この記事では、これから賃貸マンションを解約される方が、退去時に業者立会いの上、原状回復費用についての交渉術の全てを話していきたいと思います。
私自身は、ある企業で働いていた際に、自社の社員の賃貸物件の斡旋・管理を行っておりましたので、年間数十件の賃貸物件について、退去時の原状回復費用についての交渉を複数の賃貸業者と行ってきた経験があります。
その経験を踏まえて、みなさんの退去時の原状回復費用が少しでも抑えられて、少しでも多くの敷金が返ってくるようにここでアドバイスしていきます。
■まず退去時の原状回復費用とは
あなたが賃貸マンションに住まわれていた期間中に、居室の経年劣化や自然損耗の範囲を越えて、わざと(故意)ではなくとも、過失などの偶然によって生じた居室内の傷や汚れを退去時にそれらを入居前の状態に修復するための費用です。
その費用については、業者に敷金を預けていれば敷金から引かれてるかたちで退去時に請求されます。
例えば、原状回復費用として業者から請求される主なものに
・クロスの壁紙の一部が自分が貼ったポスターやカレンダーの類で剥がれた
・クロスに押しピンで穴を開けた
・タバコのヤニでクロスが真っ黄色に変色した
・床のクッションフロアーを家具などの移動の際に傷付けた
・ドア部分のガラスに自分の過失によってヒビが入ってしまった
・畳に剥がれや傷跡をつくってしまった
のような例があげられます。
原状回復費用の簡単な考え方として、「あなたがその家に住んだ期間」と、「仮にその家に誰も人が住んでいない状態であった場合」と比較して入居者が住んだことによって付いた傷や汚れは請求の対象となってきます。クロスのヤケや畳のヤケなどの誰も住んでいなくても年数とともに劣化することを「経年劣化や自然損耗」と表現しますが、その部分は原状回復費用として入居者が支払う義務のないものとされます。
原状回復費用について、簡単ですがこの内容を理解していれば、私が行う交渉術を利用することに問題がありませんので次に話を私の会社勤め時代に戻します。
■原状回復費用の例(私の経験をもとに)
私が勤め先の社員が住む賃貸マンションの管理をしていた時の話ですが、私自身は、社員のマンションに入居前や入居中に行くことがありませんので、退去時に業者と立ち会う際に初めて私も社員が住んでいた賃貸マンションを訪れることになります。
しかし、初めてみるその部屋のひどい有り様といったら目を覆うばかりでした。
まずもって掃除などの類は一切なされていないことは当たり前です。
悲惨な状況の例をあげて行きますと
・部屋を開けた瞬間からタバコ臭がしており、壁にはヤニがこびり付いていて、クロス全面が真っ黄色に変色している
・クロスに接着剤のようなもので、何かを貼っていたと思われるひどい壁紙の剥がれ跡
・居室へのドア扉のガラスにありえないヒビが入っている
・クッションフロアは家具を引きずった時に出来る立派な線傷が多数
といった散々たる状況は、日常茶飯事でした。
私も担当者として、社員さんには賃貸へ入居前に「自分で傷付けた部屋の傷は自腹で支払いする」旨を説明するのです。しかし、ご年配で重要な役職についている方たちが単身住まいをされる賃貸マンションでしたので、当時若かりし私は、そこまで強く「綺麗にお部屋を使ってください」と説明することが出来ませんでした。
なお、私の会社では、殆どが2LDK以上の物件で敷金も30万円以上を超える物件と多数契約していました。この敷金は当然会社が負担しているお金ですので、退去時費用については、上司の承認・決済が必要となりました。つまりは、会社の損失を少なくすること、かつ、社員の自腹を免れること、が私の仕事の重要な命題となり、賃貸業者との交渉は毎回必死でした。
■数々の交渉を経て体得したこと
私自身は、賃貸マンションの管理業務を前任の担当者から引き継いだ際に、急な転勤とあったことも重なり、これといった引き継ぎはなされていない全くのレベル1からのスタートでした。
自分が交渉する立場になって、数ヶ月は退去の居室の汚さに辟易として、業者からの多額の原状回復費用の請求、そして、先に申しました敷金は会社のお金ですので、原状回復費用も上司の承認・決済が必要で「なぜこんなに請求されるんだ!!」といった状況で、若かりし自分の気持ちもかなり萎えていました。「自分が汚して傷付けた訳でもないのに・・・汚した社員が交渉すればいいのに」といった投げやりな気持ちです。
