シトルリンって何?
シトルリンは、1930年に日本においてスイカの中から発見されたアミノ酸の一種ですが、その高い健康効果により現在では、「スーパーアミノ酸」と表現されています。
特に
- 血管の健康
- 血流改善
- 生活習慣病の予防
に貢献するため、フランスなどでは医薬品として扱われています。
日本でも、以前は医薬品として扱われていましたが、安全性が高く副作用も少ない事から非医薬品としてサプリメントや健康食品に配合する事が可能になっています。
アミノ酸にはタンパク質を構成する成分として働く物と、タンパク質としては存在せず、個々バラバラに細胞や血管内で循環し、必要になった時にその場ですぐに機能を発揮する遊離アミノ酸に分かれます。
シトルリンは、後者の遊離アミノ酸であり、精力アップに大きく貢献するアルギニンと深く関わりあっています。
アルギニンとの係わり合いについては、後ろの項で詳しく解説いたします。
シトルリンの作用と効果
シトルリンは、欧州やアメリカで医薬品やサプリメントとして注目を集めるほど高い健康効果を示します。
特に血管や血流への効果が報告されており、動脈硬化などの生活習慣病の予防や精力増強の目的で摂取される事が多い栄養素です。
シトルリンの体内での働きは、主に以下の通りとなっています。
- NO(一酸化窒素)を増加させる
- 成長ホルモンの分泌促進
- アンモニアの解毒
- 美肌の維持
特筆すべきは、NOを作りだし、体内のNO濃度を高める作用です。
この作用を示す事で、シトルリンは、活力のある生活を人々にもたらすだけではなく、アスリート達のパフォーマンスにも大きく貢献する事ができるのです。
それでは、一つ一つの作用について、詳しく見ていきましょう。
NO(一酸化窒素)を増加させる
シトルリンは、一酸化窒素(以下NO)を体内で合成するのをサポートする働きがあります。
後で詳しく説明いたしますが、シトルリンはアルギニンと深く影響しあい、アルギニンが体内でシトルリンに変換される際に、NOが生産されます。
この反応によってNOの体内濃度が高くなると、次のような効果が得られます。
- 血流の改善・促進
- むくみの解消
- 冷え症の改善
- 生活習慣病(特に動脈硬化)の予防
- EDの改善
- 体の老化防止
- 筋肉痛の抑制
- 脳機能の改善
シトルリンによって、血液内のNO濃度が高まる事で、体全体の血流が促進されます。
すると、毛細血管が多いぺニスや手足の血流が増大して、勃起力が向上し、冷え症やむくみが改善します。
また、脳への血流が増加する事で、集中力や記憶力など脳の機能を向上させる事ができるのです。
さらには、運動能力を向上させたり筋肉痛を予防する事も可能になるため、シトルリンはアスリート達からも重宝されているんですよ。
体内でのNOの働き
それでは、どうしてNOは全身の血流を促進する事ができるのでしょうか。
NOはもともと、血管を構成する内皮細胞から分泌される物質で、血管のメンテナンス係として重要な役割を担っています。
NOは血管内で、次の4つの働きを示します。
- 血管を拡張し、血流を増加させる
- 血圧を調整する
- 血管内に生じた炎症や傷などを除去・修復する
- 血栓が生成されるのを防止する
つまりNOは、加齢によって衰えてしまう血管を修繕して、しなやかで弾力のある血管を維持し、血管を拡張させたり血圧をコントロールする事で、血液の流れを確保するという重責を担っているのです。
特に精力に関しては、勃起力がキーポイントとなりますが、NOを増加させるシトルリンはまさに勃起力向上の救世主とも言えるのです。
成長ホルモンの分泌を促進する
シトルリンには、アルギニンと同様に成長ホルモンの分泌を促進するという働きもあります。
成長ホルモンは子供の発育だけではなく、免疫力や代謝を向上させるという大人にとっても重要な働きを示し、「若さのマスターホルモン」と称されています。
しかし、成長ホルモンは10代をピークに、加齢とともに減少し、
40代では約半分に80代ではなんと20分の1にまで低下してしまいます。
つまり、体の老化を防止し、いつまでも若々しく生きるためには、いかに成長ホルモンの分泌を促進するかが鍵となるのです。
シトルリンの摂取によって、成長ホルモンの分泌が促進される事で得られる効果は以下の通りとなります。
- 骨粗鬆症の防止
- 筋肉を増強させる
- ダイエット効果を高める
- 生活習慣病の予防
- 肌のハリ・弾力性の維持
- 傷が治りやすくなる
- 病気への抵抗性の増加
まさに若さのマスターホルモンと言われる通り、シトルリンは成長ホルモンの分泌促進を通して、美しく活力のある生活を提供する事ができるのです。
成長ホルモンの働き
では、成長ホルモンはなぜ、老化を防止し、若さを維持する事に一役買っているのでしょうか。
実は成長ホルモンは以下に示すように、加齢に伴って衰えがちなあらゆる代謝活動に深く関わり、調整する役割を担っているのです。
- 骨の形成を促進する(骨代謝)
- タンパク質の合成を促進する(タンパク質代謝)
- 体脂肪の分解をサポートする(脂質代謝)
- コレステロール値を低下させる(脂質代謝)
- 糖質代謝のバランスを整える
