日中の乾燥が進んでまいりました。ここ大阪では昼間の最低湿度が30%を切る日が、2~3日続いています。街路を歩くと暑さは感じるのですが、汗が出ません。むあ~とした熱気はあるのですが、案外快適です。(※配信当時)
冷房の効いたサッポーのオフィスに戻りしばらくすると、じわりと背中に汗を感じます。汗が乾いていただけで、ずーっと汗は出続けていたのかと、ようやく気づきます。乾燥しているのですね。
まだまだ日中の気温は高いので、晴れた日が続いた時は極端な乾燥環境が出現しています。乾燥に要注意です。汗が絶えず出ているので乾燥の影響を受けていることに気づきませんが、無防備だとけっこうな乾燥ダメージになっています。
暑さが後退し始める季節となりました。この頃になると、もう冬の備えを講義しておかなくてはと気になるのは、サッポーの職業病のようです。
冬に元気な肌の基礎を作るのは夏なのですが、今日はいつもの顔から少し場所を変えて足、それも踵(かかと)にしました。相変わらずご質問があるのは、要請が多いからでしょう。
今までに2度、かかとについての講義記録がありました。気になる方は覗いておきましょう。今日の講義は、前回までとは異なった視点から見た踵ケアにいたします。
かかとのケアは夏から始めるのがよい。
どうして夏から?といわれると明確な答えに困るのですが、夏がもっともかかとの状態が良い時だからです。
本当はいつから始めたって良いことですが、ストレス少なくどんどん良くなっていく経緯を体験しながら、冬を迎えた時、去年と全く違う!という実感を味わって頂きたいからです
既にひび割れを起こした状態や、今にもひび割れしそうな状態から始めるより改善がスムースです。面倒なケアの手間もかかりません。
毎朝ストッキングをはくたびに感じるストレスが無いだけでも嬉しいですね。
足の裏と顔の肌を比べるのは少し抵抗がありますが、肝心なところは皆同じ。過敏さが日常になった肌の復活は長い期間がかかるように、未熟化させて硬くなったかかとを本来の状態に復活させるのは、難しい上に時間を要する肌の作業なのです。
実は、昨夜ソファーの上で座禅を組んだところ、サッポーの足の裏にも白い乾燥線が縦横に走っているのに気づいたのです。サンダル風の夏用シューズが気持ちよくて、はくことが多かったから……?そもそも冷房空間にいる時間が長すぎる?……なんて反省もしたのですが、もう後の祭り。
今から手入れ開始だな……と、ソファー座禅(^_^;)のおかげで悟りました。
かかとケアの戦略・戦術
顔の表皮が良い状態の丈夫な部分で14~15層、薄く弱い部位だと7・8層という顔の肌と比較すると、100層だとか、150層もあるかかとの角質層は原理は同じでも、対処には大きな違いがあります。
もう一歩踏み込んだ視点から、かかとのケアをミクロの視点とマクロの視点を交え、立体的に見直し、本当のかかとケアができているかをチェックすることにしましょう。
1.白っぽい線が縦横に目立ち始めたら、手入れ不足の合図
弾力がなく奥行きのない硬さは、ケアを求めている合図
硬いながらも、弾むような弾力性をもつのが足裏本来の姿です。厚みのある弾力を感じなくなったら、かかとを作る細胞達全体が痩せている現れです。白っぽいたくさんの線が現れるのは、未熟な育ちの角質が痩せて乾きやすく剥がれにくくなりかけている姿の表れです。
この段階を見逃すと、もう一段深刻なレベルのケアが求められるようになります。これ以上かかとの劣化を進行させてはいけません。この二つの合図を最後の防波堤にすることが、いつまでも美しいかかとを維持する秘訣です。
これらのサインに気づいたら、ちょっともったいないですが、毎日お風呂上がりに、サッポーの乳液をつけてあげましょう。朝・夕2度のケアができたら尚良しです。何日か継続するときれいな踵に戻っていきます。
でもここでやめてはダメ!ここで続けるのが大事なキーポイントです。
2.きれいになってからの手入れが、本物のかかとケア
3ヶ月は乳液のケアを続けましょう。
かかとの角質層数は顔の肌と違って10倍から20倍あるのですから、いつも酷使されてターンオーバーのスピードは速いとはいえ、それでも1回転するのに2~3ヶ月かかります。28日周期ではないのです。
乳液ケアを数日続けてきれいになったのはケアのおかげで、表層的な良さ、見かけの良さが現れるようになっただけです。100層以上もある角質細胞の大部分の層はまだまだ未熟な完成品だということを忘れてはなりません。
