群発頭痛の患者さんが治療にお見えになりました。今週二回目の治療となります。

群発頭痛(Cluster headache)は、強烈な痛みを生じる頭痛発作を特徴とする、一次性の(ほかが原因ではない)頭痛のひとつで、一次性頭痛の中では最も痛みの強い頭痛です。

痛みの特徴としては一側性(片側性)で眼窩部を中心とする激痛が、一定期間(群発期)に集中しておこり1日の間に発作を何回も繰り返すことにあります。

『国際頭痛分類第2版』では群発頭痛の章は「群発頭痛およびその他の三叉神経自律神経性頭痛」と改められ.群発頭痛および群発頭痛類縁頭痛は三叉神経および副交感神経の異常が関与しているされています。

・群発頭痛は男性に多く

・年齢は30代から50代

・発作性で夜間が多く

・痛みの性質は眼球を抉られるような錐で刺されたような焼けるような激痛

・周期は年に一・二回から数年に一回の頻度で約一カ月間殆ど同時刻に一回から数回の激しい頭痛発作が起きます

・増悪因子として長時間の緊張や疲労、飲酒、ヒスタミンなどがあります。外因的に今年の猛暑が関係しているのかも知れません。

治療は前回の治療で症状が改善したとの事なので引き続き自律神経系の調節と血管運動の安定化を目的とした治療を行いました。

本治法で体全体気血の流れを調え、標治法として天柱・風池・玉枕・四神聰・百会・和髎・陽白を使用しました。

 

 

 

 

「頭痛」は鍼灸治療がよく効きます。
今日は「頭痛」の鍼灸による治療について、当院の治療例をご紹介してみたいと思います。
現代医学的には、「頭痛」は「筋収縮性頭痛」の締め付けられるような痛みと、「血管性頭痛」の拍動性のズキンズキンとした痛みに分けられます。
その中で「血管性頭痛」の中の「偏頭痛」は女性に多く男性の4倍に上るというデータがあります。
慢性の頭痛でお悩みの女性の方も多いのではないかと思います。
では当院の治療例をご紹介しましょう。

患者様は40代女性、激しい頭痛で眠れないほど、薬を飲んでも効果がないと言うことで来院されました。
東洋医学的には「頭痛」は痛む部位によって関連する経絡があり、経絡の流れを考えて治療します。
簡単に示しますと
側頭部痛:少陽経頭痛 (関連する経絡は、胆経・三焦経)
前頭部痛:陽明経頭痛 (関連する経絡は、胃経)
後頭部痛:太陽経頭痛 (関連する経絡は、膀胱経)
頭頂部痛:けつ陰経頭痛(関連する経絡は、肝経)
となります。

診察の結果左側の片頭痛で側頭部の胆経ラインの圧痛が激しく少陽経頭痛として、自律神経の調節、血管運動の安定を治療方針としました。

具体的な使用穴は
・百会
・四神聡
・和髎(りょう)
・頭維
・陽白(胆経)
・脳空(胆経)
・天柱
・風池(胆経)
・陽陵泉(胆経)
・合谷
・曲池
として顔面部は美容鍼用の15mmの鍼を使用し浅刺として置鍼しました。
和髎に刺しただけで、「頭痛がすっと抜けるように軽くなりました。」鍼も痛く無く、「清涼感が気持ちいい。」との感想でした。
鍼灸治療は「頭痛」には即効性がありますので、慢性の頭痛にお悩みの方はぜ是非ご相談ください。

当院には「腰の痛み。」「足の痛み。」の患者さんが多く訪れます。

腰下肢痛といっても、色々な原因があります。


腰痛ならば、姿勢性腰痛・筋・筋膜性腰痛、椎間関節性腰痛、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、分離・すべり症など
下肢痛ならば、坐骨神経痛、利状筋症候群、大腿神経痛などがあります。

今回は「脊椎すべり症と膝痛の治療」を取り上げて当院ではどのような治療をするか、ご紹介したいと思います。

「脊椎すべり症」が鍼灸治療で治るのかと疑問に思う方もいると思います。
「脊椎すべり症」は椎骨が真下の椎骨に対して前方に滑って移動した状態の事をいいます。「脊椎すべり症」自体を治すことは鍼灸治療では出来ませんが、痛みを緩和することは出来ます。

腰下肢痛を東洋医学的な考え方で捉えれば、臓腑、経絡、経筋に関係すると考えます。
急性のものは、外邪や外傷による気血阻滞による血おが原因によるもの(不通則痛)
慢性のものは「腎虚」によるものが多く東洋医学では「腰は腎の府」と呼ばれています(不栄則痛)

今回治療した患者さんは「脊椎すべり症」と整形外科で診断され、膝も痛いと言うことで来院されました。


膝が痛む場合は、下肢前面の足陽明胃経、下肢後面の督脈・太陽膀胱経、大腿前面、下肢外側の少陽胆経についても切経して指標を確認する必要があります。


切経すると左膝関節外側に圧痛があり、左下肢全体が浮腫んでいる状態でした、関節には邪が溜まりやすく、東洋医学では「邪好みて寝る」と言われています。


腹診では小腹不仁(下腹部「臍下」に力が無くフワフワしている状態)であったので腎の病変、腎虚症とし、寒湿が気血の運行を不利し、腰部の経絡の気が阻滞 (不通)し痛みが発症したと考え、治療方針として圧痛がL5督脈上と左殿圧に著名なので経筋の変調も視野に、血流改善、筋緊張緩解、鎮痛を目的とし、まず 本治法として積聚治療を用い巨刺(右側)で「精気の虚」を「補法」で丁寧に補っていきます。


