エイジングケアにとって大切な「皮脂膜」は、皮脂と汗が混ざったもの。
そして、保湿の3大要素の1つでもあり、「天然の保湿クリーム」と呼ばれています。
今回は、そんな皮脂膜のエイジングケアにおける役割を紹介します。
皮脂膜は、お肌の「保湿」にとってなくてはならい大切な成分。
さて、皮脂膜は、酸化されやすいでしょうか? されにくいでしょうか?
皮脂膜の性質や役割を理解することと、洗顔やエイジングケアは深く関わっています。
皮脂膜について、十分な知識がないと思うなら、ぜひ、読み進めてくださいね。
- 皮脂膜は、なぜ、天然の保湿クリームって言われるの?
- 皮脂膜、皮脂、皮脂腺の関係は?
- 皮脂膜を意識したスキンケアやエイジングケアって?
などにご興味のある方は、ぜひ、続きを読んでくださいね。
<この記事でお伝えしたい大切なこと>
- 皮脂膜は、皮脂腺から分泌される皮脂と汗からつくられる「天然の保湿クリーム」と呼ばれる成分です。
- 皮脂膜は、細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)とともに、保湿の3大因子と呼ばれ、バリア機能維持に関与しています。
- 皮脂膜は酸化しやすいので、古くなる前に毎日の洗顔で洗い流すことが大切です。
- 年齢とともに皮脂が減るので、皮脂膜のできる量も減っていきます。
- そうなると、乳液や保湿クリームで皮脂膜に近い成分を補うことも大切です。
1.皮脂膜とは?
皮脂膜は、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗、そして、角層で分解された成分が混ざってできています。
NMF(天然保湿因子)、細胞間脂質とともに、お肌の保湿の3大因子の1つです。
皮脂膜は、お肌の水分の蒸発を防ぐはたらきから、天然の保湿クリームと呼ばれています。
皮脂は過剰に分泌されると、お肌のテカリをはじめ、メイクの崩れなどの原因にもなりますが、本来は、お肌の乾燥を防ぐ大切なものです。
もう少し、皮脂膜ができるプロセスを説明しましょう。
Step1 : 皮脂腺から皮脂が分泌されます。
Step2 : 角質細胞から分解された成分(表皮脂質)が皮脂と混じります。
Step3 : ここで、汗が加わり、皮脂膜が完成します。
表皮脂質とは、死んで剥がれおちる角質細胞と、その中のNMF(天然保湿因子)や細胞間脂質です。
皮脂膜は、こうしたプロセスでできています。
天然の保湿クリームと呼ばれますが、実際は、乳液に近いものです。
こうしてできる皮脂膜は、たったの0.5ミクロン(0.0005ミリ)の薄さしかありません。
そんな皮脂膜は、
- 脂肪酸やグリセリンと脂肪酸のエステル、ロウ、スクワレン、リン脂質、コレステロールなどの油性成分
- ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素などの無機塩類、アミノ酸類、乳酸、ピロリドンカルボン酸、尿素糖などの水溶性成分
で、できています。
これは、皮脂、NMF、汗の成分と一致します。
皮脂膜は、人の体温に近い35~36度くらいで融けてお肌に、膜を広げていくのです。
2.皮脂膜のエイジングケアのための役割は?
1)皮脂膜の役割の基本
では、皮脂膜はお肌でどんな役割を果たしているのでしょうか?