- 水・電解質代謝のバランスを整える
- 免疫反応を強化する
- 食欲を抑制する
- 美肌(弾力とハリ)を維持する
成長ホルモンの分泌を促進する事で、ただ健康に生きるだけではなく、美しく若々しさを保ったまま健康に生きる事が可能になります。
シトルリンは、精力減退で悩む男性だけではなく、美への意識が高い男女にもおすすめの成分なんですよ。
また、シトルリンがスポーツ選手から愛されるのは、NO増加作用だけではなく、筋肉の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌を高める作用があるからなんですね。
アンモニアを解毒する
シトルリンは、肝臓において尿素回路を活性化させて、人体にとって有毒なアンモニアを無毒化して体外に排出する作用を持っています。
アンモニアは、運動時にたくさん生成される物質であり、体臭や疲労の原因となります。
つまり、シトルリンを摂取してアンモニアの解毒を促進する事により、体臭の改善や疲労の回復効果を得る事ができるのです。
美肌を維持する
皮膚の一番外側にある角質層は、適度な水分を保つ事で、肌のバリア機能を高め、皮膚の状態を安定させる役割があります。
この角質層の保湿に役割を果たしているのが、細胞間脂質・NMF(天然保湿成分)・皮脂であり、
保湿に対するおおよその貢献度は、
- 細胞間脂質が80%
- NMFが18%
- 皮脂が2%
となっています。
そして、NMFの4割を構成しているのがアミノ酸であり、シトルリンは遊離アミノ酸としては最も大きな割合でNMFとして存在しているんですよ。
シトルリンは、NMFとして、肌をみずみずしく保ち、同時に血流促進によって肌に必要な栄養素を届け、新陳代謝を活性化させる事で、美肌の維持に貢献しているのです。
参考サイト
シトルリンとアルギニンの深い関係
精力増強アミノ酸として多くの精力剤に配合されているのが、アルギニンです。
冒頭でも話しましたが、シトルリンはアルギニンと非常に深い関係性にあります。
実は、シトルリンは体内でアルギニンに変換されます。
そして、アルギニンの一部もまた、シトルリンに変換されるのです。
つまり、シトルリンを摂取する事で、体内のアルギニン量を増加させる事ができるんですよ。
ED改善に効果を発揮するNOですが、NOはアルギニンがシトルリンに再変換される際に酵素の作用によって発生するのです。
ここで出てくるのが「ではアルギニンとシトルリンどっちがいいの?」という疑問ではないでしょうか?
答えは、シトルリンです。
アルギニンは摂取してもそのほとんどが肝臓で代謝されてしまいますが、シトルリンは代謝されずに腸まで届いて吸収されます。
つまり、吸収率ではアルギニンよりもシトルリンが断然上であるため、アルギニンを摂取するよりもシトルリンを摂取した方がより効果を得る事ができるのです。
参考サイト
シトルリンの摂取量と副作用
シトルリンを摂取する時に気になるのが、副作用と摂取量ですよね。
それでは、次にシトルリンの副作用と摂取量について詳しく見ていきましょう。
シトルリンの副作用
シトルリンは、医薬品から非医薬品に扱いが変えられた事からも、安全性が高い成分である事が伺えます。
世界各国で様々なサプリメントとして販売されていますが、今のところ重篤な副作用は報告されていません。
ただし、血管を拡張して血流を促進する作用が高いため、頭痛や鼻づまり、目の充血などの副作用を呈する可能性があります。
また、尿素回路を活性化させる事により、おトイレに行く回数が増える事もありますが、これはアンモニアの解毒がしっかりなされている事の裏返しでもあるので、心配する必要はありません。
注意が必要なのは、血管系の病気を持っている方やシトルリン血症などの持病がある方です。
妊婦や授乳中の方も、体調に影響を与える可能性があるため、摂取は控えるようにしましょう。
シトルリンの摂取量
成人におけるシトルリンの摂取目安量は、1日あたり800mgと言われています。
ですが、この量を食品から毎日摂取するのは大変で、
- スイカであれば1/7玉
- メロンであれば1.3玉
も食べ続けなければなりません。
季節の問題もあるため、シトルリンをしっかり摂取したいという方は、サプリメントを利用する事をおすすめします。
シトルリンを多く含む食材
シトルリンは以下の通り、ウリ科の食材に多く含有されています。
- スイカ
- メロン
- キュウリ
- 冬瓜
- ゴーヤ
ただし、これらの食材であっても、シトルリンは微量にしか含有されていないため、サプリメントで賢く摂取する事が求められます。
しかし、体内でもシトルリンは合成されるため、特別にシトルリンの効果を得たいという方以外は、無理にサプリメントを摂取する必要はありません。
まとめ
EDに悩んでいる男性にとってシトルリンは、大きな効果を発揮してくれます。
また、体内でアルギニンに変換されるため、アルギニンの不足を心配される方にとってもシトルリンは有効です。
いつまでも元気に活力ある生活を送りたいという方におすすめの栄養素ですが、食品から推奨量を摂取する事は難しいため、サプリメントを利用するとよいでしょう。