皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインの全Clinical Question(CQ)

第1 部 皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン 第2 版

Ⅰ.悪性黒色腫(メラノーマ)


臨床設問 推奨度
メラノーマの発生予防を目的とした紫外線防御は勧められるか

C1

ほくろ(後天性色素細胞母斑)の数が多い者に対してメラノーマの早期診断を目的とした定期診察は勧められるか

C1

巨大型先天性色素細胞母斑に対してメラノーマの発生予防を目的とした予防的切除は勧められるか

C1

メラノーマの早期診断を目的としたダーモスコピーの使用は勧められるか

A

メラノーマの早期診断を目的とした血清腫瘍マーカー測定は勧められるか

C2

メラノーマ原発巣におけるtumor thickness の術前評価のため高周波エコーやMRI の実施は勧められるか 高周波エコー

C1

MRI

C2

メラノーマの原発巣に部分生検(incisional biopsy)を行ってもよいか

C1

メラノーマの転移巣検出のための術前画像検査は勧められるか 臨床病期0(in situ)

C2

臨床病期Ⅰ からⅡB

C1

臨床病期ⅡC からⅢ

B

メラノーマの原発巣は,肉眼的な病巣辺縁から何cm 離して切除することが勧められる In situ 病変

C1

Tumor thickness ≦ 1mm

A

Tumor thickness 1.01 ~ 2.0mm

A

Tumor thickness 2.01 ~ 4.0mm

A

Tumor thickness > 4.0mm

B

肉眼的(臨床的)リンパ節転移がなくかつ遠隔転移のないメラノーマに対して,センチネルリンパ節生検(sentinel lymph node biopsy; SLNB)は勧められるか Tumor thickness ≦ 0.75mm

C2

Tumor thickness 0.76 ~ 1.0mm

C1

Tumor thickness 1.01 ~ 4.0mm

B

Tumor thickness > 4.0mm

C1

メラノーマの所属リンパ節転移に対してリンパ節郭清術を行うことは勧められるか 肉眼的(臨床的)リンパ節転移を認めるメラノーマ

B

センチネルリンパ節
(sentinel lymph node;SLN)転移陽性のメラノーマ

C1

メラノーマのin-transit 転移に対してどのような治療が勧められるか 外科的切除

C1

インターフェロンβ局注

C1

温熱四肢灌流isolated
limb perfusion(ILP) あるいはisolated limb infusion(ILI)

C1

メラノーマの所属リンパ節郭清後に術後放射線療法を行うことは勧められるか

C1

手術で完全切除が得られたメラノーマ患者に対して術後補助療法は勧められるか

C1~C2

メラノーマの遠隔転移巣に対して外科的切除は勧められるか

B

メラノーマの肝転移に対し,肝動脈化学療法あるいは肝動脈化学塞栓療法は勧められるか

C1

遠隔転移を有するメラノーマ患者に対して症状緩和を目的に放射線療法を実施することは勧められるか 遠隔転移(脳転移以外)に対する放射線治療

B

脳転移に対する放射線治療

B

切除不能な遠隔転移を有するメラノーマ患者に対して従来のがん薬物療法は勧められるか

C1

切除不能な遠隔転移巣を有するメラノーマ患者に対して分子標的薬をはじめとした新規の治療法の臨床試験は勧められるか

B

手術で病変を全切除できた患者に対して定期的な全身画像検査は勧められるか 病期0(in situ)

C2

病期Ⅰ からⅡB

C1

病期ⅡC からⅢB

B

術後メラノーマ患者に対して再発・転移早期発見のための患者教育を行うことは勧められるか

B

Ⅱ.有棘細胞癌(SCC)


