ピルの副作用・じんましん(湿疹・アトピー)の原因と対処法

ピルの副作用として報告されている中に、かゆみ(じんましんやアトピー)がひどくなるというものがあります。あまり頻繁に出る副作用ではないですが、どういった時に症状が出るのか、対処法なども併せてみていきましょう。(*´ω`*)

副作用:かゆみ・じんましん・アトピー

初めてのピルでじんましん

ピルとじんましんについて。(26歳・女性)

こんにちは。ピルについて質問です。生理不順の改善のため、先日からヤーズを飲み始めました。まだ飲み始めて2週間くらいですが、今朝からじんましんが出ています。足や腕に出ていてとてもかゆいです。

今までピルを使ったことはなく、これが初めてです。これはピルによる副作用なのでしょうか?このまま飲み続けて大丈夫なんでしょうか?また、ピルを飲んでいても、じんましんの薬を使って大丈夫ですか?

じんましんってどういう症状?

じんましんやアトピーが出る場合、どのような症状なのでしょうか。

よく症状が現れるのは足、腕、お腹、顔などですが、体のあらゆるところに出ます。目に見えて皮膚が腫れてきて、かゆみも出ます。かゆくなってかきむしってしまうと余計にひどくなり、範囲も広がります。アトピーの場合は、赤く腫れてただれてくる場合もあります。

とにかくじんましんやアトピーが出た場合は、絶対にかきむしらないようにしてください。

ピルでじんましんやアトピーが出る原因は?

どうしてピルを飲むとじんましんやアトピーが出るのでしょうか。ピルと皮膚症状の関係性についてご説明します。

ピルに含まれる女性ホルモンが原因

じんましんには様々な要因がありますが、その一つとして女性ホルモンが関係しています。

ピルに含まれる女性ホルモンは、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)です。この2種類の女性ホルモンが、どちらもじんましんの原因になると考えられています。

女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンと蕁麻疹も関係がある。
エストロゲンは皮膚のマスト細胞を刺激してヒスタミンを放出させる働きがある。女性のみに血管性浮腫を生じる家族例が報告されており、それらの家系の女性では、経口避妊薬の内服や、エストロゲンが上昇する妊娠に代表されるエストロゲン負荷の状態で血管性浮腫が発現する。
一方、月経前のプロゲステロン期にも、女性の蕁麻疹や血管性浮腫がしばしば増悪することがしられている。

エストロゲン(卵胞ホルモン)によるかゆみ

エストロゲンが過剰になると、じんましんが出やすくなります。

エストロゲンは、本来であれば女性にプラスに働くホルモンです。女性らしい体を作ったり、自律神経を整えるといった作用があります。本来なら良い作用を生むエストロゲンですが、増えすぎると悪い作用もあります。

過剰なエストロゲンが皮膚のマスト細胞(肥満細胞)を刺激し、ヒスタミンを放出させるのです。このヒスタミンが毛細血管や皮膚に作用し、アレルギー症状である腫れやかゆみを引き起こすのです。

プロゲステロン(黄体ホルモン)によるかゆみ

月経前のプロゲステロンが増える時期にも、じんましんが悪化する女性が多いです。

プロゲステロンは、女性にとって欠かせない、妊娠を助けるホルモンです。基礎体温を上げたり、体内の水分を保持する作用があります。しかしプロゲステロンが過剰になると、本来の作用とは逆に敏感肌になり、肌が荒れやすくなってしまいます。

皮脂分泌を促すプロゲステロンも、過剰になりすぎると肌荒れにつながるのです。それが原因でかゆみなども出る場合があります。

ピルでこの2種類のホルモンを摂取すると、体の中のホルモンバランスが変化します。最初はその変化に体が適応できず、副作用としてかゆみやじんましんが出ます。

ピルとアトピーの関係は?ピルでアトピーは悪化する?改善する?

ピルを服用すると、アトピーが悪化する場合と改善する場合、どちらもあります。

悪化する場合は、やはりじんましんと同じく、ホルモンバランスの乱れが原因となります。エストロゲンとプロゲステロン、どちらか一方だけが過剰になると、皮膚に異常をきたします。元々アトピー性皮膚炎の方は敏感肌なので、少しの刺激でもアトピーが出てしまうのです。

ピルでアトピーが改善されるのは、ピルが体になじみ、本来の「ホルモンバランスを整える」という効果が発揮された時です。ホルモンバランスが整うと、ストレスを感じにくくなり、肌もきれいになります。自分の体に合うピルを使っていれば、アトピーの症状が緩和されることもあるのです。

ピルの飲みはじめは要注意!ピルが合っていないかも!?

