脂性肌の方は、お肌の水分量、皮脂量がともに多いので、乾燥で悩まされることは少ないのですが、とくに思春期において、皮脂腺の発達、過剰な皮脂によるお悩みが生じやすくなります。今回は、その中でも、毛穴の開き・黒ずみ→経時的変化による瘢痕毛穴についての、原因とスキンケア方法、治療法をご案内します。
脂性肌の方に多い、毛穴の開き・黒ずみ、思春期ニキビ、瘢痕毛穴
お肌のお悩みの中でも、非常に多くの女性が気になっている毛穴。特に脂性肌の方は、過剰な皮脂が、毛包やその出口である毛穴、毛穴周囲の組織のトラブルを引き起こすことが多く、具体的には、思春期における皮脂腺の発達による毛包・毛穴の開き、毛穴に詰まった皮脂や角質が酸化することによる毛穴の黒ずみ、そこに炎症や細菌の繁殖が生じることによる思春期ニキビや、その炎症の繰り返しによる瘢痕毛穴などが挙げられます。
そこで、今回は、毛穴の開きや黒ずみ、思春期ニキビの炎症が長期に渡ってしまったことによる瘢痕毛穴はどのようなメカニズムで生じるのか、そして合わせて自宅でも簡単にできるスキンケア方法もご紹介していきますので、できるところから取り入れ、毛穴の開き・黒ずみの進行予防、改善を目指しましょう(年齢や環境により、肌質は変化しますので、昔、脂性肌であったとしても、現在は異なることもあります。現在の肌状態に合わせたスキンケアを行うことが大切です)。
これまでにも何回かご紹介していますが、水分量と皮脂量のバランスにより、肌質は以下のように大きく分類されます。
それでは、「毛穴の開きや黒ずみ」「その経時的変化による瘢痕毛穴」の順に、ご紹介していきたいと思います。
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毛穴の開き・黒ずみの原因
毛穴の数は、おおよそ平均400個/cm2(前額部において)もの密度で存在しています。 毛穴って、想像以上にたくさんあるのです(部位により異なり、個人差もあります)。
そして、思春期における男性ホルモンによる皮脂腺の発達の程度によって、大きさも変わってきます。男性ホルモンの一つであるアンドロゲンは、男女ともに副腎皮質で合成され、女性においては、多くの場合、思春期にピークを迎えます。
その時の男性ホルモンの値が高いと、皮脂腺が発達し、それに伴い毛穴も大きくなる傾向があります。さらに、皮脂の分泌も多くなるので、その皮脂が毛穴に角質とともに詰まり、酸化されて、黒ずみ毛穴が生じたり、酸化した皮脂(過酸化脂質)による刺激により毛穴周囲の組織がダメージを受けて、より毛穴が深く開いたり、周囲の皮膚が硬くなりやすくなったりするのです。
毛穴の開き・黒ずみの改善方法
先のお話から、「毛穴は、遺伝による影響が強いから、諦めるしかないのでは・・・。」と思われてしまうかもしれませんが、そのようなこともないのです。
早期に、スキンケアや、お食事などに気を付けることで、毛穴の開きの進行を予防したり、改善していくことができるのです。
早速、明日から。自宅でもできる簡単ケア
●皮脂を抑制する作用のあるビタミンC誘導体入り美容液を使う
ビタミンCは、皮脂を抑制したり、還元作用により、毛穴周囲のメラニン生成を抑える作用もあります。さらに、活性酸素除去作用もありますので、ダメージを予防してくれるのです。
すべての肌質にお勧めです。
脂性肌の方は、こちらがよりお勧めです(皮脂抑制効果が非常に高いので、オイリードライ肌の方は、額、眉間、お鼻周囲などの皮脂がでやすい部分のみ使うと効果的です)。
●油分控えめのスキンケア、メイクを行う
少しでも油分過剰を防ぐために、スキンケアにおいては、油分は控えめにすることが大切です。皮脂分泌が多いので、それ程油分を補う必要性はないのです。また、ニキビの菌は、皮脂や皮脂に近い油分をエサに繁殖するので、思春期ニキビでお悩みの方も、同様に油分は控えたほうが安心です。
油分は、時間が経つと酸化します。そして、その酸化した油分は、活性酸素を発生したり、お肌にダメージを与えてしまいます。理想的なお肌は、水分量が多く、油分量が少ない状態です。その状態に近づくように調整しましょう。
●朝も洗顔する
もちろん洗いすぎはよくないのですが、きちんと酸化した皮脂や油分を落とさないことも問題なのです。洗顔に関しても、お一人おひとりのそのときの肌質や肌状態に合わせて行うことが大切です。
脂性肌の方は、水分も多く、皮脂も過剰な状態ですので、ある程度、きちんと落ちるものを使った方がよいのです。保湿や洗いすぎを意識しすぎることよりも、皮脂の対策のほうが大切な肌質であるためです。もちろん、摩擦などの刺激は角質層の状態を乱すので、どのような肌質においてもNGです。
また、寝ている間に分泌された皮脂は、朝には酸化しています。放っておくと、皮脂トラブルを引き起こしてしまうので、朝・晩2回、洗顔料を使って、洗顔しましょう。