臨床設問 推奨度
有棘細胞癌の発生率を減少させる目的で紫外線防御を行うことは勧められるか 日本人の中でも色白で色素沈着を起こしにくいスキンタイプの者

B

上記以外の日本人の大半を占めるスキンタイプの者

C1

有棘細胞癌患者に術前の画像検査を行うことは勧められるか

C1

有棘細胞癌の原発巣は病巣辺縁から何mm 離して切除することが勧められるか

B

有棘細胞癌の原発巣に対してMohs 手術を行うことは勧められるか

C1

有棘細胞癌患者の生存率の改善を目的として予防的リンパ節郭清を実施することは勧められるか

C2

有棘細胞癌患者にセンチネルリンパ節生検を行うことは勧められるか

C1

有棘細胞癌の遠隔転移巣を外科的に切除することは勧められるか

C2

手術不能な有棘細胞癌の原発巣・所属リンパ節転移・遠隔転移に対して化学療法は勧められるか

C1

有棘細胞癌に対して根治的放射線療法は勧められるか

B

有棘細胞癌に対して術後放射線療法は勧められるか

B

有棘細胞癌患者の生存率改善を目的として術後に定期的な画像検査を行うことは勧められるか

C2

日光角化症の治療は何が勧められるか 外科的切除

B

凍結療法

B

Photodynamic therapy(PDT)

B

イミキモド

B

5-FU 軟膏

B

ボーエン病の治療は何が勧められるか 外科的切除

B

凍結療法

B

Photodynamic therapy(PDT)

B

5-FU 軟膏

B

イミキモド

B

臨床的に単発性ケラトアカントーマを疑ったときにどのような初期対応が勧められるか

B

Ⅲ. 基底細胞癌(BCC)