積聚治療の特徴は刺さないことです、刺して痛みを与えると「瀉法」になってしまいます。鍼で治療して「精気の虚」を補うにつれて左足の浮腫が取れてきて、腰の痛みも緩解し、冷たかった足先も気血が巡って来ました。


「補法」の鍼で「正気の虚」を補った後に、更にお灸で「補法」を行います。今回の痛みは「寒湿の邪」が乗じて生じたものなので灸法で熱を入れることにより緩解します。


命門上に箱灸を置きゆっくり温補しましたが、患者さんに様子を聞くと「膝の痛みが消えました。」との返事でした。

普段うつぶせ状態だと膝に痛みが出るのだ そうですが、「今は全然痛くない。」との事でした。

最後に委中に巨刺(反対側治療のことで、経脈が病んでいる時、病が右にあれば左に、左にあれば左に経刺 する事)をして治療を終了しました。

「委中」は「四総穴」の一つで「腰背は委中に求む」と言われる、腰下肢治療の代表的な経穴です。本治法で「腎兪」を使 用していますので、「委中」+「腎兪」を併用すると相乗効果で、和表裏、通経絡、利腰脊、止疼痛作用がより高まります。特に膝部分の「膝痛」の治療はしま せんでしたが、全体治療で「本」の症状が改善すれば、それに伴う他の症状も改善します。

先週「美容鍼」をした就活中の方から「内定を頂くことが出来ました。」と連絡を頂きました。

本当に良かったですね。

前回の治療穴の作用と美容的効果を少しまとめてみました。

「四白」:
作用
眼を明るくし風邪を去る(明目去風)
美容的効果は
目の周囲のくま、顔面浮腫、中高年の下瞼の浮腫、ニキビ、吹き出物を皮膚を潤沢して改善する。        
眼瞼の張力を向上させる。

「陽白」:
作用
風邪を去り熱を清する(去風清熱)
頭をスッキリさせて眼を明るくする。  
美容的効果は
額部のたるみ、しわ、くすみを改善する、眼周部のくま、眼瞼下垂を改善する。

「魚陽」:
作用
熱を清し眼を明るくする(清熱明目)
痙攣を静めて痛みを止める(解痙止痛)    
美容的効果は
眼瞼痙攣、眼瞼下垂、目の周囲のくま、額部と眼周囲のしわの改善、
額のニキビ、吹き出物、口や眼の歪み、額の色艶を良くする(悦沢面容)
眉毛が生えるのを促進する。

「地倉」:
作用
風邪を去り気を良く巡らせる(疏風行気)  
美容的効果は
口角のたるみ、ほうれい線と口角のしわの改善、頬部の腫脹、ニキビ、吹き出物を改善する。

「太陽」:
作用
風邪を去り痙攣を静める(去風解痙)   
熱を清し痛みを止める(清熱止痛)      
頭と眼をすっきりさせる(清頭明目)  
美容的効果は
眼周部のしわ、たるみの改善(除皺益顔)     
眼周部のくま、眼瞼下垂  
額部のニキビ、吹き出物、眼や口の歪みを改善する。
以上の5つの経穴左右10ヶ所の鍼を浅く刺し、しばらく置鍼するだけでも美容効果があります。 

 

「膝が痛くて歩けない。」と患者さんがお見えになりました。

以前から足が痺れていて、先月から症状が悪化して歩くことが出来ず。病院で膝のレントゲンを撮影したが異常は診られなかった言うのです。

「ヘルニアの持病をお持ちですか?」とお訊ねすると、長年の腰痛持ちで病院で治療を受けたが慢性化して治らないと言われたそうです。

診察すると、痛いのは膝の後面の内部と下腿の脛骨神経支配の筋肉(大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)上殿神経支配の大腿筋膜張筋であることが分かりました。

さらに脊柱を拝見すると腰椎から仙骨(L4~S1)の生理曲線が失われ脊柱の突起が手に触れることが出来ず、椎間が詰まった感じがします。

 

膝関節の後面の内部は坐骨神経が走行しており脛骨神経は坐骨神経の枝でL4~S3から神経根が出ています。

また上殿神経はL4~S1から神経根が出ています。

坐骨神経と上殿神経は何れも仙骨神経叢(L4~S4)に属する神経で脊柱の異常が神経根を圧迫して症状が出ている様です。

大本の原因が腰のヘルニアにあるのであれば膝のレントゲンを撮っても異常は分かりません。

「病院で腰は診てもらいましたか?」と伺うと、「腰は診てもらえませんでした。」との事です。

治療法としては先ず腎虚証で「本治法」を行い、「標治法」で仙骨神経叢と上殿神経と坐骨神経の走行上に鍼をして、最後にL4~S1上にビワの葉温灸をして終了としましたが、治療を終えると「少し良くなりました。」との事です。

慢性化したヘルニアを治療するには少し時間がかかります。