つまり、数日で良くなったと思っても、改善が進んだのは全体構造の数パーセントに過ぎないということです。良く見えているのは表層の見かけが良くなっただけ。中味はこれからです。踵の皮膚細胞層の上から下までの育ち度を上げていくことが本物の踵ケアです。
3.育ったかかとの美しさと、見かけだけの美しさ…違いを知る
角質層が厚い手のひらに弾力性があるように、さらに厚い足裏は強い筋肉に支えられて、もっと強い硬派の弾力性があります。それでいて美しさが損なわれない。これがよく育った健康なかかとが備える美しさです。
このようなかかとが乾燥や酷使で傷んで1.のサインが出ても、復活が早いのです。表層だけが傷み、基本となるターンオーバーに影響を与えないからです。
育ちの良いかかとには、さらに良い点が積み重ねられます。育ちの良い角質の周りにはしっかりと細胞間脂質(セラミド等)が作られます。この脂質が角質層表面に拡がり、かかとを乾燥や強い摩擦から守っています。
またこれら育ちの良いかかとの角質達には細胞間脂質の分解酵素がしっかり備わっており、最表層で働いた角質達は入浴時にサラサラと抵抗なく剥がれ、洗い流されていきます。皮が剥けるようなことは起こらないわけです。
ところが、かかとの角質を含めた細胞層が中途半端な育ちにあると、1.のサインは度々現れます。これは細胞層の上から下まで、全部中途半端な育ち度状態にあるからです。そのため外部環境やちょっとした酷使でも1.のサインが現れやすいのです。皮むけだって起こりやすくなります。
このようなかかとにヤスリや軽石を使用しても良く見えるのはその場だけ。逆に悪化していくケースが良く見られます。1.2.で説明した正当なケアが必要とされているわけです。踵だって顔と同じ、育ち度を上げていくのが本物のケアとなります。
4.かかとを支える肌の基礎体力を鍛え、養います
かかとの肌と顔の肌とのもっとも大きな違いは、物理的力の加わる環境の違いです。かかとの部分の角質層が100層以上あるとは言え、1mmの半分もない薄いものです。これで全体重を支えているのですから、驚きです。顔の肌ではとてもできない芸当ですね。
この部分の適切な新陳代謝を支える基礎体力の秘密は、しっかり育った丈夫な毛細血管網です。毛細血管作りには、ビタミンCや蛋白質が、なくてはならないものですが、これらの不足は、読者方には心配なしと推定しております。
むしろ、ここはいじめにならない適度な運動による刺激が必要なのです。血液の循環が良くなり、発達した毛細血管網を維持する力となります。運動といっても歩く程度の運動で十分です。しかし距離や頻度は長く多い方が良いわけです。
足裏の健康は良く歩くこと、これなら誰にも可能ですね。
以上、前回とは異なった視点で、かかとのケアについて述べてみました。
ちょっとケアを加えると、良くなっていく状態にあるかかとを俎上にしています。そして無難な状態に見えるかかとを目指すのではなく、より美しく強いかかとを目指して頂く内容としています。
でも簡単でしたね。乳液をつけるだけですから……。
この段階の状態では、けっしてその場を良く見せるケア、巷で流行る角質削りをしてはいけませんよ。
かかとの状態が、もっとひどい状態にある場合は、以前のバックナンバーを参考にされた方がよいと存じます。角質削りも出て来ます。
2014年5月27日 更新
角質を大事に……でも一体どうすれば?
講義はいかがでしたか?
毛穴、ニキビ、シミ、しわ、たるみ、肌のくすみ……さまざまな肌トラブルがあり、そして、これらに対処するため、専用化粧品が数多く用意されています。
しかし、ここまで講義を読まれた方はお気付きかもしれません。
こうしたトラブルへの見た目の対処、表面的な対処も大切だけど、その「根本」に目を向けなければ、いつまで経ってもトラブル解消にはならないだろう……と。
いつしか見栄えと表面的な対処だけが、私達のスキンケアになっています。
「根本」とは、健康に育った角質で肌が作られることに他なりません。つまりターンオーバーが正常に働く環境を作ることこそ、基礎となるスキンケアなのです。(サッポーでは「肌が育つケア」と呼んでいます。)
……と言っても、正常なターンオーバーと聞いて、ピンとくる人はいないでしょう。
ターンオーバーは肌表面0.2mm、ミクロの世界で行われていることです。目に見えないばかりか、イメージすることさえ難しいというのが実感です。
角質を大事するとは、実際のところ、どういうことなのか?
正常なターンオーバーの維持とは、一体どんな状態なのか?
その答えの一端は、「スキンケアモニター」で知ることができます。
踏み出してみましょう。
トラブル知らずの美しい肌が、あなたを待っています。