花粉症などのアレルギー症状が起こる原因は?
花粉症などのアレルギー症状は、風邪のウイルスなどの危険な異物から体を守る免疫システムが誤作動を起こし、食べ物や植物、ハウスダストなどのこれと言って害のないものを危険な異物と認識してしまうことで起こります。
誤作動を起こした免疫システムは、先ほど上げたような害のない物質を体から排除するためにヒスタミンなどの攻撃的な化学物質を放出し、体に炎症を起こします。この炎症がくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの様々なアレルギー症状として現れてきます。
誤作動を起こした免疫システムから危険な異物と認識されやすく、アレルギーの原因になってしまう物質には、卵や牛乳、ダニやカビなど様々あり200種類以上もあると言われています。
花粉症の場合のアレルゲンは、スギ花粉やヒノキ花粉だけでなく、夏や秋に花粉を飛ばすイネ科の植物(イネや雑草)やキク科の植物など様々な種類があります。
花粉症を起こす植物と注意が必要な季節については、下記のリンクで紹介しています。
■花粉症によってめまいなどが起こることがある
花粉症の症状というとくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみを思い浮かべる方が多いかと思います。しかし花粉症にはその他にも頭痛や吐き気、便秘、蕁麻疹(じんましん)、生理不順など花粉症と関係しているイメージがあまりないような症状も起こります。この記事では、それらの症状の中からめまいについて詳しく紹介していきます。
花粉症によってどのような症状が起こるのか、様々な症状の一覧は下記のリンクで紹介しています。
花粉症でめまいが起こる原因・しくみ5つ
花粉症によってめまいが起こる原因・しくみには次の5つのようなものがあります。
■①鼻水や鼻づまりによって起こる酸欠が原因
花粉症になるとひどい鼻水や鼻づまりで鼻呼吸がしにくくなり、呼吸が苦しくなります。そうなると脳に必要な酸素が十分に供給されなくなるため頭痛が起き、そこからめまいにつながることがあると言われています。
■②花粉症によって起こる寝不足が原因
花粉症になると①で紹介したように鼻水・鼻づまりで呼吸が苦しくなります。特に花粉症による鼻づまりは、昼間吸いこんだ花粉の影響で夜に症状がひどくなることが多いため、夜は息苦しさから寝にくくなります。また、花粉症によって起こるくしゃみや咳は安眠を妨害します。
このような原因から、花粉症シーズンは寝不足になりやすくなり、昼間頭がぼうっとしたりめまいがすることがあるそうです。
■③鼻づまりが内耳を刺激することが原因
私たちが日常的にバランスを崩すことなくまっすぐ椅子に座ったり、ラジオ体操のように体を傾けたり、動き回ることができるのは耳の奥の方にある内耳(ないじ)というものが平衡感覚を保ち、体の感覚をコントロールしてくれているからだそうです。この大事な働きをしてくれる内耳は体の中で鼻とつながっています。
花粉症により鼻づまりが起きると、内耳を刺激してしまい内耳の働きに狂いが出てきます。そうなると体の平衡感覚が狂ってしまい、めまいが起こるそうです。
■④副鼻腔炎により内耳が刺激されることが原因
花粉症による鼻水・鼻づまりが悪化すると副鼻腔炎(ふくびくうえん:別名蓄膿症・ちくのうしょう)を併発してしまうことがあります。副鼻腔炎は悪化すると鼻の奥にある副鼻腔というところに、膿が溜まっていきます。副鼻腔炎からの刺激により内耳が刺激されめまいが起こることがあるそうです。
■⑤花粉症の薬の副作用が原因
花粉症の治療に使われることが多い薬には、誤作動を起こした免疫システムが大量に放出するヒスタミンの働きを抑える、抗ヒスタミン薬というものがあります。薬効が強い抗ヒスタミン薬は、眠気などの副作用も強く出ます。副作用の中にはめまいもあり、めまいはまれに現れる症状だそうです。
めまいは他の病気から起こっていることもある
花粉症によってめまいが起こることがありますが、めまいは他の病気から起きていることもあります。めまいが起こる病気には次の4つのようなものがあります。気になる症状があるときには、症状が起きてから3日以内に耳鼻科を受診すると異常を発見しやすいそうです。
めまいの他に、意識障害、頭痛、麻痺などが起きているときには救急車を呼ぶなどして緊急に病院を受診する必要があります。
