2005年03月18日

復活?アトキンズ・ダイエット

こんにちは、皆川です。
 
 前回の記事、いかがでしたか?

 アトキンズ・ダイエットには、いささか、ガッカリ、というより、アトキンズ博士に、騙されたような気分になられた方もいらっしゃるかもしれません。

 もう、ローカーボ・ダイエットなんか、やめたー!っと、叫んでいるあなた、でも、ちょっと待って下さい。

 今回の記事を読むと、また、考えが変わるかもしれません。

 
アメリカでは、政府が資金を出して、低炭水化物ダエットが、従来の低脂肪ダイエットに比べ、減量や血中コレステロールレベルを下げる効果が、あるかどうか研究しているようです

 また、アメリカ糖尿病協会(America Diabetes Associstion)では、低炭水化物ダイエットが、糖尿病のコントロールに役立つかどうかを調べるための研究をしておりますが、この研究においては、アトキンズ・ダイエット法を採用していません。

 理由は、
その研究の参加者に、ケトーシスという状態を起こさせるのは、好ましくないと考えているからです。


 更に、アメリカ心臓協会(American Heart Association)の方は、低炭水化物ダイエットによる体重減少は、短期的には、示されているものの、長期的にどうか、これからきちんと検証していく必要があるとの慎重な姿勢を取っています。

 そして、こちらの方は、私が、前回、述べたように、低炭水化物ダイエットは、どうしても高タンパク食・高脂肪食となるが、そうした食生活を続けていれば、心臓の冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)、糖尿病、脳卒中、がん発症のリスクが、高まることについても言及しています。

 さて、ここまでは、昨日のお話の趣旨となんら変わりがありません。


 
      問題は、ここからです


 ここ数日、こうした主張を裏付けるような研究データがないものか、文献を探していたのですが、実は、見つからないのです。

 
出てくる論文、出てくる論文、皆、アトキンズ・ダイエットを含む、低炭水化物ダイエットが、従来の低脂肪ダイエットに比べ、減量のうえで、効果的であることを証明したものばかりなのです。

 それに加え、
心臓病の発生リスクについては、高まるどころか、逆に、抑えられていると報告している論文も、いくつも、見つかったのです。                  

 
       全く、意外でした。


日本では、低炭水化物ダイエットと低脂肪ダイエットの効果を    
比較した研究の報告がなされていないのですが、
ダイエットを医学する東京医大の蒲原聖可先生が、論文を出されていました。                                            

その内容をまとめると、以下のようになります。

          
                
                                                                                                                                                  
 ・このような研究の報告がなされるようになったのは、
2002年以降と、まだ、比較的最近である。

 ・当初の予想に反して、
低炭水化物ダイエットの方が、低脂肪ダイエットよりも、減量効果が大きく、リバウンドもしにくい。

 ・
低炭水化物ダイエットには、脂質代謝改善効果も見られる、すなわち、中性脂肪値の顕著な低下、総コレステロール値の低下が、認められている。

 ・アトキンズ・ダイエットのような、超低炭水化物ダイエットの場合、
不整脈の発生に注意が必要である。
   理由は、脂肪が分解されて生じる、遊離脂肪酸によって、不整脈が誘発される可能性がある。

   しかしながら、
これまでの報告では、遊離脂肪酸やケトーシスによる障害は、報告されていない。
 
 ・アトキンズ・ダイエットのような、超低炭水化物ダイエットは、
これまでの報告では、必ずしも、心血管系の病気(心筋梗塞など)の発生リスクを高めるとは、考えにくい。

    むしろ、中性脂肪やコレステロール値を下げいているため、心血管リスクを改善しているとさえ、考えられるが、まだ、議論のあるところである。

 ・
低炭水化物ダイエットによる早期の減量効果は、体脂肪の減少ではなく、体内の水分移動の結果にすぎない。

以上のようになります。

 私が、文献を調べた限りにおいては、
まだ、長期にわたって、このダイエットを続けた場合の報告が見当たらず、1年が最高でした。

 この1年間フォローした報告によれば、6
ヶ月目までは、低炭水化物ダイエットの方が、減量効果は優れていたが、1年後には、従来の低脂肪ダイエットを行ったグループと減量効果の点では、差がなくなっており、どちらの場合も、平均4%の体重減少にとどまっています。

 従って、現時点で云えることは、
低炭水化物ダイエットは、従来の脂肪の摂取を抑えるダイエットより、減量効果はありそうだ、但し、開始後 6ヶ月までという、短期間で見た場合

 また、
これまで、危惧されてきたような心血管リスクについては、必ずしも高まるものと決めつけることもできない、むしろ、軽減される可能性も示唆されています

 今後、更に検討していかなければならない問題です。

 いずれにしても、まだまだ、長期の研究がなされていないため、今後の研究の成果が待たれるところです。

 明日から、また、アトキンズ・ダイエットやその他の低炭水化物(ローカーボ)ダイエット始めてみますか?
 

