食用油も質にこだわるべきアンチエイジング上の理由
糖質摂取をほとんどしない私にとって油や脂肪といった脂肪酸から得るエネルギーがメインとなるため、日ごろ摂取する食用油は詳しく知っておく必要があります。
今回は老化を促進するような油とはどんな油で摂取すべき油、避けるべき油について書いていきます。
老化する脂肪酸の種類
①トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は油を加熱処理すると増えます。
フライドポテトやショートニング、マーガリン、コーヒーフレッシュ、サラダ油やひまわり油など製造の過程で水素添加処理など加熱処理されて得られた油にはトランス脂肪酸がたっぷり含まれています。
このトランス脂肪酸は炎症源で脳や皮膚の細胞膜などで使われると当然炎症が発生することになり老化が進んでいきます
また、トランス脂肪酸はニキビの原因の一つでニキビができるとアクネ菌の繁殖で炎症が起こり[1]毛穴周りもメラニン色素で目立ってきますのでこれまた顔の老化につながります。
②酸化脂肪酸
酸素と触れると油性成分は酸化し炎症を起こしますが、油のなかでも酸化しやすさが違います。
一般に飽和脂肪酸<一価脂肪酸(オメガ9)<多価脂肪酸(オメガ3,6)の順に酸化しやすいため、炒め物など加熱して使う食用油は酸化しにくい油のほうが向いています。
③パルミチン酸
パルミチン酸はほとんどの食用油の飽和脂肪酸の主成分です。
パルミチン酸は飽和脂肪酸で酸化しにくいのはいいのですが、トランス脂肪酸と同様にニキビの原因の一つですので顔のが炎症が増悪して活性酸素を発生させてしまいます。
一般に飽和脂肪酸のアンチエイジング有効度は炭素数が少ない方が良質で希少な油です。
パルミチン酸は長鎖脂肪酸と呼ばれ炭素数は16、私が毎朝摂取しているMCTオイルは中鎖脂肪酸で炭素数8~12です。
④オメガ6脂肪酸
オメガ6脂肪酸はリノール酸に代表される食用油の多価脂肪酸です。
オメガ6脂肪酸は炎症発生成分です。
現代の西洋食では肉や油にオメガ6が多く含まれているので必須脂肪酸とはいえ積極的に摂取する必要はありません。
むしろエゴマ油や魚油、クリルオイルに含まれるオメガ3を積極的に摂取して炎症を抑えましょう。
それでは多くの家庭で使用される食用油についてみていきましょう。
オリーブオイル
加熱調理の油として
一般に健康に良いとされるオリーブオイルは80%が酸化されにくい一価脂肪酸と飽和脂肪酸で構成されています。
そのため炒めたり熱を加える調理には向いています。
しかし多価不飽和脂肪酸はリノール酸(オメガ6)が多いためオメガ3脂肪酸とのバランスという観点からはあまりよろしくありません。
また、飽和脂肪酸はパルミチン酸ですし、成分のほとんどが一価脂肪酸のオレイン酸で占められているため酸化の不安はあります。
そこで炒め物など加熱調理をするときにはオリーブオイルにMCTオイルやココナッツオイルを混ぜて使用すると酸化度を抑えられ摂取するパルミチン酸の量も減らせます。
オリーブオイルの偽装
世界的にオリーブオイルはエクストラバージンオイルにピーナツ油やヒマワリ油などの安い油を混ぜる偽装が流行っています[2]。
ボトルの裏面の成分には食用オリーブ油としか書いておらず判断はつきません。
ピーナツ油はレクチンのアレルギー不耐性のリスクが高い食材ですので危険だと思います。
日本ではエクストラバージオイルの名称にかかる規制がないことが一つあると思います。
化粧品でも油脂に混ぜ物が意図的になされていたら成分表示だけではわからないですが化粧品ですと裏面にキャリーオーバー成分以外の成分表示が法で決められています。ちなみに私が開発している化粧品はキャリーオーバー成分まで表示してすべて開示しています。
混ぜ物がされていない油を選ぶためには生産者の顔が見えること、実際工場に行って製造過程を確認してくることしか方法がありません。
日本では小豆島のオリーブオイル栽培が有名ですが農家ごとに違うことが容易に想像がつきます。
医療や情報も同じですがどんな人が施術するのか、書いているのかが不明では自分の体や子供を任せるほどの信用は生まれません。
菜種油(キャノーラ油)
菜種油もオリーブオイル同様一価脂肪酸と飽和脂肪酸が多い食用油ですので酸化しにくい油として加熱調理に適しています。
キャノーラ油とは
菜種油を使う前になぜキャノーラ油ができてきたのかを知る必要があります。
菜種油には2つの毒性のある成分が含まれて問題になった経緯があるのです。
一つは一価不飽和脂肪酸のエルカ酸でもう一つはグルコシノレートが多く含まれていたためです。
エルカ酸は過剰摂取で心臓疾患のリスクが高いことから避けられるようになり、グルコシノレートは甲状腺腫のリスクがあるため避けられるようになりました。