■①メニエール病によるめまい
メニエール病の場合はめまいの他に、片耳もしくは両耳に難聴、耳鳴り、耳が詰まっている感じがすると言った症状が出るそうです。メニエール病を発症しやすいのは30代後半~40代前半の女性と言われています。
メニエール病は激しいめまいが起きますが自然に治まり、また同じ症状を繰り返す病気です。耳が聞こえにくい、耳鳴りがするなどの前兆症状があるところに、ある日突然激しいめまいが起き、めまいが治まると耳はさらに聞こえにくくなり、耳鳴りは大きくなるという特徴があります。
吐き気がして嘔吐(おうと)することもあるそうですが、意識がもうろうとしたり手足がしびれると言った症状はないそうです。
■②良性発作性頭位めまい症によるめまい
良性発作性頭位めまい症(りょうせいほっさせいとういめまいしょう)の場合は難聴や耳鳴りは起こらないそうです。寝返りをうつ、急に起き上がる、急に振り返るなど頭を急に動かしたときに、突然ぐるぐる回転するような強いめまいが起きます。どちらかというと高齢の方に多い病気で、更年期以降の女性に特に多いそうです。
良性発作性頭位めまい症の症状を起こしている患者さんの目をみると、眼球が異常に動いているのが分かるそうです。吐き気がして嘔吐することもあります。めまいが起きる頭の特定の位置というものがあり、その位置に我慢して頭を保っていると次第にめまいが治まってくるそうです。長くても数十秒ほどでめまいは治まります。
■③脳脊髄液減少症によるめまい
脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)の場合は、立ち上がるときに髄液が減少して激しい頭痛、吐き気、、全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん)、めまいなどの症状が起きるそうです。頭痛は横になって休むと軽減します。
■④中耳炎によるめまい
中耳炎(ちゅうじえん)の場合は、中耳(耳の鼓膜・こまくから奥。内耳はそのさらに奥)の炎症が内耳に及ぶことで、内耳の働きに異常が出てめまいが起きるそうです。中耳炎は子供がかかりやすい病気で10歳を過ぎるとかかりにくくなるそうです。
めまいが起こったときの対処法4つ
めまいが起きた時には、安全な場所でめまいが落ち着くまで安静にしてください。座り込むのが危険な場所にいる場合は、周囲の人に助けを求めることをお勧めします。
■①安静にする
めまいが起きた時にはなるべく動かずに安静にするのが良いそうです。ベルトやネクタイなど体を締め付けるものは緩めて、自分が楽な姿勢で、なるべく頭を動かさずに休みます。
■②薄暗くて静かな環境に避難する
めまいは光や音による刺激でひどくなることがあるそうです。野外でめまいが起きた時には日陰に避難し、自宅など室内の場合はカーテンを閉めたり照明を薄暗くします。テレビやパソコン、スマホなどは消し、光や音の刺激を受けないようにしてください。目を閉じて休んでいると良いようです。
■③乗り物に乗っていたら降りられるところで降車する
バスや電車などの乗り物に乗っているときにめまいに襲われたら、次に降りられる降車場所で降車し、安全な場所に移動してから休むようにしてください。車の運転中の場合は、前後の安全確認をしたうえで車を路肩に停車し、エンジンを切ります。シートの背を倒したり、後部座席に移動して横になるなど、なるべく楽な姿勢で休みます。
■④歩行中は危険な場所でない限りその場に座る
歩行中にめまいに襲われた場合は、踏切や横断歩道などの危険な場所でない限り、その場に座り込んでめまいが落ち着くのを待ちます。立って休むのは転倒して頭を打つ心配があるのでお勧めできません。階段にいた場合は可能な範囲で転落しないように手すりをつかんだり、壁で体を支えるなどしてください。
踏切や横断歩道、階段などで周囲に人がいる場合には、周囲の人に助けを求めて移動を手伝ってもらったり、体を支えてもらうことをお勧めします。
花粉症のめまいは花粉症が改善すると治まる
花粉症によって起こるめまいは、花粉症の治療を行うと症状が改善されると言われています。花粉症の薬の副作用でめまいが起きている方も、担当医に相談し別の薬に変えてもらうことで症状を改善することができます。我慢せずに早めに耳鼻科にかかることをお勧めします。
患者さんが子供の場合はかかりつけの小児科に診てもらってください。