水虫薬の選び方 おすすめの市販薬

市販の水虫薬の選び方

水虫薬を塗っているのに治らない。それは、薬が自分にあってないのかも知れません。水虫菌(白癬菌)には種類があり、水虫薬にも種類があります。組み合わせよって効き目は違います。水虫薬をしばらく使ってみて治療効果が見られないなら、別の薬を試したほうがよいようです。

商品名ではなく、有効成分を基準に考える

水虫の治療薬は商品名で数えると数十種類が市販されています。

しかし、白癬菌を退治する主成分の種類はそれほどありません。同じ主成分の水虫薬は商品名が違っても「同じ薬」です

市販の水虫薬の有効成分はおおむね4種類

市販の水虫薬に含まれる有効成分は、おおむね以下の4種類のどれかです。

  • ブテナフィン塩酸塩
  • テルビナフィン塩酸塩
  • ラノコナゾール
  • ミコナゾール硝酸塩

つまり、近所の薬局にある水虫薬は、おおむねこの4種類と言うことです。

薬局でよく見かける水虫薬の商品名と主成分の対照表は以下のとおりです(主成分ごとに背景色を塗り分けています)。

【市販の水虫薬と主成分/副成分の一覧表】
水虫薬の商品名主成分副成分
かゆみ止め浸透力
ブテナロックVαブテナフィンクロタミトン等
メディータムリドカイン
ラミシールATテルビナフィン
ラミシールプラスクロタミトン尿素5%
ダマリングランデリドカイン
メンソレータムエクシブリドカイン等
メンソレータムエクシブ10リドカイン等尿素10%
ピロエースZラノコナゾールクロタミトン
ダマリンLミコナゾールクロタミトン等尿素3%

「主成分」の欄に記載したのは、白癬菌を殺菌する成分です。水虫薬の主役です。

その右側に記載した「副成分」は、水虫の不快な症状(かゆみ、炎症など)を抑えるための成分です。

一番右の「浸透力」の欄に記載した「尿素」は、厚い角質を柔らかくして水虫薬を浸透させるためのものです。

どの薬がよく効くかは、実際に使って効果を見ないとわからない

水虫の原因となる白癬菌は約10種類あります。

自分の水虫がどのタイプなのかは、患部を目で見てもわかりません。このため、どの水虫薬が自分の水虫に適しているかは、実際に使って治療効果を確認しなければわかりません。

ちなみにこのことは、皮膚科を受診する場合でも同じです。皮膚科を受診して薬をもらうとき、医師はとりあえず薬を処方して、一週間後にまた来るよう指示します。

一週間後にもう一度医師に診てもらって、治療の効果が見られなければ、薬効成分が違う別の薬に変えてくれます。効く薬が見つかるまでこれを繰り返します。わたしの場合は2度目の薬があっていたようで、その後、完治に至りました。

市販薬で水虫を治療するときは、これを自分の判断でおこなうわけです。

「選びかた」ではなく「変え方」が重要

水虫を治療するためには、どの薬を選ぶかよりも、

使ってみて効果がなかったときにどの薬に変えるか、

の方が重要ということになります。

前述のとおり市販薬の主成分はおおむね4種類です。主成分が同じなら、商品名やメーカーが違っても「同じ薬」です。同じ主成分の薬に変えても効果は大差ありません。

「いろいろな薬を使ってみたが水虫が治らない」という人は、同じ主成分の薬に変えているだけの可能性があります。

以下に、水虫市販薬(クリーム剤)を主成分ごとに整理したので、参考にしてください。

有効成分による市販薬の分類

市販の水虫薬(クリーム剤)を主成分で分類しました。使ってみて効果がないときは、主成分の違う薬に変更してみてはいかがでしょう。

たとえば、ブテナフィン塩酸塩が主成分のブテナロックを使っても症状が改善しなければ、ラミシール(主成分:テルビナフィン塩酸塩)に変えてみる、などの方法です。

ブテナフィン塩酸塩が主成分の水虫薬2種


テルビナフィン塩酸塩が主成分の水虫薬3種



ラノコナゾールが主成分の水虫薬

ミコナゾール硝酸塩が主成分の水虫薬

市販の水虫薬を副成分で選ぶ

前項までは水虫薬を主成分に着目して考えましたが、次に、市販の水虫薬に配合されている副成分の観点から、水虫薬の選び方を考えます。

副成分による水虫薬の選び方

市販の水虫薬には、水虫を治療するための主成分のほかに、サブ的な成分(副成分)が添加されることが多いです。

含まれる「副成分」は、目的によって2種類にわかれます。

  1. ひとつは、水虫の不快な症状を鎮めるための成分です。かゆみ止めや消炎作用のある薬品が添付されます。
  2. もうひとつは、主成分が皮膚に浸透しやすいように添付される尿素です。尿素はハンドクリームの主成分として使われ、皮膚の角質を柔軟にする効果があります。尿素の作用で厚い角質が柔らかくなり、水虫薬が皮膚に浸透しやすくなります。

