美白その1告白してしまうと、ここ数年、頬の広範囲に渡ってシミが出来ていた。まだ陽差しの強い十月に、これまた日当たりのすこぶる良い部屋で、これまた長時間ビデオを見ていたためだ。 直接日に当たっていたのではなく、炬燵の天板に反射した光に三時間近く晒していたから、口の横を頂点とし、目のすぐ下を底辺とした逆三角形、ほぼ左右対称に、シミが出来てしまった。 しかも、実際にシミが現れ始めたのは、次の年の正月を過ぎてからだった。皮膚の細胞のかなり奥まで痛めてしまったらしくて、真冬にメラニンが増え始めたのだ。とんでもなかった。 シミが出来ると、黒くなるのももちろんだけれど、手触りもおかしくなる。玉葱の薄皮を貼り付けたようになって、当然だがファンデなんて乗りゃあしない。そこだけ妙にてらてら光って、不細工この上ない。 ただ、玉葱の薄皮状態の肌は、玉葱の皮と同じで、剥しやすい。スクラブ洗顔がとっても有効なのだ。ぺろっと剥がれる。普通に日焼けしたときの肌と同じ具合。文字通り、一皮剥ける。 注意したいのは、焦って続けてスクラブ洗顔すると、柔らかい皮膚に傷がついて、またそこがシミになってしまうということだ。玉葱になるまで、つまり、傷んだ皮膚が下から押し上げられて浮き上がってくるまで、辛抱強く待つ。 後は紫外線対策をしっかりして、それ以上細胞を痛めないようにすれば、日焼けによるシミは、かなり改善される。 その2昨日は二日酔いで寝ていた。行きつけのバーが店じまいで、何を飲んでも五百円だというので、バーボンのロックを三杯も飲んでしまったのだ。いくら何でも酔うわな。頭は痛くなかったし、吐き気もなかったけど、だるかった。ちょっと反省。 さて。ピーリングというものをしてみたことがある。普通にスーパーでも売ってるようなのだから、一月使って700円くらいのだったと思う。オレンジのチューブに入っていた。 で。まったく、効き目があったようには思えなかった。肌が荒れたわけではないが、白くなったわけでも、きめが整ったわけでもなかった。 やっぱり、使い慣れて肌に合っているメーカーの化粧品を気長に使うべきなのだ。 ちょっと安かったからって、何の期待もせずに思いつきで買ったものは、結局長続きしないし、効果も得られないで終わることになる。頭が納得していないと、肌も反応しないものらしい。 それだと化粧品自体はもちろん化粧品代も、無駄になる。 ということで、ピーリング的なもの、肌の表面を削る作用をするものは、現在はスクラブ洗顔だけにしている。 その3一番シミがひどかった時期は、コンシーラーをたっぷり塗っていた。クレヨン状の、簡単に広く塗れるヤツね。ファンケルね。 コンシーラーを塗らないとどうなるか。桃が傷んで茶色くなっている、まさに、ああいう感じ。 これはもちろん、私の頬が桃みたい、というのではなくて、この辺は中身が傷んでる、って宣伝して歩いているようなものだった。 それなら化粧しなくてもいいのか、とも思ったけれど、恐ろしいもので、塗り始めると癖になるんだな、これが。 ざーっと広く、思い切ってたっぷり塗って、それから周囲をぼかす。ファンデーションはこすらない。こすると黒く固まるから。で、パウダーで仕上げる。 うまくいくと、すっかりと均一に仕上がる。結構楽しい。 それに。肌を充分すぎるくらいに保護するからだろう、コンシーラーを塗った次の日はシミが薄くなった。最初は気のせいかと思っていたが、続けて化粧することがあって、その週は確実に薄くなっていた。 ただし。冬はいいけど、夏はさすがに暑苦しい。それに、化粧直しが難しい。少しずつ薄くしていって、今年はもう、使っていない。 その4一番シミに効いたと思うのは、ドクダミの化粧水。 アルコール度数20%以上の甲類焼酎1.8リットルに、ドクダミの乾燥葉を50から80グラム。清潔なガラス容器に漬ける。コツは、ガラス容器をきれいに洗って乾かしてから、焼酎を少し入れて内側にまんべんなく滑らせること。2、3ヶ月で葉を取り出して、晒し布で漉して絞る。できあがり。 焼酎は千円前後、ドクダミは四百円前後。しっとりさせたければ、グリセリンや植物油を入れてもいい。ちなみに、私は全く入れていない。 ドクダミの乾燥葉には、フラボン成分が含まれている。これが新陳代謝を促し、さらに殺菌・抗炎症作用と保湿作用でもって皮膚を健康にしていく。 と、本に書いてあったので作ってみた。 いやこれが、本当に効いた。 もう、シミはシミではなくなった。斑状だったものが顆粒状になり、色も薄くなり、シミというよりは部分的なくすみになった。左の頬の下の方にあった、ニキビ痕から出来た大豆くらいのシミも、かなり薄くなった。 しかも、抗菌作用があるからだろう、汗の臭いもかなり押さえられる。 匂いは、渋めの紅茶。白い服に付くとちょっと色が残るから気を付けて。洗顔後、さっと塗るだけでいい。 35%以上の焼酎で作ったのなら、二年は持つという。