ピルを飲んでじんましんやアトピーが出た場合、気を付けることは何でしょうか。症状によって考えます。

どんなときにじんましんやアトピーがでるの?

じんましんやアトピーは、ピルを飲み始めた直後に現れます。体がピルの成分を異物と判断すると、体を守ろうとしてアレルギー反応が起きます。アレルギー反応でなくても、ピルの服用を始めたころは、ホルモンバランスが一時的に崩れます。その影響でじんましんが出る可能性があります。

慢性的にじんましんが出る場合は、そもそもピルの成分が体に合っていないか、もしくは普段のストレスや疲れなどの理由が考えられます。

じんましんじゃない?怖い症状

もし、ピルを飲んで1時間も経たないうちに、ひどいじんましんのような症状が出た場合、アナフィラキシーショックの可能性があります。

アナフィラキシーショックは強いアレルギー反応で、命にかかわることもあります。アナフィラキシーショックの症状に、「血管性浮腫(けっかんせい ふしゅ)」というものがあります。血管性浮腫はじんましんに似た症状で、急に皮膚、まぶた、口の中などが腫れます。じんましんと違う点は、かゆみを伴わないことです。また、じんましんなら数時間で引くことが多いですが、血管性浮腫は1日~3日間ほど続きます。

このような症状が出た場合、危険なのですぐにピルの服用をやめ、病院に行きましょう。

ピルをやめると肌が荒れる?

ピルは避妊を目的に使われることが多い薬ですが、ホルモンを整える目的でも利用されます。医療機関では肌荒れを治すために処方されることもあるくらいです。そのため、体に合うものを継続して使っていれば、肌荒れの症状は改善されます。

そこでピルをやめてしまうと、せっかく整っていたホルモンバランスが、元通りに崩れてしまいます。ピルの服用をやめたら肌が荒れ出した、というのもホルモンが影響しています。

どうしたら症状は治まるの?

ピルを服用してじんましんのような症状が出た場合、最も注意しなくてはいけない症状は、アナフィラキシーショックです。アナフィラキシーショックの症状が出た場合、すぐにピルの服用をやめてください。対応が遅れると最悪の場合は命にかかわります。

また、かゆみやアレルギー症状が極端にひどくない場合でも、一旦ピルの服用をやめてみましょう。そのまま症状が治まれば、原因がピルだということがはっきりします。

じんましんは出るけどピルをやめたくない!

じんましんの原因がピルだとわかれば、飲むのをやめさえすれば症状は治まります。とはいえ、避妊や月経前症候群などに悩んでいる方は、簡単にピルをやめたくないですよね。

ピルを飲むのが初めてだと、アレルギーではなく単にホルモンバランスの乱れが原因であるとも考えられます。この場合は、2~3か月ほど様子を見れば、次第に症状は治まっていきます。

様子を見ても改善しないのであれば、医師と相談しながら、自分に合うピルを探してみましょう。自分の体質や心配な症状など、しっかりと説明すれば、それに合わせてピルを処方してもらえます。

ピルにも色々な種類があり、それぞれで成分も異なります。選ぶピルによっては、ウソのように副作用がなくなる場合もあるので、諦める前にぜひ試してみてください。

ピルでじんましんがでたときに使って良い薬は?

ピルを服用してじんましんやアトピーが出てしまったら、抗ヒスタミン薬でアレルギー症状を抑えられます。抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンの働きを抑制し、アレルギー反応を抑えるお薬です。具体的なお薬を挙げると、「アレグラ」や「ザイザル」などがあります。ピルとの併用も問題なく、アレルギー全般に効果のあるお薬です。

市販の塗り薬なども、基本的にはピルと併用して問題ありません。ですが、アレルギーが出てしまっているのであれば、皮膚科でお薬を処方してもらうことをおすすめします。病院ではピルを飲んでいることと、ピルの種類を必ず伝えましょう。

アトピーの場合、症状を抑えるだけでなく、日ごろからしっかりとスキンケアをすることも大切です。肌をできるだけ清潔に保ち、乾燥させないようにしましょう。

じんましんの不安は解消しましたか?

ピルに含まれるホルモン、エストロゲンとプロゲステロンのどちらか一方でも過剰になると、じんましんやアトピーの原因になります。

ひどい症状であれば、一旦ピルの服用を中止することをおすすめします。続ける場合は様子を見ながら、違う種類のピルも試してみてください。

いずれにしても、しっかりと医師と相談することが大切です。きちんと病院で症状を説明して、正しい対処法を考えましょう。

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更新日:2016年11月25日 (公開日:2016年11月25日)