同様です。
指定の用途以外にご使用の場合は性能を保障いたしかねます
<施工作業にあたって>
*使用時に粉塵が目、鼻、喉や皮膚を刺激することがありま
す。安全のため、作業時は防塵マスクや安全メガネ、手袋な
どをご使用ください。(YN、パテ、SL)
*目や鼻、喉に入った時、すぐにきれいな水で充分に洗浄し
てください。また、手に付いた時も出来るだけ早めに水で洗
ってください。(YN、パテ、SL)
<保管・廃棄>
*製品の変質を避けるため、高温・多湿あるいは結露水が発
生しやすい場所を避けて保管してください。
また、床や壁面に直接に接するような置き方も避けてくださ
い。
*在庫の際、積層段数が多いと荷崩れの危険があります。
*せっこう建材の廃材、洗浄廃水の処理については、環境公
害とならないようご注意ください。
<その他>
開口部の隅にはGファイバーテープまたは、メタルラスを用
いて亀裂を防止します。
左官工事施工後に、スチールサッシ、アルミサッシとプラス
ターとの接触部分が腐食することがあります。あらかじめ接
触部分にビニル製の見切りなどで縁を切ってください。
■メーカーリンク
吉野石膏株式会社