ただし、アルコールに極端に弱い人は、やめた方が良いかも知れない。 その5手作りの化粧水を試したことのある方なら、レモンの化粧水にも、挑戦したことがあると思う。 かつて私も、日本酒にレモンを皮ごと漬けていた。日本酒のコウジ酸とレモンのビタミンCで、というやつだ。確かに、何もしないよりは効いたと思う。 だがしかし。厚生労働省が待ったをかけた。コウジ酸には肝臓ガンを発生させる疑いがあるので、ちゃんとしたデータが出るまではコウジ酸を使った化粧品の製造と輸入を禁止する、ということになってしまったのだ。 だから、使いかけの化粧水も捨てることになった。焼酎にはコウジ酸は含まれないので、焼酎にする。 でも。一緒にドクダミの化粧水も使うようになって、思ったのだ。 レモンの場合、漬かったレモンはなんだかでろっとしているので、捨ててしまう。でも、ドクダミは成分がすっかり抽出されてしまって、干してお風呂に入れても、もうほとんど色は出ない。 なんだかちょっと、もったいない気がしてきた。 化粧水と平行して、レモン酢も作ってみた。皮を剥いたレモン二個に、氷砂糖を300グラムほど、黒酢を1リットルほど。蜂蜜を入れたり、黒砂糖を足したり。二ヶ月ほどで飲める。で、レモン酢の場合は、レモンも搾って飲んでしまう。 喉が渇いたら水で薄めて飲むようになって、内側からレモンが効いてきて、思った。 やっばり、食べられるものは食べよう。ビタミンは食べた方が効果的だ。レモンの皮には皮膚を黒くする作用があって、使い心地も少し強い。腕の内側に塗るとかぶれる。そんな心配をしながら使うより、美味しく無駄なく食べた方が良い。 だから、レモン化粧水は使い切ったら終了だ。 その6日焼け止めを塗る、なんていうのは今や常識なのだろう。下地にUVカット効果のあるのを使うなんていうのも、常識なんだろう。 中学時代だったか。私の花が真っ赤に日焼けしているのを見かねた友人が、自分の日焼け止めを塗ってくれた。しかし、塗ったところがしっかり、Tゾーン全部、真っ赤にかぶれてしまった。情けなかった。 それで長い間陽焼け止めからは遠ざかっていたのだが、今は、これ以上シミを濃くしないためにも、日焼け止めは毎日塗っている。今気に入っているのは、カルフィーの日焼け止め。白浮きしない、べとつかない、かゆくならない、毛穴がきゅっと締まる。緑茶エキス入り、香りも穏やか。化粧下地にも最適。・・だったけれど、製造中止。ああ。 その7紫外線を見るだけで日焼けする。目の中の網膜は紫外線を感じ取ると、脳に命令を出してメラニン色素を激しく生成させる。のだそうな。 だから、サングラスは欠かせない。目の疲れもかなり違うし、暑さの感じ方も違ってくる。 だがしかし。サングラスは大抵の場合、ぴかぴか光っている。 ぴかぴかは光を反射する。サングラスの表面で反射した光は目の中には届かないが、皮膚に当たる。眼鏡の下の方、頬の上あたりでは、激しく乱反射が起こっているのだ。そこでは紫外線も可視光線も反射して、結局サングラスをしていないときより多く、光が当たってしまうことになる。 サングラスをするときは、サングラスが罹った部分と罹っていない部分の境目に、くれぐれも要注意。 その8私の母は昭和十年生まれ。母の顔にはシミはない。さすがに笑うと皺は出来るが、定着した皺はない。化粧するとファンデーションの方が黒い。 その白さの原因は、まずは紫外線を浴びなかったことにあるだろう。戦前教育にはプールの授業なんてものはなく、母は定時制高校卒なので昼間に陽差しを浴びて体育の授業なんてのもなかった。 そしてもうひとつ、母は化粧をしない人だった。今でこそ無添加の化粧品が山ほど出回っているが、昔の化粧品は石油の固まりだった。母は真夏にはじゃぶじゃぶ水で顔を洗って、お茶の出がらしをぱんぱんはたいている。 さらに、一番の原因は、楽天的な性格だ。くよくよしない。私もかなり楽観的な方だが、母はその上を行ってさばさばしている。 そういえば、シミのことを気にしているうちはあまり薄くならず、化粧で隠しておけばそのうち治っていくさと開き直ってから、ずんずん白くなっていった気がする。 親子だから、肌の質は似ているはず。私も母と同じく、いつまでも白く皺のない肌を保てるはず、なのだ。 その9白くしてくれるもの。それは尿素だ。 どうにも漢字のイメージが悪いが、その効き目にはすさまじいものがある。水で10パーセントに薄めたものを塗るだけでいいのだ。それだけで、白くなるのだ。 特に、下着の摩擦やかぶれで色素が沈着したところは、いっぺんに回復する。くるぶしのところなんか、一晩でつるつるになる。かかとはふわふわになるし、指先がふくらむ。 もう少し薄めて、顔にもいける。ぱしぱしと軽く叩き込んでしばらくおいてから乳液でゆっくりマッサージするのだが、保湿がものすごい。脂っこくないのにしっとりして、ぷりっぷりになるのだ。 ほんとだってば。 |