しかし、担当となった以上、泣いてばかりもいられません。私なりに調べに調べて、徐々にレベルアップしていきました。以降に交渉術として順番に項目立てて説明していきます。
■交渉術① 退去の立ち会い時間は、「陽が沈んだ夕刻以降」
業者との原状回復費用について立ち会いを行う時間は、陽が沈んだ頃合いがベストです。つまり、退去時の立ち会いですので、カーテンの類は窓から撤去されていますので、陽が登っている時間帯ですと、部屋に日光が強く差し込み細かな汚れまで、業者に綺麗に見えてしまいすごく目立つのです。
業者は汚れや傷を見つけるプロですので、それをいかに凌ぐかが大切ですが、これは自然の力を上手に借りることが秘訣です。夕刻以降の日が沈んだ頃の立ち会いですと、壁紙クロスや床等のクッションフロアの薄い傷や汚れはあまり目立たず、そこまでジロジロとクロスやクッションフロアを観察する業者でなければ、指摘を受けることは本当に少ないです。
経験上、退去の立会い時間は、時期によって日没は違いますが、日が沈んた夕刻を指定した方が得策です。
※賃貸業者との退去時の立ち会いは、「必ず」行ってください。転勤や引越しのためどうしても立会の時間が取れない時もあろうかと思いますが、業者任せで、一緒に交渉の現場に立ち会わないと業者にやられたい放題の請求が来ます。あとで、それらの請求を見てもめることになっても、実際に退去の部屋で立ち会った時と違い、決め手にかけてしまいます。
ですので、退去の立会いは夕刻と話しましたが、時間がないなどの場合は、この項目は無視していただいて大丈夫です。あくまで退去時立ち会いを行うことが原則であるからです。
■交渉術 ②部屋の掃除
これはかなり重要です。玄関ドアを開けた業者が玄関周りやフロアへ続く部分をパッと見てその部屋の良し悪しを瞬時に判断します。つまり、退去時立会の出だしの部分でかなり出遅れてしまうことにつながります。玄関付近が汚れていると立ち会い業者も「玄関付近がかなり汚れているな!この入居者の部屋は汚れていて、傷だらけかもしれない」と余計な詮索意識を持たれてしまうからです。
居室全体を掃除することはもちろんですが、特に業者が一番に目にする玄関付近は、重点的に掃除することで「この部屋は比較的綺麗に使われていたな」とアドバンテージが得られると思います。
■交渉術 ③実際の交渉 退去部屋に入る前に業者に先制攻撃
掃除がきちんとされた状態で、業者と当日夕刻以降にさあ対面となった時にもポイントがあります。それは「こちらが素人ではないな」あまりがめつく請求出来ないなと業者に思わせる効果バツグンでありながらも簡単な方法ですので是非試して見て下さい。
原状回復費用についてのガイドラインとは「国土交通省」が発行している基準で、簡単に言いますと、マンションの立ち会い交渉の際に、このガイドラインを基準に交渉してもめ事のないようにして下さいといったルールブックです。
端的にそのルールを要約すると「入居者の故意・過失により傷を付けたものは入居者が修理費用を支払う、しかし、自然損耗や経年劣化と認められるものは支払う必要なない」という原状回復費用についての賃貸業者と入居者の原状回復に関する基準が記載されています。
そのガイドラインについてもう少しお話しますと、退去時のトラブルついては年間も相当な件数があり、裁判沙汰になることが多々あります。ただその判例などをもとにガイドラインは適宜改訂されており、法的拘束力はないが「誰が負担するか」がある程度明確・基準化されていることから、業者もこのガイドラインの存在を重要視しているんです。
また、国土交通省のガイドラインには、法的拘束力はありませんが、このルールに従うと、入居者にとっては「極めて有利」、反対に業者にとっては「極めて不利」なルールが記載されているのです。つまり、入居者が入居中に汚したり・傷を付けた部分のみは負担、それ以外は、賃貸業者が負担することになるのです。
こういったガイドラインが認知される前までは、例えばクロスの一箇所を傷付けた場合には、現在は当該一箇所を含めた、その一面のみを入居者が負担することが多いのですが、一昔前は業者が一人勝ちの状態で「一部の面のクロスを新品に貼り替えると、貼り替えていない他のクロスの面と比較すると、(経年劣化で日焼けして色落ちしているので)明らかに色が違うから全てのクロスの貼り替えが必要となります。その費用は、全額入居者負担になります」ということが平然と行われており、多額のクロス張替え費用を入居者が負担していたのです。
