PROFILE.
小田桐友幸(オダギリ・トモユキ)。51歳。2008年43歳の時に国際自動車に入社。東雲営業所所属。前職はハイヤードライバー。趣味はスポーツ観戦。(取材:2016年6月16日)

「タクシードライバーって不健康じゃない?」国際自動車の採用担当が求職者の方からよく頂くご質問です。そこで、前回の記事では「深夜勤務」に焦点を当ててドライバー歴30年の小田桐友幸さんにお話を伺いました。(『タクシードライバーは深夜勤務をどう乗り切っている?ドライバー歴30年のベテランに聞いた眠くならずに集中力を保つ2つの方法』)同記事で判明したのは小田桐さんが入社当時はメタボ体型で今より10キロ以上太っていたということでした。なので今回は、小田桐さんがどうやってダイエットに成功したのか、タクシードライバーにおすすめのダイエット方法を教えていただきました。座りっぱなしの職場で体型が気になるという方、必見です。

どか食いで気づけば15キロ増

小田桐さんがタクシードライバーとして国際自動車に就職したのは2008年43歳の時ですよね。その時の体型は…?

超メタボ体型でブヨブヨに太っていました。今より15キロくらい重いです。

なんと!50代になった今はとってもスマートなので、驚きです。

当時の写真をご覧いただければ一目瞭然なのですが・・・写真に写りたくないほど太っていたので一枚も無いんですよね。

太った原因は何だったのでしょう?

不規則な生活をしていたためですね。体重が短期間で15キロくらい増えてしまったんです。身長170cmに対して体重76kg、ウエストも100cm近くあり、健康診断に行けば肝臓の値が正常範囲の3倍というひどい有様でした。献血に行っても断られたくらいです。

献血もできないくらい不健康だったんですね(笑)どうやって痩せたのかとても気になります!

1年で10キロ以上痩せた方法があるんです。まずは、私の出勤日のスケジュールをご覧ください。

時間スケジュール
07:30起床
10:30東雲営業所到着
15:00出庫
19:00〜21:00休憩/夕食
翌朝10:00帰庫
14:00帰宅

タクシードライバーならではの勤務スタイル「隔日勤務」ですね。

ここで注目していただきたいのは、10時30分に営業所に着いてから15時に出庫するまでの時間です。

確かに!約5時間も早くに営業所に着いて、出庫までの時間は何をしているのでしょうか?

それこそが私が1年で10キロ痩せた秘訣です。

タクシードライバーにおすすめのダイエット法とは?

ずばり、その方法とは!?

「ランニング」なんです。

えええ!ランニングですか…。ちょっとハードじゃないですか?私、走るのはあまり得意でないんですよね…(笑)

分かります。私も30代のうちは全く運動なんてしていませんでした。でも今では、出勤後に営業所から夢の島(東京都江東区)まで片道5キロを往復してからタクシードライバーとしての仕事を始めているくらい体力がついたんですよ。

営業所に着いてからの空白の5時間は、ランニングをしていたんですね。

営業所に10時半に到着したら、11時〜12時まで走ってくるんです。東雲営業所にはお風呂があるので、シャワーを浴びて軽く食事をして、仮眠をとってすっきりした状態で15時から仕事を始めるんです。

確かに、ランニングをすれば健康になるとは思いますが、体力がないので続けられるか心配です。

最初からたくさん走らなくても大丈夫ですよ!私も体力が衰えていたので、当初はウォーキングをしていました。通勤途中で下車して、5キロくらいの道のりを1時間かけて歩いていたんです。

なるほど!ウォーキングならあまり負担はないですね。

週に2〜3日くらい歩くのを続けて、筋肉がついてきたり、心肺機能が上がってきたりしたらランニングを少しずつ始めてみるといいですね。私のおすすめは「3分走って、3分歩くこと」です。

3分走って、3分歩く?

いきなり意気込んで長距離を走ろうとすると、すぐに疲れてしまい走るのが嫌になってしまいます。ダイエットは継続が何よりも大事なので、まずは3分軽く走って、3分歩くことを何回か続けるんです。私の場合はそれを週3日〜4日のペースで続けました。すると1年で10キロの減量に成功したんです。

1年で10キロは見た目もすごく変わりますよね!

健康にもなったんですよ。肝臓の数値もコレステロール値も1年弱で全て正常値に戻りましたし、どか食いが無くなったり、薄味で満足できるようになったり、お酒の量も減ったりと良いことずくめでした。

なるほど、やはりランニングは効果が出やすいんですね。

ランニングのダイエット効果はかなり優れていると思います。ランニングは有酸素運動で脂肪燃焼を多くしてくれますし、ウォーキングに比べると筋肉をかなり使うので、筋肉を鍛えることもできるんですよ。足腰が衰えてきたかな?と思う方にはランニングは本当に良いと思います。

タクシードライバーには嬉しすぎる、ランニングのメリットとは

やはり、タクシードライバーになると太ったり、足腰が衰えたりするのでしょうか?

