ニキビには、その状態によって4つの種類があります。また症状の重さも人によって違いますから、症状に応じた適切な治療をが必要です。
ここでは、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄色ニキビの4つのニキビの種類と、どのように治療するのかを解説しています。
症状に合わせた適切な対処と並行して生活習慣・食習慣・正しい洗顔など、繰り返しニキビができないよう根治を目指してニキビケアをすることが大切です。
4つのニキビの種類と症状の重さ
一般的に、ニキビの種類はニキビの状態によって分類されています。
| 呼称 | 症状 |
|---|---|
| 白ニキビ | 毛穴に皮脂が詰まって閉鎖しているが炎症がない状態。 |
| 黒ニキビ | 毛穴に詰まった皮脂が酸化により黒ずんでいる状態 |
| 赤ニキビ | 白ニキビが細菌により炎症を起こし、赤く腫れている状態 |
| 黄ニキビ | 赤ニキビが進行して膿をもった状態 |
この4つに分類されるニキビのうち、あなたのニキビはどのニキビでしょうか。
また、ニキビの症状の重さも、日本皮膚科学会の『尋常性痤瘡治療ガイドライン 2016』によると下記のように分類されています。※1
| 症状 | 判定基準 |
|---|---|
| 軽症 | 顔の片側で赤ニキビが5個以下 |
| 中等症 | 顔の片側で赤ニキビが6個~20個 |
| 重症 | 顔の片側で赤ニキビが21個~50個 |
| 最重症 | 顔の片側で赤ニキビが51個以上 |
※1:尋常性痤瘡はニキビのこと。当サイトの表では医療用語を解りやすくするため、呼称で表記しています。正確な名称等はリンク先を確認してください。
ニキビは白ニキビ、黒ニキビのうちは炎症がない状態ですが、赤ニキビは炎症が起きている状態です。炎症が起こったニキビ(赤ニキビ・黄ニキビ)は、炎症が治まっても、皮膚のダメージが大きい場合には、ニキビ跡になってしまうことがありますので、注意が必要です。
特に、赤ニキビ・黄ニキビの数の多い重症・最重症の人は、皮膚科で適切な治療を受けることをおすすめします。症状が軽ければ軽いほど、肌のダメージを未然に防げるので、皮膚科での治療と自宅でできるニキビケアと並行して行うようにしましょう。
白ニキビ
白ニキビは、毛穴に皮脂が詰まってしまって塞がってしまった状態で、色は透明に近い白で1mm~3mm程度の大きさのニキビを指します。
白ニキビはニキビの初期段階で、まだ炎症が起こっていない状態ですから、白ニキビのうちに、ケアすることでお肌の負担を最小限に食い止めることができます。
白ニキビの治療法
皮膚科での白ニキビの治療は、面皰圧出と、外用薬の2種類があります。
面皰圧出
白ニキビの治療では、面皰圧出といって、毛穴の中に詰まった皮脂や角質をコメドプッシャーという器具で押し出す治療をしてくれます。
一般的に「ニキビは潰してはダメ」という認識が広まっていますが、炎症を起こす前の白ニキビ・黒ニキビには効果的です。炎症を起こして赤ニキビになる前に、その元になる詰まった皮脂や角質を押し出すことで対処できるので、時間に余裕があれば皮膚科(保険治療)に行くことをおすすめします。
ただし、あくまで対処的な治療ですので、再発させないようにするには、日々のニキビケアが大切です。
外用薬の処方
また、処方薬としてはディフェリンゲルという外用薬を処方されます。ディフェリンゲルは毛穴の詰まりを改善し、表皮角化細胞の角化を制御することでニキビができるのを防いでくれます。
このディフェリンゲルは2008年に保険認可された、まだ新しい薬ですが、ニキビの特効薬として優れた効果があります。その反面、皮膚の表面が剥けたり赤みを帯びる、ヒリヒリ感が出るなどの副作用の症状が多くの人に現れることでも知られています。
ディフェリンの副作用は塗布開始1週間後に444例中284例(64.0%)に認められれましたが、2週間後には減少(21.6%)した。
出展:川島 眞,他 皮膚の科学 2007
実に多くの人が、ディフェリンゲルの副作用に悩みますが、角層を薄くして新しい肌をどんどん作る作用の薬ですから、治療の過程で伴う仕方のないことでもあります。
この副作用が出る為、「皮膚科に行ったけど副作用が出て行かなくなった」という方も実に多いようです。多くの場合、症状は軽度ですし、使用開始から数週間で収まります。お肌が敏感な方は、しっかり医師に相談しながら使用しましょう。
黒ニキビ
黒ニキビは、毛穴に詰まった皮脂や角質が毛穴の中で収まらず表面に出てきてしまい、空気に触れて酸化することで黒ずんで見えるニキビです。
黒ニキビは、まだ炎症が起こっていない状態ですが、細菌が増殖してしまうと炎症を起こして赤ニキビや黄ニキビへと進行してしまう事がありますので、早目の処置が必要です。
黒ニキビの治療法
黒ニキビも白ニキビ同様の治療になります。コメドプッシャーを使用した面皰圧出と、ディフェリンゲルという外用薬で治療できます。
詰まった皮脂や角質を取り除いた後で、毛穴が開いたままになってしまうことがありますが、そういった場合にはCO2レーザーで毛穴の皮膚を削り、皮膚の再生により正常な状態に戻す処置をすることがあります。