そこでカナダなど主要輸出国ではGM(遺伝子組み換え)技術を応用してこれら問題となっていた成分を限界まで下げ、さらにオメガ3とオメガ6脂肪酸のバランスも改善しました。これがキャノーラ油です。
遺伝子組み換えの油を摂取し続けることの害はまだはっきりとはしていませんが、私は遺伝子組み換えの油はお勧めしません。人類の歴史の中で遺伝子を弄って食用とするといったことはかつてなかったためどんな影響があるかわからないからです。
遺伝子組み換えでない菜種油
国内では遺伝子組み換えでなく地道に品種改良してキャノーラ油のようにエルカ酸とグルコシノレート含有量が低い品種が開発されています。「キラリボシ」という品種はその一つです。
オリーブオイル同様、成分にまで目を向け自分で生産者を探さなくてはならない時代にあることを考えると他の油も同じく顔の見える生産者を探す必要があると考えています。
菜種油も加熱調理に向く
菜種油もオリーブオイルと同じく一価不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸で7割以上を占めますので加熱によって酸化しにくい油だと言えます。
菜種油もオリーブオイルも加熱調理によって酸化しにくくする工夫としてMCTオイルやココナツオイルを混ぜて使用する工夫はお勧めです。
ナッツ油
ナッツ油は一価不飽和脂肪酸が多くオリーブオイルや菜種油と同様に加熱調理に適した油です。
ただし、ナッツ類には豆や小麦などと同様に不耐症のリスクが高いレクチンが含まれていますので特にピーナッツ油は不耐症が多いのでアレルギーに注意が必要です。
さらに先ほども述べたようにオリーブオイルには混ぜ物としてピーナッツ油を混ぜているものがあるので油断なりません。
加熱しないのが一番
オリーブオイルや菜種油は加熱調理に向くとはいっても加熱すると酸化するしトランス脂肪酸も増えるわけです。
したがって加熱は最小限にすることが油で老化しないコツと言えます。
エクストラバージンオリーブオイルは風味があるためサラダにも合います。MCTオイルを混ぜてパルミチン酸やオメガ6の摂取量を相対的に抑えた使い方はアンチエイジングにもお勧めです。
またはエゴマ油やアマニ油も酸化されやすいので開封後はなるべく早く使いきるようにして、加熱せずサラダなどで食べるとオメガ3が豊富で炎症を抑えて老化を防いでくれます。
食用油の選び方で大切ことは老化を促進しない処理の仕方で製造されているかどうかです。
「一番搾り」「エクストラバージンオイル」があります。これらは加熱処理せず圧搾と遠心分離など物理的な搾り方をしているため第一選択となります。
避けるべき食用油
基本的に製造過程で加熱処理された油はトランス脂肪酸や酸化脂肪酸が多くなるため避けるべきです。
さらにオリーブオイルの偽装問題でもわかるように本当に「エクストラバージンオイル」なのかどうか確かめるには顔の見える生産者を自分で選ばなくてはならない時代です。
以下に加熱処理の有無に関わらず顔のアンチエイジングの観点から避けたほうが無難な主な食用油を挙げます。
- コーン油はオメガ6多価不飽和脂肪酸が多く酸化しやすい油であることと炎症を引き起こす脂肪酸であるためアンチエイジング目的では控えるべきです。
- 大豆油はマーガリンやマヨネーズの原料になっておりコーン油と同様オメガ6が主成分です。酸化しないよう水素添加して性質を変えており必ず加熱処理されるためトランス脂肪酸が多く含まれます。ひまわり油は避けるべき油です。
- 綿実油はオメガ6が主成分ですので酸化しやすく炎症源となりますので避けるべき油です。
あえて摂取しなくても良い食用油
- ごま油は風味が良く天ぷらなどに使われますが一価不飽和脂肪酸とオメガ6が主成分であるためあえて摂る必要はありません。
- ひまわり油は一価不飽和脂肪酸とオメガ6が主成分の油ですのであえて取る必要はないでしょう。
まとめ
食用油の成分偽装が世界的に問題となっている。そのため現代では生産者の顔が見えない油は信用しにくくなっている。
加熱調理用には酸化しにくいエクストラバージンオリーブオイル、遺伝子組み換えでないキャノーラ油様の菜種油、ナッツ油が向いている。
油を加熱すると酸化脂肪酸やトランス脂肪酸が発生するため調理はなるべく低温、できれば加熱しないことが老化を抑制する油の摂り方になる。
酸化しにくくケトン体を増やす中差鎖脂肪酸やバターに含まれる短鎖脂肪酸は飽和脂肪酸でありオリーブオイルなど調理に向く食用油と混ぜて使うと酸化を抑えパルミチン酸やオメガ6脂肪酸の摂取も抑えられる。
参考文献:
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