エイジングケアの方法

エイジングケアとは、字のごとくエイジング(加齢)をケア(お手入れ)するということですが、これには少し説明が必要です。肌老化の原因は単に加齢だけではないのです。 人間は年齢とともに老いていき見た目にも変化があらわれるのは仕方のないことです。これが自然の老化です。肌についていえば、自然の老化によるものは2~3割といわれます。おどろきませんか?!

では残りは何かというと、外的要因と生活習慣によるものです。肌老化の7~8割を占めるのはおもに次の3つ。

(1)紫外線による光老化

(2)肌の乾燥

(3)肌の糖化

エイジングによる顔の変化

エイジングのすすみ方には個人差がありますが、平均的な経過をコンピューターで作成するとごらんのとおり。


出典:美容情報サイト「肌らぶ」

肌の悩みは年齢があがるにつれて変化します。(東京イセアクリニック 来院者20代以上の男女1185名アンケートより)

20代 ニキビ跡、毛穴

30代 シミ、たるみ

40代 65%以上の人がたるみ

50代 75%以上の人がたるみ

これを見ると30代以降は肌老化による悩みといえそうです。肌老化により、顔の印象は大きく変化し、イメージを左右します。色素沈着によりそばかす、シミが増えます。たるみやほうれい線が「老け顔」をつくり、弾力やハリが無くなることでしわが増えます。そして、原因不明のイボやほくろがでてきたりします。

エイジングをすすめてしまう落とし穴とは?!

1.手をかけすぎている

ケアしないとよけいに老化がすすむのではないか?という恐怖観念のようなものが誰しもあるかと思います。けれども、自分では丁寧にしっかりお手入れをしたつもりでも、手をかけすぎは刺激となり悪影響となります。 中高年になると高い化粧品、エステや美顔器などの勧誘も増えてくるものですが、肌の表皮はわずか0.2mmとひじょうに薄くてデリケートなもの。マッサージ、エステ、パックなどは肌へのダメージが心配です。

中年以降の肌は排泄する力が弱くなっており新陳代謝がよくありません。したがって、お化粧品の化学成分が肌に残り蓄積していくとくすみやシミの原因になります。中年になるほどスキンケアやお化粧は、最低限にしてシンプルにしたほうがよいのです。化粧品には化学的な成分が多く含まれていますので、たくさんの種類を重ね使いすれば肌への負担も大きくなります。

2.化粧品の化学成分の弊害

若いうちはどんなに厚化粧しても化粧をおとせば素肌もきれいになります。不摂生してお化粧したまま寝てしまってもそれほど影響はありません。夜更かししても肌にはひびかない。うらやましいですよね。でも若い時は誰しもそうだったのです。

30代過ぎるとだんだんそうもいっていられなくなります。体の発育は25歳にピークを迎えますので、そこからは残念ながら老化の一途で肌の状態も下り坂になります。でも、若い頃よりも肌のお手入れに気をつけるようになるので、30代はなんとか状態を維持し急に肌老化が表面化するわけではありません。

けれども40代50代それ以上になってくると、なにをしても中々効果があらわれにくくなります。シミやしわが増え、たるみも気になってきて、透明感が無くなりくすんでくる。弾力やハリ、ツヤが無くなってくる。というように肌老化がすすんでいきます。

原因として考えられるもっとも大きなものは、何十年と使ってきた化粧品の弊害が大きいのではないでしょうか。いまや一生のうち一度も化粧をしない、という方はおられないと思いますが、もしも赤ちゃんからずっと化粧品に手をそめることなく中年になっていたら、肌はどうなっていたでしょう?きれいな肌が保たれていたのかもしれませんね。

最近の若いひとは随分早いうちの10代からお化粧をすると聞きますが、そのままでもキレイな肌なのにわざわざ肌を悪くしてもったいないことです。たとえば18歳からお化粧を始めたとしたら50歳で32年お化粧をすることになります。この長年の化学成分使用の蓄積やダメージは大きいでしょう。また、年齢があがってくると肌を美しくたもつためのコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどの成分も減少して、肌自身の快復力も下がっているといえます。肌の排泄力も弱まっていますのでなおさら悪い成分が肌に蓄積しやすくなります。そうして、肌の新陳代謝ともいうべきターンオーバーが阻害され悪循環になっていきます。

3.栄養の摂り方にも勘違いがいろいろある

「肌は外から3割、中から7割」というのが皮膚科専門医の共通した意見だといいます。肌は中からうまれだんだんと皮膚表面に押し上げられていきます。表面に見える部分は角質層といって、死んだ細胞でありじょじょに垢として剥がれ落ちていきます。だから、外からどんなに高い化粧品を塗っても、外から中へという方向は理屈から考えるとありえないのでは。新しい細胞は中から外へ、です。 だからこそ、新しい細胞をつくるもとになる「栄養」が重要です。皮膚の細胞も毎日口から取り入れている栄養から出来上がっています。肌をきれいにするには、まず栄養バランスが重要です。