皮脂膜は、その名の通りお肌の表面で膜を張って、
- お肌の水分の蒸発を防ぐ。
- お肌の柔軟性を保ち、お肌をなめらかにする。
- 細菌や有害物質の侵入を防御する。
- 熱(暑さ)や寒さからお肌を守る。
- 表皮を弱酸性(pH 4.5~6.5)に保つ。
というはたらきをしています。
人のお肌はよくできているもので、健やかな状態であれば、自らの力で、お肌を整えているのです。
過剰なスキンケアやエイジングケアがよくないのは、洗顔や化粧品で自らのお肌の力を壊してしまう可能性があるからなのです。
一方、年齢とともに自らのお肌を整える力は弱まっていきます。
なので、何もせず放置することで、よりお肌のトラブルを引き起こす原因になってしまいます。
エイジングケアは、本当にバランスが大切です。
エイジングケアのために乳液や保湿クリームが必要になってくるのは、年齢とともに減っていく皮脂膜の役割を果たすためなのです。
年齢ごとの皮脂の量については、こちらの記事をご参照ください。
しかし、皮脂膜だけで保湿ができるのではありません。
表皮では、セラミドなどの細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)が一緒にはたらくことで、しっかりとバリア機能を維持し、お肌の保湿を担っているのです。
2)皮脂膜とpH(ペーハー)
pH(ペーハー)とは、アルカリ性、中性、酸性を示す指標のことです。
「pH7」が中性で、それより数値が大きければアルカリ性、小さければ酸性です。
お肌は弱酸性というお話を聞いたことがあると思いますが、お肌のpHは、皮脂膜のpHを測って判断しているのです。
皮脂膜のpHは、通常、弱酸性ですが、部位、年齢、性別、肌状態などで少し異なります。
基本的には、皮脂が多ければ酸性に傾き、少なければアルカリ性の方向に傾きます。
だから、男性、思春期、夏の高温の季節などは、皮脂分泌量が多く酸性が強いのです。
また、頭や顔のTゾーンなども同様です。
一方、女性、冬の寒い季節などは、酸性であっても酸性の傾向が弱くなっています。
皮膚は、石けんなどアルカリ性の洗顔料を使った後は、アルカリ性に傾きますが、すぐに皮脂膜の成分である脂肪酸や乳酸で中和することで、弱酸性に戻ります。
これを「アルカリ中和能」と呼びます。
皮脂膜が正常にあれば、常にアルカリ中和能がはたらき、お肌は弱酸性を保てるのです。
しかし、加齢や乾燥肌などで皮脂膜が十分にはたらかなければ、お肌のトラブルの原因になってしまうのです。
ただし、弱酸性の洗顔料にもさまざまなものがあるので、その点はご注意ください。
3.皮脂膜と洗顔・保湿クリームの関係は?
1)古い皮脂膜は、優しい洗顔で洗い流す
さて、お肌に大切な皮脂膜ですが、大きな弱点があります。
それは、皮脂と同様、紫外線などで酸化されやすいことです。
そのため、毎日の洗顔で酸化した皮脂や皮脂膜をしっかりと洗い流し、お肌を清潔に保つことが大切なのです。
しかし、この洗顔も1つの問題を引き起こします。
それは、皮脂を洗い流すことで皮脂膜がなくなってしまい、新しい皮脂膜ができるまで時間がかかることです。
もちろん、お肌が健やかな状態であったり、若いときには、すぐに皮脂が分泌され、皮脂膜もすぐにできます。
しかし、年齢とともにその力が弱まったり、刺激の強い洗顔などによって、その時間がかかりすぎてしまい、お肌の乾燥を招くこともあるのです。
2)加齢で減る皮脂膜は化粧品で補う
そこで、必要になってくるのが乳液や保湿クリームです。
一般的に、乳液や保湿クリームが、皮脂膜や皮脂、細胞間脂質の成分やそれに近い成分でできているのは、皮脂膜の役割を果たそうとするからです。
ただ、大切なのは皮脂膜が減ってきたからといって、皮脂膜に近い成分だけを補うだけでは不十分です。
なぜなら、加齢にともなってNMFやセラミドも減ってきます。
特に、最近ではセラミドの減少が、老人性乾皮症やアトピー性皮膚炎と関係していることがわかってきたため、エイジングケアを意識した保湿クリームでは、ヒト型セラミドを配合したものが登場してきました。
皮脂膜は、お肌にとってとても大切ですが、保湿やバリア機能を維持するエイジングケアを考える場合は、細胞間脂質やNMFのことも念頭において考えることが大切です。
だから、エイジングケアのための乳液や保湿クリームは、セラミド、NMFも配合したものを選びましょう。
「NMF(天然保湿因子)」「皮脂膜」「細胞間脂質」の全てを考えたエイジングケアについては、こちらをご覧ください。
また、「NMF(天然保湿因子)」「皮脂膜」「細胞間脂質」の成分をバランスよく配合したエイジングケア保湿クリームは、こちら
4.まとめ
エイジングケアにとって大切な3大要素の1つ「皮脂膜」について説明しました。
皮脂膜はとても大切なことがおわかりいただけたと思います。
ただし、皮脂膜だけを意識してもエイジングケアは不十分。
「NMF(天然保湿因子)」「皮脂膜」「細胞間脂質」の3つを意識したバランスのよいエイジングケアとそれをサポートするエイジングケア化粧品をお使いください。
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