こちらは、非常にお勧めです。パパイン酵素と肌にやさしい球状のスクラブが、優しくきちんと角質を除去し、毛穴のつまりを解消して、油分も除去します。古い角質や余分な皮脂など、毛穴の汚れを優しく洗浄し、取り除き、明るく透明感のある肌に整えるスクラブ配合洗顔料です。
こちらのスクラブは、天然のものではなく、球状でクッション性のある柔らかめのスクラブですので、優しく馴染ませていただけると、お肌に刺激を与えることはありませんので、安心です。普通肌、混合肌の方にも、お勧めの洗顔料です。
●皮脂の酸化、活性酸素を防ぐために、紫外線対策を行う
皮脂は、紫外線を浴びると、酸化しやすくなります。酸化した皮脂は、お肌に刺激、ダメージを与えてしまいます。さらに、紫外線によりお肌のコラーゲンが壊されたり、活性酸素によりメラニンが生成されることにより、毛穴の開きや毛穴の黒ずみが進行してしまいます。そのため、紫外線対策は大切です。
水分保持力は高いですが、油分は少ないので、乾燥肌の方だけではなく、脂性肌の方にも安心してご使用いただくことができます。
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●ビタミンB2、B6、Cなどの、皮脂を抑制するビタミンを摂る
ビタミンB2、B6、Cは、皮脂の分泌を抑制する作用があります。バランスのよい食事を心がけたうえで、内服でも補うと効果的です。
●過度な糖質や酸化しやすい油を控える
糖質の取り過ぎによる血糖値の急激な上昇は、皮脂の分泌を促進したり、お肌のバリア機能を低下させてしまいます。そのため、炭水化物はなるべく低GI値のものにして、甘いものは食後にしたほうが安心です。また、オイルもなるべくオメガ3系脂肪酸など、体によいものにして、あまり摂り過ぎないようにしましょう。
炭水化物も、血糖値の上昇が緩やかな低GI値のものがお勧めです。
おそば、玄米(ご飯は、冷えているほうがよりGI値が低いです)、全粒粉パン、ライ麦パンなど。
毛穴の開き・黒ずみの治療法
より早期に改善したい方は、クリニックにご相談ください。
など
毛穴のタイプ別に治療が行える、毛穴専門の「毛穴外来」も行っております。
瘢痕毛穴の原因
脂性肌の方は、比較的お肌が硬い傾向があり、跡に残りやすい肌質でもあるのです。そのため、思春期ニキビや皮脂過剰状態を放っておいておいたり、繰り返しその状態が続いてしまうと、深く硬い瘢痕毛穴として跡に残りやすくなってしまいます。そして、瘢痕毛穴になってしまった場合、自宅でのケアだけでは、なかなか改善が難しいのが現状です。
なぜなら、瘢痕毛穴の場合は、硬くなっていて、コラーゲンを生成する力があまり残っていない、つまり形状記憶されているような状態であるためです。
初期の、毛穴が過剰な皮脂により開いている状態であれば、毛穴周囲はまだ柔らかく、コラーゲン増生能力も高いので、コラーゲンを増やして、毛穴を小さくしていくことは可能なのですが、硬くなってしまうとそれが少し難しくなってしまうのです。
ですが、ご安心ください。 徐々に改善させていく方法はあります。
瘢痕毛穴の改善方法
瘢痕毛穴でお悩みの方への救世主が、CO2フラクショナルレーザー(+グロースファクター)や、リジュランです。
瘢痕毛穴の治療法
●CO2フラクショナルレーザー(+グロースファクター)
CO2フラクショナルレーザーは、凸の部分を滑らかに蒸散させること、そして、創傷治癒の過程でコラーゲンが増生されるのを利用して、凹の部分をふっくらと持ち上げて浅くすることにより、あらゆる凹凸を改善していく治療法です。さらに、細く、深い孔が一時的に生じますので、そこに成長因子を塗布して送り込み、コラーゲン生成に拍車をかけるのです。(その際日生じた孔は、12時間後には閉じますので、お化粧も可能です。設定を高くして照射した場合は、念のため、お化粧は24時間後にしていただいたほうが安心です。)
1回での改善は難しい場合が多く、多くの場合、繰り返し行う必要がありますが、それにより、徐々に改善していきます。
●リジュラン
こちらも、再生能力を高めて、コラーゲンを増生させて、お肌をふんわりさせることにより、毛穴も目立たなくさせるという治療法です。こちらは、サーモンから抽出した天然の成分であるポリヌクレオチドが、角質~表皮~真皮にかけてのダメージを修復するため、潤いのあるもっちりと白いお肌に導いてくれるのです。 フラクショナルレーザーと組み合わせると、より創傷治癒の過程に拍車がかかりますので、より早い改善に導くことができるのです。
毛穴は、早期のケアが大切です。皮脂や思春期ニキビでお悩みの方は、ぜひ、早めの対策を行ってください。また、大人になってから、瘢痕毛穴として、毛穴が深く硬く残ってしまっても、改善していくことはできますので、諦めないでください。
恵比寿やすみクリニック
佐藤 やすみ