臨床設問 推奨度
基底細胞癌の発生予防を目的とした紫外線防御は勧められるか

C1


基底細胞癌の発生予防を目的とした脂腺母斑の切除は勧められるか

C1

基底細胞癌の診断にダーモスコピーは勧められるか

A

臨床的に基底細胞癌が疑われる病変を,診断確定のために生検することが勧められるか

B

基底細胞癌に対して外科的切除は勧められるか

A

基底細胞癌の原発巣は,肉眼的辺縁から何mm 離して切除すべきか 低リスクの基底細胞癌

A

高リスクの基底細胞癌

B

基底細胞癌はどの深さでの切除が勧められるか

B

基底細胞癌の切除時に,切除断端の迅速病理検査は勧められるか

B

基底細胞癌に対して二期的手術は勧められるか

B

手術で切除断端陽性の基底細胞癌に術後の追加治療を行うことは勧められるか

B

基底細胞癌に対する根治治療として放射線療法は勧められるか

B

基底細胞癌に対する根治治療として放射線療法は勧められるか

C1

基底細胞癌に対して凍結療法は勧められるか

C1

基底細胞癌に対して光線力学的療法(photodynamic therapy; PDT)は勧められるか 表在型および結節型基底細胞癌

C1

高リスクの基底細胞癌

C2

基底細胞癌に対してイミキモド外用は勧められるか

C1

再発した基底細胞癌にはどの治療が勧められるか

A

再発発見を目的とした治療後の定期的な経過観察は勧められるか

C1

Ⅳ.乳房外パジェット病


臨床設問 推奨度
外陰部や肛門周囲に発生した乳房外パジェット病患者に対して,隣接臓器癌の精査は勧められるか

B

原発性乳房外パジェット病と続発性乳房外パジェット病の鑑別に免疫組織化学的検索は勧められるか

B

肉眼的境界が不明瞭な乳房外パジェット病に対するmapping biopsy は勧められるか

C1

肉眼的境界が明瞭な乳房外パジェット病の原発巣は何cm 離して切除することが勧められるか

B

In situ の乳房外パジェット病原発巣に対して症状緩和を目的とした光線力学的療法は勧められるか

C1

In situ の乳房外パジェット病原発巣に対して症状緩和を目的としたイミキモド(imiquimod)外用は勧められるか

C1

真皮内浸潤を認める乳房外パジェット病に対するセンチネルリンパ節生検は勧められるか

C1

乳房外パジェット病に対する予防的リンパ節郭清は勧められるか

C2

両側に複数の鼠径リンパ節転移を伴う外陰部乳房外パジェット病に対して外科的根治術は勧められるか

C2

リンパ節転移陽性の乳房外パジェット病患者に術後補助化学療法は勧められるか

C2

遠隔転移を生じた進行期乳房外パジェット病患者に化学療法を実施することは勧められるか

C1

手術不能の乳房外パジェット病患者に症状緩和を目的とした放射線療法は勧められるか

B

乳房外パジェット病に対し術後放射線療法を行うことは勧められるか

C2

乳房外パジェット病の術後,どの程度の頻度で何年間,経過観察すべきか表在型および結節型基底細胞癌

C1

乳房外パジェット病の病勢評価や治療効果判定のために血清CEA 値を測定することが勧められるか

C1

第2 部 皮膚リンパ腫診療ガイドライン 第2 版

1.菌状息肉症・Sézary 症候群


臨床設問 推奨度
菌状息肉症に対して無治療での経過観察は勧められるか 病期ⅠA

C1

病期ⅠA以外

C2

菌状息肉症・Sézary 症候群に対してステロイド外用療法は勧められるか

B

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して局所化学療法は勧められるか

C1

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して紫外線療法は勧められるか

B

菌状息肉症・Sézary 症候群に対してPUVA とレチノイドまたはインターフェロンの併用療法は勧められるか

B

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して放射線療法は勧められるか

B

菌状息肉症・Sézary 症候群に対してレチノイド内服療法は勧められるか

B-C1

菌状息肉症・Sézary 症候群に対してインターフェロン療法は勧められるか

B-C1

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して体外光化学療法は勧められるか 紅皮症

B

紅皮症以外

C1

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して分子標的療法は勧められるか

B-C1

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して化学療法は勧められるか 治療抵抗性,
皮膚外病変

B

早期

D

菌状息肉症・Sézary 症候群に対して造血幹細胞移植は勧められるか 同種

C1

自家

C2

2. 主な皮膚T/NK 細胞リンパ腫(菌状息肉症・Sézary 症候群以外)


臨床設問 推奨度
原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫に対して放射線療法あるいは外科的切除などの局所療法は勧められるか

B

原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫に対して化学療法は勧められるか リンパ節病変や内臓浸潤例に対して

B

皮膚病変のみ場合

C1

皮下脂肪織炎様T 細胞リンパ腫に対して放射線療法は勧められるか

C1

皮下脂肪織炎様T 細胞リンパ腫に対するステロイド内服は勧められるか

B

皮下脂肪織炎様T 細胞リンパ腫に対して多剤併用化学療法は勧められるか

B-C1

原発性皮膚CD4 陽性 小・中型T 細胞リンパ腫に放射線療法は勧められるか

B

原発性皮膚CD4 陽性 小・中型T 細胞リンパ腫に化学療法は勧められるかか

C1

3.皮膚のみに病変を有する成人T 細胞白血病・リンパ腫(ATLL)


臨床設問 推奨度
皮膚のみに病変を有するATLL に対して紫外線療法は勧められるか

B-C1

皮膚のみに病変を有するATLL に対して放射線療法は勧められるか

B

皮膚のみに病変を有するATLL に対してレチノイドは勧められるか

C1

皮膚のみに病変を有するATLL に対してインターフェロン療法は勧められるか

C1

皮膚のみに病変を有するATLL に対して単剤化学療法は勧められるか

B-C1

4.その他の稀な病型


臨床設問 推奨度
節外性NK/T 細胞リンパ腫,鼻型に対してCHOP は勧められるか

C2

節外性NK/T 細胞リンパ腫,鼻型に対して放射線療法と化学療法の併用は勧められるか

B

芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍に化学療法は勧められるか

C1

種痘様水疱症様リンパ腫に同種造血幹細胞移植は勧められるか

B-C1

5.皮膚B 細胞リンパ腫(indolent 群:原発性皮膚濾胞中心リンパ腫と節外性辺縁帯リンパ腫)


臨床設問 推奨度
皮膚B 細胞リンパ腫 Indolent 群に対して放射線療法は勧められるか

B

皮膚B 細胞リンパ腫 Indolent 群に対して外科的切除は勧められるか

B

皮膚B 細胞リンパ腫 Indolent 群に対してリツキシマブ単剤療法は勧められるか

B-C1

皮膚B 細胞リンパ腫Indolent 群に対して多剤併用化学療法は勧められるか

C1

びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫に対して多剤併用化学療法は勧められるか

B

びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫に対してリツキシマブ単剤療法は勧められるか

B

びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫に対して外科的切除や放射線照射は勧められるか

C1