また、タバコのヤニでクロスが真っ黄色になっている場合も、「このヤニ汚れはひどいです。お部屋の全てのクロスを貼り替えますので、その費用は請求させていただきます」と今でも請求する業者はあるかと思いますが、ここでタバコでのクロスヤニ汚れの裁判の判例を紹介します。
例えば10年以上経過した賃貸物件のクロスは、日焼けや経年劣化などの自然損耗で、すでに新品と比べて劣化している状態です。10年以上貼り替えられていないクロスを、その時点で住まわれた入居者がタバコを吸って黄色に変色させたという明らかな変化のみをとって新品に貼り替えるのはいかがなものか。10年以上も経過しているクロスであれば、新品にすることは次の入居者を獲得する業者側の利益となる比率が大きいので、何割を業者、何割を入居者といったように全額入居者が負担するのではなく、負担割合を決めたような判例が出ているのです。
■交渉術③交渉補足 ガイドラインを上手に利用する
仲介業者は、ガイドラインの存在を熟知しており、入居者にその部分を突かれると構えてかかってくるほど弱みの部分です。ですので、退去時の交渉の際には、その弱みの部分を上手に利用してあげるのです。
私は、企業の社員の賃貸物件の管理担当者でしたので、予め退去の立会いの際には、業者にこのように伝えてきました。
「私は◯◯企業の担当者として数多くの退去物件に立ち会い交渉をしてきています。当然ガイドラインの基準は熟知しているので、明らかなこちらの故意・過失以外は請求しないでください。会社も不必要な原状回復費用については認めてくれず決済も下りない状態です。ですので、国土交通省ガイドラインの基準に沿った請求額でないと、私も上司に説明が出来ず、また、私が納得できないような請求が来たときには、当然交渉が長引く可能性が高いということは分かっておいてください」ということを業者に伝えておりました。
これを言うと殆どの業者の顔色は変わりました。「やっかいそうな人間がきたな」といった雰囲気です。
しかしガイドラインを何も知らなかった、無知でレベル1担当者の頃は、本当に業者のいいなりでした。しかし、この話で先制攻撃をかけるようになってからは、「明らかに」業者の対応は変わることを実感し、交渉でもガイドラインという強い武器を装備して、対等に行うことができるようになりました。
後々レベルがすごく上がった頃には、「数多くの交渉をしてきたプロ」的な雰囲気で業者と交渉していましたました。当然に不必要な請求はなくなり、入居者が付けた傷や破損などの必要な請求であっても、ある程度の折り合った金額まで減額することも叶うようになりました。
また、築年数が経過している物件によっては、「傷付けたからといって全て新品にする費用をなぜ全額こちらが払う必要があるんですか?入居前は新品に貼り替えられていたのですか?前の入居者から引き継がれてきたのであれば、なぜ今回の入居者が一部を傷付けたくらいで、全て新品に貼り替える必要があるですか?経年劣化や自然損耗分もこちらが払うのですか?新品に貼り替えるのはそちらの勝手ですが、私どもは妥当な範囲の金額しか払うことが出来ませんし、納得も行きません」といったように交渉していました。
ですが、全ての交渉で上手くいった訳ではなかったのも事実です。強気の業者と対峙した時には、一ヶ月以上長引いた交渉もありました。そういった時には、例えば、先の交渉のように全額負担でもめていた部分であったとすれば、お互いに折り合いがつく金額、つまり何割は業者、何割はうちの会社といった形で終結することが多かったです。
つまり、何もしらない状態で業者と相対した時と比較すると素人状態の時は「この部分とここについては修理費用として請求させていただきます」と業者の言いなりになっていた交渉でしたが、例えばクロス傷や汚れで言うと業者側の説明が「この部分は、自然損耗ではない入居者の故意・過失によるものですので、この部分については支払います。それ以外は、業者の利益となる部分が冷蔵庫の後ろの黒ずみは日常使用で仕方がない部分ですので、これは自然損耗として請求は致しません」のような感じで言葉尻がガイドラインに沿った説明に変わっていくのです。