タクシードライバーだから、ではないと思います。デスクワークの方でしたら会社にいる間ずっと座りっぱなしですよね。何をするにしても足腰は大事なので、年齢に関わらず良い仕事をするためにはメンテナンスが必要ではないでしょうか。特に私の場合は、ランニングが仕事にも良い影響を与えています。

ランニングとタクシードライバーの仕事にどんな関係があるのでしょう?

いくつかあるのですが、ひとつ目は疲れがとれやすくなったことです。運転が原因の肩こりや目の疲労に悩んでいたのですが、有酸素運動で血流が良くなったおかげで、勤務中の休憩できちんと疲れがとれるようになりました。以前は休憩中に横になっても、寝ているか起きているか分からないくらいの仮眠しかできず疲れが抜けませんでした。アラームで起きても目覚めが悪く、身体が重かったんです。ですが、ランニングを始めてからは、短時間でもぐっすり眠れるようになり、アラームが鳴る前にすっきり起きれるようになりました。

へえ〜!深夜勤務のタクシードライバーにとっては嬉しい効果ですね。

健康になったので、30時間以上起きていても苦になりませんし、立ちくらみもなくなり、風邪もめったにひかなくなりました。

ジョギングは身体的だけではなく、精神面にも良いんですよ。適度な運動はストレスを減らすので、仕事のミスを引きずることもないですし、モチベーションアップにも役立ちます。例えば、「今日は調子が上がらないな〜」と思う日ってありますよね?そんな時でも、小一時間走れば「よし、やるか!」と戦闘モードに切り替わるんです。

すごい変化ですね!ちょっとランニングに興味が出てきました!健康面の他に、ランニングが仕事に与える良い影響とは何なのでしょう?

前回のインタビューで、タクシードライバーは事前準備が大事とお話しましたよね。

はい。人の流れを頭に入れておくという事前準備が営業収入(売上)を上げるのに役立つという話ですね。

事前準備にはもう一つあるんです。それは「振り返り」です。仕事に臨む前に、前回の乗務では何が悪くて営業収入(売上)が伸びなかったのか、お客さまをたくさんお送り出来た時は何が良かったのか。そういった「前回を踏まえての改善」が結果に大きな差を生みます。

確かに、「振り返り」が重要なのは納得です。

私はこの振り返りを乗務が始まる前のランニングの時間に行っているんです。身体を動かしている時に良いアイデアが浮かんだ経験はありませんか?頭がスッキリするので、「昨日はこうだったから、次はああしよう」という案がスルスル出てきて、次の乗務で同じ失敗をする確率がグンと減るんです。

目指せ、一生タクシードライバー!

ランニングは健康にもなるし、タクシードライバーとしての仕事にも好影響を与えるなんて一石二鳥ですね。

タクシードライバーは不健康じゃないか?と気になる方もいらっしゃると思いますが、率直に申し上げると「本人のやる気しだい」だと思いますよ。どんな仕事でも同じです。仕事中というより、余暇の時間で差がつくのではないでしょうか。タクシードライバーでも健康でいることは十分可能です。

現役のドライバーの方にそう言っていただけると安心します。

別にランニングじゃなくても良いんですよ。東雲営業所では様々な部活動やサークル活動が盛んです。確か少し前にテニス部ができて、野球部もあるし、フットサルをやっている人たちもいます。私も先日社内ソフトボール大会で若手たちに混じって汗を流しました。

社内のイベントがすごく豊富なんですね。

卓球大会や正月の餅つき、夏の旅行、趣味の集まりでオマールエビの釣り大会だとか、ハゼ釣り、ラフティングなど本当に色々ありますよ。会社のみんなと遊ぶのは楽しいですね。なので自分にあった運動を適度にやることが一番良いと思います。

小田桐さんはランニングがあっていたんですね。

ちなみに私の父はハイヤードライバーでしたが、彼も現役の頃は60代でも健康のためにジョギングをしていましたね。体型もほっそりしていましたし、退職した今でも83歳という高齢に関わらず月に2,3回ゴルフに行くくらい健康です。

お父さまでもランニングや運動の効果は実証されていますね。

運動は本当に大事です。まずは、1日1万歩を目安に歩くことを意識するだけでも変わってくると思いますよ。私は駅で階段を使うように心がけています。そうした小さなことでも続ければ違いがでてきますし、自分の体型が変わっていくのは嬉しいと思います。

私は生涯健康な身体でタクシードライバーを続けたいんですよね。そして、後2〜3キロ体重を落としたら、東京マラソンにも挑戦したいと思っているんです。

小田桐さんなら何でもできちゃいそうですね!応援しています。本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。