赤ニキビ
赤ニキビは、皮脂や角質などで毛穴が詰まった上に、細菌により炎症を起こして腫れてしまっている状態です。炎症が進むと、肌の真皮層にダメージを与え、治癒した後に肌の赤みや凹凸などのニキビ跡が残るリスクが発生します。
赤ニキビの治療法
赤ニキビの治療方法としては、まずその炎症を抑える必要があります。皮膚科ではアクネ菌の殺菌と増殖を抑える抗生物質を処方してもらえます。
- ルリッド(マクロライド系抗生物質)
- クラリス(マクロライド系抗生物質)
- ミノマイシン(テトラサイクリン系抗生物質)
ルリッド、クラリスといった、マクロライド系抗生物質は、副作用が少なく、比較的長期の服用に向いていますが、効果が十分でない場合は、ミノマイシンを処方されることがあります。
ミノマイシンは長期服用すると色素沈着などの副作用も認められているので、短期間の服用でとどめるように処方されます。
また、炎症がひどい場合は、ステロイド剤を処方される場合もあります。ステロイド剤は長期の使用は肌のバリア機能低下など問題も多い薬ですが、一時的に使用する分には高い効果を発揮してくれ有用です。
皮膚科で処方される薬は市販で購入できるものではありませんので、皮膚科できちんと診療を受け、医師の処方に従ってください。
1つだけできたなど、数が少ない場合は、皮膚科に行くのも面倒でしょうし、治癒するまでそのままにする人も多いのではないでしょうか。
治療するには皮膚科に行くのが一番安心ですが、行けない場合は、市販のニキビ治療薬を使ったり、洗顔に気を配ったり、触らないようにして悪化を防ぐことも大事です。
何度も再発したり、数が多い場合は、皮膚科の診療と、生活習慣の見直し、食習慣の見直し、正しい洗顔などの全般的なニキビケアを並行するようにして、根本的に治していけるよう心掛けましょう。
黄色ニキビ
黄ニキビは炎症を起こした赤ニキビがさらに悪化してた状態です。アクネ菌だけでなく黄色ブドウ球菌も増殖している為、炎症が悪化を招きます。
黄色ニキビは赤ニキビと同じく絶対に潰してはいけません。黄色ニキビの炎症は表皮の奥の真皮層まで達していますので、潰してしまうとニキビ跡になってしまう可能性が高いからです。
触らずに治るまで放置するのも、跡が残ることを考えれば、おすすめできませんので、黄色ニキビになってしまったア場合は、早めに皮膚科を受診するようにしてください。
黄色ニキビは、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ミノサイクリンなど強めの抗生物質の服用や、LEDダイオード療法、レーザー治療などで炎症を抑えることを優先した治療が行われます。
白ニキビと黒ニキビは潰して良い?
炎症を起こす前のニキビ(面皰)は、「潰してもニキビ跡にはならない」と言われていますが、あくまで爪で潰すということではありませんので、注意が必要です。
爪で潰してしまうと、細菌が付着し悪化する恐れがあるだけでなく、余計な部分まで傷つけてしまいかねません。
今は「コメドプッシャー」という専用の道具を使用し、自宅で処置する人も沢山います。早く処置したほうが良いので正しい使い方ができれば、潰したほうが良いと言われています。しかし、潰したことでニキビ跡が残ってしまえば元も子もありませんので、不安な人は皮膚科で潰してもらうようにしましょう。
また、炎症後の赤ニキビ、黄ニキビも放置していると、真皮層にダメージを与え、潰さなくてもニキビ跡が残ってしまう可能性があります。
かと言って、赤ニキビや黄ニキビを潰すのも一歩間違えればニキビ跡の原因になりかねませので、おすすめできません。
自宅でできるニキビケア
ここでは、細かく内容までは触れませんが、自宅でできるニキビケアは大きく分けて下記のようになります。
- 正しい洗顔
- 生活習慣の改善
- 食習慣の改善
自宅でできるニキビケアは、皮膚科で薬を処方してもらうより即効性は期待できません。しかし、皮膚科で主に行う治療は、コメド(毛穴に詰まった角栓=面皰)を処置したり、炎症を緩和する為の抗生物質を処方する「対処」です。
今あるニキビの対処は大切ですが、根本的なニキビの原因を潰して、ニキビのできない肌にしていくには、日々のニキビケアが重要です。できてしまったニキビの対処と並行して、肌に良い習慣を身に着けるようにしていきましょう。
まとめ
- ニキビには、「白、黒、赤、黄」の4種類ある
- 基本的には、「ニキビができたら触らない」ことが重要
- 白ニキビのうちに治療すればニキビ跡も残らず治しやすい
- 潰して良いのは白ニキビと黒ニキビのみ
- できれば早目に皮膚科を受診する
- 皮膚科での処置と同時に根本的なニキビケアをしましょう
正しい洗顔を行い、質の高い睡眠ができるよう心掛けることが、ニキビケアの第一歩です。薬の使用やニキビを潰すのは、「対処法」です。できてしまったニキビには対処が必要ですが、なんども繰り返してしまわないように根本的なニキビケアを行い、ニキビのできない肌を目指しましょう。