■交渉術④みなさんの賃貸業者との交渉術
私も個人で賃貸マンションを10件ほど住み替えた経験があるのですが、私自信が退去時立会いの際に実際に使っていた交渉術をみなさんにもお伝えしていきたいと思います。
業者とのガイドラインを知っていることを伝える先制攻撃をかける部分は一緒ですが、「自分が付けた傷を予め業者にあえて説明しておく」ことです。
つまり、賃貸業者との退去時立会いの交渉前の先制攻撃で、このように話します。
「一応退去時のガイドラインについては知っています。私が見たところでは、居室クッションフロアーの一部の傷くらいしか自分で付けたと思われる傷はありません。でもその傷もクッションフロアを全て貼り替えるほどの傷ではないと思いますし、もし補修するとなれば、専門業者の簡単な部分補修でことたりる傷かと思います。あとは、自分なりに居室の掃除は完璧にしてありますので、契約書や重説(重要事項取扱説明書のこと)にも記載がない、よくある居室クリーニング一式の類は請求されることはないかと思いますが、予めお話しておきますね」とあくまで喧嘩腰ではありませんが、業者にやんわりと突き刺さるように伝えます。
その文言内で「自分で付けた傷をあえて説明すること」も、私はとても重要と判断します。わざわざ業者に教える必要はないとの声も聞こえてきそうですが、業者も居室の傷や汚れを探すプロです。それが専門です。部屋に入って「これはさすがに気付くな」という傷は、業者も経験上当然のように指摘します。余計な知識を伝えてしまうだけですので「これは日没では気付かれることはないな」といった傷については、あえて説明しないでください。「これは気付くな」といった傷跡の2箇所くらい目安に説明するようにしてください。
そう考えると、どうせ指摘されるような目に付きやすい傷を上手に利用して、予め業者に伝えることで「自分でもガイドラインに沿ってしっかりと部屋のチェックはしたよ!!」というアピールにつながり、業者としても、この入居者は「傷の部分まで予めチェックして容易には請求できないな」と手強いなと感じさせることに大いに役立つのです。
普通一般的に業者も日々の退去時チェックの際に請求について入居者と揉めることはあっても「ガイドラインの存在」や「自分で傷をチェックしている」といった入居者には中々会うことがないと思います。
ですので、業者への部屋に入る前の先制攻撃としてこれらを利用すると、退去チェックもスムーズに終了することが多いですし、私の個人的な引越し時の退去チェックの交渉でも大いに役立っています。
■交渉術(補足) ルームクリーニング1式について
しかし、1点確認してもらいたいのが、居室クリーニング一式です。
これは、ガイドライン上では退去時に入居者がきちんと掃除していれば、居室クリーニングのような業者が入って掃除する費用を入居者が負う必要はないと基準化されています。
そのことは、仲介業者も承知済みですので、「入居時の契約書」や「重要事項説明書の特約欄」に原状回復費用についての鍵交換費や退去時クリーニング一式(金額約2万円)が記載されていることが結構多いです。それに印鑑を押しているとそれを認めたことになりますが、私自身は気に入ったマンションであれば、それを飲んで契約書に印鑑を押したことがあります。
ですので、ガイドラインでは必要ないですが、契約書に印鑑を押していることを理由に当然のように請求されることがありますが、私自身はこちらについては、争うつもりもないので敷金から請求されることを認めてきています。ただし、こういった特約が記載されていても判例では、必ずしも支払う必要があると認めていない判例もあることだけは頭の片隅に入れておいていただければと思います。
その上で、そうした居室クリーニング一式の文言が契約書関係に特約として記載がない時の例として、私自身は、業者に交渉します。それは、一通り居室のチェックをし終わった後に、最後の最後によく業者が言う言葉ですが、「特に問題となる箇所は見つかりませんでした。ですので、クリーニングについては、みなさんに請求させていただいていますので、それのみ請求させていただきますね」というように、さも当たり前のように話してきます。