下の表を見てください(冒頭の表の副成分の欄を抜き出しています)。

【市販の水虫薬の副成分表】
水虫薬の商品名かゆみどめ浸透力強化
ブテナロックVαクロタミトン等
メディータムリドカイン
ラミシールAT
ラミシールプラスクロタミトン尿素5%
ダマリングランデリドカイン
メンソレータムエクシブリドカイン等
メンソレータムエクシブ10リドカイン等尿素10%
ピロエースZクロタミトン
ダマリンLクロタミトン等尿素3%

副成分の点で顕著な特徴のある市販薬は以下の2つです。

  1. ラミシールATは、かゆみ止めなどの副成分を含まず、主成分の「テルビナフィン塩酸塩」だけのシンプルな薬です。皮膚科の医師が処方するラミシールクリームと同じです。副成分を含まない分、他の市販薬より価格が安いです。
  2. メンソレータムエクシブ10は、角質を軟らかくする「尿素」を10%も含有しています。厚い角質にできた「かかと水虫」の治療に効果があると、メーカー側は説明しています。

副成分を重視して市販の水虫薬を選ぶなら、以下のようになると思います。

かかと水虫には、尿素10%配合で角質浸透力の強いメンソレータムエクシブ10

メーカーの説明によると、かかとや足の裏など角質の厚い部分の水虫(かかと水虫)には、角質を軟らかくして深部に浸透する力が強い尿素配合のメンソレータムエクシブ10が向いているとのことです。

副成分を含まないラミシールAT

ラミシールATは、市販薬のなかで唯一、副成分を一切含まない薬です。水虫菌を退治する主成分(テルビナフィン塩酸塩)のみが含まれます。

ちなみに、皮膚科で処方される処方薬のラミシールクリームも副成分を一切含みません。処方薬と同じ構成の薬が、このラミシールATです。

患部の皮膚の損傷がひどいときは、副成分が含まれていないほうが皮膚への刺激が弱く、向いているのだそうです。

わたしは、このラミシールATと同じ成分の処方薬(ラミシールクリーム)を皮膚科で処方してもらって水虫を完治しました。皮膚が裂けて悲惨な状態でしたが、その症状で処方されたのが、「ラミシールクリーム」でした。

 かゆみがひどいときは、消炎成分配合のラミシールプラス

ラミシールプラスは、処方薬と同じ成分のラミシールATに消炎・かゆみどめ成分を加えたものです。皮膚への浸透力を強める尿素も少量(5%)ですが配合されており、値段の割に多機能な薬です。

値段はラミシールATの約1.5倍になります。メーカーの説明では、一週間程度で炎症や強いかゆみがおさまるとのことです。

水虫薬のタイプ(形態)の違い

市販の水虫薬には、大きく分けてクリーム剤と液剤があります。

クリーム剤は液剤よりも皮膚にやさしいそうです。このため、水虫の患部の皮膚が崩れているような場合には、クリーム剤を使うことを薬品メーカーは推奨しています。

両者の違いは、一般論としては、次のように言われています。

  • クリーム剤:普通の水虫、じゅくじゅく水虫、皮膚の損傷がひどい水虫に使用する。
  • 液剤:かさかさの水虫に使用する。ささくれだった患部に塗布する。

液体の水虫薬

先ほど挙げた水虫薬はすべてクリーム剤でしたが、同じ成分で液体の薬(液剤)もあります。以下にまとめました。リンク先はAmazonです。商品写真は省略しています。かさかさタイプの水虫の方は、こちらも検討してみてください。

ちなみに、皮膚科で普通に処方されるのはクリーム剤です。わたしは過去に何人もの皮膚科医から水虫薬の処方を受けましたが、すべてクリーム剤でした。

皮膚科医は、クリーム剤を処方するのが基本のようです。どちらにするか迷ったら、クリーム剤を選んでおけばよいと思います。

飲み薬(錠剤)は皮膚科または個人輸入で

かかと水虫や爪水虫は、皮膚の表面から薬を塗っても角質の奥まで浸透しにくいので、治療に飲み薬が使われます。

ただし、水虫用の飲み薬は服用に注意を要するため、日本国内の薬局では市販されていません。

飲み薬を使いたい場合は、皮膚科で処方してもらうか、または、海外から通販で個人輸入することになります。個人輸入の場合は自分で用法用量を勉強して慎重に使用することが必要です。

主成分の異なる2種類の飲み薬を紹介しますので、リンク先の商品説明(用法、効果、注意事項、副作用など)をよく読んで慎重に検討してください。

主成分テルビナフィンの飲み薬(ラミシール錠)

主成分イトラコナゾールの飲み薬

ただし、かかとの角質が水虫でひび割れて痛むようなひどい状態なら、自分で対処するよりも皮膚科に相談した方がよいと思います。

自分の水虫にあった水虫薬を選んで、効果的に治療しましょう!