難しそう、大変そう、と思うことはありません。肌のために知っておいて欲しいポイントがあります。

・生野菜は体を冷やすので温野菜にしている、という声をときどき聞きますがこれはNG。肌のために大事なビタミンCは、新鮮な生野菜や果物から摂取できます。カット野菜や野菜ジュースではビタミンC補給は期待できません。新陳代謝に重要な酵素もとることができるので、生野菜&果物は毎日摂ることをオススメします。

・新しい肌のもっとも大事な材料は?といったら何でしょう。体のもととなるのはタンパク質です。タンパク質が不足していたら、良い細胞は作られないし、トラブル肌にもなりやすくなります。大豆食品などの植物性タンパク質と、肉魚などの動物性タンパク質と両方が必要ですが、毎日50~70g(体重によりますが)のタンパク質が必要なので、量的にしっかり摂るにはお肉を食べることが重要です。プロテインの利用もオススメです。コラーゲンサプリなどよりも、よっぽど食事でお肉を食べることが重要なんです。タンパク質とビタミンCをきちんと摂っていればコラーゲンは体内で作られます。

・炭水化物を摂りすぎると「糖化」をすすめ、肌の老化を促進させてしまうことが分かってきました。炭水化物によって血糖値があがり体内にAGEという物質ができてしまい、肌を黄ばませたり弊害を起こします。だからといって、極端な炭水化物抜きはよくありません。食事内容の割合は、ご飯や麺類など主食が多すぎないようにします。甘い物などの間食も摂りすぎると糖化の原因になるので、ほどほどに。

・外食の頻度が多いかたはどうしても不足する栄養素がでてきます。外食はコスト削減のため冷凍野菜が材料だったり、原価の高い肉・魚・野菜よりも主食(ご飯・麺類)のボリュームが多くなります。そのため、栄養としては炭水化物が多くなり、ビタミンやミネラルを十分にとることがなかなか難しいのが現実です。外食が多いと不足する美肌成分はつぎのようなものです(ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、ミネラル全般、オメガ3、ポリフェノール)。お気づきかと思いますが、食卓では「おかず」に含まれる栄養素ですね。料理をしない方、残業が多い方、お付き合いなど、で外食がどうしても多くなる方はこういう栄養素をサプリメントで摂るとよいのです。

4.便秘や睡眠不足はもちろん肌老化を促進

便秘が肌に悪いことはどなたも知っていることだと思います。個人差はありますが、便秘するとボツボツができたり、化粧のノリが悪くなったりということをよく聞きます。腸は栄養を吸収するところですから、そこが詰まっていれば肌にも良い栄養がいきません。

でも便秘解消したくてもなかなかうまくいかないのが現実。便秘薬を使うのも対処療法であり解決したことにはなりません。そもそも「便秘になる」ということは食事や運動不足、冷え、腸内環境などさまざまな問題が複雑に絡み合っていると考えられます。言ってみれば不健康な生活習慣になっているのです。

それを「健康的な生活習慣」に切り替えていけば、お通じの状況も好転していきます。便秘については、「こうすれば治る」という決め手はありませんので、便秘になりやすい習慣をチェックして一つずつ修正していくことです。

たとえば、夕食を抜いたりしていないか?炭水化物抜きでサラダだけなんてことはないか?朝昼晩の中で夕食はもっとも大事です。肌への栄養も関係していますので、ご飯もおかずもしっかり食べましょう。野菜を数種類食べるようにすれば、食物繊維も摂れます。葉物、芋類などいろいろ取り混ぜて。

水分補給も重要ですが、冷えも腸の働きを悪くしますので、冷たい飲み物は避けて常温のミネラルウォーターか温かい飲み物がおすすめ。腰から下の防寒はぜひなさって下さい。冷えは便秘の原因になるだけでなく、血行を悪くし肌の新陳代謝にも悪影響を及ぼします。

腸内環境をよくする、すなわち悪玉腸内細菌を減らし善玉腸内細菌を増やすこと。お菓子や加工食品の食べ過ぎは、腸内環境によくありませんので適度に控えてください。タバコも悪玉菌を増やすもとですので肌のためを思ったら禁煙を!

肌のためにはたんに「睡眠をとりましょう」ではなく「質の良い眠り」をとることが大事です。ぐっすり眠る、深い眠りのことです。眠りは1時間半が1サイクルで、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠とが組み合わさっています。このノンレム睡眠のときに成長ホルモンが分泌され肌の新陳代謝がうながされることが分かっています。肌のためには少なくとも12時までには寝て、5~6時間の睡眠はとりたいものです。