この業者の最後の決まり文句ですが「本当に多い」です。最後の最後でサラッと、さも皆がしていますので当然のことのように話されると、何も知らなければ「そういうもんなんだ」とその請求を認めてしまうからです。
その際であれば、私はすかさず「ガイドラインに退去時ルームクリーニングは、必要がないとの記載があること、そして、私自身は入居時に特に新築物件として住んだわけではないので、その状態くらいには完璧に掃除した。あとは自然損耗や経年劣化の範囲でないんですか?次の入居者のためのクリーニング費用をなぜ私が払う必要があるのですか?」と交渉していましたし、先の業者へのガイドラインを知っているという先制攻撃の会話内の中でもクリーニング代は支払う気はないと含むようになりました。
私の場合ですと、そうした交渉をしても引き下がらない業者はいるのですが、支払わないで済んだケースと半額のみこちらが支払うことで折れたケースもありました。ようは争うまでは行きたくないが、1円でも交渉によって減額したい訳でしたので、よくその話を混ぜて業者を困らせていました。
そうした交渉の過程での業者の泣き文句がこういった内容です。
「私どもの管理物件では、このクリーニング費用は全居室にて請求しているので、これについてお金をもらえないと私が上司に怒られてしまいます。居室のこの部分の傷とこの部分の汚れについては目をつむりますので・・・クリーニング代だけは何とか・・・かんとか・・・」等々苦し紛れの説明になってくることが多いです。私の場合は、個人契約の場合では、そこまで揉めることを望んでおりませんでしたので、ある程度のところ折り合いを付けて引き下がってはいました。
■交渉術⑤もう一度「掃除」はしっかりと行う
掃除については、先の部分でも玄関周りは特に掃除をするといったことは指摘させていただきました。
でも、もう一度お願いするのは、この掃除は「国土交通省ガイドライン」を武器にした交渉を展開していく上で、大変重要で必要不可欠なことです。
業者に自分が入居前の状態くらいにはきちんと掃除をしたと説明できる程度には、掃除をしていただければと思います。今まで話してきたことの全ては掃除がきちんとされていた上で効力を発揮してくるものですので、掃除については妥協せずに行っていただくと、スムーズな交渉づくりに役立つはずです。
・交渉術①で記載した、玄関周りは特に入念に掃除を行う。
・床クッションフロアやクロスについても少々の汚れであれば中性洗剤で落ちるものですので、綺麗に掃除をしておきます。
・壁紙クロスの多少の押しピン穴であれば、濡れティッシュを刷り込めば、目立たず補修が可能ですし、また、多数のクロス傷跡があれば、ホームセンター等で購入可能なクロス補修材で目立たず補修することができます。
・ベランダがあればある程度のゴミや汚れは水で流して見た目で悪印象を与えないようにします。
・キッチンやお風呂、洗面台等の水回りもある中性洗剤を用いたある程度の掃除で綺麗になります。
このように最低ラインの掃除は、きちんと行ってみてください。少しの労力で、何万円といった修復費用が抑えられることは多々あります。
■最後に
原状回復費用でもめるケースとして、私の経験上多いのが新築物件や比較的築年数の新しい物件でした。ようは居室が新品の状態ですので、少しの汚れでもシビアに請求してくる業者が多かったです。逆に築年数が古いマンションで、あなたが入居時に部屋の壁紙クロスが貼り替えられていない、床のクッションフロアも前の入居者のままの傷が残っていたりするような物件は、上記の交渉術はもちろん使用しますが、そこまで退去時にもめることはありませんでした。
ただ、私がお話した内容を知っているかどうかで、例え業者に修理費用を請求されることになっても、ガイドラインに沿った内容だからと納得いくお金の支払いにつながってくるかと思います。
そして、最後に、交渉でもめた時には「折り合い」です。裁判沙汰にはなりたくないのは業者も一緒ですので、折り合いのつく妥協点を模索することが早期解決の秘訣です。
以上が、私なりの企業での賃貸管理業務経験と個人的な引越しで私がしていることの全てをお話して参りました。みなさんの敷金が少しでも多く返ってくるように願っております。
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