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この記事へのコメント
難しいですね~!
長期的に見て健康づくりにつながらなければ、よいダイエットとは言えないですよね・・・。
これからの研究が期待されますね。
間違いないのは、バランスのよい食生活と運動ですね。
Posted by ナミナミ at 2005年03月18日 23:01
皆川先生、
僕のブログの紹介してくださって、ありがとうございます。
あまりにも持ち上げられ過ぎてて少々恥ずかしいです。
ブログの内容を先生にご紹介文に近づけるように精進せねば!

有名な流行のダイエット法はキャッチコピーばかりが魅力的で
それについて裏付けるデータについて消費者は興味もたないですね。

以前の僕なら、肉食べ放題で心理的ストレスの少ない
『アトキンズ・ダイエット』に走ってたかもしれません。
僕の実家は焼肉屋なので便乗して宣伝使ってたかも(笑)

無知は怖いですね。人によってリスクの取り方は違いますが。
貴重な情報をいつも、ありがとうございます。
 ナミナミさん、おっしゃるとおりです!

 今のところ、極めてありきたりですが、”間違いないのは、バランスのよい食生活と運動”というところに落ち着いてしまうんです。

 また、目新しい研究報告があれば、お伝えしていきます。
Posted by 皆川 at 2005年03月19日 07:33
はじめまして。
貴ブログのアトキンスダイエットに関する記述に誘われて来ました。
詳細に解説頂いているので非常に分かりやすいと思いました。
他にも面白そうな記事が沢山ありますね。
勉強させて頂きます♪
ところで、私はNY駐在中に高インシュリン血症にかかったのを契機に2001年12月25日からアトキンスダイエットを開始し、現在も継続しているサラリーマンです。勿論、インダクション時の食事(当初2週間。炭水化物の摂取量を15g/日以内に抑える)を継続している訳ではありません。
穀類、イモ類こそ食べませんが、野菜を中心に果物、肉・魚・卵を加えた食事を今は行っております。アトキンスダイエットを6ヶ月以上継続した症例がないとのことですが、私を調べて頂けると丁度よいと思いますが、いかがでしょうか?
兵庫県西脇市に住まいしております。
Posted by 鎌田文博 at 2005年05月31日 23:02
鎌田様、本当にありがたいコメントありがとうございます。

また、アトキンズダイエットを行なった症例として、被験者になっていただけるというお申し出、本当にありがとうございます。

アトキンズダイエットの効果について、きちんとした調査を計画しました時には、ご連絡致しますので、その時は、何卒、宜しくお願い致します。

ただ、このような調査のやり方には、いろいろあるのですが、きちんとした結果を出すためには、例えば、ダイエット期間中、入院していただき、食事の管理をしっかりするとか、監視下に、決められたメニューで運動をしてしただくとかいったことを行なわないと、信頼に足るデータが得られないという難しさがあります。(続きがあります。)

Posted by 皆川 at 2005年06月02日 13:24
(上のコメントの続き)
なかなか、人間を対象に、ここまでやることは、現実には困難なため、長期間のデータが取れないのだと思います。(アトキンズダイエットを6ヶ月以上やった人がいないということではありません。)

また、データを出すためには、被験者も、それなりの人数集める必要がありますので、大学や研究機関といったところが、取り組まないと行えないという問題もあります。

こうした問題がクリアーできました時は、よろしくお願いします。
Posted by 皆川 at 2005年06月02日 13:26
皆川様

鎌田です。コメントありがとうございました。そういうことだったんですね。誤解してコメントを書き込んでしまい申し訳ございませんでした。アトキンスダイエットが理論的に解明される日が来ることを心待ちにしております。そのために私の体がお役に立つのであれば、望外の喜びです。できる限り協力させて頂きますので、ご連絡をお待ちしております。失礼いたしました。
Posted by 鎌田文博 at 2005年06月03日 00:00